バリアント・ブラザーズ
ザ・バリアント・ブラザーズ(The Valiant Brothers)は、1974年から1979年にかけて活躍したプロレスのタッグチームである。実際には血縁関係はないが、「兄弟」であることをギミックに、金髪のショーマン派ヒールのユニットとしてWWWF(現・WWE)などで活動した。
メンバー
- "ハンサム" ジミー・バリアント("Handsome" Jimmy Valiant)
- "ラシャス" ジョニー・バリアント("Luscious" Johnny Valiant)
- 後にWWFでマネージャーに転身し、グレッグ・バレンタインやブルータス・ビーフケーキを担当した。
- "ジェントルマン" ジェリー・バリアント("Gentleman" Jerry Valiant)
※3者とも190cm・120kg級の大型ラフファイターであり、シングルプレイヤーとしても実績を残している。
来歴
1973年、ジミー・バリアント(前名ビッグ・ジム・ベイレン)とジョニー・バリアント(前名ジョン・L・サリバン)によって結成される。ボビー・ヒーナンをマネージャーにインディアナポリスのWWAに登場し、1974年1月5日にブルーノ・サンマルチノ&ディック・ザ・ブルーザーからWWA世界タッグ王座を奪取[1]。同月25日のリターンマッチで一時タイトルは空位となるが、2月7日にも再びサンマルチノ&ブルーザーを破り王座に返り咲いた[1]。
ニューヨークのWWWFではキャプテン・ルー・アルバーノがマネージャーを務め、1974年5月8日、ペンシルベニア州ハンブルグにてディーン・ホー&トニー・ガレアを破りWWWF世界タッグ王座を獲得[2]。翌1975年5月13日、アレンタウンでドミニク・デヌーチ&ビクター・リベラに敗れるまで、1年間に渡って王座を保持した[2]。
1976年には全日本プロレスに来日し、6月2日にジャイアント馬場&ジャンボ鶴田のインターナショナル・タッグ王座に挑戦。6月17日にはグレート小鹿&大熊元司のアジア・タッグ王座にも挑戦している。その後はNWAの各テリトリーを転戦し、1976年8月6日にはジム・バーネット主宰のジョージア・チャンピオンシップ・レスリングでディーン・ホー&ケン・マンテルからジョージア・タッグ王座[3]を、同年12月4日にはサンフランシスコにてロイヤル・カンガルーズからNWA世界タッグ王座[4]をそれぞれ奪取。1978年1月にはフロリダ地区のUSタッグ王者チームにも認定された[5]。この間、古巣のWWAにも参戦し、1977年2月12日にムース・ショーラック&ポール・クリスティ、1978年7月22日にウイルバー・スナイダー&ドミニク・デヌーチを下し、WWA世界タッグ王座を通算4回に渡って獲得した[1]。
1978年末、肝炎を患ったジミーのピンチヒッターとして、WWAでの盟友ガイ・ミッチェルがジェリー・バリアントを名乗ってジョニーと新チームを結成[6]。新生バリアント・ブラザーズとして再びWWFを襲撃し、1979年3月6日、ペンシルベニア州アレンタウンにてトニー・ガレア&ラリー・ズビスコからWWFタッグ王座を奪取する[2]。後にジミーも復帰し、トリオのヒール・ユニットとしてボブ・バックランドやアンドレ・ザ・ジャイアントとの抗争アングルも組まれた[7]。
同年10月22日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてイワン・プトスキー&ティト・サンタナに敗れて王座から転落したのを機に、WWFを離れチームを解散。1980年2月にジョニーとジェリー(名義はラリー・バリアント)のコンビで全日本プロレスに来日し、小鹿&大熊のアジア・タッグ王座に再挑戦したが、以降はバリアント・ブラザーズが再編されることはなかった。
1996年11月16日にはオリジナル・メンバーであるジミーとジョニーのコンビでWWF殿堂に迎えられた(プレゼンターは当時のWWF世界タッグ王者チームであるブリティッシュ・ブルドッグとオーエン・ハート)。
獲得タイトル
- WWA世界タッグ王座(インディアナポリス版):4回 [1]
- NWA世界タッグ王座(サンフランシスコ版):1回 [4]
- NWA USタッグ王座(フロリダ版):1回 [5]
- NWAジョージア・タッグ王座:1回 [3]
- WWWF世界タッグ王座:1回 [2]
- WWF Hall of Fame:1996年度
- ジョニー&ジェリー
脚注
- ^ a b c d “WWA World Tag Team Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月2日閲覧。
- ^ a b c d e “History of the WWE World Tag Team Championship”. WWE.com. 2010年4月2日閲覧。
- ^ a b “NWA Georgia Tag Team Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月8日閲覧。
- ^ a b “NWA World Tag Team Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月8日閲覧。
- ^ a b “NWA United States Tag Team Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月8日閲覧。
- ^ “Being a Valiant wasn't easy”. SLAM! Wrestling: May 17, 2005. 2010年1月13日閲覧。
- ^ “WWE Yearly Results 1979”. The History of WWE. 2010年1月13日閲覧。