トヨタ・ノア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ノアNOAH )は、トヨタ自動車が販売している5 - 8人乗りのミニバン乗用車である。製造はトヨタ車体富士松工場。

概要[編集]

前身モデル「タウンエース・ノア」「ライトエース・ノア」の後輪駆動方式からイプサムプラットフォームを活用した前輪駆動方式に転換して低床化し、スライドドアを後席左側だけではなく後席右側にも設け、またエアロパーツ装備が前提となるなど現代的な改良が計られている。

スライドドアの窓も開けられ、窓を開けた状態でスライドドアを開けようとすると途中で止まる安全装置がはたらく。

また現行からタウンエース/ライトエースの名が外れ、トヨタカローラ店販売車種がこの「ノア」(旧タウンエースノア)、ネッツ店販売車種が「ヴォクシー」(旧ライトエースノア)と改名している。

三角窓状の嵌め込み窓があり、ヴォクシー同様、2代目までセンターメーター、3代目からはオーソドックスなアナログメーターを採用している。なお2代目から香港とマカオでも販売がされている。

3代目からはノアとヴォクシーの発売に遅れてトヨタ店トヨペット店向けの姉妹車「エスクァイア」が登場、これによりポルテ&スペイド同様、実質的な全店併売車種となった。

なお、「ノア」の意味は特にない[1]

歴史[編集]

初代 R60G型 (2001年 - 2007年)[編集]

トヨタ・ノア(初代)
AZR6#G型
前期型(2001年11月 - 2004年8月)
2001-2004 Toyota Noah.jpg
前期型リア
2001-2004 Toyota Noah rear.jpg
乗車定員 5 - 8人
ボディタイプ 5ドア ミニバン
エンジン 1AZ-FSE型 2.0L 直4 DOHC
変速機 4AT(前期型)/CVT(後期型)
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:ストラット式
後トーションビーム式
全長 4,580-4,625mm
全幅 1,695mm
全高 1,850mm
ホイールベース 2,825mm
車両重量 1,500kg
先代 トヨタ・タウンエースノア
-自動車のスペック表-
  • 2001年11月16日 - タウンエースノアの後継車として登場。FFになり、プラットフォームは新設計。
  • 2002年7月17日 - Xをベースに、X・Gセレクションの便利機能(ワイヤレスドアロックリモートコントロール、電動格納式カラードリモコンドアミラーなど)に加え、DVDボイスナビゲーション付ワイドマルチAVステーション&6スピーカー、音声ガイダンス付バックガイドモニター、スライドドアイージークローザーを装備した特別仕様車「Xナビスペシャル」を発売。
    • 8月1日 - X・Vセレクション、S・Vセレクション、L・Gセレクションの3グレードを追加。
    • 12月18日 - Xをベースに、Sに採用されている外内装や専用エンブレム、UVカット機能付プライバシーガラス(リヤサイド・リヤクォーター・バックドア)や電動格納式カラードリモコンドアミラーを装備した特別仕様車「X S-Edition」を発売。
  • 2003年5月6日 - XをベースにGセレクションの装備(オートエアコンやUVカット機能付プライバシーガラスなど)やDVDボイスナビゲーション付ワイドマルチAVステーション、音声ガイダンス機能付バックガイドモニター、ブラインドコーナーモニターなどの特別装備を加え、高級感ある仕様とした特別仕様車「X エルセオエディション」を発売。ちなみに、かつて同じカローラ店で取り扱っていたエスティマルシーダにも「エルセオ」というグレードが存在した。
    • 8月1日 - 一部改良。メーカーオプションのDVDナビゲーションがG-BOOKに対応。また、特別仕様車の「X エルセオエディション」は仕様変更(装備されるDVDナビがG-BOOKに対応)するとともに、青を基調とした内外装とした「X エルセオエディション・ブルーパッケージ」を追加発売。
    • 12月24日 - ウェルキャブの助手席リフトアップシート車とサイドリフトアップシート車を一部改良。リフトアップシートに電動リクライニング機能を追加し、サイドリフトアップシート車の脱着タイプにはシートを車椅子として使用するための脱着操作方法を改良し、車椅子のホイールベースを拡大したことで安定感を高めた。
  • 2004年8月17日 - マイナーチェンジ。フロントグリル、テールランプメーター、エアコンパネルなどを変更。またグレードエンブレムが左から右に移っている。同時に、かつてタウンエースワゴンにあったSWグレードのように、乗用登録でありながら2列・5人乗りのグレードYYを追加。全車Super CVT-iを搭載したことで、「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(☆☆☆)」と「平成22年度燃費基準+5%」を同時に達成した。
  • 2005年4月21日 - Xをベースに、デュアルパワースライドドアやディスチャージヘッドランプなどを装備した特別仕様車「X Limited」を発売。
    • 8月2日 - 一部改良。排出ガスをクリーン化し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」を取得。左フロントフェンダー上に視界補助ミラーを、ヘッドランプにレベリング機構を追加。また、特別仕様車の「X Limited」もベース車改良に伴う新仕様で発売された。
  • 2006年8月8日 - Xをベースに、デュアルパワースライドドア、マルチ回転セカンドシート、ディスチャージヘッドランプなどの充実した装備を加えた特別仕様車「X Special Edition」を発売。また、ウェルキャブの助手席リフトアップシート車と車いす仕様車(スロープタイプ)にも特別仕様車「X Special Edition」を設定した。

