マウンテンバイク
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マウンテンバイク(mountain bike、MTB)は山岳地帯などにおける急坂降下、段差越えなどを含む広範囲の乗用に対応して、軽量化並びに耐衝撃性、衝撃吸収、走行性能および乗車姿勢の自由度等の向上を図った構造の自転車(自転車協会「マウンテンバイク等安全基準」)のこと。現在では舗装道や整地走行用としても広く利用されており、用途によって様々な形態が存在する。
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[編集] 歴史
1970年代後半にアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ郊外のマリン郡で、ヒッピー達が急勾配の山をビーチクルーザーや実用車など、太いタイヤの履ける自転車で下ってタイムを競った遊びが始まりといわれている。同時期に北カリフォルニアでも同じ遊びが発生していたが、一般的にマリン郡がマウンテンバイク発祥の地と認識されるのは、マリン郡のマウント・タム(タマルパイアス山)で行われていた当時最大のレースによるところが大きい。
初期の改造ビーチクルーザーは必ずしも完成度は高くなく、あまりの重さのために山に登る時は坂を押して歩き、下り坂を下って遊んだが、それでも車輪がゆがんだり外れたりするものであり、その新しい乗り物の呼び名も「クランカー(ガラクタ)」「バルーナー」「ボマー」と様々な名で呼んでいたらしい。そして遊んでいるうちに如何に早く未舗装の山道の坂を下るかという競技らしきものになった。自転車の強度が劣るために山を降りるたびにヘッド部やハブのグリースが焼けて燃え、その都度詰め替え(リパック)なくてはならなかったため、この競技(というより「遊び」に近い)は当初「リパック (Repack) 」とも呼ばれていたらしい。ともかくも地域の自転車好きには新しい自転車の遊びとして浸透していった。しかし使用する自転車の強度は耐え得るものとは言いがたく、いろいろと不都合が生じたらしい。激しい山道の使用に耐えるために彼らはジャンク屋などから頑丈なフレーム、例えば第二次世界大戦前に作られたシュウィン社のビーチクルーザー「エクセルシオール」のような頑丈なもの、を探し出し、それに急降下にも確実に操作を行えるよう制動力の強いオートバイ用のドラムブレーキハブなどを用い、また山を登るためにツーリング用自転車であるランドナーのトリプルクランクや変速機を装備していた。
このような遊びはやがて本格的にロードレースをしている選手にまで魅了させる事になり、その中に後にマウンテンバイクの創始者の一人であるゲイリー・フィッシャー、トム・リッチー、ジョー・ブリーズなどがいた。彼らがクランカーを知るようになった経緯として、ラークスパー・キャニオン・ギャング(Larkspur Canyon Gang)と呼ばれるヒッピー集団の存在が挙げられる。このヒッピーたちが単なる楽しみとしてギアを受けたクルーザーに乗っていたが、後にマウンテンバイクの始祖となる彼らはこの集団に少なからず影響を受けたらしい。またモロー・ダート・クラブ(Morrow Dirt Club)と呼ばれるヒッピー集団が地元のシクロクロス競技にギアつき改造クルーザーで参戦した際にも触発を受けたらしい。
やがて既存の自転車パーツの借用では限界を感じていた彼らの中で、自作にてこの自転車を作り上げるようになる。1977年にジョー・ブリーズが量産の専用フレームを設計、それは自然と仲間たちから「BREEZER」と命名される。1978年にはゲイリー・フィッシャーがロードレース仲間で同時に優れたフレームビルダーでもあったトム・リッチーにこの新しい自転車の製作を依頼、「フィッシャーマウンテンバイク」としてマウンテンバイクを製作、販売、山や丘陵の荒れ野で遊ぶ自転車として定着させた。後にこの三人は「ブリーザー(Breezer)」、「ゲイリー・フィッシャー(Gary Fisher)」、「リッチー(Ritchey)」として独自ブランドを築き上げていく事になる。しかし何よりもマウンテンバイクが全世界に定着した役割は1981年にスペシャライズド社が出した「スタンプジャンパー」が大きいであろう。初めて量産体制で製造されたこのマウンテンバイクは新たなジャンルの自転車としてたちまちに全米に広がり、そして世界中に広まることになった。
