スズキ・SX4

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SX4(エスエックスフォー)はスズキが製造・販売するクロスオーバーSUVならびにセダンである。

歴史[編集]

初代(2006年 - )[編集]

スズキ・SX4(初代)
YA11S/YA41S/YB11S/YB41S/YC11S型
5ドア
Suzuki SX4 F.JPG
セダン(輸出仕様)
Suzuki SX4 Sport.jpg
インテリア(輸出仕様)
Suzuki SX4 innen.JPG
販売期間 SX4:2006年
SX4セダン:2007年
デザイン イタルデザイン・ジウジアーロ
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
(インドは除く)
4ドア ノッチバックセダン
エンジン M15A型 1.5L 直4 DOHC VVT
J20A型 2.0L 直4 DOHC
変速機 4AT
5MT(海外のみ)
駆動方式 FF/4WD(5ドアのみ)
サスペンション フロント
マクファーソンストラット+コイル
リア
トーションビーム+コイル
全長 SX4
1.5E 4,115mm
その他グレード 4,135mm
SX4セダン
1.5F/G 4,490mm
全幅 SX4
1.5E/F/G・2.0S 1,730mm
1.5XF/XG・2.0XS 1,755mm
SX4セダン
1.5F/G 1,730mm
全高 SX4
1.5E/F/G 1,585mm
2.0S 1,570mm
1.5XF/XG・2.0XS 1,605mm
SX4セダン
1.5F/G 1,545mm
ホイールベース 2,500mm
車両重量 SX4
1.5E (2WD) 1,180kg
1.5E (4WD) 1,240kg
1.5L車 (2WD) 1,190kg
1.5L車 (4WD) 1,250kg
2.0L車 (2WD) 1,250kg
2.0L車 (4WD) 1,310kg[1]
セダン
1.5L車 (2WD) 1,190kg
-自動車のスペック表-
2005年12月1日
同日に欧州での生産が開始され、併せて実車の写真が公開された。
フィアットとの共同開発ではあるが、スズキの生産拠点で製造が行われ、エンジン(ディーゼルを除く)およびプラットフォームもスズキのスイフトと同じものが使用されるなど、非常にスズキ色の強い車である。フィアットでは姉妹車フィアット・セディチ」として販売されている。デザインはジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当している。車両コンセプトは異なるが、エリオの後継車種に相当する。
他にはない全高1,585mmという独自のボディスタイルで、「ハッチバック」とも「トールワゴン」ともつかぬ独自のポジションを往く。但し「X○」系のグレードにはフェンダー部にサイドグラッディングを入れるなど「SUV」的要素が取り入れられており、カテゴリ的には「ハッチバック」にあてはめることができる。 また、全幅が1730mm~1755mmのため、日本国内では全車3ナンバーとなる。
また、WRCへの参戦も視野に入れたボディは、同社スイフト比でねじり剛性で10%以上、曲げ剛性では20%以上、リヤサスペンションの取付剛性も190%以上強化された。
2007年3月ジュネーヴモーターショーセダンモデルが発表された[1]
中国インドでは2007年3月に発売され、日本では同年7月に発売された。これによってエリオセダンは2007年3月に販売終了となった。

欧州仕様[編集]

2005年3月
ジュネーヴ・モーターショーで正式に発表された。
量産車はクロスカントリーカー色の強い「アウトドアライン」と、より都会的なイメージの「アーバンライン」の2タイプが用意される。また、2007年からのWRC参戦も発表され、競技用車両(SX4 WRCコンセプト)が参考出品車として出展されている。
製造はハンガリーマジャールスズキで行われ、年間6万台(うち3分の2がスズキ向け、残りがフィアット向け)の生産を見込んでいる。エンジンはガソリン2種類(1,600cc・2,000cc)と、フィアット製の1,900ccディーゼルターボが用意される。

北米仕様[編集]

2006年4月
ニューヨーク国際オートショーで発表。
エンジンは2,000ccガソリン1種類のみ。製造は日本の相良工場で行われる。

日本仕様[編集]

