スズキ・Kei

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スズキ・Kei
HN21S/HN11S/HN22S型
前期型(1998年10月 - 2000年10月)
Suzuki Kei 001.JPG
後期型 リア(2006年4月-2009年9月)
Suzuki Kei 004.JPG
室内
Suzuki Kei interior.jpg
販売期間 1998年10月-2009年9月
乗車定員 4人
ボディタイプ 3/5ドアハッチバック
エンジン (1-4型)
水冷直3 F6A型
SOHC 6バルブ ICターボ
60PS / 8.5kg·m
(1型)
水冷直3 K6A型
DOHC 12バルブ 自然吸気
55PS / 6.2kg·m
(3-11型)
水冷直3 K6A型
DOHC 12バルブ VVT 自然吸気
55PS / 6.3kg·m→54PS / 6.4kg·m
(5-9型)
水冷直3 K6A型
DOHC 12バルブ IC付Mターボ
60PS / 8.5kg·m
(1-11型)
水冷直3 K6A型
DOHC 12バルブ IC付ターボ
64PS / 10.8kg·m
変速機 3速AT/4速AT/5速MT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前: ストラット式
後: I.T.L.式
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,525-1,595mm
ホイールベース 2,360mm
車両重量 660-830kg
-自動車のスペック表-

Kei(ケイ)は、スズキが生産、販売していた軽自動車である。

概要[編集]

1998年の軽自動車規格改定と同時期に、セダンSUVの間の新しいタイプとなる軽自動車(いわゆるクロスオーバー車)として開発された。

乗り降りしやすく視界の良いヒップポイントを採用したパッケージをもち、一般的な機械式立体駐車場の制限車高である155cmを基準としたセミトールスタイルと大径タイヤが特徴で、最低地上高を高くし悪路走破性を高めている。

当初は3ドアのみだったが、後に5ドアを追加。ジムニーとの競合を極力避け、2000年5月からは5ドアのみの構成になった。室内スペースやラゲージスペースの積載量はセダンタイプより広いものの、ワゴンタイプには敵わない内容となっており、ラゲージ最優先のユーザよりもスタイリング・走破性重視のユーザーに求められている。そのこともあり使い勝手向上のためスペアタイヤの上部に34Lの大容量「ラゲッジボックス」が標準装備であった。

初代シボレー・クルーズや初代スイフトといったスズキ製の普通自動車と部品の多くを共通化している。また、マツダに対し、ラピュタとして2005年までOEM供給されていた。

歴史[編集]

1998年軽自動車規格改定時に、いわゆる「新規格モデル」として登場して以来、スズキが発売する軽乗用車の中でフルモデルチェンジされることなく 、改良を重ねながら約11年にわたって生産されていた長寿モデルである。一方で、2000年10月に行われた一部改良ではフロントのデザインが大きく変更された[1]

2007年6月の都合9回目の一部改良によりいわゆる10型となったが、機種記号の世代を表す数字が2桁に対応していないためか、実質、一部改良でありながら機種記号を一新している[2]