自転車としてマウンテンバイクが果たした役割は大きい。例えば発展途上国ではそれまでのロードスター型自転車のタイヤ規格(26インチWO)に代わってマウンテンバイクの規格(26インチHE)が普及しつつあり、マウンテンバイクの車体自体も浸透しつつある。また先進国では、かつてロードスター型自転車に求められた用途にマウンテンバイクが用いられている。このほか技術的にもマウンテンバイク競技で培われた技術がロードバイクに転用され、自転車競技に新たな刺激を与えたものは多い。
[編集] 年表
- 1974年 - ゲイリー・フィッシャーが改造型ビーチクルーザーダウンヒラー、後のMTB-DHを誕生させる。
- 1977年 - ジョー・ブリーズが量産の専用フレーム「BREEZER」を完成させた。
- 1978年 - トム・リッチーが「リッチー」マウンテンバイクを製作。
- 1979年 - ゲイリー・フィッシャーがマウンテンバイクとして登録商標し商品として普及させた。ここではまだビーチクルーザーダウンヒラーに近い形式。
- 1981年 - スペシャライズド社が最初の量産MTBを出す。
- 1983年 - サンツアーがクロスカントリー向けとしてサンツアーXCを発売。ここで初めて現在のようなMTBの姿になった。
- 1983年 - 日本メーカーの新家工業(アラヤ)がマディフォックス・シリーズを誕生させる。上級モデル以外はまだランドナーなどのツーリング用パーツが使われている
- 1984年 - オフロードバイクコンポとしてシマノが初代Deore XTを発売。同年サンツアーがXC-IIを発売。1990年代前半まで続いた北米自転車市場におけるMTB経済戦争の幕開けとなる。
- 1985年 - 新家工業がマディフォックスIIシリーズを誕生させる。
- 1996年 - アトランタオリンピックにおいてマウンテンバイクが正式種目で実施される。
[編集] 日本での歴史
1980年代後半に日本に第一次マウンテンバイクブームが訪れる。オートキャンプの浸透やアウトドア・ブームとともに、レジャーとしての認知度が高かった。当時は各地で手作り的なローカルレースが開催され、スポーツとしての認知も進んでいった。
- 1984年 - 奈良県との府県境にある京都府相楽郡南山城村「大河原グランドキャニオン」にて、日本初のマウンテンバイク大会が開催。
- 1987年 - 日本マウンテンバイク協会が発足。
- 1988年 - 「第1回全日本マウンテンバイク選手権大会」が開催。XC優勝は大竹雅一選手。
- 1988年 - 世界選手権大会に初めて日本代表選手を派遣。
- 1989年 - ヒルクライム、ダウンヒル競技のジャパン・オープンが開催。世界選手権大会におけるオブザーブト・トライアルで柳原康弘選手が優勝。
- 1992年 - 全日本選手権大会がシリーズとして開催される。
- 1994年 - NORBA(全米選手権)シリーズのデュアルスラロームで柳原康弘選手が優勝。
- 1998年 - 日本で初のUCI ワールド・カップが新潟県新井市で開催される。
[編集] 特徴
[編集] フレーム
[編集] フレーム素材
かつてはクロモリ鋼が主流素材だったが、1990年代中ごろから軽量化目的でアルミ合金に置き換えられ、現在ではアルミが主流となっている。しかし、クロモリ鋼の持つ耐久性・展性・修理の容易さといったメリットは、ハードな走行を伴うマウンテンバイクと相性が良く、軽量性を重視しない(特に非競技指向の)ライダーには現在も愛好者が存在する。高価なものではカーボンも使われる。他に耐腐食性、耐久性の優れた特性からチタン合金がハンドメイドで作られている。フレームには荒れ野の衝撃を想定して補強が入っているものが多い。
[編集] フレーム形状
長らく形状は競技内容に関わらずダイヤモンドフレームが主流だったが、競技の細分化された現在ではフレームもその競技や用途に特化し細分化されている。現在のマウンテンバイク競技は細分化が進んでおり、競技規定もまたロードレースと違い機材に寛容なので、必ずしも以下の分類が該当するものとは限らない。以下の分類はおおまかなものである。()内は英語表記での略号を示す。
