島本須美

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しまもと すみ
島本 須美
プロフィール
本名 越川 須美(こしかわ すみ)
性別 女性
出生地 日本の旗 日本高知県
生年月日 (1954-12-08) 1954年12月8日(69歳)
血液型 A型
身長 162cm
職業 女優声優ナレーター
声優活動
活動期間 1979年 -
ジャンル アニメゲーム吹き替えラジオナレーション
デビュー作 イブ(『ゼンダマン』イブ)
俳優活動
活動期間 1970年代 -
ジャンル テレビドラマ映画
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

島本 須美(しまもと すみ、本名:越川 須美〈こしかわ すみ〉、1954年12月8日 - )は、日本声優女優ナレーターである。現在はフリー、かつては劇団青年座青二プロダクション大沢事務所に所属していた。旧芸名は島本 久美(しまもと くみ)。

来歴

高知県高知市に生まれる。幼少期から活発で運動が得意で中学では体操部で新体操に励む。高知商業高校では体操部がなく演劇部へ入部。部長を務め、演劇コンクールに参加したことをきっかけに俳優を目指す。俳優座を受験するため、上京して桐朋学園芸術短期大学へ進学。卒業後は劇団青年座に入団する[1]。当初は『花神』等のテレビドラマに出演していた。

1979年2月17日放送の『ゼンダマン』第3話、「エデンの園だよ!ゼンダマン」のゲストキャラクターのイブ役で声優デビューを果たす。同年4月スタートの『ザ☆ウルトラマン』ではヒロインの星川ムツミを演じて初レギュラーとなった。多くの文献や本人プロフィールなどでは、この作品がデビュー作とされており、実際にオーディションに合格して声優デビューが決まったのもこちらが先だった。『ゼンダマン』のゲストは『ザ☆ウルトラマン』の演出家から出るように言われたものである[1]

これを機に声優業が増えていき、同年12月公開の劇場用アニメ『ルパン三世 カリオストロの城』ではゲストヒロインのクラリスを演じた。

『ザ☆ウルトラマン』終了後は、舞台の仕事を優先するためレギュラーの声優の仕事は断り、1980年から1982年にかけて日本全国の地方の中学校をまわる学校公演ミュージカル『ブンナよ木からおりてこい』『ある馬の物語』に参加した[1]

1983年4月から『スプーンおばさん』のルウリィ役で再びレギュラーの声優の仕事を受けるようになり、以後徐々に人気を博して、1984年公開の劇場用アニメ『風の谷のナウシカ』、1985年世界名作劇場シリーズ『小公女セーラ』、1986年スタートの『めぞん一刻』、『オズの魔法使い』、『Oh!ファミリー』でそれぞれヒロインもしくは主人公を演じた。

アニメ雑誌アニメージュ』主催のアニメグランプリでは、1984年の第7回と1987年の第10回、1988年の第11回で、女性声優部門1位を獲得。また1985年1986年1989年でも2位に輝いた。

1980年代後半以降は『キテレツ大百科』のキテレツのママ、『それいけ!アンパンマン』のしょくぱんまん等、ヒロイン以外の役柄での出演も多くなり、役の幅を広げていった。

1990年代以降は母親役を演じる事が多くなる。OVAジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』ではヒロインの銀鈴役を担当する。尚、銀鈴を主人公としたスピンオフ作品も複数作られている。

業界に入り30年以上が経っているが、その割には出演作が少ないと語っており、本人が言うには「主演作やメインレギュラーのインパクトでキャリアを印象づけた」[2]

現在[いつ?]でもアニメ作品への出演がメインであり、ゲスト役をこなす事が多い。また、2012年に長女の越川詩織が、島本がレギュラー出演している『それいけ!アンパンマン』で声優デビューしている。

私生活では、1984年に青年座の後輩で7歳下の、お笑いコンビ・ちびっこギャング越川大介と結婚[3]、長女で声優の越川詩織との三人家族である[4]

2010年頃にはプロフィット養成所の専任講師の1人となり基礎講座の講師として活動中。

2014年からはS&S Entertainment Schoolの声優・演劇コースにて、講師として活動中。

宮崎駿との繋がり

1979年放映開始の世界名作劇場シリーズ『赤毛のアン』の主役のアンのオーディションの最終選考まで残り、結果は山田栄子に決まった。しかし、島本の声に感銘を受けた、レイアウトと場面設定スタッフとして名を連ねていた宮崎駿の指名で『ルパン三世 カリオストロの城』のオーディションに参加、結果クラリス役に抜擢されたという逸話がある[5][6]