エンジンはガソリン2種類 (M15A型1.5L・J20A型2.0L)を用意。北米仕様と同じく相良工場で製造される。全車にFFとパートタイム4WDが設定される。トランスミッションは4速ATのみ。国土交通省への届出には2.0Lのマニュアルトランスミッション仕様が設定され、国土交通省から型式認定されていたが、日本国内向けには発売されなかった。
2006年7月4日
国内での発売開始。発売当時のグレードは廉価グレードの「1.5E」、スポーツ色を高めた「1.5G」、「2.0S」、欧州でのアウトドアラインにあたる「1.5XG」の4グレード。目標年間販売台数は1万5,000台と発表されている。車両型式は駆動方式により異なり、2WD車はYA#1型、4WD車はYB#1型となる。
2006年10月11日
アウトドアラインに、新グレード「2.0XS」追加。
2006年12月5日
スポーツ用品ブランド「サロモン」のイメージに合わせ、ウィンタースポーツを楽しむユーザーに向けた特別限定車「1.5サロモンリミテッド」発売。(限定1,000台)
2007年3月
ジュネーヴモーターショーでセダンモデルが発表。エリオセダンの後継車。発表後、日本および北米に先駆けて中国およびインドで先行発売される。
2007年5月15日
新グレードとして、お買い得グレードの「1.5F」、ルーフレールとアンダーモールを装備した廉価のアウトドアグレード「1.5XF」を追加。
2007年6月5日
アルカンターラを使用したシート表皮とディスチャージヘッドランプなどを装備した特別仕様車「1.5ヘリーハンセンリミテッド」発売。(限定1,000台)
2007年7月24日
4ドアセダンの「SX4セダン」を追加(車両型式はYC11S型)。1.5L・FFのみで2.0Lや4WDの設定はない。グレードは「1.5F」と「1.5G」の2種で、後者に関しては15インチアルミホイールディスチャージヘッドランプなどが装備されている。外観ではフロントバンパーフロントグリルがセダン専用デザインとなっているほか、セダン専用色として同社のパレットソリオなどにも採用されている「ノクターンブルーパール」を用意。目標年間販売台数はハッチバックと合わせて10,000台と発表されている。
2007年11月6日
昨年に引き続き、特別限定車「1.5サロモンリミテッド」を発売。(限定700台)
2008年6月26日
昨年に引き続き、特別限定車「1.5ヘリーハンセンリミテッド」を発売。今回は防水シート・防水ドアトリムなど内装のいたるところに「ヘリーハンセン」のロゴが入っている。また、ディスチャージヘッドランプやオートライトシステムなどを装備している。(限定700台)
2008年10月
仕様変更(2型)。5ドアタイプは廉価グレードの「1.5E」を廃止。また、ボディカラーは「パールメタリックカシミールブルー」を廃止。セダンタイプも仕様変更された。
2009年5月20日
一部改良(3型)。グレード形態を整理し、5ドアタイプは「1.5G」と「1.5XG」の2グレードとなり2.0L車は廃止。セダンタイプは「G」の2WD車のみの設定となった。M15A型エンジンに可変吸気システムが追加されたことで最高出力・最大トルクをアップ。メーターパネルを自発光式に変更し、時刻・外気温・燃費を表示するインフォメーションディスプレイを追加。また、LEDターンランプ付ドアミラーを追加し、その他一部の装備を変更。さらに、5ドアタイプはリアシートの収納方法の変更と荷室ボードの追加で使い勝手を向上するとともに、フロントグリルとアルミホイールのデザインを変更。
2012年6月11日
一部改良(4型)。5ドアタイプ・セダンタイプ共にリアシート中央にヘッドレストと3点式シートベルトを標準装備し、シート表皮を変更。さらに5ドアタイプではアルミホイールとフロントグリルのデザインも変更した。
2013年2月1日
仕様変更(5型)。5ドアタイプ・セダンタイプ共にJC08モード燃費に対応した。

2代目(2013年 - )[編集]

スズキ・SX4クロスオーバー(2代目)
Geneva MotorShow 2013 - Suzuki SX4 olive.jpg
販売期間 2013年
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドアハッチバック
エンジン M16A型 1.6L 直4 DOHC VVT
D16AA型 2.0L 直4 DOHCディーゼルターボ
変速機 CVT
5MT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション フロント
マクファーソンストラット+コイル
リア
トーションビーム+コイル
全長 4,300mm
全幅 1,765mm
全高 1,575mm
ホイールベース 2,600mm
-自動車のスペック表-