- ハードテイル:従来のダイアモンドフレームを採用したモデル。後輪サスペンションがない事から「ハードテイル」と呼ばれる。現在では同じハードテイルでもクロスカントリー用、バイクトライアル用、BMXに近いダートジャンプ用とに別れている。ただしハードテイルモデルでもダートジャンプ用はフォークロスなどの競技にも使われる事もある。
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- クロスカントリー(XC):主に軽量なフロントサスペンションとフレームとなる傾向にある。機材は従来のクロモリも存在しているもののカーボン、アルミニウム、スカンジウムが主体、アルミは6000番系が使われるが、最近の競技機材では部品にもカーボン製が主力を占めつつある。フロントサスペンションは軽量な圧縮空気を使ったエアサスペンション(エアサス)が好まれる傾向にある。
- ダートジャンプ(DJ):フレーム機材は堅牢なクロモリないしアルミニウムフレームが好まれる。フロントサスペンションはジャンプの着地での衝撃に耐えうるトラベル量の大きいフロントサスペンションが好まれ、車輪の軸も従来の9mmよりも太い15mmないし20mmが主流、ギアは軽めのものが多く、チェーントラブルを防ぐために変速機は省略される事が多い。
- オールマウンテン(AM):最近のクロスカントリーはクロスカントリー専用コース用の純粋な競技に特色されている事の反駁で、ダートジャンプほどではないが、ある程度の堅牢さを重視したモデルのカテゴリーとして表現する事が多い。基本はクロスカントリー競技車に酷似しているものの、険しい山岳縦走を想定してフレーム素材はアルミニウムかクロモリ、サスペンションには例えばエアサスよりもオイルスプリングなどの重量はかさむが堅牢なもの、前輪軸が15mmないし20mmのものを採用している事が多い。
- バイクトライアル(BTR):比較的軽量なアルミニウムを使用したフレームが主流で、競技では繊細なバランス感覚を要する事からリジットフォークを採用している。また競技に必要のない事から最初からサドルを省略したものもある。ブレーキは瞬時に確実な制動力を求めるため油圧のディスクブレーキかリムブレーキを採用している事が多い。
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- フルサスペンション:前後にサスペンションが装備されたモデル。フルサスペンションモデルはダウンヒルモデルのように競技指向のものとフリーライドのように険しい山岳走行に適した競技とは異なる「遊び」を主体とするモデルへと分類されている。
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- ダウンヒル(DH):ダウンヒル競技のためのモデルで、滑降能力に特化しているために機材の持つ登攀能力は極限られている。重量は20kgを超えるものがほとんどで、素材は7000番台のアルミがほとんど。モトクロスのような極太のダブルクラウンのフロントサスペンションフォークを持ち、リアサスもそれに則して強い衝撃に耐えうる耐久力のあるものが使われる。またフレーム形状も従来のものと逸脱した形状であることが多い。
- フリーライド(FR):競技とは関わらず滑降能力を持たせたモデル。ダウンヒルほどの能力はないものの、それなりの登攀能力を有しているので、山岳の縦走も可能。重量は15kg前後、素材はダウンヒルモデルと同様7000番台のアルミが使われる事が多い。
- クロスカントリー(XC):最近では長距離クロスカントリー用(クロスカントリー・マラソン)にも軽量なフルサスペンションが採用されるようになってきている。軽量さを求めなくてはならないためにフレーム素材はカーボン素材が使われる事が多い。サスペンションはエアサスペンションが使われる。
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詳細は「フレーム (自転車)」を参照
詳細は「フレーム素材 (自転車)」を参照
[編集] ハンドル
クロスカントリー競技では悪路・荒れ地での安定のよいフラットハンドル(ハンドルの握りと支持点がほぼ一直線上に並んだ形状—ブルムース・バーという)がほぼ主流、ダウンヒル、デュアルスラロームなどの降下やフリーライドにはライズバーと呼ばれる、末端まで少し上向きに上がった、肉厚のハンドルを使用する。クロスカントリー競技やツーリングなどではバーエンドバーと呼ばれるアタッチメントをハンドル端に装着し、乗車ポジションの多様性を増加させることも多い。また最近のクロスカントリー競技では乗車ポジションの多様性よりも車体の制御を意識してバーエンドを使用せずライズバーまたは大幅(10°前後)に湾曲させたフラットバーを使用する事も多い。
