送風機
送風機(そうふうき)は、気体に運動エネルギーを与えたり圧力を高めたりする流体機械のうち圧縮比2未満のものをさす。
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[編集] 圧縮比による分類
JIS規格(JIS B 0132:1984 送風機・圧縮機用語)では、送風機は圧縮比によりファンとブロワに分類される。また、圧縮比2以上のものは、圧縮機に分類する。
[編集] ファン
ファンは、送風機のうち圧縮比1.1以下のものをさす。
[編集] ブロワ
ブロワは、送風機のうち圧縮比1.1 - 2程度のものをさす。液体中に気体を吹き込むためなどに使用される。
[編集] 形式による分類
[編集] 遠心送風機
英語名: Centrifugal Fan、遠心方向に送風するもの。
[編集] 構造による分類
- 多翼ファン(シロッコファン)
- 多数の小型の前向き羽根をもった筒と整風器をくみ合わせた構造。小型・軽量・安価のものは民生用に低回転で常温帯域で、また大型のものは産業用途に高回転や-50℃ - +500℃に耐えられる強度を持たせて広く使用されている。静圧効率は60%程度までが一般的である。
- 後向きファン(ターボファン)
- 1枚の鉄板で後ろ向きの羽根を形成したもの。静圧効率は65 - 80%程度。メーカーによっては丈夫に作っていてより高速回転が可能で高圧力が必要な場合に用いられている。
- サイレントファン
- 羽根をS字型として空気流入部分を広くし、ケーシングの吸い込み口をベルマウス状に広げたもの。高風圧時でも騒音が比較的少ない。
- リミットロードファン
- 逆S字型の羽根と、吸い込み気流が羽根と同じ向きとなるような湾曲したベーンとを組み合わせたもの。風量が増加しても軸動力が一定以上に増加せず過負荷とならない。
[編集] ブレード形状による分類
- 翼型ファン(エアホイル状ブレード)
- 2枚の鉄板で翼型の羽根を形成したもの。
- 多翼ファンの場合の静圧効率は約65%程度。
- リミットロードファンの場合の静圧効率は65 - 80%
[編集] 軸流送風機
軸方向から吸い込み軸方向に送風するもの。ダクトの途中の少ない空間に設置できる。可変翼の場合部分負荷でも効率が良い。
[編集] 斜流送風機
軸方向から吸い込み軸の斜め方向に圧力を与え整流版で軸方向へ向きを変えて軸方向に送風するもの。遠心と軸流の中間の性質をもつ。
[編集] 横断流送風機(クロスフローファン)
別名、ラインフローファン、タンジェンシャルファン、横流ファン、または、貫流ファン。羽根車の一方の半径方向から吸い込み、90°(直角)程度の半径方向から送風するもの。噴出し口の長さを長くすることが容易なので、壁掛け型エアコン室内機ファン、鉄道車両やカーテンウオール部のスリット型吹き出し口に用いられる。圧力は高く出来ない。
[編集] 適用分野
[編集] 換気
換気に使用する送風機を、換気扇という。
[編集] 冷房
室内の空気を撹拌し、主として冷房の目的に使用する送風機を、扇風機という。
[編集] ファンモータ
ファンと電動機が一体化されたもの。主に機械・電気機器の冷却、装置内部等の空気の循環などに使用される。また、高熱が発生するような特定の場所に設置し、局所冷却にも使用される。コンピュータでは、CPUや電源に設置され、自動車ではエンジン部に設置される。
[編集] 送風機の圧力
送風機の圧力は、吸い込み口と吹き出し口との圧力差で表す。
- PT = PT2 - PT1
全圧は、静圧と動圧との和であるので次のようになる。
- PS = PT - PV2
- PT:送風機全圧
- PT1:吸い込み全圧
- PT2:吐き出し口全圧
- PS:送風機静圧
- PS1:吸い込み静圧
- PS2:吐き出し口静圧
- PV1:吸い込み動圧
- PV2:吐き出し口動圧
- PT:送風機全圧
[編集] 送風機の比例法則
同一の送風機では、風量は回転数に比例し、圧力は回転数の2乗に比例し、軸動力は回転数の3乗に比例する。
- Q2 = Q1 ( N2 / N1 )
- P2 = P1 ( N2 / N1 )2
- W2 = W1 ( N2 / N1 )3
- Q: 風量
- P: 全圧
- W: 軸動力
- N: 回転数
添え字1,2は、それぞれ回転数変更前後の値を示す。