スバル・レガシィ
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レガシィ(LEGACY)は、富士重工業(スバル)が生産する乗用車である。富士重工業の看板車種であり、ツーリングワゴンに関しては日本を代表するステーションワゴンとして知られている。
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[編集] 概要
レオーネの後継車種で、アルシオーネSVX販売終了以降は、富士重工業の旗艦車種である。富士重工業初の日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車となった。
「レガシィ(LEGACY)」とは、「大いなる伝承物」、「後世に受け継がれてゆく物」、もしくは「遺産」の意。オーストラリアのみ「LEGACY」という単語が戦争を想起させる[1]という理由から、現地名は「リバティ(LIBERTY)」となる。
初代は、レオーネが強いアンダーステアだったのから一変して回頭性重視となり(エンジンがフロントオーバーハングに搭載されているのにも関わらずハンドリングが良いことで世間を驚愕させた)、他社に後れを取っていたエンジンパワーも2000ccターボ車は「他社がすぐに追随できないほどの」ダントツのトップを叩き出した(すぐに日産自動車スカイラインがマイナーチェンジしたため、トップの座は短かった)。しかし、レオーネから受け継いだ燃費の悪さは残っていた(なまじ乗用車の意匠だったので、スポーツカーやスポーティーカーではなく一般乗用車と比較されてしまった為、一般ユーザの不満が大きかった。水平対向エンジンの横幅を狭めるためのオーバースクェアのシリンダを備えているので燃焼室の表面積が大きいため、現在のモデルでも他社の車には一歩及ばない。[要出典])。
[編集] 歴史
[編集] 初代BC・BF型(1989年2月-1993年10月)
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[編集] 概要
当時の富士重工業は、好調なアメリカ輸出への過度の依存による組織の硬直化が進み、1980年代末、新聞等で公然と倒産の危機が報道されるほどの厳しい局面を迎えていた。
こうした反省に立ち、開発主管制度の導入、開発部門の連携の強化などの大規模な組織改革が断行され、開発コード「44B」として開発が進められたのが、初代レガシィである。
新開発のボディは、ウエッジシェイプ(くさび形)をモチーフに、ブリスターフェンダーを与え、各ピラーをブラックアウトすることで、航空機のキャノピーを連想させるもので、「アルシオーネ」と同じデザインディテール。ジョルジェット・ジウジアーロが関与したといわれている。特に4ドアセダンではデザイン上のアクセントとして、リヤウィンドウとクォーターウィンドウのグラフィックの下端を段付処理している。1991年のマイナーチェンジでこの「段付」の修正が検討されたが、大幅なプレス、ガラス部品の変更が必要なため断念したといわれている。レオーネと比較して全長で約140mm、全福で約30mm、ホイールベースで約110mm大型化した(4ドアセダン比)。レオーネに引き続き用意されたツーリングワゴンには、引き続き2段ルーフが採用され、最上級の「VZ」にはルーフレールが標準装備された(順次装着車種拡大)。輸出向けツーリングワゴンは、単に「ワゴン(WAGON)」と呼ばれ、2段ルーフではなくノーマルルーフである。
エンジンは新開発の水冷水平対向4気筒エンジン「EJ」型を搭載。「EJ20」のシリンダー・ブロック、シリンダー・ヘッドは「EA」型と同じく総アルミ合金製。ペントルーフ型燃焼室、センタープラグ配置、クロスフロー方式を採用。全車に4バルブヘッド、クランクシャフト5ベアリング支持、バルブ開閉機構にHLA(ハイドロリックラッシュアジャスター)、電子制御インジェクションを採用。さらにクランク角センサー、カム角センサー、ノックセンサーからの信号をECUで学習管理、点火時期を決定する電子制御点火方式を採用。
トランスミッションは、1.8L、2.0L、FF・4WDそれぞれのAT・MT用、それにセレクティブAWD・フルタイムAWD用の6タイプが用意された。
5速MT車はフルタイムAWDとなる。「RS」はリヤにビスカスカップリングLSDを備える。オートマチックトランスミッションは、油圧多板クラッチ「MP-T」をトランスファーに用いて、前後輪の回転差、車速、スロットル開度等から前後輪へのトルク配分を、前輪:後輪=6:4を基本に自動かつ無段階に変化させる「アクティブ・トルク・スプリット4WD(ACT-4)」を採用。
