トヨタ・iQ

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トヨタ・iQ
KGJ10/NGJ10型 
フロント
Toyota iQ 001.JPG
リア
Toyota iQ 002.JPG
室内
Toyota iQ 013.JPG
販売期間 2008年 -
乗車定員 2人-4人
ボディタイプ 3ドアハッチバック
エンジン 1KR-FE型 1.0L 直3 DOHC
1NR-FE型 1.3L 直4
変速機 Super CVT-i
6速MT(130G MT"→(ゴー)"のみ)
駆動方式 FF
サスペンション 前: マクファーソンストラット
後: トーションビーム
全長 2,985mm
3,000mm(すべての "→(ゴー)" グレード)
全幅 1,680mm
全高 1,500mm
ホイールベース 2,000mm
車両重量 890kg(1.0L車)
950kg(1.3L車)
-自動車のスペック表-

iQ(アイキュー)とはトヨタ自動車が発売するコンパクトカーである。生産拠点はトヨタ・高岡工場(豊田市)。

目次

[編集] 概要

iQコンセプト

欧州の各メーカーがマイクロカー(Aセグメント)に力を入れはじめている現状に対するトヨタの回答のひとつとして、2007年9月ドイツフランクフルトモーターショーにて「iQコンセプト」を世界初出展したのがはじまりである。

外寸が2985mmx1680mmx1500mmと欧州圏で発売されている同社のアイゴ、あるいは日本の軽自動車よりも長さが400mm以上短く、コンセプトはあくまで「大人3人と子供1人または荷物の3+1シーター[1]」=「Compact, not compromised」= コンパクトではあるが我慢はないというものである。尚、開発は南フランスにあるトヨタの欧州デザインスタジオ、ED2(EDスクエア)が行った。

その後、東京モーターショーでもiQコンセプトが発表され、2008年3月のジュネーブモーターショーにおいては量産仕様を世界初出展。同年10月パリサロンにおいては正式市販モデルが発表された。

[編集] 歴史

[編集] 初代 KGJ10/NGJ10型(2008年-)

