レクサス・LX

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LX(エルエックス, Lexus LX)は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランド「レクサス」から販売されている大型SUVである。

トヨタブランド(トヨタ店)から販売されている「ランドクルーザー」の姉妹車にあたるが、2013年現在に至るまで日本では販売されておらず、「GX」・「ES」と同様に海外専売モデルとなっている。

なお、日本ではLXの2代目モデルに相当する車種が、ランドクルーザーの上級グレード「トヨタ・ランドクルーザーシグナス」としてトヨタブランドから販売されていた。

3代目 前期型モデル

概要[編集]

トヨタ「ランドクルーザー」譲りの強靭なラダーフレームを持ち、高級SUVの中では数少ない高度なオフロード走行性能を併せ持つモデルである。2代目モデル以降はV型8気筒エンジンとフルタイムAWDの組み合わせとなっている。

レクサスのSUV・クロスオーバーSUV 3車種(LX、GXRX)では最上級に位置し、2006年LS(4代目モデル)が発売されるまでは、レクサス全車種の中でも最も高額なモデルであった(アメリカにおける当時の販売価格は6万7,000ドル)。

歴史[編集]

初代「LX450」(1996年-1997年)FZJ80[編集]

レクサス・LX(初代)
FZJ80型
LX450 フロント
Lexus-LX-450.jpg
LX450 リア
1996-1997 Lexus LX 450 side.jpg
LX450 インテリア
Lexus LX 450 interior.jpg
製造国 日本の旗 日本
ボディタイプ 5ドア SUV
エンジン 1FZ-FE型 4.5L 直列6気筒 215ps
変速機 4速AT
駆動方式 AWD
サスペンション 4輪コイルリジッド
全長 4820mm
全幅 1930mm
全高 1850mm
ホイールベース 2850mm
車両重量 2100kg
-自動車のスペック表-

1996年、レクサス初のSUVとして発売された。トヨタ「ランドクルーザー(80系)」をベースに、フロントグリルヘッドライト、フロントバンパーアロイホイールをLX専用のデザインとし、本革シートの装備や高品位の塗装などで、より上級の仕上げとしたものである。背面スペアタイヤの設定は無い。

エンジンは直列6気筒 4,500cc の1FZ-FE型、足回りは4輪コイルリジッドと、ランドクルーザー80系と共通である。トランスミッションは乗用車系のアイシンAW製A343F型・4速ATで、これも北米向けランドクルーザー80系と同様であるが、日本国内を含め、他の仕向地向けのランドクルーザー80系に搭載されているライトトラック用のアイシン精機製A442F型・4速ATに比べ、許容トルクや耐久性の面では下回るが、変速ショックや騒音が少なく、重量も40kg程度軽い[1]

駆動方式はセンターデフ式のフルタイムAWDのみで、ランドクルーザー80系のフルタイム式HF2A型トランスファーに、ABSの動作を制限しないよう、ビスカスカップリングLSDが追加されたHF2AV型(Vはビスカスカップリング付きを表す)となっている。このトランスファーは2速(Hi 1.000、Lo 2.488)の副変速機も兼ねており、1輪への過大なトルクの集中を防ぐため、ローレンジでは強制的に直結となる。HF2AVは、ABSを装備する同時期のランドクルーザー80系にも採用されている。

生産はアラコ(現・トヨタ車体吉原工場)で、ボディーメーカーが生産を担当した初めてのレクサス車となった。


2代目「LX470」(1998年-2007年)UZJ100[編集]

レクサス・LX(2代目)
UZJ100型
LX470 フロント
Lexus LX470 -- 01-01-2012.jpg
LX470 リア
2005-2007 Lexus LX 470 (UZJ100R) wagon (2010-12-28).jpg
LX470 インテリア
2000 Lexus LX 470 (UZJ100R) wagon 01.jpg
製造国 日本の旗 日本
ボディタイプ 5ドア SUV
エンジン 2UZ-FE型 4.7L V型8気筒 275ps
駆動方式 AWD
全長 4890mm
全幅 1940mm
全高 1850mm
ホイールベース 2850mm
車両重量 2535kg
-自動車のスペック表-

1998年、トヨタ「ランドクルーザー」のモデルチェンジに伴いLXも2代目モデルへ移行。エンジンはレクサスのフラグシップである「LS」のV型8気筒1UZ-FE型)をベースに排気量拡大・耐久性向上を図った4.7Lの2UZ-FE型を搭載する。ヘッドライトは異型4灯式となり、フロントマスクは「GS(2代目モデル)」を思わせる意匠となった。インテリアでは本木目パネル、パワーシートなどを新たに装備したほか、ステップ灯や室内灯にLEDを大幅に採用、近赤外線ランプを用いた暗視カメラなど、レクサスの最高級SUVに相応しい上級装備をふんだんに搭載する。

生産は先代に続き、アラコ(現・トヨタ車体)吉原工場が担当する。

シートの縫製や、パネルのチリ、塗装などの各面において極めて品質の高い自動車であり、市場調査会社JDパワーによる初期品質調査では、2000年2002年2004年に、それぞれ高級SUV部門のトップとなっている。また、2005年には、購入後3年間の評価による自動車信頼度調査でも、高級SUVのベストに認定された。[2] [3]

2002年8月にマイナーチェンジ。トヨタ自動車製の車種として初めて「可変レシオステアリング」(VGRS[4])と、ナイトビジョン[5]を採用し、ATを4速から5速(5スーパーECT[6])へ変更した。その他、イモビライザーと盗難防止アラームの搭載、フロントグリルの意匠変更、インテリアの改良などが行われた。