2013年3月のジュネーブモーターショーで発表[2]2012年9月に開催されたモンディアル・ド・ロトモビル(通称:パリサロン)で発表されたコンセプトカー「S-Cross」[3]のエッセンスを色濃く受け継ぎながらも、より市販向けのデザインとした。同時に、車名にはサブネームとして新たに「CROSS OVER」が付くこととなった。初代ユーザーからの声を反映した結果、車体寸法(全長x全幅x全高)とホイールベースを拡大(それぞれ165x10x10mm、100mm)してBセグメントからCセグメントへとクラスアップされ、カーゴスペースの容量が430Lに拡大された。

エンジンは改良された自社製の1.6Lガソリン「M16A」とフィアットから供給を受ける1.6Lディーゼルターボエンジン「D16AA」の2種で、前者は5MTとCVTが、後者は6MTが用意される[4]

4WDシステムは「i-AWD」からさらに進化し、「AUTO」「SPORT」「SNOW」「LOCK」の四つのモードを備えた新開発の「ALL GRIP」を採用。手元のスイッチひとつで自在にコントロールできる。

生産はマジャールスズキで行われ、2013年秋から欧州各国に輸出され、2014年5月からは金鈴汽車を通じて台湾市場でも販売を開始した。日本導入については未定。

モータースポーツ[編集]

WRC(世界ラリー選手権)参戦[編集]

スズキ・SX4・WRC(2008年)
SX4 WRC (2007年)
Suzuki SX4 wrc-2.JPG
SX4 WRC (2008年)
SX4WRC2008.jpg
乗車定員 2名
ボディタイプ ハッチバック
エンジン J20型 水冷L型4気筒16バルブDOHCターボ 1,997cc
235kW(320bhp)/4,000rpm-4,500rpm
590N-m(60kg-m)/3,500rpm
変速機 シーケンシャル5速
駆動方式 4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット式コイルスプリング
後:マクファーソンストラット式コイルスプリング
全長 4,135mm
全幅 1,770mm
全高 1,450mm
ホイールベース 2,500mm
車両重量 1,230kg(minimum authorised)
-自動車のスペック表-

前述の通り、2006年3月のジュネーブモーターショーで2007年8月からのWRCへのフル参戦が発表され、WRカーのコンセプトカーが参考出品車された。その後、2006年7月4日の日本での新車発表会の場においてプロトタイプが展示され、テスト走行の動画も公開された。2006年7月現在、一部の自動車雑誌などにこのプロトタイプの走行写真が掲載されている。実際のマシンの開発やレースでのチーム運営は田嶋伸博率いるスズキスポーツが担当する。

なお、WRCは2007年シーズンを全9戦の開催とし、2008年シーズンを2007年8月から開催するウインターリーグ制の導入を検討していたため、スズキはこれにあわせて2007年8月からのフル参戦を予定していた。しかし、2006年7月5日に国際自動車連盟 (FIA) はウインターリーグ案を白紙撤回、2007年はこれまでどおり全16戦で行われることになった。そのため、当初の予定より半年早く参戦するか、逆に半年遅らせるかの選択を迫られた。

2006年7月20日、スズキは当初より半年遅らせ2008年からのフル参戦を発表した。そのため、2007年はテストを目的としたスポット参戦になる見方が強くなっている。

2007年はフランス(コルシカ)10月12~14日とGB(イギリス)11月30日~12月2日にテスト参戦した。

そしてフル参戦となった2008年は、シーズン初戦であるラリー・モンテカルロにて、SX4 WRCを駆るパー・ガンナー・アンダーソンがポイントを獲得するという快挙を成し遂げた。 その後はエンジンやサスペンションなど、いたるところにトラブルが発生し、前半戦はどちらか1台が走りきるのがやっとで、2台ともリタイアというイベントもあった(スーパーラリー規定で復帰は可能)。そこでフィンランドからは、それまで発生していたトラブル抑止と軽量化(車重は1,230kgで変わらず)を狙った改良版を投入した。地元の日本(北海道)で10月31日から開催されたラリージャパンでは2台とも完走している。

2008年12月15日、スズキは2009年以降のWRC参戦休止を表明している。

パイクスピーク参戦[編集]

