スズキ・ジムニー

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ジムニー (Jimny) は、スズキ1970年から市販している四輪駆動軽自動車である。通常「ジムニー」は軽自動車を指すが、当項目では普通自動車登録であるジムニーシエラ、ジムニーワイド等についても併記する。なお、フォード・シエラGMC・シエラとは一切関係ない。

目次

[編集] 特徴

[編集] 構造

小型で軽量のパートタイム4WD車というユニークな存在であり、オフロードでの高い走破性を有している。小型オフロード車では車台モノコック化が進んでいる今日にあって、低級振動や重量増などの不利をおして、今なお強度と耐久性を重視した梯子形フレーム(ラダーフレーム)を使い続け、サスペンションも前後とも固定軸を用いるという、ジープ以来の伝統的な四輪駆動車の構成を固持する、小型四輪駆動車としては独自かつ希な存在である。

小型軽量ボディやラダーフレーム、リジッドアクスル式サスペンション、大径タイヤなどの優位性により、純粋な悪路の踏破性能では 四輪自動車としてトップクラスの性能を持ち、クロスカントリー競技のベース車としても定評がある。また山岳地帯や豪雪地帯ではその機動力を買われ、ミニパトロールカー消防関連、治水管理関係などの公用車や、郵便車としても多く採用されている。

2000年2WD(FR)車が発売されたが、現在は4WDのみのラインナップとなっている。

約40年近い歴史で細かい改良は多いものの、フルモデルチェンジはわずか2回というモデルライフの長さも特筆すべきものであろう。

[編集] 車名

車名の由来はジープ(Jeep)とMiniをあわせた造語からと言われているが、メーカーの公式発表では「発音のしやすさ、覚えやすさなどから作った造語である」とされている。北米発の愛称は「Suzy(スージー)」。

軽自動車として同一車種名での歴史の長さを誇る車種のひとつである。誕生から長い間、法定費用の面で有利な軽貨物となる4ナンバー規格で販売されており、5ナンバーの軽乗用仕様の登場は1995年からと、比較的新しい。貨物仕様は1998年に廃止された。

[編集] 販売

マツダOEM供給されたモデルはAZ-オフロードの名で販売されている。

1977年に発売されたSJ20以降、普通車登録のジムニーも発売され、海外でも販売されている。海外では、輸出、ノックダウン生産、現地生産を含め、多くの国で販売されており、現地で荷台や車体を架装したピックアップトラックワゴン(4ドアもある)など、ロングホイールベース車の比率も高い。車名も、「ジムニー」のほか、時期や仕向け地によって、「ブルート」、「サムライ」、「SJ410 / 413」、「シエラ」などを使い分けている。

スズキ・ジムニー#海外輸出と現地生産を参照。

[編集] 歴史

[編集] 開発前史

ジムニー開発のきっかけは、かつて軽オート三輪の先駆的メーカーでありながら、大手に押されて自動車業界からの撤退に至ったホープ自動車から、同社が開発した軽四輪駆動車「ホープスター・ON型4WD」(1967年完成)の製造権を、当時スズキ東京社長、現スズキ会長である鈴木修が、社内の反対を押し切る形で買い取ったことに端を発する。

ホープスター・ON型4WDは軽自動車ながら高い性能を備えた四輪駆動車だったが、ホープ自動車の創業者で「ON」の開発者でもある小野定良は、この設計を商業的に活かすにも、もはや自社に量産、販売能力がないと判断し、大手メーカーへの製造権譲渡を決意した(ホープ工業は同時期に遊園地の遊具開発に業態転換することで会社の命脈をつないだ)。

小野は当初、三菱重工業三菱自動車工業が分離されたのは1970年)に売り込んだが、ジープのメーカーでもある三菱からは理解を得られず、スズキに提案を行ったところ、鈴木修が「軽四輪駆動車」というユニークなプランに関心を示し、(小野に言わせれば「ごく廉価に」、資料によれば当時の金額で約1200万円)ホープ側から製造権を買い取った。

このときスズキの幹部からは「売れなくて撤退した車の製造権を買ってどうするのか」、「社長の道楽」、「もしこんなものが売れたら社内をちょうちん行列で歩いてやる」という批判があったとの話もあり、鈴木修を除いた周囲からは、期待されていなかった模様である。

ごく少量が生産、販売されたホープスター・ON型4WDの組み立ては、ほとんどが手作りで、三菱エンジンのものが15台、検討用にスズキから依頼された、スズキエンジンのものが3台生産されたにとどまっている。結果としてホープスター・ON型4WDは、ジムニーのプロトタイプとしての役割を果たした。