[編集] ホイール
ホイール規格としては26インチHEが主流である。走破性の高い29インチ(クロスカントリー向き)や、取り回し・軽量性に優れる24インチ(フォークロスやストリートなどで使用されることがある)などの選択肢もある。軽量性と頑丈さがおおむねトレードオフ(二律背反)の関係にあるため、用途に応じた選択が必要になる。最近では36インチ[1]や27.5インチ(650B)などが登場、また前後輪異種のホイールサイズの組み合わせ(例えば前輪29インチ+後輪を26インチ、あるいは前輪26×3.7の極太タイヤ+後輪29インチ[2])などホイールサイズは乱立する傾向にある。
[編集] タイヤ
オフロード用のブロックパターンを持ったブロックタイヤと、舗装路用のスリックタイヤに大別される。1.0インチ幅の非常に細いスリックタイヤから、4インチ幅という極太のブロックタイヤまで存在し、タイヤパターンや重量なども非常に多様性に富んでいるため、用途や舗装路から荒地、雪、泥などコースの路面状況に応じて選択することができる。競技用だけでなく、市販の完成車でもチューブレスタイヤが主流となり、クリンチャータイヤの採用は比較的安価なモデルにシフトしている。
またタイヤ幅は用途ごとに大きな差異があり、使用するリムもまた想定された競技内容によって幅が大きく異なるので、クロスカントリー用のリムには極太のタイヤははまらない、また逆にダウンヒル用の幅の広いリムには26*1.0の極細のスリックタイヤははまらない事が多い。
詳細は「自転車用タイヤ」を参照
[編集] ブレーキ
初期は泥はけがよいという理由からカンチレバーブレーキを使用していた。その後でシマノがより制動力のあるVブレーキを開発、一気にこれが主流となったが、2005年ころから路面の状態を問わず制動性能に優れるという利点と近年軽量化が進んだ事から一般に販売される市販車ではディスクブレーキが主流となり、従来使われたVブレーキは比較的廉価な車種に使用されている。現在の競技の世界ではディスクブレーキがほとんどであり、Vブレーキはほぼ使われてはいない。しかし競技とは関係ない分野ではメンテナンス性に優れ、軽量なVブレーキの需要も未だある。
詳細は「ブレーキ (自転車)」を参照
[編集] フロントフォーク
[編集] サスペンションフォーク
創成期のMTBはクロモリ鋼のリジッドフォークを使用しており、これでダウンヒル競技も行われていた。しかし1990年代初頭から路面からの衝撃を吸収するサスペンションを装備し始めて、現在ではフロントサスペンションはほぼ標準装備となっている。また前輪だけでなく後輪用のサスペンションを備える場合がある。フロントサスペンションのみ装備するMTBを「ハードテイル」、前後にサスペンションを持つものを「フルサスペンション」と呼ぶ。近年ではサスペンションを採用していない車体の方が少数派であり、そのような車体を「フルリジッド」と呼ぶ。
サスペンションフォークの衝撃吸収材は初期のものは上位モデルにはエアスプリング&オイルダンパー下位モデルにはエラストマーやスプリングのみでダンパー機能は無しだったが、現在ではXC系はエアスプリング、その他はスプリングがメインでサスペンション内部も複雑化し、カテゴリー別で使用ストロークが異なる事からモデルも細分化されてきている。通常ではストローク量の大きいものはダウンヒル、デュアルスラローム、ストリートなどに、少ないモデルはクロスカントリーで使用される。近年では、路面に応じてストローク量を簡単に変更できる(可変トラベル)、手元操作でサスペンションを稼働させなくさせる(リモートロックアウト)、ペダリングのトルクによるサスの動作を軽減する(アンチボビング)などの様々な付加機能を盛り込まれたモデルが市場に送り出されており、もっとも進化の激しい自転車用パーツのひとつである。
[編集] リジッドフォーク
現在完成車として販売されているマウンテンバイイクのほとんどがサスペンションフォークがついている。しかしながら前述のように止まる事のないサスペンションフォークの急速な進化に反駁するように敢えてローメンテナンスのリジッドフォークを選択する例も非競技の趣味の分野では見受けられる。