2代目 ZRR7#G/W/R型 (2007年 - 2014年)[編集]

トヨタ・ノア(2代目)
ZRR7#G/W/R型
前期型(2007年6月-2010年4月)
2nd generation Toyota Noah.jpg
前期型リア
2nd generation Toyota Noah S rear.jpg
乗車定員 5 - 8人
ボディタイプ 5ドア ミニバン
エンジン 3ZR-FE型 2.0L 直4 DOHC
3ZR-FAE型 2.0L 直4 DOHC VALVE MATIC
変速機 CVT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:ストラット式
後:トーションビーム式
全長 G/X: 4,595mm
Si/S: 4,630mm
全幅 G/X: 1,695mm
Si/S: 1,720mm
全高 G/X: 1,850mm
Si/S: 1,875mm
ホイールベース 2,825mm
車両重量 1,550 - 1,700kg
-自動車のスペック表-

初代モデルが好評だったため、キープコンセプトでのフルモデルチェンジとなった。プラットフォームは先代のものを改良して引き続き使用し、センターメーターも引き続き採用されている。また、この2代目には、「バルブマチック[1]」という、新システムを採用したエンジンが初めてSiに搭載された。また、燃費性能も向上され、全車「平成22年度燃費基準+20%」を達成している(後に、2WD車と「Si」の4WD車は「平成22年度燃費基準+25%」達成)。ボディーサイズは、基本的に先代と同じく5ナンバーサイズを保っているが、Si, Sはワイド化されたフロントフェンダーとエアロパーツの装着によって全幅が1,720mmに拡大し、3ナンバー車となる。Siにはアイシスに続きトヨタのミニバンとしては2車種目となるパドルシフトが装着される。また、サードシートにはワンタッチで折り畳みから跳ね上げまでできる世界初の「ワンタッチスペースアップシート」を装備した。