1998年10月7日
新規発売(1型)。3ドアのみで、低公害仕様のK6A型LEVエンジン車の「C」、F6A型ターボ(Siターボ)エンジン車の「G」・「X」、K6A型ターボエンジン車の「S」[3]の4グレード展開で、低価格車の「C」を除き、フルタイム4WD車が設定される。また、「X」・「S」にはブレーキアシスト付4輪ABSが標準装備される。
1999年2月4日
「X」をベースに、オーディオや運転席・助手席SRSエアバッグなどを装備した特別仕様車「Kei リミテッド」を発売。
1999年3月10日
5ドア追加。3ドア同様に、Siターボエンジン車の「G」・「X」、K6A型ターボエンジン車の「S」の3グレードを設定する。3ドアと異なるのは、「G」・「X」を含め、全てのAT車が4速となる点である。また、全グレードに4WD車を設定する。
1999年3月24日
マツダへのOEM供給開始。マツダにて「ラピュタ」を発売する。
1999年5月24日
3ドア「S」をベースに、外内装に専用部品を装着したスポーツ特装車「Kei スペシャル」を発売(架装をベルアートが担当する)。
1999年10月7日
一部改良(2型)。各種装備が充実する。MT車にはクラッチスタートシステムが追加された。また、オプションとなっていた運転席・助手席エアバッグが標準装備される[4]。3ドアは「X」のみとなり、AT車が4速化される。これにより、自然吸気車が一旦消滅。また、5ドアには低価格グレードの「E」が追加される。
1999年12月8日
5ドア「X」をベースに、CDプレーヤー、アルミホイールなどを装備した特別仕様車「X リミテッド」を発売。
2000年5月18日
スズキ創立80周年を記念し、5ドア「E」をベースにオーディオやキーレスエントリーなどを装備した特別仕様車「80周年記念車 EX」を発売。
2000年10月12日
一部改良(3型)。フロントマスクを変更。グレードの整理によって3ドアが廃止され、標準タイプは「E」と「G」に集約された。「E」のFF車にK6A型VVTエンジンを装備し、自然吸気車が復活。「E」にも4WD車が設定され、Siターボエンジンを採用した。また、エアロパーツやローダウンボディでスポーティな外見を持つ「Kei スポーツ」を新たに設定。Siターボエンジンを搭載する「スポーツF」とK6A型ターボエンジンを搭載する「スポーツ」の2グレードが用意される。
2000年11月15日
国際スキー連盟 (FIS) とタイアップ。4WD車をベースにアルミホイールやMD・CDオーディオ、スキー用途に対応した装備を充実させた特別仕様車「FISフリースタイルワールドカップリミテッド」を発売。
2000年12月15日
低価格でありながら、上級グレードに搭載される装備を装着した新グレード「21世紀記念スペシャル EX」を発売。「E」は再び、2WDのみの設定になる。
2001年4月17日
一部改良(4型)。インストルメントパネルのデサイン一新した。また、国土交通省の平成12年排ガス規制に対応し、「E」は「優-低排出ガス車(☆☆)」認定、「21世紀記念スペシャル EX」と「G」は「良-低排出ガス車(☆)」認定をそれぞれ取得する。また、専用フロントバンパーとビレットグリルなどを装備した「DJ」を新設定。「Kei スポーツ」は「スポーツ」のみとなるが、新たに横滑り制御・トラクションコントロールシステム・ABSを組み合わせ、車両の安定性を向上させたVSTをオプション設定した。
2001年4月26日
「Keiスポーツ」の2WD・5MT車をベースに、快適装備[5]を省き、軽量化に特化したモータースポーツ入門車「スポーツR」を発売。(特装車扱いではあるが、ナンバーは取得できる。)
2001年11月14日
一部改良(5型)。低価格グレードの「E」にも運転席・助手席SRSエアバッグを標準装備。中低速での力強さに重点を置いた新開発K6A型Mターボエンジンを搭載した新グレード「N-1」と、デザイナー山本寛斎とタイアップしたファッショナブルな特別仕様車「up to you KANSAI」を新設定。
2002年1月21日
前シーズンに引き続き、特別仕様車「FISフリースタイルワールドカップリミテッド(第2期モデル)」を発売。今回は2WD車も用意される。
2002年5月22日
「E」をベースに電動格納式リモコンドアミラースモークガラスを装備しながら、「E」よりも低価格に抑えた特別仕様車「E リミテッド」を発売[6]
2002年11月12日
一部改良(6型)。内装のデザインが変更されたほか、低価格車の「Eタイプ」を新たに設定した。また、標準仕様のほかに、パワーウインドウ、パワードアロック、スモークガラスなどを装備した「Aパッケージ」と、「Aパッケージ」の仕様に加えキーレスエントリー、電動格納式リモコンドアミラーなどを装備した「Bパッケージ」をラインナップする。また、アルトワークスの後継とも言えるスポーツモデル「Keiワークス」を新たに設定した[7]。15インチアルミホイールや4輪ディスクブレーキレカロシート、ヘリカルLSD(2WD・MT車のみ)などを装備。
FIS フリースタイル
ワールドカップリミテッド III
2002年11月18日
特別仕様車「FISフリースタイルワールドカップリミテッド(第3期モデル)」を発売。今回は「スマートキーレスエントリー」などの快適装備が付く。
2003年9月12日
一部改良(7型)。グレード体系を整理し、K6A型VVTエンジンを搭載する「A」と、K6A型Mターボエンジンを搭載する「Bターボ」の2種類に集約される。
2004年4月
一部改良(8型)。「A」が「平成17年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆)」に対応。
2005年5月9日
電動格納式リモコンドアミラー、MD・CDオーディオ・アルミホイールなどを装備した特別仕様車「Aスペシャル」および「Bターボスペシャル」を発売。同時に「Bターボ」の4WD車も仕様変更しデアイサーを追加。
2005年12月
マツダへのOEM供給中止により、ラピュタがカタログ落ちする。
2006年4月11日
一部改良(9型)。全車ヘッドランプの光軸の高さを調節する、マニュアルレベリング機構と助手席シートバックポケットを装備。「A」・「Bターボ」はフロントバンパー・グリルのデザインを変更し、電動格納式リモコンドアミラーを標準装備。CDステレオのデザインを変更。「ワークス」には新色「チャンピオンイエロー4」を追加。
2007年6月
一部改良(10型)。「A」・「Bターボ」の車体色「シュプリームレッドパール2」及び「ワークス」の車体色「チャンピオンイエロー4」が廃止。また、Bターボは高圧ターボの64馬力版となり、FF(2WD)の4速AT車はロックアップ機構付きとなった。
2008年9月
一部改良(11型)。
2009年6月
KeiワークスのAT車の生産終了。
2009年9月30日
生産終了。スズキのホームページ上からも削除

