特別仕様車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

特別仕様車(とくべつしようしゃ)とは、自動車オートバイのお買い得モデルのことで、多くが期間限定か台数限定である。特別限定車スペシャルエディションとも呼ばれる。本稿では主に日本の自動車メーカーが日本で販売されている特別仕様車について述べる。

概要[編集]

  • 廉価グレード、もしくは最量販グレードを用い[1]エンジンシャシーなどの基本性能は落とさず、オプションの追加装備、新色および専用色の設定などが行われる。中には似たような内容で数度にわたりリリースされるものや、カタログモデルに「昇格」する仕様も珍しくない[2]
  • 市場調査が目的の場合や、カタログモデルとするほどの数は見込めないが、確実に需要が存在する色や仕様を限定的に販売する場合もある。また、いわゆる「ピンククラウン」のようにそのクルマのキャラクターから考えると通常はあり得ない仕様を設定し、話題喚起を狙う場合もある。
  • 新車発売後2 - 3年経過した時点で、販売面でのテコ入れのために設定されることが多いが、不人気車の場合は1年を経たずに投入されたり、場合によってはモデルライフ終了まで全く投入されないケースもある。
  • 社会的な背景やトピックを元に販売される仕様車(例:阪神タイガース優勝仕様車)やCMキャラクター名を冠した仕様車[3]も存在する。
  • 企業団体が一括購入の際に設定される特別仕様車も存在する[4]
  • 1970年代後半に、トヨタ・セリカの特別仕様車「ブラックセリカ」が登場し、話題となる。これ以降、トヨタを中心に「黒」の限定モデルが増える。
  • 1990年代以降では、エアコンカーオーディオのグレードアップ、2000年代以降ではカーナビゲーションが基本グレードでも標準装備になりつつあり、特別仕様車との差違は次第に少なくなりつつある。
  • 他企業とのタイアップで企画された場合は、名称に相手ブランドを冠する場合がある[5]
  • SUVワンボックス車ミニバンなどでレジャーユースを狙った季節限定車が企画・発売されることがある[6]
  • モータースポーツ参戦のためホモロゲーションを取得するために販売される競技仕様車(ホモロゲモデル)も広義の特別仕様車といえる。

記念限定車[編集]

  • 「○周年記念」、「生産累計○万台突破」、「カー・オブ・ザ・イヤー受賞」、といったかたちで特別仕様車が発売されるケースも多い。車種ごとに発売するケースが多いが、日産自動車の場合、1983年に創業50周年記念限定車を各取り扱いチャネル毎(日産店、モーター店、プリンス店、サニー店、チェリー店)に発売し、話題となった。
  • モータースポーツで活躍している車種の場合は、参戦するカテゴリで優勝、または年間タイトルを獲得したときに企画・発売されることが多い。単にデカールやアクセサリー程度の差異ものから、特別なチューニングを施したり、カラーリングに実際の競技車両と同じデザインを設定するものまである[7]

地域限定車[編集]

  • 前述のように1985年に関西地区限定で発売されたダイハツ・ミラの阪神タイガース仕様車が元祖といわれている。
  • 1993年にはJリーグがスタートし、各クラブの親会社が自動車メーカーだったこともあり、Jリーグ仕様が限定発売された。代表的なものとしては、浦和レッズ仕様の三菱・リベロレッズバージョンがある。また傘下にJリーグチームを持たないホンダも静岡県のプリモ店限定で清水エスパルス仕様のシビックを販売していた。
  • ディーラーが独自に特別仕様車を設定する例が多く、特に地方ではユニークなネーミングのご当地向け仕様車の存在も少なくない。その一例としてトヨタカローラ秋田が企画した秋田県限定販売車種の数々があり、2014年現在ではトヨタ・カローラアクシオの「なまはげ」(「1.3X」がベース)がこれに該当する。その他、かつては数多くのご当地仕様車を販売していた。以下はその一部である。

女性仕様車[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 中堅グレードや上級グレードが用いられる場合もあり、GTカースポーツカー高級車、記念モデルなどの趣味性や付加価値が高いモデルでは、最上級グレードがベースとなることもある。現行モデルとしての一例にT260系トヨタ・プレミオの「2.0G」をベースとした「2.0G スペリア」などがあり、過去の一例としてT210系トヨタ・カリーナの「1.6GT」をベースとした「1.6GTピエルナ」やE120系トヨタ・カローラセダンの「1.5G」をベースとした「1.5G ナビエディション」、B12系日産・サニーの「1.5スーパーサルーン」/「1.5スーパーサルーンE」をベースとした「1.5スーパーサルーン・トラッド」シリーズなどがある。
  2. ^ 例としてトヨタ・スターレットの「ソレイユ」、トヨタ・カローラIIの「ウィンディ」(トヨタ・ターセルの「ジョイナス」およびトヨタ・コルサの「モア」を含む)、日産・マーチの「i・z」、三菱・デリカスペースギアの「シャモニー」、スズキ・アルトの「G II」および「E II」などがある。
  3. ^ ターセル/コルサの「百恵セレクション」やマツダ・カペラの「アラン・ドロン バージョン」、スズキ・アルトの「麻美スペシャル」および「麻美フェミナ」、スズキ・カルタスの「タチ・バージョン」など。
  4. ^ 日本郵政向けのスズキ・ジムニーバン仕様やスバル・ヴィヴィオおよびスバル・プレオの各NTT仕様、かつて農協(JA)を通して販売されていた軽トラック営農仕様など。
  5. ^ 日産・ローレルジバンシィバージョン、スズキ・ワゴンRLoftダイハツ・ミラパルコなど。
  6. ^ スズキ・エスクードスズキ・SX4の「ゴールドウィン」/「サロモン」リミテッド、三菱RVの「シャモニー」(季限定車)、スズキの「ヘリーハンセン」/「オニール」リミテッド(期限定車)など。
  7. ^ バサースト12時間耐久レース3年連続クラス優勝を記念したマツダ・RX-7(FD3S)タイプRバサースト、トミ・マキネン世界ラリー選手権(WRC)4年連続ドライバーズ・チャンピオン獲得を記念した三菱・ランサーエボリューションVIトミ・マキネンエディションなど。

関連項目[編集]