[編集] 初代

[編集] 初代第1期(1970年~1972年)

LJ10

LJ10
 
 
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製造期間 1970年-1972年
 
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デザイナー {{{デザイナー}}}
 
乗車定員 3人
 
ボディタイプ
 
ハイブリッド
 
エンジン FB型 空冷 直列2気筒 2ストローク 359cc 25ps/6,000rpm 3.4kg-m/5,000rpm
 
モーター
 
最高出力/トルク {{{最高出力/トルク}}}
 
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最大トルク {{{最大トルク}}}
 
変速機 MT
 
駆動方式 パートタイム4WD
 
サスペンション
 
全長x全幅x全高 {{{全長x全幅x全高}}}
 
全長 2,955mm 
 
全幅 1,295mm 
 
全高 1,670mm
 
最低地上高 {{{最低地上高}}}
 
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車両重量 600kg
 
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燃費 {{{燃費}}}
 
 
 
別名 {{{別名}}}
 
先代
 
後継
 
姉妹車/OEM
 
車台共有車
 
同クラスの車
 

1970年4月に軽自動車初の本格四輪駆動オフロード車として発表。

ホープスター・ON型4WDのドライブトレインは、前後リジッドアクスル、16インチホイール、2速のトランスファーなど、ジープ同様の本格的な構成であった。そこでスズキでは、ON型4WDの優れた機能はそのままに生かしながらも、自社生産向けに大変更を加えた。

パワーユニットは自社の軽トラック・キャリィ用のエンジンとトランスミッションを利用し、ON型4WD同様に軽自動車枠内に収めた。規格品の鋼材を積極的に導入し、他の部品も自社の既存のものをなるべく流用することでコストを抑えた。また作業車としての用途に応えるため、トランスファーへPTO(動力取り出し装置)を組み込んで動力を取り出し、ウインチを動かすことができるようにした。このPTOウインチは、SJ10/20まで純正オプションとして設定されている。

その一方でスタイリングを重視し、武骨な形のON型4WDに比べ、スポーツ性を取り入れたデザインとなった。また商用車扱いとして販売価格を抑えるなど、購買、設計、生産技術、デザイン、営業などとの全方位的な折衝の末、商品として成立させた。

発表されると、維持費の安い軽自動車でありながら、大型の四輪駆動車以上の機動力を発揮する実用性で、「それまでにない軽自動車」として市場に評価され、スズキの販売力もあって、大きな商業的成功を収めることとなった。

当時のキャッチコピーは「自然に挑戦する男のくるま」、「男の相棒☆ジムニー」、「最前線志願」であり、カタログなどで使用された。

LJ20
LJ20-1 幌モデル
 
 
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メーカー {{{メーカー}}}
 
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製造期間 1972年-1976年
 
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デザイナー {{{デザイナー}}}
 
乗車定員 2(3)人
 
ボディタイプ 幌 / バン
 
ハイブリッド
 
エンジン L50型 水冷直列2気筒2ストローク 359cc 28ps/5,500rpm 3.8kg-m/5,000rpm
 
モーター
 
最高出力/トルク {{{最高出力/トルク}}}
 
最高出力 {{{最高出力}}}
 
最大トルク {{{最大トルク}}}
 
変速機 MT
 
駆動方式 パートタイム4WD
 
サスペンション
 
全長x全幅x全高 {{{全長x全幅x全高}}}
 
全長 2,955mm 
 
全幅 1,295mm 
 
全高 1,670mm(幌モデル)
 
最低地上高 {{{最低地上高}}}
 
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車両重量 625kg(幌モデル)
 
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車台共有車
 
同クラスの車
 

[編集] 初代第2期(1972年~1976年)

LJ20-1

1972年5月発表。

LJ10との大きな違いは、エンジンを空冷から水冷に変更したこと。水冷となって快適な温水式ヒーターを得たことと、バンモデルのLJ20Vが追加されたことも相まって、雪国や寒冷地を中心に販売台数を伸ばした。

また1972年7月には、ソニーと共同でLJ20にソニーの18型カラーテレビとUマチック方式のビデオデッキを搭載した「ビデオジムニー」を発売した。トランスファーPTO装置を使って発電し、電力を供給する仕組みであった。法人や自治体を販売対象と想定して、電源の無いところでビデオの録画及び再生ができることをうたい、東京モーターショーにも出品したが、結局1台も売れなかった。ビデオジムニー専用の部品もあり、パーツリストには記載されている。