2008年10月15日
正式発表。高岡工場(愛知県)で生産し、同年11月20日より日本で発売開始。月間目標販売台数は2500台と発表されている。
内外装のデザインに関しては巻き貝や波紋などを基に造られた数理モデルを用い、自然界の造形美を活かした線や面を採用している。
欧州仕様はコモンレール式1.4Lディーゼルターボエンジン(1ND-TV)と6速MTなどの組み合わせもあるが、国内仕様はNOx規制および二酸化炭素排出量の削減を念頭に置いたため、ダイハツ製1L・3気筒の1KR-FESuper CVT-iのみの組み合わせとなる(欧州仕様車では同型エンジンに5速MTを組み合わせた仕様も存在する)。しかし、トランスミッション構造を変更し、ステアリングギヤボックスを上方に配置。さらに新開発の電動パワーステアリングの採用によりエンジンルームはヴィッツよりもさらにコンパクトとなっている。また、燃料タンクを床下にレイアウトすることでリヤのオーバーハングも極限まで短縮されている。さらにシートは乗り心地とホールド性を保ちつつ可能な限り薄型化するとともに、助手席側のダッシュボードを運転席より前方に出すことで十分な居住性能を確保している。
ヘッドライトバルブに関してはスペース上の関係で背面からは挿入出来ない為、ハロゲンヘッドライトディスチャージヘッドライトともに交換時は側面から挿入することになる。この技術はレクサス各車やアイシスですでに導入済だが、いずれもディスチャージヘッドライトに対応するものであり、ハロゲンヘッドライト採用車種への導入はiQが世界初となる。
オーディオに関しては全車標準装備であるが、インパネクラスター一体式の専用デザインとなっていてCDの挿入はインパネ上部より、操作はステアリング脇にあるリモートスイッチにて行う。尚、メーカーオプションのオーディオレス仕様を選ぶとインパネクラスターはディーラーオプションのナビに対応するものに変更される。
日本でのグレード展開は、発売当初、装備によって「100X」「100G」「100G"レザーパッケージ"」の3つが用意されるが、合計9個のエアバッグABSブレーキアシストS-VSCなど高級車なみの安全装備は全車に備わる。
また、欧州仕様のフロントマスクにはトヨタのCIマークが装着されるが、日本国内仕様に関してはネッツ店専売ということもあり、「Netz」の頭文字Nをモチーフにしたエンブレムが装着される。
2009年2月10日
ボディーカラーを2色を追加。従来は落ち着いたカラーリングが大半を占めていたが、ヴィッツのマイナーチェンジで先行採用されたイエローとラクティスのマイナーチェンジで先行採用されたコバルトブルーメタリックという明るめの色が新たに加わり、選択の幅が広がった。
2009年3月
ジュネーヴモーターショーにて欧州向け直列4気筒1.3L(欧州では1.33Lの表記を使用)ガソリンエンジン搭載モデルが発表された。エンジンは新開発の1NR-FE。排気量は1329ccで最高出力100psを発生する。トランスミッションは新開発のCVTか6速MTを選択できる。また6MTには「トヨタ・オプティマル・ドライブ」と名づけられた新開発のアイドリングストップ&スタート機構が搭載される。
2009年8月20日
欧州よりやや遅れ、ようやく日本にも「1NR-FE」型エンジン(なお日本仕様のトヨタ車としては初となるNR型エンジン搭載車となった)を搭載した新グレード「130G」と、その上級グレードである「130G"レザーパッケージ"」を追加(ともに基本的な装備に関しては1.0L車に準ずる)。燃費性能は1.0L車と同じく20.8km/L(JC08モード燃費)を実現しており日本の「環境対応車普及促進税制」(エコカー減税)にも適合する。トランスミッションはCVTのみで欧州向けに存在する6MT+アイドリングストップ機構の設定はなく、エンジンもレギュラーガソリン仕様となるため欧州仕様車よりも若干最高出力が下げられている(欧州仕様車より4PSほど低い)。また「130G」以上のグレードの1.3Lには、欧州仕様車と同じく16インチのアルミホイールと175/60R16サイズのタイヤが装着されるが、リアブレーキは欧州仕様車と違いディスクとはならずに1.0Lと同じドラムブレーキとなるのが日本仕様車の特徴である。
それと並行し1.0L車も一部改良を行い、運転席に座面を上下に調整できるシートアジャスター(100G"レザーパッケージ"のみ)や、ドアアームレストにポケットを追加し利便性を向上させ、またボディカラーに欧州仕様車専用設定だった「グレーメタリック」を追加すると共に、"レザーパッケージ"のシート表皮にブラックレザー×レッドファブリックを追加設定しさらなるバリエージョンの拡大を図った。
さらに2種類の特別仕様車「"+(プラス)"」と「100X"2 Seater"」を発売。「"+"」は「デコクレ」の第2弾として「100G」「130G」をベースに、一部をスコーピオンレッドあるいはキャメルゴールドの加飾を施した内装やスーパークロームメタリック塗装の15インチアルミホイール("レザーパッケージ"に装備され、130Gにおいても標準車の16インチアルミホイールではなく、こちらのものに変更される)、黒色加飾のメーターバイザー、角度調節機能付マップランプ(白色LED)にはメッキ加飾を施すなど“個性”を強調した仕様で、搭載エンジンや"レザーパッケージ"等の装備で合計4タイプが用意される。一方の「100X"2 Seater"」は廉価グレードの「100X」をベースに後部座席部分をラゲージスペースに変更して乗車定員を2人に減らし荷室スペースを確保したシリーズ初の2シーター仕様で、リアシートの撤去に伴う重量バランスの是正のためにサスペンションセッティングを変更し、さらにボディ補強も行なわれているのが特徴。ともに日本仕様車のオリジナルバージョンである。
また、コンプリートカーの「GAZOO Racing tuned by MN」も同時に発表された。
2010年5月25日
一部改良。運転席の上下アジャスターを全車に標準装備。さらに、ドアトリムの配色をプラムとブラックの2トーンカラーに変更すると共に、ステアリングには表面加工を施した。また、特別仕様車「130G"+"」と「130G"レザーパッケージ +"」には専用加飾色に「ポーラーホワイト」を追加した。
2010年8月31日
新たにスポーツパッケージ「100G/130G"→(ゴー)"」及び「130G"→(ゴー)レザーパッケージ"」を追加。本パッケージではフロントに専用エアロバンパーとフォグランプ、リアデフューザーを装備。電動格納式リモコンカラードドアミラーには専用色のシルバーを設定した。内装ではグレー&ブラックの内装色を設定すると共に、赤いステッチのステアリングと高輝度シルバー加飾のインパネセンタークラスターと助手席インパネアッパーモールを採用し、ファッション性を向上。"→(ゴー)レザーパッケージ"についてはレザーとファブリックの複合シートのファブリック部でグレーかレッドを選べるようになっている(レザー部はブラックで固定)。なお、「130G"→(ゴー)"」並びに「130G"→(ゴー)レザーパッケージ"」のトランスミッションは7速シーケンシャルシフトマチック(Super CVT-i)を採用する。
また、既に日本国外で設定されている6速MT車「130G MT→(ゴー)」と「130G MT→(ゴー)"レザーパッケージ"」もあわせて発表された(後述)。6速MT車はアイドリングストップシステム「TOYOTA Stop & Start System」を標準装備。エンジンやトランスミッションとの最適化により23.5km/L(10・15モード)の低燃費も実現している。
2010年11月8日
予告されていた「130G MT"→(ゴー)"」及び「130G MT"→(ゴー)"レザーパッケージ」を発売開始。

