トヨタ・カルディナ

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カルディナCALDINA )は、トヨタ自動車が生産していた自動車で、商用バンであったコロナバンカリーナバン/サーフを基に統合し、後継モデルとして開発されたステーションワゴンまたはライトバンである。

3代目 後期型モデル

歴史[編集]

初代(T190G/V型 1992年- ワゴン:1997年 バン:2002年)[編集]

トヨタ・カルディナ(初代)
ET196V/AT19#G/ST19#G/CT19#V/CT19#G型
ワゴン
1992 Toyota Caldina 01.jpg
バン
Toyota Caldina van.jpg
販売期間 ワゴン:
1992年11月 - 1997年9月
バン:
1992年11月 - 2002年7月
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン/ライトバン
エンジン 直列4気筒 2.0L 3S-GE MT175ps、AT165ps 3S-FE FF140ps、4WD135ps 1.8L 4S-FE 125ps
直列4気筒ディーゼル 2.0L 2C 73ps →2C-T 88ps
変速機 3AT(5E-FE車)4AT/5MT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション フロント:ストラット
リヤ:
ワゴン:ストラット バン:リーフ
全長 4,545mm
全幅 1,695mm
全高 1,450-1,555mm
ホイールベース 2,580mm
先代 ワゴン:
トヨタ・カリーナサーフ
バン:
トヨタ・カリーナバン
トヨタ・コロナバン
後継 バン:
トヨタ・サクシード
-自動車のスペック表-

カルディナは1989年に登場したスバル・レガシィの大ヒットに刺激され、商用バンではないステーションワゴンとして1992年11月登場。10代目(T190型)コロナをベースに、乗用モデルのエンジンは4S-FE型(1,800cc・125ps)と、3S-FE型(2,000cc・140ps、4WD仕様は135ps)のハイメカツインカム2C型2,000ccディーゼルエンジン(73ps、後期型は2C-T型2,000ccディーゼルターボエンジン・88ps)を搭載する。商用モデルであるカルディナバンにもディーゼルエンジンがラインアップされている。ガソリンエンジンは5E-FE型(1,500cc・94ps)。バンの最大積載量は500kg(ただし4WDは400kg)。なお、積載性能とコストを考慮し足回り(リヤ)はワゴンのストラットからリーフに、そしてホイールハブは5穴から4穴に変更されている(PCD :100は同じ)。スカイキャノピー装着車は全高1555ミリメートルと当時のステーションワゴンとしてはかなり高い部類だが、実態はただ膨らんだだけのサンルーフのような装備のため、室内高は通常仕様と変わるところは無い。またスカイキャノピーには当時流行していたルーフレールも設定されず、社外品のスキーキャリアだとうまく取り付けできない場合もある。

1995年2月、「TZ-G」グレード追加。3S-GE型スポーツツインカムエンジン(2,000cc・175ps、AT仕様は165ps)が搭載された。なお、このグレードは4WDのみの設定であった。

1996年1月、後期型へマイナーチェンジ。インパネが11代目コロナ(T210型 コロナ・プレミオ)と同一のものに、1,800ccのエンジンが4S-FE型から7A-FE型(115ps、リーンバーンエンジン)に変更された。また、前期型に設定されていたグラスルーフ仕様の「スカイキャノピー」に代わって、大型サンルーフを装備した「エアリアル(AERIAL)[1]」が設定されている。エアリアル専用装備としてマルチリフレクター式の前後レンズが備わった(これは後に特別仕様車にも採用された)。ヨーロッパでは「カリーナE」の名前で発売された。

なお、カルディナバンは2代目にモデルチェンジ後も2002年7月1日まで初代モデル(T190V型)を継続販売していた。1999年8月のマイナーチェンジでディーゼルは3C-E型2,200ccディーゼルエンジンに換装、更に4WDにガソリンエンジン(3S-FE型、2,000cc)が追加された(ATのみ)。販売上の後継として初代ヴィッツプラットフォームを用いたサクシードとして独立することになる。しかし最大積載量はプラットフォームの関係で450kg(4WDは400kg)しか確保できず、カルディナバンの500kgよりダウンしている。現在500kg積のライトバンは存在しない。

発売当時の日本ではかつてないRVブームとなっていたためか、バックドアにスペアタイヤを背負った特装車「フィールドハンター」が存在する(全長が長くなるため3ナンバー登録となる)。元々はスプリンターカリブに設定されていたが、後にカルディナにも設定されたものである。バンはローライダーカスタムに改造されることも多かった。


2代目(T210G/W型 1997年-2002年)[編集]

トヨタ・カルディナ(2代目)
AT21#G/ST21#G/ST215W型
前期型(1997年9月 - 2000年1月)
1997 Toyota Caldina 01.jpg
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
エンジン 直列4気筒 2.0L 3S-GTE 260ps、3S-GE 190ps、3S-FE FF140ps、4WD135ps 1.8L 7A-FE 115ps
直列4気筒ディーゼル 2.2L 3C-TE 94ps
変速機 4AT、5MT
駆動方式 FF/4WD
全長 4,520mm
全幅 1,695-1,720mm
全高 1,475-1,570mm
ホイールベース 2,580mm
-自動車のスペック表-