リジッドフォークにはクロモリ製、アルミニウム製、チタン製、カーボン製がある。ただしカーボン製には過激な衝撃荷重(ダウンヒル、ダートジャンプなど)での使用を想定していない、また一部のカーボン製は「街乗り」のみを想定しているものもあるので取り付けには注意を要する。また近年のマウンテンバイクのフレームはサスペンションを使用する事がほぼ前提に設計されているために現在のリジッドフォークはフルリジッドが主流だった時代に比べてフォーク長が長く設計されている傾向にある。製品によってはフォークの先端からフォーククラウンまでの幅(肩幅長)を表示がされている。26インチのリジッドフォークは425mm(80mmトラベル量に相当)から445mm(100mmトラベル量に相当)、29インチでは465mmに設定されている事が多い。
詳細は「フロントフォーク (自転車)」を参照
[編集] コンポーネント
基本的に各種部品はロードバイクと大差はない。ただ違いがあるのはMTB用パーツは泥詰まりにつよく、耐久性を持たせており、また低速のギアに対応した作りとなっている。MTBの部品に関しては創成期より日本メーカーがMTBの進化に合わせて部品も進歩させ洗練させ、普及させたという時代背景があるので、日本メーカーのシェアは90%以上となっている。クロスカントリー競技を想定した構造となっているものが長年基準であったが、ここ近年では細分化が進み、ダウンヒルやフリーライド走行を前提とした耐久性を高めたブランドも登場している。
またこのような細分化していくコンポーネントの進歩に反駁するかのように、趣味の分野では昨今のシングルスピードの流行、ローメンテナンス性、故障の少なさから敢えて変速機能を持たないシングルスピードを選択するケースもしばしな見受けられる。
詳細は「コンポーネント (自転車)」を参照
[編集] 名称について
「マウンテンバイク」という名称はその創成期の中心人物の一人であるゲイリー・フィッシャーが最初に名付け、現在ではゲイリーフィッシャー社の登録商標となっている。そのため商標のトラブルを避けるために他のメーカーが『ATB (All Terrain Bike) :全地形対応型自転車』と呼びかえられたこともあるが、現在は「マウンテンバイク」の名前が一般名詞化している。
マウンテンバイク登場以前に各地でオフロード用の自転車がそれなりに発達していた。例えばヨーロッパでは既にクロスカントリー用自転車競技としてシクロクロスが確立して、その競技専用の自転車が存在していた。また日本でも1970年代に山岳サイクリングブームが起こり、ランドナーを改造したパスハンターさらに1980年代中盤に進化した山岳サイクリング車:MTC (mountain cycle) が独自にあった。これらの自転車はマウンテンバイクとは全くの別物である。
[編集] マウンテン類型車
日本工業規格JIS D 9111:2005(自転車 - 分類及び諸元)は、「専ら一般舗装道路での乗用を意図した自転車でマウンテンバイク〔中略〕に外観の似た」ものを「マウンテン類型車(通称:マウンテンルック)」と呼んでいる。マウンテンバイクが1980年代に世界中に流行したことを受けて、日本国内で流通するようになったものである。 類型車であるかどうかは、価格(概ね1万円~2万円の低価格品である)や「悪路走行不可」などと書かれた指摘ステッカーで識別できる。 また、アイデア機構として折りたたみ式マウンテンルック車もある。 シマノ製の変速機構と駆動系統を用いられているが、値段なりの外観仕様で悪路走行までは保障されない。
[編集] マウンテンバイクの競技種目
1980年代まではダウンヒルとクロスカントリーがそれほど二分化されていなかったが、最初に急勾配を高速で下っていくダウンヒル用と、荒地での高速走行(クロスカントリー)向けと機材の用途が二極化されていった。現在ではそれ以上に多種多様な競技が派生しており、機材もそれぞれの競技に特化して進化している。マウンテンバイクレースの項目も参照。
[編集] 非競技指向のライディングスタイル
これらのカテゴリは競技種目ではないので、明確なルール・カテゴリ分けの基準が存在するわけではないが、現在の機材の細分化によりそれぞれのスタイルに特化した製品も多いので記しておく。