[編集] GAZOO Racing tuned by MN

トヨタのポータルサイト「GAZOO.com」内で展開中の「Gazoo Racing」(“モリゾウ”ことトヨタ自動車社長の豊田章男と、マスターテストドライバーの成瀬弘率いるレーシングチームで、レクサスLF-AやIS Fなどでニュルブルクリンク24時間レースなどを戦っている)が、昨年より開発を行っていたiQベースのチューニングカー「iQ GAZOO Version」の市販仕様車ともいえる「GAZOO Racing tuned by MN」が発表され、同日から受注を開始。

ベース車両となったのは、アイドリングストップ機構付きの6MTやリアディスクブレーキ、さらにプレミアムガソリン仕様の「1NR-FE」エンジン(日本仕様車よりも出力の高い98PSを発生する)を標準装備する欧州仕様の1.3L車をベースとして、専用開発のサスペンションやボディ補強パーツをはじめ専用のRAYS製16インチ軽量アルミホイール、さらにタコメーターや専用のスポーツシートなどを標準装備したコンプリートカーである。さらにオプションでモデリスタ製エアロパーツやマフラーなども装着可能な特別な1台で価格はおよそ192万円となり発売(引渡し)は11月13日からとなる。またメーカー製作とはいえチューニングカーである以上、持込登録が必要な改造車扱いとなるため減税等の措置は受けられない。