LJ20-2

1973年11月発売。フロントマーカーランプ(車幅灯)とフロントターンシグナル(方向指示器)が分離され、リアターンシグナルランプが赤から橙色に変わった。

1975年2月、幌モデルに向かい合わせの後席を持つ4人乗りのLJ20Fを追加。居住空間捻出のため、スペアタイヤは荷室から車体背面に移動され、幌後半の高さも嵩上げされる。


SJ10
SJ10 幌モデル(3型)
幌とロールバーは社外品
 
 
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メーカー {{{メーカー}}}
 
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製造期間 1976年-1981年
 
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デザイナー {{{デザイナー}}}
 
乗車定員 2(3)人
 
ボディタイプ 幌 / バン
 
ハイブリッド
 
エンジン LJ50型 水冷直列3気筒2ストローク 539cc 26ps/4,500rpm 5.3kg-m/3,000rpm
 
モーター
 
最高出力/トルク {{{最高出力/トルク}}}
 
最高出力 {{{最高出力}}}
 
最大トルク {{{最大トルク}}}
 
変速機 MT
 
駆動方式 パートタイム4WD
 
サスペンション
 
全長x全幅x全高 {{{全長x全幅x全高}}}
 
全長 3,170mm 
 
全幅 1,395mm(幌モデル)
 
全高 1,845mm(幌モデル)
 
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姉妹車/OEM
 
車台共有車
 
同クラスの車
 

[編集] 初代第3期(1976年~1981年)

[編集] SJ10-1型

1976年6月発表。1976年の法律改正により軽自動車の規格が変更され、それに対応して、旧規格の車体サイズのまま、新しいLJ50型 2ストローク 水冷 直列3気筒エンジンを搭載し、排気量を550 cc(539 cc)へと拡大する。愛称は「ジムニー55ゴーゴー」となる。

幌型で向かい合わせとなる後席の居住性改善のため、幌後半の高さを増大した。

[編集] SJ10-2型

1977年6月 新規のホーシングとオーバーフェンダーにより、トレッドと車体サイズを拡幅する。 エンジンフードは盛り上がった形状となり、前端にはエアインテークが設けられた。

[編集] SJ10-3型 / -4型

1978年11月 ヘッドランプの取り付け位置(光軸中心)が下がり、それに伴いフロントグリルのデザインが変更される。

SJ20
 
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メーカー {{{メーカー}}}
 
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製造期間 1977年-1982年
 
設計統括 {{{設計統括}}}
 
デザイナー {{{デザイナー}}}
 
乗車定員 2(3)人
 
ボディタイプ 幌 / バン
 
ハイブリッド
 
エンジン F8A型 水冷直列4気筒4サイクル 797cc 41ps/5,500rpm 6.1kg-m/3,500rpm
 
モーター
 
最高出力/トルク {{{最高出力/トルク}}}
 
最高出力 {{{最高出力}}}
 
最大トルク {{{最大トルク}}}
 
変速機 MT
 
駆動方式 パートタイム4WD
 
サスペンション
 
全長x全幅x全高 {{{全長x全幅x全高}}}
 
全長 3,170mm 
 
全幅 1,395mm(幌モデル)
 
全高 1,845mm(幌モデル)
 
最低地上高 {{{最低地上高}}}
 
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車台共有車
 
同クラスの車
 

[編集] SJ20 ジムニー8

1977年7月 発表。

SJ10の車体に排気量800ccのF8Aエンジンを搭載した輸出仕様のLJ80をもとに、日本国内向けとしたものである。このF8Aは、スズキでは初めての4ストロークエンジンだった。軽自動車の枠には納まらず小型車登録車)となった。日本国内での登録台数は、1,799台にとどまっている。

SJ30
 
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メーカー {{{メーカー}}}
 
親会社 {{{親会社}}}
 
製造国 {{{製造国}}}
 
製造期間 1981年-1987年
 
設計統括 {{{設計統括}}}
 
デザイナー {{{デザイナー}}}
 
乗車定員 2(4)人
 
ボディタイプ 幌 / バン
 
ハイブリッド
 
エンジン LJ50型 水冷直列3気筒2サイクル 539cc 28ps/4,500rpm 5.4kg-m/2,500rpm
 
モーター
 
最高出力/トルク {{{最高出力/トルク}}}
 
最高出力 {{{最高出力}}}
 
最大トルク {{{最大トルク}}}
 
変速機