長居陸上競技場

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大阪市長居陸上競技場
長居スタジアム
メインスタンドを望む
施設情報
所在地 日本の旗 大阪府大阪市東住吉区長居公園1-1
位置 北緯34度36分50秒 東経135度31分6秒 / 北緯34.61389度 東経135.51833度 / 34.61389; 135.51833座標: 北緯34度36分50秒 東経135度31分6秒 / 北緯34.61389度 東経135.51833度 / 34.61389; 135.51833
開場 1964年
所有者 大阪市
運用者 大阪市公園協会
グラウンド 天然芝(107m×71m)
ピッチサイズ 105m×68m
大型映像装置 あり
使用チーム、大会
セレッソ大阪Jリーグ)1996年後半戦 - 現在
※2010年8月より「キンチョウスタジアム」と併用
IAAFグランプリ大阪大会 1997年 - 現在
FIFAワールドカップ 2002年
世界陸上選手権 大阪大会 2007年
スルガ銀行チャンピオンシップ 2008年
収容人員
50,000人
アクセス
阪和線鶴ケ丘駅阪和線御堂筋線長居駅

大阪市長居陸上競技場(おおさかし ながいりくじょうきょうぎじょう)は、大阪府大阪市東住吉区長居公園内にある陸上競技場球技場としても使用される。愛称は長居スタジアムJリーグセレッソ大阪がホームスタジアムとして使用している。施設は大阪市が所有し、大阪市公園協会が指定管理者として運営管理を行っている。

新聞紙上では長居長居S長居スなどといった略称が使用される。

歴史

1964年、かつて長居公園内にあった大阪中央競輪場(1962年に廃止)の跡地に建設され、完成後に日本陸上競技連盟第1種公認の認定を受けた。こけら落としは東京オリンピックのサッカー競技5・6位決定戦であった。当時のサッカーユーゴスラビア代表として来日した元日本代表監督であるイビチャ・オシムがここで試合をしている。また開場の1964年度から1975年度まで全国高等学校サッカー選手権大会のメイン会場として使用された。

当初は23,000人収容だったが、1997年なみはや国体開催に向け1994年から1996年にかけて3年に渡る全面改修工事を施したことで、倍以上の5万人収容の国際競技会対応のスタジアムに改築された。この際に愛称「長居スタジアム」が付与され、以後一般向けにはこの愛称が重用されている。

施設概要

  • 収容人員 - 5万人(メイン、バック両スタンドにナイター設備一体型の屋根が敷設されている。)
  • ナイター設備 - 1996年の全面改修でメインスタンドとバックスタンドのアーチ状の屋根に一体化して架設するようになった。
  • 視聴覚装置 - 電光掲示板(ホーム側サイドスタンド)、大型映像装置(アウェー側サイドスタンド)
  • 日本陸上競技連盟第1種公認
  • IAAF国際陸上競技連盟 クラス1公認
  • トラック400m×9レーン、各種競技対応天然芝グラウンド

関連施設

  • 大阪市長居第2陸上競技場 - 一部芝生席込み15,000人程度の観客を収容できる補助競技場。なみはや国体開催を受けて、1994年に改修がなされた。補助競技場としては珍しい第1種公認の競技場である。
  • キンチョウスタジアム(大阪市長居球技場) - 収容数2万人の球技場(改修計画あり)。人工芝の時代はアメリカンフットボール、ホッケー、地域レベルのサッカーでの使用が中心だったが、Jリーグなどの開催に備えて天然芝に張替えを行った。
  • 身体障害者スポーツセンター
  • ユースホステル(長居陸上競技場3階)
  • 長居相撲場 - 公式競技用土俵1面及び練習用土俵2面があり、メイン土俵は屋根が設置されている。

アクセス

鉄道

※JR・地下鉄を利用する場合、メインスタジアムとキンチョウスタジアムを使用する場合は鶴ケ丘駅(JRのみ)、第2陸上競技場の場合は長居駅からの利用が近い。

バス

大阪市営バス

  • 「地下鉄長居」発着
  • 「長居公園北口」発着
    • 「54A」系統 - 住吉車庫前→住吉区役所区民センター→地下鉄あびこ→矢田行基大橋→長居公園北口→東住吉区役所前→府立総合医療センター→住吉車庫前
    • 「54B」系統 - 住吉車庫前→府立総合医療センター→東住吉区役所前→長居公園北口→矢田行基大橋→地下鉄あびこ→住吉区役所区民センター→住吉車庫前

主な大会

陸上競技

球技

サッカー

その他の球技

セレッソ大阪による使用

セレッソ大阪は1994年より当スタジアムをホームスタジアムとしている。

  • ただし1996年7月までなみはや国体に向けた全面改修工事のために使用できず、1994年から1996年7月まで第2陸上競技場を使用した。その後の2002年3月から同年7月まではFIFAワールドカップ開催に伴う芝生管理上の関係上で、2006年10月から2007年9月(2007年6月の一部試合では使用)まで世界陸上選手権開催に伴う改修工事で使用できずに第2陸上競技場を使用した。また2007年8月は第2陸上競技場も世界陸上の練習会場とされたため使用できず、地方遠征を行っている。

