トヨタ・プリウスα

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トヨタ・プリウスα
ZVW4#型
フロント(G "ツーリングセレクション")
TOYOTA PRIUSα ZVW41 FRONT.jpg
リア(S)
ZVW41 REAR.jpg
コクピット(7人乗り仕様)
ZVW41 INTERIOR.jpg
販売期間 2011年 -
乗車定員 5/7人
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
5ドアミニバン
エンジン 2ZR-FXE型 1.8L 直4 DOHC
モーター 5JM型 交流同期電動機
最高出力 エンジン:
73kw(99PS)/5,200rpm
モーター:
60kw(82PS)
最大トルク エンジン:
142Nm(14.5kgm)/4,000rpm
モーター:
207Nm(21.1kgm)
変速機 電気式無段変速機
駆動方式 FF
サスペンション 前:ストラット式コイルスプリング(スタビライザー付)
後:トーションビーム式コイルスプリング
全長 4,615mm
全幅 1,775mm
全高 1,575 - 1,600mm
ホイールベース 2,780mm
車両重量 1,450 - 1,490kg
ハイブリッド方式 HV(リダクション機構付THS II)
動力用主電池 ニッケル水素電池(5人乗り)
リチウムイオン電池(7人乗り)
プラットフォーム トヨタ・新MCプラットフォーム
-自動車のスペック表-

プリウスα(プリウス アルファ、PRIUS α)は、トヨタ自動車2011年5月に製造・発売を開始したハイブリッド専用(スプリット方式)ステーションワゴン(5人乗りタイプ)、ならびにミニバン(7人乗りタイプ)である。プリウスファミリーの一族。「プリウスα」は日本国内における名称で、北米市場とオセアニア市場では「プリウスV(PRIUS V)」、欧州市場では「プリウス+(プリウス プラス、PRIUS+)」という名称で発売されている。生産は愛知県豊田市にある堤工場が担当。

概要[編集]

かねてから発売の噂があったプリウスの派生車種について、2010年11月にトヨタはプリウスの公式Facebookページでミニバン(MPV)タイプと思われる派生車種の写真を公表。これは、プリウスの奥に派生車種が並び、そのリアエンド部分の高い屋根がのぞいているというものであった[1]

なお、ベースのプリウス同様、環境性能や省燃費、イメージ向上の観点から一部の法人や個人タクシーとして導入している。[2]タクシーはこの車種では車両の規格上中型車として扱われるが、岡山の両備タクシーグループではバンパーを短くすることにより小型車として実現しており、運行されている[3]。またタクシー用には一部LPGに改造しているところもある[3]

メカニズム[編集]

プラットフォームはプリウス(3代目・ZVW30型)同様「新MCプラットフォーム」を採用する(したがって3ナンバー)が、ホイールベースは80mm延長されて2,780mmとなっている。また、ホイールのPCD車両重量増加対策の理由で[要出典]プリウスの100 mm から114.3 mm に変更されている。

エンジンモーター、足回り形式など基本的なメカニズムに変更はないが、重量増に伴いトレッドがフロント/リヤでそれぞれ15mm/25mm拡大され、1.540/1.545mmとなっている。同時に、サスペンションについても重量増と重心の上昇に対処している。また、ハイブリッドシステム駆動用モーターの冷却方法には水冷式を採用して負荷を軽減。駆動力不足を補うために最終減速比を3.26から3.704に変更している[4]

主バッテリーについては2列シート仕様にはベースのプリウスと同じニッケル水素電池を荷室前方下部に搭載しているが、7人乗り(3列シート)仕様については3列目空間を確保するため、センターコンソール下部に軽量かつコンパクトなリチウムイオン電池をトヨタの量販ハイブリッド車として初採用。結果、7人乗りと5人乗りの重量差はわずか10kgにとどめられている。また、搭載位置の変更で前後重量配分はほとんど変らない。

インテリアについてはシフトレバー(セレクターレバー)を小型化した上でステアリングサイド付近に移動させた。7人乗り仕様については2列目のウォークイン機構と3列目のワンタッチチルトダウン機構を採用することで使い勝手に配慮。エアコンパネルについても大型ダイヤル1つで主要操作を可能とするなど、操作性を重視している。なお、プリウスに設定される本皮革シートはαにおいては未設定である。