モンスタースポーツ・SX4・ヒルクライムスペシャル(2010年)
2010 Monster Sport SX4 Hill-climb Special.JPG
乗車定員 1名
ボディタイプ ハッチバック
エンジン Monster Spl V6 水冷V型6気筒4バルブDOHCツインターボ 3,071cc
910ps/8,750rpm
90.5kg-m/5,850rpm
変速機 シーケンシャル6速
駆動方式 4WD
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン
後:ダブルウィッシュボーン
全長 5,200mm
全幅 1,960mm
全高 1,580mm
ホイールベース 2,818mm
車両重量 1,100kg
先代 スズキスポーツ・XL7・ヒルクライムスペシャル(2008年)
-自動車のスペック表-

2009年にはそれまでのXL7に変わり、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのベースマシンとして採用。今まで同様、チューナー・ドライバーともに田嶋伸博である。名前と本体形状こそSX4だが、鋼管フレームベースの徹底的に軽量化された車体に、最高出力885PSを誇る2.7L・V6ツインターボエンジンをミッドシップに搭載し、巨大なウイングを付けた「怪物」である。前回に比べてやや路面状況が悪かったものの10分15秒368のタイムを記録し、総合優勝を遂げた。また、この年のパイクスピークは田嶋を含む参加した日本人選手全員が完走を果たしている。

2010年4月27日、2010年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに出走するためのスペシャルマシン「SX4・ヒルクライムスペシャル」が発表された。排気量を3.1Lに、そして最高出力を910PSまでスープアップしている。同年6月27日、決勝にて10分11秒490を記録。目標であった「10分の壁」は破れなかったが、2位のポール・ダレンバック選手に28秒差をつけ総合優勝5連覇という快挙を達成。また、決勝日は田嶋の60歳の誕生日でもあり、還暦を自らの優勝で祝うという記念すべき日となった。

2011年、舗装路が増えていくパイクスピークの路面状況に合わせ、マシンの各部品を細かくアップデート。エンジン等のスペック上は2010年モデルとほとんど変わらないように見えるが、高速化に対応した設定を施される。

同年6月26日、決勝当日のパイクスピークの天候は快晴。前日の予選をトップタイムで通過した田嶋はこの日も快調に走り続けたが、フィニッシュ手前2つ目のヘアピンでファンベルトが切れ、ウォーターポンプが停止するというトラブルが発生。それにより水温が急上昇してオーバーヒート状態になり、パワーステアリングも徐々に機能を失っていった。しかし、それらのトラブルを抱えながらもリタイアすることなくゴールし、9分51秒278を記録。直前で大きなトラブルに見舞われながらも、悲願であった「10分の壁」を初めて破った。2012年以降のパイクスピークの路面はすべてアスファルト舗装されたため、今回の記録はダートを含むコースでの最高記録にして最後の記録となった。


SX4-FCV(燃料電池自動車)[編集]

SX4-FCV
(東京モーターショー2009出展車)

SX4はスズキ初の普通乗用車サイズの燃料電池自動車のベース車にもなっており、2008年6月24日にSX4-FCVの国土交通大臣認定を取得、同年7月の洞爺湖サミット・環境ショーケースでお披露目された。ワゴンRFCV/MRワゴンFCV同様ゼネラルモーターズ製の燃料電池(最高出力80kW)を搭載するが、スズキの燃料電池自動車では初めてエネルギー回生吸収および動力アシストを採用するためキャパシタを搭載する。最高速度は時速150km、設計航続距離は250km。

車名の由来[編集]

S」はSPORTまたはSPORTYのそれぞれの頭文字、「X」はX(=CROSS)-OVER(クロスオーバー)の頭文字、「4」は4WDと4SEASONS(四季)のそれぞれの頭文字を組み合わせて命名されている。 尚、SX4という車名は各国共通である。しかしSX4に4WDの設定がない国も少なくなく、日本においてもSX4セダンには4WDの設定がない。

脚注[編集]

  1. ^ 「1.5E」は最廉価グレードで装備が少ないため他の1.5L車より10kg軽くなる。
  2. ^ スズキ、Cセグメントのクロスオーバー「新型SX4」をジュネーブモーターショーで世界初出品スズキ株式会社公式サイト内ニュースリリース 2013年3月5日(2013年3月9日 閲覧)
  3. ^ スズキ、パリモーターショーへの出品概要スズキ株式会社公式サイト内ニュースリリース 2012年8月10日(2013年3月9日 閲覧)
  4. ^ 【ジュネーブショー】スズキ、同社初のCセグメントとなる新型「SX4」を公開日経トレンディNET2013年3月8日(2013年3月9日 閲覧)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]