サスペンションはフロントがL型ロアアームを用いたコイル/ストラット、リヤがラテラルリンク2本を配したコイル/ストラットを採用。また、前後ロールセンターを結んだ「ロールアクシス」軸を最適化することによる「アンチダイブ・アンチスクォット・ジオメトリー」を採用。加速・ブレーキング時の車体の姿勢変化を少なくしている。
[編集] 年表
- 1989年1月23日、アッパーミドルクラスの乗用車、レガシィ・シリーズを発表。翌2月1日から発売。
- 1989年9月、「EJ20G」のカムプロファイル、ターボチャージャー変更により、オートマチックトランスミッションとのマッチングや、より実用域での扱いやすさを重視したセッティングの「GT」が登場した。折からの「バブル景気」で「ハイパワー4WDワゴン」という独自のカテゴリーを創造。爆発的なヒットの原動力になった。
- 1990年5月、Bタイプへのマイナーチェンジに際して、モータースポーツ用ベース車両「RS type RA」のトランスミッションをクロスレシオに変更している。
- 1991年6月、マイナーチェンジで後期型となり、AT専用セッティングの「EJ20D」と2.0L OHC「EJ20E」が新登場。きめ細かい燃料噴射制御が可能になったことで、ドライバビリティ、燃費が向上した。
- 1992年6月、マイナーチェンジで「ツーリングワゴンBrighton220」、「Brighton220エアサス」を追加。
- 1992年8月、STIからコンプリートカー「レガシィ ツーリングワゴンSTi」を200台限定発売。専用ECUの採用により、ターボチャージャーの最大過給圧を標準の450mmHgから650mmHgへ高め、4ドアセダン「RS」と同じ最高出力・最大トルクを発生。専用ATコントロールユニットも採用。
[編集] トピック
- 発売から2年目の1990年、富士重工業の100%出資の子会社、「スバル・ワールド・トレーディング」が、S.I.A(スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ)」製の「EJ22E」搭載の左ハンドル「レガシィLSi」を国内で販売していた。本皮シート内装、サンルーフ、クルーズ・コントロールなどの高級装備が特徴。
- 北海道小樽市のタクシー会社「こだま交通」向けに、レオーネを引き継ぐかたちで2000cc・4WDLPG車が設定されていた。
- いすゞ自動車へは4ドアセダンがアスカCXとしてOEM供給されていた。
- 青森県警に初期型ブライトンや後期型TXなど、複数の白黒パトカーが存在した。その後2代目もかなりの台数が導入されていたが、3代目になると高速隊にRS30が2002年に導入され、プラモデル化されるなど話題を呼んだ。
現在まで白黒パトカー、捜査用車両ともに警察への導入実績は根強い。
[編集] 2代目BD・BG型(1993年10月-1998年6月)
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[編集] 概要
内外のデザインは元メルセデス・ベンツのチーフデザイナー、オリヴィエ・ブーレイが参加し、社内スタッフと共に作業を行った。ツーリングワゴンはキープコンセプトながら、水平のウィンドウ・グラフィックと前後を貫くキャラクターラインを基調とした安定感のあるスタイリングとなった。一方、4ドアセダンは6ライトのウィンドウグラフィックはそのままに、A、Cピラーのブラックアウト処理をやめ、リヤホイールアーチ真上のCピラー根元を太くすることで、視覚的な力強さを表現した。
初代と比較してボディの曲げ剛性/ねじり剛性の向上、ボディ・モノコックは、初代BC/BF型のキャリーオーバーで、全長が60mm延長されており、その中でも2,580mmから2,630mmへ50mm延長されたホイールベースにそのほとんどが費やされている。Bピラー直後のフロアが延長され、主に後席の居住性改善に主眼が置かれた。
車両重量は1,460kg(1993年ツーリングワゴンGT・4AT)に対して、1,460kg(1996年ツーリングワゴンGT・4AT)と、ボディサイズの拡大や安全対策の追加に伴う重量増を、ボディ各部材の見直しなどにより全モデルで30~40kg軽量化することにより対応した。