1997年9月登場。エンジンはディーゼルエンジンが2,200ccディーゼルターボ(3C-TE型、94ps)に変更され、スポーツグレードとして「GT」(3S-GE型、190ps)、「GT-T」がラインアップされた。GTに搭載されている3S-GE型エンジンには可変バルブタイミング機構のVVT-iが新たに採用され、旧型(AT仕様)比で+25psのパワーアップを実現。GT-Tにはハンドルの表裏面に付けられたボタンによりマニュアル操作が可能なAT、スポーツステアマチック(ステアシフトとも名乗っていた)仕様とMT仕様が設定されていた。GT-Tは、当時このクラスでカリスマ的人気を誇っていたレガシィツーリングワゴンGT-Bへの対抗策として企画され、セリカGT-FOURに搭載されている3S-GTE型(2,000cc・260ps)ターボエンジンを搭載した。GT-Tのみワイドフェンダーのため3ナンバーとなる。3S-FE型ハイメカツインカムはT190G型のパワースペックをほぼ踏襲し「G」、「E」グレードとしてラインナップ。特別仕様車としてはGT-Tのエクステリアを用いた「2.0Gツイスター」が設定された。GT-T以外のグレードの4WDシステムはこの代からセンターデフ式からVフレックス式に変更となった。

2000年1月、マイナーチェンジ。変更点は前後バンパーの大型化および意匠変更(これにより全長は55mm延長されている。また、ツーリングバージョンのフロントバンパープロテクターも形状が変更された)、ヘッドライト、ラジエーターグリル、テールライトの意匠変更。装備に関してはGT系にディスチャージヘッドランプ(ロービーム・オートレベライザー付き)が標準装備となり、Eグレードを除く全車にシルエットメーター(夜間照明で文字盤が発光するもの)が装備された。グレード展開の変更点としては、4WDのみであったGTに前輪駆動モデルが追加された。また、T190G型後期からT210G/W型の前期型まで設定されていた大型サンルーフ仕様の「エアリアル」はこのマイナーチェンジに伴って廃止された。なお、ヨーロッパではTMUK(イギリス)で現地生産が行われ、初代アベンシスの名前で発売された。


3代目(T240W型 2002年-2007年)[編集]

トヨタ・カルディナ(3代目)
ZZT24#W/AZT24#W/ST246W型
前期型(2002/9-2004/12)
2002 Toyota Caldina 01.jpg
後期型(2005/1-2007/6)
2005 Toyota Caldina 01.jpg
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
エンジン 1ZZ-FE型 直4 1.8L 132ps
1AZ-FSE(D-4)型 直4 2.0L FF152ps 4WD150ps→155ps
3S-GTE型 直4 2.0L 260ps
最高出力 260ps/6,200rpm
最大トルク 33.0kgfm/4,400rpm
変速機 4AT
駆動方式 FF/4WD
全長 4,510mm
全幅 1,740mm
全高 1,445mm
ホイールベース 2,700mm
車両重量 1,240kg - 1,490kg
プラットフォーム トヨタ・MCプラットフォーム
-自動車のスペック表-

2002年9月登場。全幅が1,740mmとなり、全車3ナンバー化した。日本国内専用車となり、輸出モデルはアベンシスのワゴンモデルが後を継いだ。先代で設定のあったディーゼルエンジンは廃止され、ガソリンエンジンのみとなった。またプラットフォームにはMCプラットフォームが用いられた。自然吸気エンジンはすべて一新され、1,800ccが従来の7A-FE型から1ZZ-FE型(132ps)に、2,000ccは3S-FE型・3S-GE型から1AZ-FSE型2,000cc直噴(2WD:152ps / 4WD:150ps)に変更された。

ターボモデルはグレード名に同社のセリカ譲りのGT-FOUR(ジーティーフォー)を冠し、従来と同じく3S-GTE型(260ps)を搭載した。このエンジンは改良が加えられ優-低排出ガス認定を受けた。その走行性能は素晴らしく、ニュルブルクリンクでのラップはスープラより速い8分46秒を記録している。これを記念し、倒立式フロントダンパーおよびモノチューブ式リアダンパー(カヤバ 製)、レカロシート(AM19)などを装備したNエディション(Nはニュルブルクリンクの頭文字)という走りを極めたモデルもラインナップされた。ミッションはスポーツシーケンシャルシフトマチックを採用するGT-FOURを含め、全グレードで4速ATのみとなった。

2005年1月17日マイナーチェンジを受け、ラジエーターグリル、フロントバンパー、ヘッドライト、フロントスポイラー、テールライトの意匠が変更され、内装の配色なども一部変更された。またグレード面ではGT-FOURのNエディションおよび、同廉価グレードのCエディションが廃止された。また、2リッターNAの2.0ZT/2.0Zに搭載されている1AZ-FSEエンジンがリーンバーン直噴からストイキ(理論空燃比)直噴仕様(155ps)に変更となっている。

2007年6月マークIIブリットクラウンエステートブレビスなどとともに生産終了した。これにより、日本国内向けのトヨタの持ち込み登録車を除く量産車ではガソリン車のターボ車は消滅した。なお、カルディナワゴンを含むトヨタの3ナンバーモデルのステーションワゴンはそれぞれ直系の後継車がなく、2011年6月に3代目アベンシスワゴンの輸入販売が再開されるまでの約4年間ブランクを開ける形となる。


車名の由来[編集]

  • イタリア語で「中心的な、主要な」という意味のカルディナルをもとに作った造語。

販売チャネル[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 後にマークXジオのグレードにも用いられている。