路線バスとしての使用例もあり、岡山県内に本拠地を置く中鉄バスがコミュニティバス用に保有している。

  • 2007年6月27日 - フルモデルチェンジ。目標月間販売台数は、5000台と発表されている。テレビCMには酒井法子が出演。
  • 2008年6月23日 - エアログレードのSをベースに、Gと同等のシート・ドアトリム表皮、本革巻き&木目調の4本スポークステアリングホイール・シフトノブを採用、デュアルパワースライドドアとスマートエントリー&スタートシステム(端末を身につけることで、キーの施錠・解除並びにエンジンの始動・停止がそれぞれのボタン一つでできる機能)を装備した特別仕様車「S G Edition」を発売。
  • 2009年4月27日 - Xをベースに、スマートエントリー&スタートシステム、デュアルパワースライドドアなどを装備した特別仕様車「X Smart Edition」を発売。
  • 2010年4月27日 - マイナーチェンジ。従来は「Si」のみだったバルブマチック付エンジン3ZR-FAE型を全グレードに拡大した他、7速スポーツシーケンシャルシフトマチックを全車に搭載。これにより、全車で「平成22年度燃費基準+25%」を達成した(現在は2WD車全車および「YY」・「X」を除く4WD車は「平成27年度燃費基準」を達成している、「X」の4WD車はオプション装着により車両重量が1,660kg以上となった場合に「平成27年度燃費基準」を達成する)。また、セカンドシートアレンジの変更を行い、7人乗り仕様にはマルチ回転キャプテンシート、8人乗り仕様には6:4分割チップアップシートを新採用した。また、セカンドとサードシートの中央席にELR付3点式シートベルトとヘッドレストを追加し、安全性を向上。外装もフロント周りやリアコンビネーションランプ、ホイールのデザインを変更した。
    • 6月30日 - マイナーチェンジとともに発表されていた自社開発のスポーツコンバージョン仕様「TOYOTA G SPORTS(通称:G's)」シリーズの販売を開始。「S」・「Si」をベースに、専用18インチアルミホイール(赤ライン仕様はメーカーオプション)・専用アルミペダル・専用スポーツブレーキパッド・専用ローダウンサスペンション・専用フロントグリル&フードモール等を装備し、赤ステッチ&ピアノブラック加飾が施されたインテリアを採用。また、「Si"G's Version EDGE"」では「Si"G's"」の装備に加え、剛性アップパーツと床下空力パーツを追加装備し、卓越した走行安定性・操舵安定性・乗り心地の向上を実現した。なお、「G's」では、リアに装着されている「VALVE MATIC」エンブレムが「G's」エンブレムに変更となる。
    • 9月30日 - 前年に発売されていた「X"Smart Edition"」を再発売。前回の装備内容に加え、メッキインサイドドアハンドル(フロント)、高輝度シルバー塗装ドアスイッチベース&ドアハンドルベゼル(フロント・スライドドア)、運転席・助手席大型バニティミラー(フロント、ランプ付)、6スピーカーを追加するとともに、内装色でブラックかグレージュを選べるようになった。
  • 2011年5月16日 - "G SPORTS"シリーズを一部改良(同年6月7日販売開始)。運転席・助手席にホールド性の高い専用スポーティシートを採用するとともに、全席のシート表皮を黒基調に変更した。
    • 5月20日 - トヨタカローラ店チャネル創立50周年を記念した特別仕様車「Si"Rayish(レイッシュ)"」を発表(同年6月7日販売開始)。"Rayish"とは、光を意味する「Ray」と~的なを意味する「~ish」を合わせた造語で、光の輝きを表した高級感ある仕様となっている。具体的にはヘッドランプエクステンションにはスモーク塗装とセピアゴールドの専用加飾を、ドアスイッチベース・ドアハンドルベゼル(フロント・スライドドア)・センタークラスター&ステアリングスイッチベゼルにはシャンパンゴールドの専用加飾を施し、さらに、高輝度シルバーメタリック塗装のフロントフォグランプベゼルとメッキドアハンドル(アウトサイド、インサイドのフロントドア)を採用した。また、機能面でもイージークローザーと挟み込み防止機能を備えたデュアルパワースライドドアを装備した。ボディカラーは特別設定色のボルドーマイカメタリックを含む4色を設定した。
  • 2012年9月25日 - 「X」をベースに、"L Selection"の装備内容に加え、デュアルパワースライドドア(両側イージークローザー&挟み込み防止機能付)、スマートエントリー&スタートシステム(アンサーバック機能付・スマートキー2本)、快適温熱シート&角度調節式アームレスト(運転席・助手席)、プラズマクラスター、リヤオートエアコン、メッキアウトサイドドアハンドル、本革巻き&黒木目調4本スポークステアリングホイール及びシフトノブを装備し、ドアスイッチベース&ドアハンドルベゼルに高輝度シルバー塗装を、ジャージ(ラグジュアリー)シート表皮にブラックを採用し、利便性・快適性・内外装の質感を向上させた特別仕様車「X"G Edition"」を発売。ボディカラーは特別設定色の「ボルドーマイカメタリック」を含む5色を設定。併せて、2010年9月から販売されている「X"Smart Edition"」にはボディカラーに「ブラック」を追加した。
  • 2013年4月16日 - 「X」をベースに、"L Selection"の装備内容に加え、デュアルパワースライドドア(両側イージークローザー&挟み込み防止機能付)、スマートエントリー&スタートシステム(アンサーバック機能付・スマートキー2本)、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)、スーパーUVカットガラス(グリーン、フロントドア)を特別装備し、インサイドドアハンドル(フロント)やドアスイッチベース&ドアハンドルベゼル(フロント・スライドドア)に高輝度シルバー塗装を採用した特別仕様車「X"Special Edition"」を発売。

現行型は香港でエアロモデルとノーマルモデルの2グレード展開で販売されている。(形式はZRR7#Rとなっている。)

初代との比較[編集]

  • エンジンが1AZ-FSEから3ZR-FE, 3ZR-FAEに変わり、さらにトランスミッションがCVTになったため、加速性能や静粛性、燃費が向上された。なお、2010年4月のマイナーチェンジで、エンジンは3ZR-FAEに統一された。
  • 今回よりエアログレードが3ナンバー化となった。
  • 一部車種には4輪ディスクブレーキを搭載。
  • エンジン、シャーシがカローラ系と共通化となった(エンジンやブレーキ関係)。
  • ヘッドライトがプロジェクター化されたことに従い、視認性が向上。
  • スマートエントリー&スタートシステムを設定。

3代目 R80G/W型(2014年 - )[編集]