重量増を抑えるため、全車パンク修理キットが標準装備となり、テンパータイヤはメーカーオプションとなる。また、Gグレードに衝突被害軽減ブレーキをメーカーオプションで設定している。

メーカーオプションの「樹脂パノラマルーフ」については著しい重量増とさらなる重心の上昇を懸念し、その名のとおりガラス製ではなく合成樹脂製を採用。結果、車体側に補強を講じているにもかかわらずガラス比で約40%の軽量化が可能となり、ノーマルルーフ比+20kg増にとどめられている。ただし、引き換えにソーラーパネルムーンルーフは未設定となっている。なお、樹脂パノラマルーフを装備しない状態でも全高が1575mmに達するため、一般的な機械式立体駐車場(高さ制限1550mm)への入庫は不可能である。

ハイブリッドカーは低速時において、歩行者に接近した際に気付かれにくいという欠点を持つが、「車両接近通報装置」を全車に標準装備とすることで(フロントバンパー裏面に設置)、発進から車速約25km/hまでのEVモードでの走行時と後退時において歩行者に音で接近を伝える(スイッチ操作でオン/オフが可能だが、ハイブリッドシステムの再起動でオンに戻る)。

グレード[編集]

大別すると「S」と「G」の2グレードとなる。さらに「S」には上級オプションパッケージの「TOURING Selection」と、装備を簡略化した「L selection」がそれぞれ設定され、「G」には「TOURING Selection」のみが用意されている。7人乗りは全グレードとも5人乗り比プラス20万円である。

S L selection
法人需要を見込んだベーシックモデル。日本国内のプリウスシリーズ[5]で唯一、スチールホイール(16インチ)を標準装備。ラインナップ中で唯一、メーカーオプションの樹脂パノラマルーフが選べない。5人乗りのみの設定。
S
S L selectionの装備に加えて、16インチアルミホイール&ホイールカバー、フロントフォグランプ、運転席ハイトアジャスター、フロントシートバックポケット、セカンドシート・センターアームレスト等が追加された量販グレード。5人乗りと7人乗りから選択可能。
G
Sに、LEDヘッドランプ、上級ファブリックシート、本革巻きステアリング、クルーズコントロール、スマートキー(全車標準装備の運転席に加え、助手席・バックドアにもセンサーが備わる)、内装のAピラー起毛処理、運転席側上カバーのソフトパット化、運転席と助手席のLEDフットライト等が装備された上級グレード。5人乗りと7人乗りから選択可能。
S TOURING Selection/G TOURING Selection
SとGをベースに各種スポーツ・パーツを装着された走行性能の強化を主眼に置いた上級のオプションパッケージ。
エクステリアでは、LEDヘッドランプ&フォグランプ、17インチアルミホイール、フロントとリアにバンパースポイラーが装備されている。
内装では本革巻きステアリングホイールが標準装備されている。ともにベースグレードと同様、5人乗りと7人乗りから選択可能。
S"tune BLACK"/G"tune BLACK"
SとGをベースとした特別仕様。詳細は下記参照。

年表[編集]

