レクサス・LM

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LM(エルエム、Lexus LM)は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランドレクサスが、中国香港台湾インドネシアインド向けに販売しているfセグメント高級ミニバンである。製造はトヨタ車体いなべ工場が担当している。日本では2023年10月19日に2代目モデルが導入されることが正式発表された[1]

概要[編集]

レクサス初のミニバンであり、セダンのLS、クーペのLC、SUVのLX、ヨットのレクサスLYに次ぐ5番目のフラッグシップモデルでもある[2]

トヨタブランドから発売されているアルファード/ヴェルファイアとボディシェルを含めたプラットフォームとエンジンミッションを共有する兄弟車種であるが、細部にわたる設計や品質は、吸音材の違いによる静粛性の差異や内外装の製造基準など、全般においてレクサス車たるLMの方が高い。

初代 AH30型(2020年 - 2023年)[編集]

レクサス・LM(初代)
GGH31/AYH36型
フロント
リア
概要
製造国 日本の旗 日本三重県
販売期間 中華人民共和国の旗 中国2020年2月-
設計統括 吉岡憲一[3]
ボディ
乗車定員 4・7名
ボディタイプ 5ドアミニバン
駆動方式 四輪駆動
プラットフォーム 新MCプラットフォーム
パワートレイン
エンジン 2AR-FXE
2,494cc 直列4気筒 DOHC
2GR-FE型(香港仕様)
3,456cc V型6気筒 DOHC
2GR-FKS
3,456cc V型6気筒 DOHC
モーター 前システム:105kW
後モーター: 50kW
最高出力 システム最高出力:120kW
最大トルク 198N・m 4,000rpm
変速機 電気式無段変速機
前:マクファーソンストラット式
後:ダブルウィッシュボーン式
前:マクファーソンストラット式
後:ダブルウィッシュボーン式
車両寸法
ホイールベース 3,000mm
全長 5,040mm
全幅 1,850mm
全高 1,945mm
車両重量 2,590-2,815kg
その他
姉妹車 トヨタ・アルファード(3代目)
トヨタ・ヴェルファイア(2代目)
トヨタ・クラウンヴェルファイア(初代)
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グレード[編集]

現在中国ではLM300hの7人乗りと4人乗りの二グレード構成で販売されている。両者の外観に差はなく、内装によって差別化されている。[5]

LM300h 七座雋雅版[編集]

アルファード、ヴェルファイアの「Executive Lounge」に相当する装備をもったグレード。2+2+3の7人乗り。価格は116万6000元(約1800万円)。

LM300h 四座御世版(Emperor Suite)[編集]

アルファード、ヴェルファイアのモデリスタコンプリート車「Royal Lounge」に相当する装備をもったグレード。しかし、「Royal Lounge」の液晶ディスプレイ 24インチに対してこちらは26インチであり、専用設計となっている。 2+2の4人乗りで、7人乗りグレードとの大きな違いは前後席間にパーテーションが装備されている点である。また、パーテーションには先述の液晶ディスプレイや前後席連絡用の窓、サウンドシステムなどが装備されている。前後席連絡用の窓は、スイッチ操作でスモークをかけることが出来る他、開閉できる。価格は146万6000元(約2200万円)。

2代目 AW10型(2023年 - )[編集]

レクサス・LM(2代目)
TAWH15W型
LM500h
リア
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 日本の旗 日本 2023年12月 -(予定)
(発表日:2023年10月19日)
ボディ
乗車定員 4名
ボディタイプ 5ドアミニバン
駆動方式 四輪駆動
パワートレイン
エンジン T24A-FTS型
2,393cc 直列4気筒 DOHC
ICターボ
モーター 前:1ZM型 交流同期電動機
後:1YM型 交流同期電動機
最高出力 エンジン
202kW(275PS)/6,000rpm
フロントモーター
64kW(87PS)
リアモーター
76kW(103PS)
システム最高出力
273kW(371PS)
最大トルク エンジン
460N・m(46.9kgf・m)
/2,000 - 3,000rpm
フロントモーター
292N・m(29.8kgf・m)
リアモーター
169N・m(17.2kgf・m)
変速機 6速AT(Direct Shift-6AT)
前:マクファーソンストラット式
後:ダブルウィッシュボーン式
(前後共にスタビライザー付)
前:マクファーソンストラット式
後:ダブルウィッシュボーン式
(前後共にスタビライザー付)
車両寸法
ホイールベース 3,000mm
全長 5,125mm
全幅 1,890mm
全高 1,955mm
車両重量 2,460kg
その他
姉妹車 トヨタ・アルファード(4代目)
トヨタ・ヴェルファイア(3代目)
トヨタ・クラウンヴェルファイア(2代目)
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2023年4月18日に上海モーターショーで2代目のプロトタイプモデルが世界初公開され、初代モデルが導入されなかった日本市場へは同年秋を予定に導入されることも発表された[6]

同年10月19日に日本仕様が正式発表された(同日より注文受付開始、12月下旬頃発売)[1]。日本仕様はインタークーラーターボ付の2.4LダイナミックフォースエンジンであるT24A-FTS型に6速ATに変更されたトランスミッションとモーターを一体化したフロントユニット、高出力モーター「eAxle」を搭載したリアモーターで構成されたハイブリッドシステムを備え、四輪駆動システム「DIRECT4」を採用した4人乗り仕様のLM500h"EXECUTIVE"のみの設定となる。

LM500h"EXECUTIVE"
初代モデルの4人乗り仕様同様に、リア席前方に大型ワイドディスプレイと一体となったパーティションが装備されているが、2代目モデルではワイドディスプレイが48インチに大型化。リアシートエンターティンメントシステムが備わっており、画面表示はセンター1画面(シングル)、左右2画面(ダブル)、横長1画面(フルスクリーン)の切り替えが可能。ディスプレイの下には中央に冷蔵庫、左右にグローブボックスが装備されるほか、左右サイドにはアシストグリップやシューホーン/傘立ても配置されている。
ボディカラーはソニッククオーツ、ソニックチタニウム、グラファイトブラックガラスフレーク、ソニックアゲートの4色を設定。内装色はサテンカッパーの内装加飾が施されたソリスホワイトとサテンシルバーの内装加飾が施されたブラックの2色が設定される。

脚注[編集]

  1. ^ a b LEXUS、新型「LM」を発売』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2023年10月19日https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/39917386.html2023年10月19日閲覧 
  2. ^ 【上海ショー2019】レクサスブランド初のミニバン「LM」がデビュー”. webCG 自動車ニュース. 2020年4月1日閲覧。
  3. ^ “レクサス初のミニバン「LM」は、どんな車なのか”. 東洋経済オンライン (東洋経済新報社). (2019年5月10日). https://toyokeizai.net/articles/-/280239 2022年1月18日閲覧。 
  4. ^ これ本当なのか…?!インド市場でも限定150~200台のみレクサス「LM300h」が販売予定。但し価格帯は約3,070万円からと超高額との噂が浮上”. Creative Trend (2020年2月28日). 2020年2月28日閲覧。
  5. ^ 中国レクサス公式サイト LM主要諸元” (中国語). 2020年4月1日閲覧。
  6. ^ LEXUS、新型「LM」を世界初公開-安らぎと創造性を提供する、「ラグジュアリームーバー」-』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2023年4月18日https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/39084487.html2023年4月18日閲覧 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]