100台の限定販売であったものの、受注開始から一週間ほどで全台数を完売した。

[編集] その他

  • 全長3m前後のシティコミューターということで(価格面を抜きにすれば)スマート・フォーツータタ・ナノなどと比較されがちだが、iQと比較すると前車は同じリッターカーでも2人乗りで、後車は4ドア・排気量0.6Lという決定的な違いがあり、さらに言うと両車ともRR(リヤエンジン・リヤドライブ)であるため、今のところ、まったく同じコンセプトの車は大手自動車メーカー製では他に例がないといえる(類似コンセプトの国産車としては過去にはスズキ・ツインスバル・R1があったが、いずれも軽自動車である)。
  • 本カタログは車両コンセプトをわかりやすく説明するため、写真やイラストを多用している。そのためトータルで60頁近くもあり、比較的豪華なつくりになっている。
  • 2008年9月には愛知県リトルワールド神奈川県大磯ロングビーチで国内仕様・プロトタイプの特別先行試乗会が開催された(和歌山県ポルトヨーロッパでも予定されていたが、台風により中止となった)。
  • 同年10月20日から26日まで、銀座ソニービルの壁面に、地面と垂直に道路のセットを造り、iQを設置、1日6回ワイヤーでつられた男女3人が、その周りで傘を手にパフォーマンスを繰り広げるという宣伝が行われた。
  • 同年10月に開催された「東京国際映画祭」(トヨタ自動車協賛)の会場においてiQが公式車両として使われ、iQが出品作品に出演した映画俳優らを乗せて「レッドカーペット」まで送迎した[1]
  • 同年11月23日に東京で開かれたYouTubeの公式イベント「YouTube Live Tokyo」でも、トヨタによるデモ走行が行われ、派手なパフォーマンスを披露した。
  • 2009年5月7日 ダイキン工業エアコン「うるるとさらら」のキャラクターであるぴちょんくんのデビュー10周年を記念して同日から8月31日まで開催されるユーザー参加型キャンペーン「ぴちょんくん号が行く! エコ旅キャンペーン」にあわせてiQをベースとした「ぴちょんくん号」をアムラックスで公開した[2]。同車はぴちょんくんをイメージさせるカラーリングとFRP素材のパーツ8個と専用ヘッドライトを追加することで全長×全幅×全高がベース車の2.985mm×1.680mm×1.500mmから3.180mm×1.870mm×1.990mmに拡大されている(よって、3ナンバー登録となっている)。尚、製作日数は107日。
  • 2009年6月29日 イギリスの自動車メーカーであるアストンマーチンがiQをベースとしたコンセプトカー「アストンマーチン・シグネット」の概要を発表。クリエイティブで環境に優しく、小型車でありながらプレステージ性を付加することで高い存在感を発揮することを目標に製作されたという。また同日、トヨタもTME(トヨタ・モーター・ヨーロッパ)を通じて、アストンマーチンにiQをOEM供給すると発表した[3]。同年12月16日には実車の写真を初公開するとともに概要を発表。ルーフ・サイドドア・リアフェンダーを除くパネル各部を専用設計とし、フロントにはアストンマーチンのアイデンティティであるブライトフィニッシュグリルを装着、ボンネット上とフェンダーにエアインテークを追加するなど変更部分は多岐にわたる。室内はレッドレザーを基本にブラックレザーを組み合わせ、ベースのiQとは全くの別物になるという。尚、発売は2010年末を予定している。
  • トヨタは2009年にコンセプトカーFT-EV」を発表した。これはiQをベースとした小型電気自動車である。

[編集] 受賞

2008年11月6日にはグッドデザイン賞の中でも最も優れた製品に与えられる「グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)」を受賞[4]。トヨタの車種でグッドデザイン大賞の受賞するのは2003年度のプリウスに続き2車種目である。

同年11月11日には2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得した[5]。日本国内外未発売での受賞は異例である。

2009年1月に開催された東京オートサロン2009 witn NAPACにて、トヨタモデリスタインターナショナルが出展したコンセプトカー「iQ“WHITE FALCON”」が東京国際カスタムカーコンテスト2009で、コンセプトカー部門の優秀賞を獲得した。

[編集] 車名の由来

  • iQの「i」は「個性(individuality)」を表すと同時に、「革新(innovation)」と「知性(intelligence)」という意味をあわせもつ。また、「Q」は、「品質(quality)」を表現するとともに「立体的な(cubic)」という言葉の音と、新しい価値観とライフスタイルへの「きっかけ(cue)」という言葉に由来している。
  • GAZOO Racing tuned by MNの「MN」とは、「マイスター・オブ・ニュルブルクリンク(Mein Stern of Nürburgring)を意味している。

[編集] 脚注

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  1. ^ 通常の成人男性が運転席に座ると、運転席側の後部座席の足元空間がほとんどなくなるため。助手席側は一番前にスライドすることで、後部座席も比較的余裕のあるスペースが生まれる。
  2. ^ ダイキン、トヨタ「iQ」ベースの「ぴちょんくん号」をお披露目Car Watch(2009年5月7日)
  3. ^ アストンマーチンとトヨタ iQ が合体…シティコミューター”. レスピポンス自動車ニュース (2009年6月29日). 2011年1月9日閲覧。
  4. ^ トヨタの「iQ」がグッドデザイン大賞を受賞”. トヨタ自動車 (2008年11月6日). 2011年1月9日閲覧。
  5. ^ COTYプレスリリース

[編集] 外部リンク

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