  • 2011年1月 - 北米国際オートショー(デトロイト・モーターショー)で、トヨタは米国向けのワゴンタイプのプリウスvを公開[6]
    2列シート5人乗りで、全長4,615mm、全幅1,775mm、全高1,575mm。同モデルは米国で2011年夏に発売予定とされた。
  • 2011年3月 - ジュネーブモーターショーでは、欧州向けのミニバンタイプのプリウス+(プラス)が公開された[7]
    3列シート・7人乗りで、サイズはプリウスvと同じ。
  • 2011年3月8日 - プリウス・スペースコンセプトとして5名乗車の2列シート車と7名乗車の3列シート車の2モデルが、東京都港区のメガウェブにて日本初公開[8][9]
    日本国内では4月下旬の発売が予定されていたが、公開直後の3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震東日本大震災)及び東京電力福島第一原子力発電所での事故による工場被災と部品供給体制悪化により、4月の発売を中止、5月に延期された。
  • 2011年5月13日 - 当初予定より1か月遅れて「プリウスα」の名称で発売(型式は2列シート車が「ZVW41」、3列シート車が「ZVW40」)。
    「プリウス」同様にすべてのトヨタの販売店(トヨタ店トヨペット店カローラ店ネッツ店)で販売される。また、2012年1月2日3日に開催された第88回箱根駅伝では、運営管理車として21台が関東学生陸上競技連盟に提供された。
    なお、発売開始から同年6月12日までの1か月間の受注台数は3,000台に設定していた月販目標の17倍以上にあたる約5万2,000台[10]に達しており、2012年10月現在では、注文してからの工場出荷予定日が、2列シート車が2012年12月以降、3列シート車では同年11月以降になる見込み[11]
  • 2012年10月22日 - 一部改良。
    従来は2列シート車のみの設定だった「S」・「S ツーリングセレクション」・「G ツーリングセレクション」の各3列シート車を追加し、ラインアップを拡大。尚、この改良を機に「G ツーリングセレクション スカイライトパッケージ」は廃止された。
  • 2013年4月8日 - ダイハツ工業メビウスの車種名でOEM供給を開始(メビウスでは5人乗り・廉価3グレードのみの設定)。
    同社へのハイブリッドカーのOEM供給はカムリ(ダイハツ工業へはアルティスの車種名で供給)に次いで2車種目となる。
  • 2013年8月1日 - 特別仕様車「S"tune BLACK"」・「G"tune BLACK"」を発売。
    「S」・「G」をベースに、ドアスイッチベース、シフトノブ&ベゼル、コンソールスイッチプレート、ヒーターコントロールノブ&ベゼルにダークシルバー加飾を、ドアハンドル(インサイド・アウトサイド共)にメッキ加飾をそれぞれ施し、クローム調アルミホイールキャップを装備。シートやドアトリムの内装色は特別設定のブラックを設定したことで、質感を向上させた内装と上品な輝きを加えた外装で特別感を感じさせる仕様とした。ボディカラーは特別設定色の「ブラッキッシュレッドマイカ」を含む5色を設定した。
    併せて、カタロググレードも一部改良を行い、5人乗り仕様の全車(特別仕様車「S"tune BLACK"」・「G"tune BLACK"」を含む)に、停電などの非常時に1500Wまで使用可能のAC100V電源を供給できるアクセサリーコンセント(インパネ・ラゲージスペース)のオプション設定を追加した。

ギャラリー[編集]

車名の由来[編集]

  • 「PRIUS」は、ラテン語で「~に先立って」の意味。「α」は「空間や使い勝手にプラスアルファの価値を付け加える」という意図から。
  • ちなみに、かつて日立製作所が発売していた同名の家庭用パソコンプリウス」(こちらはP以外のアルファベットを小文字にして、"Prius"と表記する)も全く同じ意味でネーミングされたものである。
    • まったくの偶然ではあるが、OEM車種の「メビウス(MEBIUS)」もかつてシャープのパソコンの名称として存在していた。こちらも日立製作所のPriusと同様M以外を小文字にして"Mebius"と表記する。

脚注[編集]

  1. ^ これが プリウス のミニバンだ…ファーストショット レスポンス自動車ニュース(Response.jp)、2010年10月12日
  2. ^ オリジナルのプリウスは空気抵抗の軽減を重視したボディデザインを採用したことにより室内が狭いため、同じプリウス系列の中でもワゴンタイプで室内が広い本車種が用いられるケースが増えている。
  3. ^ a b プリウスαを小型タクシーとして投入! 両備グループ 2013年2月5日。なおこのサイトでは「プリウスの第三世代」と表記されているが「プリウスα」と「プリウスの3代目」は別物である。
  4. ^ インプレッションリポート トヨタ「プリウスα 」Car Watch 2011年6月20日
  5. ^ アクアを除く。
  6. ^ 【デトロイトモーターショー11】プリウス のミニバンが姿を現す…プリウスv レスポンス自動車ニュース(Response.jp)、2011年1月11日
  7. ^ 【ジュネーブモーターショー11】トヨタ プリウス に3列シート7人乗り レスポンス自動車ニュース(Response.jp)、2011年2月5日
  8. ^ トヨタ、プリウス「ワゴン」公開 リチウム電池搭載 日経新聞、2011年3月9日
  9. ^ トヨタ、プリウスワゴンを公開 フィットもワゴン投入で激突 MSN産経ニュース、2011年3月9日
  10. ^ プリウスα 受注状況について - トヨタ自動車 ニュースリリース 2011年6月13日
  11. ^ プリウスαの納期についてのご案内

関連項目[編集]

外部リンク[編集]