2006年にもマイナーチェンジ。エンジンが改良され、230psから275psへと出力が向上。リアコンビネーションランプバルブからLEDへ変更。その他、フロントグリルやホイールのデザインを変更。


ランドクルーザーシグナス[編集]

トヨタ・ランドクルーザーシグナス

日本では、2代目LXに相当するモデルがトヨタブランドから「ランドクルーザーシグナス」として発売されていた。LXとは以下の相違点がある。

  • ブランドおよび車名が異なるため当然のことながら、エンブレムなど車両内外で、LXでは「LEXUS」と表記されている箇所がランドクルーザーシグナスでは全て「TOYOTA」に改められている。フロント・リアやステアリングに装着されるエンブレムのほか、ウインドウのMナンバー、フューエルリッドのコーションラベル、シートベルトタグなど。
  • ATの違い。LXはアイシンAW 製の乗用車用、ランドクルーザーシグナスはアイシン精機製のSUV / ライトトラック用を搭載する[7]
  • 日本の道路運送車両保安基準を満たすため、ランドクルーザーシグナスではサイドアンダーミラーが装着される。
  • ドアミラー曲率の違い。
  • 塗装色の選択肢の違い。「ギャラクティックグレイマイカ」「サンドダラーパール」などはLXのみの設定。
  • 車幅灯のワット数やサイドマーカーの有無[8]
  • その他、パネルのチリや塗装などの各面において、レクサス車たるLXの方がより高水準の品質管理に基づき製造される。


3代目「LX570」(2007年-)URJ200[編集]

レクサス・LX(3代目)
URJ200型
LX570 フロント(前期型)
(NYオートショー出品車)
2009 Lexus LX570 DC.JPG
LX570 リア(前期型)
2008-2011 Lexus LX 570 (URJ201R) Sports Luxury wagon (2011-04-28) 03.jpg
LX570 インテリア(前期型)
右ハンドル仕様
2008 Lexus LX 570 (URJ201R) Sports Luxury wagon 01.jpg
製造国 日本の旗 日本
ボディタイプ 5ドア SUV
エンジン 3UR-FE型 5.7L V型8気筒 386ps
1UR-FE型 4.6L V型8気筒 318ps (香港仕様)
駆動方式 AWD
全長 4991mm
全幅 1971mm
全高 1920mm
ホイールベース 2850mm
車両重量 2,719kg
-自動車のスペック表-

2007年、3代目「LX570」へモデルチェンジ。車名が表す通り、V型8気筒エンジンは新開発の5.7L 3UR-FE型へ換装された。同年4月のニューヨーク国際オートショーで発表され、同年アメリカ合衆国で発売。販売価格は73,800ドル(当時の為替レートで約775万円)。これは、競合する高級SUVである「メルセデス・ベンツ GLクラス」(GL550)より3,000ドル程度安価であり、「キャデラック・エスカレード」よりは18,000ドル程度高価である[9]

中国では、2008年1月より販売が開始された。同地での販売価格は129万8000(約1,900万円)である[10]。同年にはカナダでも販売が開始された。オーストラリアインドネシアなどの左側通行の国においては、右ハンドル仕様のものが販売されている。

2012年にはマイナーチェンジされ、フロントマスクがレクサスの新デザインアイコン「スピンドルグリル」に改められた。

日本での販売[編集]

日本では2005年8月からレクサスブランドが展開されており、日本でもLXが2009年から発売されると一部で報じられたが、2013年現在においても発売予定は公表されておらず、海外専用車としての位置付けが継続されている。

3代目LXの姉妹車であるトヨタ「ランドクルーザー(200系)」にはシグナスの後継となる最上級グレード「ZX」が設定されていることから[11]、古くからユーザーや日本国内でのランドクルーザーというネームバリューなどから、LXの日本市場への投入自体が見送りになった可能性が高いと見られる。

参考[編集]

  1. ^ A343Fは、乗用車的な使われ方をし、走行距離に比して発進・停止頻度の少ない北米の交通事情にマッチしたもので、米国製SUVのATの仕様も大同小異であり、耐久性に遜色はない。これに対してA442Fは、長距離のオフロード走行や業務用途、架装による車両総重量の増加をも視野に入れた設計である。
  2. ^ J.D. Power and Associates 2002 Initial Quality Study
  3. ^ Lexus Ranks Highest in Vehicle Dependability for the 11th Consecutive Year
  4. ^ Variable Gear Ratio Steering の略。日本車としてはホンダ・S2000のVGSに次ぐ2例目。
  5. ^ 現在ではナイトビューと呼称。近赤外線ランプと近赤外線カメラを組み合わせ、肉眼では見えにくい暗闇の中の動物可視化する補助システム。ランプはフロントバンパー、カメラはフロントグリルにそれぞれ装備され、映像はダッシュボード上からフロントウインドシールド左下(右ハンドルでは右下)に投影される。
  6. ^ Electoronic Controlled Transmission の略。トヨタの電子制御式ATの名称。
  7. ^ 騒音、変速ショックではアイシンAW 製が優れ、許容トルク容量、耐久性などはアイシン精機製が上回る。重量差は約40 kg。
  8. ^ 北米は車幅灯10W、サイドマーカーあり、日本国内は車幅灯5W、サイドマーカーなし
  9. ^ 『Market Avenue』 2008年1月8日
  10. ^ 『日中経済通信』 2008年1月11日
  11. ^ トヨタブランド車のため「マークレビンソン・プレミアムサラウンドシステム」は搭載されない。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]