トヨタ・スプリンターカリブ

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スプリンターカリブ (Sprinter Carib) は、トヨタ自動車が生産していた乗用車で、排気量1600~1800ccクラスのステーションワゴンである。のちに流行する、縦長のリアコンビランプの元祖としても有名。開発・生産は豊田自動織機製作所。後にクロスオーバーSUVと呼ばれる車の草分け的な存在である。

歴史[編集]

初代 AL25型(1982年 - 1988年)[編集]

トヨタ・スプリンターカリブ(初代)
AL25型
初代スプリンターカリブ(フロント)
Toyota-SprinterCarib.JPG
初代スプリンターカリブ(米国仕様 リア)
Toyota Tercel Wagon 4WD SR5.jpg
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
エンジン 3A-U型 1.5L 直4 83ps→85ps、3A-SU 1.5L 90ps
変速機 3AT、5MT
駆動方式 4WD
サスペンション 前:ストラット
後:トレーリング車軸式
全長 4310mm
全幅 1615mm
全高 1500mm
ホイールベース 2430mm
車両重量 1015kg
-自動車のスペック表-
  • 1982年8月デビュー。全グレードが四輪駆動車という、当時としては異色のラインナップだった。エンジンは3A-U型1500ccを搭載。同年5月デビューのAL25系ターセルのシャーシを基本に、リヤアクスルまわりはE70系カローラのもの(ただしホイールハブのPCDが異なる)を流用した。既存コンポーネントを上手く利用しながらも、当時としては思い切った背高ボディと広い荷室も相まって、雪国を中心に固定ファンを獲得することに成功した。
  • 1983年10月 3速AT車追加。AV-I とAV-II の中間モデル「RVスペシャル」の追加。
  • 1984年8月 マイナーチェンジ。エンジン出力が強化され、上位グレードAV-II のMT車はツインキャブ仕様の3A-SU型エンジンを搭載。
  • 1986年5月 2度目のマイナーチェンジ。型式もAL-25Gへ。外観の小変更が行われた。上位グレードAV-IIツーリングスペシャルは電子制御サスペンションシステムTEMSを搭載。この時エクストラローという6速ミッションを搭載。

アメリカではベース車から「ターセルワゴン」の名で売られていた。

2代目 AE95G型(1988年 - 1995年)[編集]

トヨタ・スプリンターカリブ(2代目)
AE95G型
AE90系 2代目スプリンターカリブ(フロント)
Toyota Sprinter Carib 001.JPG
AE90系 2代目スプリンターカリブ(リア)
Toyota Sprinter Carib 002.JPG
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
エンジン 4A-FE型 1.6L 直4 100ps
4A-FHE型 1.6L 直4 110ps
変速機 4速AT/5速MT
駆動方式 4WD
サスペンション 前:ストラット
後:トレーリングリンク車軸式
全長 4370mm
全幅 1655mm
全高 1485mm
ホイールベース 2430mm
車両重量 1200kg
-自動車のスペック表-
  • 1988年2月デビュー。初代はターセルがベース車両であったが、2代目はAE90系スプリンターベースに変更されたが、リヤアクスルまわりは先代を踏襲。四輪駆動システムもパートタイム式からフルタイム式(MT車は機械式センターデフ、AT車は油圧式ハイマチック)へと変更された。上位グレードは油圧式ハイトコントロール(ハイドロマチックサスペンション)を採用し、走行中に地上高を30mmリフトアップすることができた。エンジンは4A-FE型1600ccを搭載。
  • 1989年8月 一部改良。フロントブレーキをベンチレーテッドディスクに変更。他、パワーウインドウのスイッチ位置&形状の変更、ウォッシャータンクの大容量化等。
  • 1990年9月 マイナーチェンジ。4A-FHEエンジンに換装、出力10ps / トルク0.5kgmのアップ。バンパー、グリル、ヘッドライトを変更。ルーフレールも設定した。内装では大型6連アナログメーターの採用やシートトリムを変更。
  • 1991年9月 一部改良。全車に3点式シートベルト、サイドドアビーム、シートベルト非装着警告灯を標準装備し、室内難燃化材を採用。
  • 1993年8月 一部改良。運転席エアバッグを全車に標準装備。タイヤ / ホイールを全車13インチから14インチにアップ。同時にブレーキを大型化。エアコンの冷媒を新冷媒に変更。

このモデルも悪路走破性が高いことからアウトドア派や雪国を中心に固定ファンがいたものの、モデル後期に訪れたRVブームの中、クロカンタイプに押され、次第に存在感が薄れていった。

ちなみに欧州と豪州では「カローラ・ワゴン」の名で販売されていた。


3代目 AE110G型(1995年 - 2002年)[編集]

トヨタ・スプリンターカリブ(3代目)
AE11#G型
AE110系 3代目スプリンターカリブ(前期型)
Toyota Sprinter Carib 011.JPG
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
エンジン 4A-FE型 1.6L 直4 115ps→110ps
4A-GE型 1.6L 直4 165ps
7A-FE型 1.8L 直4 120ps
変速機 4速AT/5速MT/6速MT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:ストラット
後:ストラット
全長 4425mm .4320mm(ロッソ)
全幅 1690mm
全高 1505mm . 1490mm(ロッソ)
ホイールベース 2465mm
車両重量 1405kg
-自動車のスペック表-
  • 1995年8月 3代目デビュー。このころはSUV車が圧倒的な支持を得ており、カリブは最初で最後のFF(2WD)車が追加されるなど個性が弱められた。初期のCMは、黒人4人のゴスペルグループボーイズ・II・メンが出演。なお、欧州市場には、WRCで活躍したカローラFXカローラWRC)と同様の丸型2灯のヘッドライトを持つ前面デザインが与えられ、「カローラ・ワゴン」の名で販売されていた。これは後に日本国内でも「カリブ・ロッソ」の名で販売された。なお、このCMでは梅宮アンナが出演していた。
  • 1996年5月 FF車をラインナップに追加。同時に1.6LのFF車に4A-GE型4気筒20バルブスポーツツインカムエンジンを搭載したBZツーリングを設定した。これは、カリーナとともに4A-GEエンジンを最後に搭載した(カリブとしては最初で最後)車種となった。さらに全車にABSと助手席エアバッグを標準装備している。
  • 1997年4月 マイナーチェンジ。衝突安全ボディGOA、マルチリフレクターヘッドライトの採用、前後バンパー、リアコンビランプ、インパネ、フロントシートのデザインを変更。また4A-GE搭載車に6MTを採用した。
  • 1998年4月 丸型ヘッドライトやメッシュグリルなどを採用した、他グレードとは異なる外観のロッソを追加。さらに、全車にハザードランプ下に助手席シートベルト非装着警告灯を装備。
  • 2002年8月、実質的な後継車ヴォルツの登場により生産終了。


車名の由来[編集]

  • カリブ・・・トナカイの北アメリカでの呼び名、カリブー (caribou) をもじったもの。四輪駆動の高い走行性能で雪の中を疾走する様を思い描かれ、つけられた。しばしば勘違いされるが、カリブ海のカリブではない。
  • ロッソ・・・イタリア語で「赤」の意味。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]