ホットモデル[編集]

Keiスポーツ(3-5型)[編集]

KeiスポーツF

2000年10月にアルトワークスが生産中止となり、それに代わるモデルとして「Keiスポーツ」(3型)が誕生した。

アルトワークスと同様に、5MT/4ATおよびFF/4WDを選択することができた。エンジンは初期型(3型)こそアルトワークスと同じくSOHCのF6A型、DOHCのK6A型を選択することが出来たが、2001年4月のマイナーチェンジ後(4型〜)はK6A型のみの搭載となった。

専用サスペンション、専用エアロ、バケットシート(5型のみ)、ホイールの大径化などの装備が施された。

かつて行われていたワンメイクレース、「Keiスポーツカップ」出場を想定し、快適装備を排除し軽量化した「KeiスポーツR」というグレードも存在した。

Keiワークス(6型-)[編集]

ワークス

ベーシックグレードからの完全な脱却およびかねてから「ワークス」の名前の復活が切望されていたことを受け、2002年11月のマイナーチェンジの際に、6型として「Keiスポーツ」から「Keiワークス」へ名称変更して登場。

グレード展開・搭載エンジンに変更はないが、各種装備や構造変更内容については、4輪ディスクブレーキ、15インチアルミホイール、60偏平率タイヤ、レカロシートを採用、5MT・FFモデル車ではLSDの標準装備など、「ワークス」の名称(サブネーム)を大きく意識して外観も精悍なものとし、大幅に変更を加えられた内容となった。

ボディ色もJWRC参戦中のイグニスと同一の「チャンピオンイエロー」が途中から設定され、スイフトスポーツと同様に選ぶことができる。スズキのフラッグシップスポーツモデルのイメージをより強く押し出したほか、パールホワイト以外のボディ色を一新して「スポーツ」のイメージから大きな変革を図っている。

昨今のスポーツモデルの人気薄の影響もあり、販売台数が思うように伸びてはいなかったものの、細かくマイナーチェンジは行われており、熟成が進んだモデルとなっていた。

車名の由来[編集]

  • 軽自動車ケイ (Kei) から。「の中の」を目指す意味がこめられている。

脚注[編集]

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  1. ^ なお、2006年4月の一部改良においてもフロントグリルを変更している。
    (「S」マークがフロント上部から、フロントグリルの中に組み込まれた。)
  2. ^ Kei Aグレード2WDを例に挙げると、DBEV-9 → DBAV
  3. ^ 「S」のAT車は4速で、その他のAT車は3速である。
  4. ^ 5ドア「E」ではオプション設定だった。
  5. ^ エアコンは装備されるが、パワーウインドウなどは装備されない。
  6. ^ K6A型Mターボエンジンを搭載する4WD車も設定する。
  7. ^ 「スポーツR」は継続販売されていた。

関連項目[編集]