この『カリオストロの城』を皮切りに、島本は宮崎の作品に多数出演する事になり、新『ルパン三世』の最終話では小山田真希を演じ、『風の谷のナウシカ』では自主的にオーディションに参加し主人公のナウシカ役を獲得[7]。他には、『となりのトトロ』では当初サツキ役でオーディションに臨むも母親役に決まり[8]、『もののけ姫』ではトキを演じた。

『もののけ姫』では、宮崎から20回ものリテイクを出され、島本自らも1回リテイクを申し出るなど苦戦の連続であった[9][10]。その後は宮崎が声優を専業以外からの起用にシフトしたため、『もののけ姫』を最後に宮崎作品には出演していない。

出演作品

太字は主役・ヒロイン・メインキャラクター。

テレビドラマ

映画

テレビアニメ

1979年

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1993年

1994年

  • 赤ずきんチャチャ(うらら園長、ランラン、シロネコ、ピー助)
  • キテレツ大百科(牛若丸)
  • それいけ!アンパンマン(クッキーキャット、オムライスくん、キャンドルちゃん〈初代〉)
  • あそぼう!! ハローキティ(ママ)

1995年

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2012年

2013年

2014年

2015年

  • 猫のダヤン 日本へ行く(ダヤン、語り部)

OVA

1985年

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2004年

2008年

2011年

劇場アニメ

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2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

2015年

ゲーム

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

1994年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

  • ルパン三世 海に消えた秘宝(リアナの母)

2004年

2005年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2013年

2014年

2015年

  • ポポロクロイス牧場物語(泉の妖精[14]
  • ゆるかみ!(宮内いよか、遍路ふみ[15]

吹き替え

女優

洋画

海外ドラマ

海外アニメ

人形劇

ラジオ

ドラマCD

音楽CD

バラエティ

CM

その他

作品

アルバム

タイトル 発売日 品番
世界名作劇場 小公女セーラ 1985年
世界名作劇場 メモリアル音楽館 小公女セーラ 2005年05月25日 B0008JH3OE
島本須美 sings ジブリ 2009年8月26日 WPCL-10739
ジブリ IN THE MIX 2009年12月04日 FARM-0206
sing her LEGENDS 2010年2月24日 VICL-63536

脚注

  1. ^ a b c 「クラリスからナウシカへ 島本須美 役者としての私 そしてナウシカのこと」『ロマンアルバム 風の谷のナウシカ GUIDE BOOK 復刻版』徳間書店、2010年、pp.87-93
  2. ^ 声優道
  3. ^ 「愛があれば年の差なんて 越川大介・島本須美」『アニメージュ』1984年11月号、徳間書店、p.160。
  4. ^ 「人気Voice Actor 島本須美」『人気ヴォイスアクター』勁文社、1990年、p.143。
  5. ^ 「ルパン三世製作メモ5 声優決定プロセス」『アニメージュ』1980年1月号、徳間書店、p.33.
  6. ^ 西田宣善「宮崎さん、難しい宿題ばかり出さないでやさしいものを作ってほしい 島本須美インタビュー」『キネ旬ムック フィルムメーカーズ 宮崎駿』キネマ旬報社、1999年、p.190。
  7. ^ 『フィルムメーカーズ 宮崎駿』p.191。
  8. ^ 『フィルムメーカーズ 宮崎駿』p.192。
  9. ^ 『フィルムメーカーズ 宮崎駿』pp.192-193。
  10. ^ 浦谷年良「おトキのゾンザイさん苦闘、島本須美さん」『「もののけ姫」はこうして生まれた』徳間書店、1998年、pp.358-361。
  11. ^ EPISODE11”. 『スペース☆ダンディ』公式サイト. 2014年3月17日閲覧。
  12. ^ 『猫のダヤン』アニメ化決定!4月26日よりスタート!”. 株式会社 エムツージーピー. 2014年4月4日閲覧。
  13. ^ 「BUDDHA2 手塚治虫のブッダ」 追加キャストに沢城みゆき、藤原啓治、島本須美ら”. アニメ!アニメ!. 2013年10月30日閲覧。
  14. ^ 登場人物”. 『ポポロクロイス牧場物語』公式サイト. 2015年2月16日閲覧。
  15. ^ キャラクター一覧”. ゆるかみ!. 2015年8月14日閲覧。

外部リンク