水平対向4気筒DOHCターボエンジン「EJ20G」は、シーケンシャル・ツインターボ採用の「2ステージ・ツインターボ」「EJ20H」へ進化。「2ステージ・ツインターボ」は、低回転域ではプライマリー・タービンのみで過給、高回転域で予め過給したセカンダリー・タービンも連続して(=Sequential)合わせて働くもので、A/R比はBC型「RS」の20に対し、低回転域:12、高回転域:24に設定し、高出力化と全回転域でのレスポンス・アップを狙った。インタークーラーは「EJ20G」の水冷式から、インプレッサと同じ空冷式に変更され、初代の水冷式から4.5kgの軽量化を果たしている。EJ20H」は、BC/BF型「EJ20G」から一気に30ps、4.0kg-mの大幅なスペック向上を果たしたが、最大トルク発生回転数が1,000rpm上がり、この過渡領域回転数付近でいわゆる「トルクの谷間」が指摘された。 あまり知られていないが、2ℓ車で初めて280馬力に到達した車である。
2.0LターボAT車に「VTD-4WD」を、それ以外のAT車に「アクティブ・トルク・スプリット4WD(ACT-4)」を搭載。2.0LターボMT車にはリヤにビスカスカップリングLSDを装備。
サスペンションは、初代のフロント・リヤ:コイル/ストラットの形式を踏襲。ジオメトリー変更、フリクション低減、ストローク延長などの熟成が行われた。また、リニア・コントロール・バルブ付ショックアブソーバーを全車種に採用。微小作動領域での減衰力の立ち上がりがスムーズになっている。また、ツーリングワゴン・ブライトン、ブライトン220には、車高調整、セルフレベリング機能付きのエアサスペンション、「EP-S」が用意された。
2.0Lターボ車に、すでにアルシオーネSVXで採用されていた「VTD-4WD」を採用。また、国産FF車としては初の「TCS(トラクションコントロールシステム)」も用意された。
ツーリングワゴン250Tをベースに、車高を上げ、フォグライト埋込のバンパーなど、クロスオーバー(オフロード踏破性とオンロードにおける快適性を兼ね備えた)的性格を与えた「アウトバック」を1995年からとしてアメリカ向けに展開。日本でも1995年8月、「グランドワゴン」として発売された。
[編集] 年表
- 1993年10月7日、スバル・レガシィ・シリーズをフルモデルチェンジ、同日発売。
- 1994年6月、モデルチェンジの際に消滅した1.8ℓエンジンが復活。
- 1994年10月、「250T」登場。
- 1996年6月、マイナーチェンジで後期型となる(Bタイプ)。ツーリングワゴンGT-B、4ドアセダンRS・MT専用エンジンの「EJ20R」が登場。当時流行していたリーンバーンエンジン「EJ20N」の追加や、すべてのエンジンの低フリクション化、効率向上が図られる。実に7種類ものエンジン・バリエーションを誇った。
[編集] 3代目BE・BH型(1998年6月-2003年5月)
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[編集] 概要
1998年6月に登場。このモデルチェンジで前輪駆動車が廃止され、全グレード4WDとなった。全幅を1695mmとし、先代に続き5ナンバーサイズを死守している。セダンはワゴンに半年遅れて発売され、新たに「B4」[2]のブランド名が与えられた。
BD/BG型に引き続き、EJ20型エンジン、及びEJ25型エンジンを搭載し、先代まで搭載されていた1800ccエンジンである「EJ18」は搭載されていない。ターボモデルでも先代に引き続き「2ステージツインターボ」を採用。また、ランカスター6では3000ccのEZ30型エンジンが追加された。その後EZ30型エンジンはB4とワゴンにも搭載された。EZ30型エンジンを搭載したB4の「RS30」は富士重工としては初の「大排気量セダン」となった。(EZ30エンジンは、アルシオーネSVXの3300ccエンジンであるEG33エンジンがベースではなく、前後長が短い新設計であり、このエンジンを積める前提でボディのエンジンルームが広く設計されていた。スバル1300G以来の、幅の狭いクランクシャフトベアリングが使用されている)
リアサスペンションがストラット式からマルチリンク式に変更され、リアのラゲッジスペースへのストラットタワーの張り出しをなくす事で、ラゲッジスペース(B4はリアトランクルーム)の最大容量は先代よりも大幅にアップしている。
ちなみにこのモデルでは派生モデルとしてBH型のランカスターをベースにしたピックアップトラックスバル・バハというモデルが存在する。2002年に登場したこの派生車種は、レオーネのピックアップである「スバル・ブラット」の後継車とも言えるモデルで、北米でのみ生産、販売が行われており、BL/BP型にモデルチェンジ後も、2006年まで継続生産された。
プレミアム性の高まったこのモデルでは、ポルシェデザインが監修したエアロパーツを纏った限定モデルも存在する。「BLITZEN(ブリッツェン)」と名付けられたこのモデルは、2000年より毎年限定生産された。