2010年はシーズン途中からキンチョウスタジアムへと移転したが、大阪ダービーなどの多数の観客が見込める試合や、AFCチャンピオンズリーグでは従来通り当競技場が使用される予定である(このため、Jリーグにはキンチョウスタジアム・長居スタジアムの2箇所を本拠地登録している)。また、本拠地が長居球技場に移転してからも、トイレが少ない長居球技場の事情もあり、サポーターに一部のトイレを開放している。(開放しない節<長居スタジアムが他のイベント=陸上競技・アメリカンフットボール他で専用利用されている場合>もあるので、セレッソホームページでの確認必要)

キンチョウスタジアムに移転した理由の一つとしては、使用料の高さも挙げられる。長居スタジアムは200~300万円程度の使用料であるのに対し、キンチョウスタジアムは50~100万円程度であると、日本代表がチャリティー試合を行った際に明らかになっている(このチャリティー試合の際には使用料は免除されている[1])。

芝かぶり席

2008年の10月に開催されたベガルタ仙台戦から、バックスタンドの陸上トラック上に仮設スタンドを設け大相撲の「砂かぶり席」に似た「芝かぶり席」を用意することになった。この席を利用するには事前に申し込みをおこない、抽選で選ばれる必要があるが、初試合では200席の定員に対して6000人以上から応募された。これ以降も年数回の試合で芝かぶり席を設けている。芝かぶり席ではJリーグの統一規定により、撮影や飲食が禁止されているほか、トイレがないデメリットもある。Jリーグクラブではサンフレッチェ広島京都サンガF.C.モンテディオ山形などでも同様の席を設けている。セレッソ大阪がキンチョウスタジアムに移転してからは芝かぶり席が正式な席種として販売されることになった。

スポーツ大会以外での使用

近隣住民への配慮により、コンサートなどの大きな音を出すイベントの使用を規制していたが、2007年9月29日30日Mr.Childrenが「Mr.Children "HOME" TOUR 2007 -in the field-」によって、初めてコンサートが開催された。

フォトギャラリー

大阪中央競輪場

大阪市営中央競輪場
(通称:大阪中央競輪場)
基本情報
所在地 大阪市東住吉区
開設 1950年3月
閉場 1962年3月
所有者 大阪市
施行者 大阪市
走路 500m
記念競輪
名称 不明
開催月 3月
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上述の通り、当地の前身は大阪市営中央競輪場(通称:大阪中央競輪場)である。

現在の長居公園の地に、1948年大阪府及び大阪市などの府下市町村が「大阪府都市競馬組合」を結成し、大阪競馬場(通称:長居競馬場)を開設したが、大阪市は、同年12月に開始された大阪府主催の大阪府営競輪場(通称:大阪住之江競輪場)の爆発的な人気の影響を受け、1950年3月23日、1周500m、収容人員55000人(内、観客席25000人)の競輪場を、同競馬場の隣に竣工した。また、後楽園競輪場とともに、12車立てのレース(通常は9車立て)も実施した。

ちなみに、大阪市は現在の長居公園に1951年11月、大阪競馬場を利用して、市営の長居オートレース場も開設したが、爆音にかかる周辺環境問題や経営不振を理由に、わずか5ヶ月で廃止した。

この収容人員の大きさがモノを言う形で、大阪で開催される特別競輪は当競輪場で開催されることになり、全国争覇競輪(現在の日本選手権競輪)を3回、オールスター争覇競輪(現在のオールスター競輪)を2回開催するなど、全国の競輪場の中核を担ったものの、1955年豊中競輪場廃止を端緒とする、大阪府の府営ギャンブル廃止表明の影響を大阪市も受ける形で、当競輪場の廃止が検討されることになった。

そんな折、1959年に、赤字続きだった大阪競馬場が廃止されたことを契機に、当競輪場も廃止して跡地を公園として整備したいという市側の意向を受け、1962年3月の開設記念が最後の開催となり廃止された。

関連項目

脚注

外部リンク

前本拠地:
大阪市長居第2陸上競技場
1994年 - 1996年前半戦
セレッソ大阪の本拠地
1996年後半戦 - 現 在
2010年後半よりキンチョウスタジアム(長居球技場)と併用
次本拠地:
-
-
先代
広島ビッグアーチ
広島市
国民体育大会
主競技場

なみはや国体
次代
横浜国際総合競技場
横浜市
先代
ヘルシンキ・オリンピックスタジアム
 フィンランドヘルシンキ
世界陸上競技選手権大会
会場

2007年
次代
ベルリン・オリンピアシュタディオン
ドイツの旗 ドイツベルリン