トヨタ・ノア(3代目)
ZRR8#G/ZRR8#W/ZWR80G型
HYBRID G
Toyota NOAH HYBRID G (ZWR80G) front.JPG
Toyota NOAH HYBRID G (ZWR80G) rear.JPG
室内
(HYBRID G)
Toyota Noah R80 interior.jpg
販売期間 2014年 -
乗車定員 7/8人
ボディタイプ 5ドア ミニバン
エンジン 3ZR-FAE型 2.0L 直4 DOHC(ガソリン車)
2ZR-FXE型 1.8L 直4 DOHC(ハイブリッド車)
モーター 5JM型 交流同期電動機(ハイブリッド車のみ)
変速機 Super CVT-i(ガソリン車)
電気式無段変速機(ハイブリッド車)
インパネシフト
駆動方式 FF4WD
サスペンション 前:マクファーソン・ストラット式
後:トーションビーム式
スタビライザー付)
全長 4,695mm(X/G)
4,710mm(Si)
全幅 1,695mm(X/G)
1,730mm(Si)
全高 1,825mm(FF)
1,865mm(X/G・4WD)
1,870mm(Si・4WD)
ホイールベース 2,850mm
車両重量 1,570kg - 1,680kg
-自動車のスペック表-

エクステリアは、3代目ヴォクシーと共通のデザインコンセプト「EMOTIONAL BOX」を掲げ、車外からでも室内の広さがわかる力強いハコ(箱)とし、アンダーグリルと一体化した大型フロントグリルとヘッドランプの組み合わせにより、ワイド感とフロントマスクの厚みを持たせ、ミニバンの王道を行く"堂々感"を表現。また、2代目に引き続いてエアロ仕様の「Si」を設定し、迫力のあるフロントフェイスと低重心のワイドボディを専用フロントフェンダーパーツで強調させ、圧倒的な存在感を持たせた。ボディカラーは新色の「ダークシェリーマイカメタリック」を含む7色[2]を設定した。

インテリアでは、ダッシュパネルより後方のボディ骨格を一新した低床フラットフロアの採用により、全高を2代目に比べて25mm低くしながら、室内高が60mm高くなったことで広い室内空間とステップがない乗り込みによる乗降性の向上を実現したほか、荷室フロアも60mm低くするとともにサードシートをの収納構造を工夫したことで、荷室空間の使い勝手を高めた。さらにサスペンション構造も変更され、旋回時のロールやクルマの無駄な動きを抑えることで、揺れが少ないフラットな乗り心地や、安定感がある操舵安定性を実現した。

また、1.8Lアトキンソンサイクルエンジンである2ZR-FXE型にモーターを組み合わせたリダクション機構付THS IIを採用したハイブリッド車を新設定。ガソリン車は先代に引き続き3ZR-FAE型を搭載するが、バルブマチックの改良を行ったほか、一部グレードを除く全車にアイドリングストップシステムを搭載。トランスミッションはアイドリングストップシステムと協調制御する電動オイルポンプと、運転状態に応じてエネルギー消費を最適化する2ポート型オイルポンプを備えたことで、クラストップレベルの変速比幅を実現した「Super CVT-i」の採用により燃費を向上し、ハイブリッド車のみならず、ガソリン車(「X"V Package"」及び「X」の4WD車を除く)も「平成27年度燃費基準+20%」を達成した。

グレード体系はガソリン車は「X」・「G」・「Si」の3グレードに整理され、「X」には、ヘッドランプをハロゲンにグレードダウンし、アイドリングストップシステムなどの一部装備を非装備化した廉価仕様の「X"V Package"」も用意される。ハイブリッド車は「HYBRID X」と「HYBRID G」が用意される。なお、初代・2代目ではリアに装着されていたグレードバッジが無くなり、初代・後期型~2代目まで設定されていた「YY」に相当する5人乗り仕様が設定されなくなった。

  • 2014年1月20日 - フルモデルチェンジ[3]。(ガソリン車は同日より販売開始、ハイブリッド車は2月24日販売開始)。


出典・注訳[編集]

  1. ^ toyota.jp よくいただくお問い合わせ | ノアの車名の由来は何ですか?
  2. ^ なお、前述の「ダークシェリーマイカメタリック」を除いてボディカラーのラインナップはヴォクシーや後発のエスクァイアと共通となっている。また、すべてのグレードで設定できる共通カラーは4色で、「Si」は専用色の「ダークバイオレットマイカメタリック(ヴォクシーでは「ZS」を除くグレードで設定可能)」を加えた5色、その他のグレードは「ダークシェリーマイカメタリック」と「オーシャンミントメタリック」を含む6色がそれぞれ用意される。
  3. ^ TOYOTA、ヴォクシー、ノアをフルモデルチェンジ - トヨタ自動車 ニュースリリース 2014年1月20日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]