またモデル末期にはSTIによるスペシャルチューニングを施された「レガシィS401 STi version」が400台限定で販売された。エンジンに熟練工による手組、バランス取りなどがなされ、形式は変わらずとも、最高出力は293馬力まで引き上げられた。またインプレッサ用に開発された6速マニュアルミッションを搭載、ブレンボ社製のブレーキを前後に奢るなど、スペシャルモデルとしてふさわしい装備となっていた[1]。
BE/BH型発売直前の1998年4月23日にはアメリカ・コロラド州の公道で再び速度記録に挑戦し、1kmの区間平均速度で270.532km/hを達成し、レガシィ自らの持つ「ステーションワゴン多量生産車無改造部門」における世界速度記録を更新する。
この代から官公庁の公用車として採用されることが非常に多くなった。それまでは5ナンバーの130クラウンワゴンや、Y30セドリック/グロリアワゴンが幅をきかせていたが、クラウンワゴンは1999年に170系へのモデルチェンジに伴って大型化し、セドリック/グロリアワゴンは同じく1999年に生産中止となったため、その代替としての採用である。4代目では新車登場直後から導入されている。
[編集] 年表
- 1998年4月23日 世界最速ワゴン記録更新(BH型)。
- 1998年6月17日 BH型レガシィツーリングワゴンとランカスター発表、販売開始。
- 1998年12月21日 BE型レガシィB4(セダン)発表、販売開始。ツーリングワゴンのグレード体型の変更(TS-R→TS-Rリミテッド・ブライトン→ブライトンS)
- 1999年5月24日 年次改良。B型となった。ツーリングワゴンのターボ系にアルミ製ボンネットが採用された。「ブラックフェイスメーター」やツーリングワゴンにはB4・RSKのサスセッティングを移植し、スポーツシフトを搭載した「GT-B E-tune」を追加設定。外見ではホイールカラーやグリルの色などを変更している。GT-BのMT車を廃止し、MT車の設定をE-tuneに移行。
- 1999年9月24日 ランカスターに「ランカスターADA」追加。
- 2000年5月24日 年次改良。C型となった。ランカスターに「ランカスター6」追加。新開発水平対向6気筒3ℓエンジン「EZ30」を搭載。B4のターボ車にもアルミ製ボンネットが採用されたほか、ターボ系のMT車にも「ブラックフェイスメーター」が採用される。ツーリングワゴンは、ターボ系に専用バンパーが採用され、全グレードを対象にグリル意匠を変更とブラック系またはグレー系の内装色に統一される。B4のみの設定だったスペシャルレザーシートがワゴンにも設定された。GT-VDCには新デザインのアルミホイールを採用。またメーカOPのマッキントッシュのスロットがカセットからMDに変更された。
- 2001年5月22日 ビッグマイナーチェンジ。D型となった。フロントマスクの大整形により六連星のエンブレムが復活。ターボ系は軽すぎるステアリングフィールを改めるため、速度感応型電子制御パワステから他エンジンと同じ回転数感応型パワステに変更。B4は、シート生地が全車変更され、サンルーフも設定された。。B4に2.5㍑NAの「RS25」追加。ツーリングワゴン「GT-B E-tune」を「GT-B E-tuneII」に名称変更。VDC-4WD標準装備モデルを廃止、VDCはメーカーオプション装備となる。
- 2002年1月21日 B4に「RS30」、ワゴンに「GT30」追加。共にEZ30型3,000cc水平対向6気筒エンジン搭載。ホイールはターボ系と同様の物が採用された。グリルやリヤガーニッシュも変更されている。
- 2002年5月21日 一部改良により(アプライドモデルはD型から変わらず、D型後期と俗称されている)、カッパーオレンジマイカが廃止され、ジェットグレーメタリックを新設定。17インチタイヤの銘柄がRE010からRE040に変更され、インパネ上部の運転席側小型デフロスターの可変機構が廃止に。ターボの廉価仕様である「リミテッド」シリーズが登場。B4に「S」追加。B4としては初のSOHCエンジン搭載。
- 2002年11月12日 STIによるコンプリートカー「S401 STi Version」を400台限定で発売。286台で生産終了。
- 2002年11月27日 B4とツーリングワゴンにそれぞれ、ユーザーからの要望の多かった走りの装備を加えた「RSK S-edition」「GT-B S-edition」を設定。
- 2003年5月23日 BP型ツーリングワゴン発表、販売開始。BE/BH型生産終了。北米生産車は2004年夏まで継続生産された。
- 国内総生産台数 434,624台 (BE,BHを含む)
[編集] 4代目BL・BP型(2003年5月-)
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