サイオン

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サイオン (Scion) は、トヨタ自動車2003年からアメリカ合衆国グアムプエルトリコを含む)およびカナダで展開している自動車ブランドである。クール&スタイリッシュを志向し、ジェネレーションYと呼ばれる若年層をターゲットとする。

初代サイオン・xB(日本名トヨタ・bB

背景[編集]

トヨタ自動車は、大衆車である「トヨタ」と高級車の「レクサス」の2ブランドを展開していたが、顧客の平均年齢の高さ、そして若者支持の低さがデータから明らかであった。アメリカは多くの先進諸国と異なり、若年人口が今後も増え続けるという特異性をもつ。現代の若者(ジェネレーションY)は2010年にも7,000万人に達しベビーブーマーを追い抜くとされる。トヨタの現況は歳月を経て顧客が高齢化してゆき、やがてブランドそのものが停滞を招き将来的なリスク要因となるとして検討課題であった。さらに、技術や機能性に対する評価は高いものの、いわば「感性」へ訴える要素が欠けているとされた。そうした背景から誕生したのがサイオンである。従来の “退屈なトヨタ車”にはなかったファッション性や都会的イメージを前面に打ち出している。

展開[編集]

レクサスとは異なり専売のディーラー網はなく、トヨタ店舗内にサイオンのブースが併設されたり、トヨタ店舗と同じ敷地に別棟の店舗を併設する。つまり「ブランド内ブランド」であり、サイオンは決してトヨタの基本路線を否定する役目を担うのではない。サイオンを買ったやんちゃな若者も、いずれはトヨタに乗ることがモデルサイクルとして考慮されている。

ジェネレーションYという次世代型のマーケティングは事例が少なく、その点でも非常に注目される。この若い世代は、既存ブランドに拒否反応を示し、変化が早く個人主義、理屈より感性といったように、過去の成功事例が必ずしも通用するとは限らない。そのため従来になかった斬新な施策がいくつか採られた。例えば、あらかじめ多彩なカスタマイズ・パーツを用意し「個性化」を呼びかけた。サイオンは追加装備の販売比率が高いのが特徴である。そしてテレビ広告等の大量投下は抑え、クラブハウスなどでのきめ細かい広告を行うことで、ファッション性の構築と希少性の維持に努めた。webサイトではチャットによる相談窓口を設けた。

車種構成[編集]

現行車種[編集]

車種 初登場年 現行型 備考
発表 マイナーチェンジ
ハッチバック
iQ 2010年 2011年(初代) 2010年 日本ではiQ 「→(ゴー)」という名称で販売される。
xB 2004年 2007年(2代目) 初代は日本におけるトヨタ・bB(初代)を、北米向けに仕立て直したもの。2代目は専用設計で、日本ではトヨタ・カローラルミオンとして販売。ワイルドなイメージをアピールする。
xD 2007年 2007年 xAの後継車であり、2007年夏に発売。日本では、2代目トヨタ・istとして販売。
クーペ/コンバーチブル
tC 2004年 2011年(2代目) 2010年 サイオン専用のオリジナルモデル。
FR-S 2012年 2012年(初代) 2012年 日本ではトヨタ・86として発売される。

過去の販売車種[編集]

  • xA 日本におけるトヨタ・ist(初代)を北米向けに仕立て直したモデル。日本版と同様クールなイメージをアピールしている。すでに生産終了。

過去に公開したコンセプトカー[編集]


関連項目[編集]

日本におけるトヨタの販売チャネル。サイオン同様、若年層をターゲットとしている。(取り扱い車種自体も被り、日本仕様車のある4車種のうち3車種を扱う。)
GMがかつて同様のコンセプトで展開していたブランド。販売していたのはいすゞスズキスプリンターの3メーカー5車種のバッジエンジニアリング車。
ヒュンダイが韓国国内で展開するブランド。こちらもクラブイベントを行うなど、若者向けとなっている。

外部リンク[編集]