人魚シリーズ

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人魚シリーズ』(にんぎょしりーず)は、高橋留美子による日本の読み切り漫画シリーズの総称、およびこれを原作としたOVAテレビアニメ小説ラジオドラマ作品。第20回(1989年星雲賞コミック部門を受賞。

人魚シリーズという総称は2003年後半に発刊された単行本以後に用いられているものである。

目次

[編集] 概要

週刊少年サンデー増刊号』、『週刊少年サンデー』(小学館)に不定期掲載。単行本は小学館:るーみっくわーるど すぺしゃるより「人魚の森」「人魚の傷」の2巻、少年サンデーコミックススペシャルより「人魚の森」「人魚の傷」「夜叉の瞳」の3巻が刊行中。

肉を食べれば永遠の命が得られるという人魚。その肉を食べて不老不死となってしまった湧太と真魚の2人の旅を物語の主軸とし、“永遠に生き続けることの苦悩”“不老不死を求める人間の愚かさ”“命の意味”などがメインテーマとなっている。

かなり攻撃的かつシリアスな作品。この作品では日本古来の伝説に登場する醜悪な化け物として扱われている。ストーリーもバッドエンディングやしこりが残る終わり方が多く、作者のギャグ要素の強い作品しか知らなかった読者からは意外に見られる場合もあるが、このようなシリアスな作風は過去の短編作品にも存在し、『犬夜叉』にも受け継がれている。

1991年に『人魚の森』、1993年に『人魚の傷』として、それぞれビクター音楽産業よりOVAとして製作・発売された。

2003年にテレビアニメ高橋留美子劇場」枠の後半(第2クール)において俗に高橋留美子劇場 第2シリーズとも呼ばれる高橋留美子劇場 人魚の森としてテレビアニメ化、全11話。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


[編集] あらすじ

現代より約500年前。漁師湧太は仲間と共に浜に流れ着いた人魚の肉を面白半分に食べてしまう。すると仲間は次々に死んでいき、湧太だけが生き残り、不老不死の体となってしまった。

不老不死の妙薬と呼ばれる人魚の肉。それは力が強すぎるために、普通の人間にとっては猛毒であり、死ぬか、“なりそこない”と呼ばれる化け物に変わる。それに耐え切り不老不死を得ることができる者は、数百年に一人。湧太がその一人の人間であった。そのために湧太は、人と交われぬ永遠の孤独をその身に背負うことになる。親しいものは皆死に絶え、永遠の時を生きなければならない。いつしか湧太は元の人間に戻ることを切望するようになる。

元の人間に戻るためには人魚に会うこと、「人魚に会えば何とかなる」と聞かされた湧太は人魚を探す旅を続けることになった。戦国江戸明治大正昭和。数多き時代を流れ生きる湧太だったが、ある日ついに人魚の里を見つけ出す。

湧太がそこで出会ったのは、囚われの身の少女・真魚であった。彼女は人魚の里の陰謀により人魚の肉を食べさせられて不老不死になった人間だった。

元の人間に戻る方法は無いと言い渡された湧太は、助け出した真魚と共に旅に出る。その永遠の旅の中、彼らは「人魚の伝説」に翻弄される人々の悲哀を見続ける。

[編集] 主な登場人物

湧太(ゆうた)
- 山寺宏一
本作の主人公。500歳。500年前は漁師をしていたが、仲間が見つけてきた人魚の肉を興味本位で食べたことにより不老不死の身体になる。普通の人間に戻れる方法を人魚に教えてもらうため、人魚を探して漂泊の旅を続けていた。人魚の里でそのような方法は存在しないと聞かされてからは、そこで救出した真魚と2人で旅を続ける。不老不死である以外は普通の人間と変わらない。
真魚(まな)
声 - 高山みなみ
本作のヒロイン。舞台が現代(昭和50年代後期頃以降)の話に登場。赤子の時にさらわれ、原作では瀬戸内地方にあるとみられる[1]人魚の里で足枷をはめられたまま15歳まで育てられ、人魚の肉を食べさせられて不老不死となった。人魚は、人魚の肉を食べて不老不死になった人間の肉を食べると若返り、その食べた人間の顔になることができるため、彼女は美しく成長するまで育てられていた。湧太に助けられて以後は共に旅をしている。世間知らずで勝気で男勝りな性格で、あまり女性らしくない尊大な言葉遣いが特徴。

[編集] 人魚は笑わない

おばば
声 - 滝沢ロコ
人魚の里の村長格であり、真魚を世話していた老婆。真魚に人魚の肉を食べさせ不老不死にすることには成功したが、人魚に食べさせて若返らせることは湧太により阻止された。正体は不老不死になった人間。

[編集] 闘魚の里

鱗(りん)
声 - 桑島法子
戦国時代の海賊の頭領の娘。病気の父にかわり頭領をしていた時に湧太に出会う。病気の父に人魚を食べさせるために湧太と人魚を探していた。湧太に好意を寄せていたが思いが叶うことはなかった。
砂(いさご)
声 - 折笠愛
鱗たちとは敵対関係にある海賊「逆髪衆」の頭領の女房。元々は夫を逆髪衆の頭領に殺された人質だったが、頭領に取り入り頭角を現す。湧太と鱗に人魚を探させるために鱗の父を刺したが、逆上した鱗に殺害されるが生き返る。正体は陸の人魚であり、妊娠した陸の人魚の子の滋養のために「海の人魚」の肉を必要としていた。逆髪衆が人魚の肉を食べ壊滅したあとは崖から身を投じ、人魚の姿に戻って海に還った。

[編集] 人魚の森

神無木登和(かんなぎ とわ)
声 - 島本須美
60年前に不治の病に冒されたが、双子の妹(佐和)が持ち出した秘伝の人魚の生き血を口にしたため、生き永らえる。その影響で髪は白髪になり、右腕だけがなりそこないになった。以後死亡したことにされ、実父が死去するまで座敷牢に幽閉されていた。姿は少女のままだが、肉体は衰弱しており、寿命は残り少ない。右腕は若い女性の死体の腕を挿げ替えることができるが、数年で元のなりそこないに戻る。自分を実験台にした佐和に復讐するため人魚の肉を欲していた。最後は人魚の肉を佐和に食べさせようとしたが、彼女が死んでしまい、そして湧太達に全てを燃やすよう頼み、その炎に身を投じて終わらせた。
神無木佐和(かんなぎ さわ)
声 - 京田尚子 / 若い頃:池澤春菜
登和の双子の妹。永遠の美貌を欲し、双子の姉である登和に人魚の生き血を飲ませ実験台にした。登和の症状から人魚の生き血を飲むことを断念し、神無木家と生け捕りにした人魚の隠し場所「人魚塚」を相続する。結婚し息子がいたが、息子は第二次世界大戦太平洋戦争)で戦死、夫にも先立たれた。最後は登和に人魚の肉を食べるよう迫られるが心臓麻痺で死亡。
椎名(しいな)
声 - 依田英助 / 若い頃:三戸耕三
神無木家の主治医。事故により一時的に死んでいた真魚を神無木家に運び、その腕を登和に移植しようとした。かつては登和の婚約者でもあり、軟禁状態の彼女を連れ出そうとしたこともあったが、佐和への復讐に固執する登和に拒否された。

[編集] 夢の終わり

大眼(おおまなこ)
声 - 郷里大輔
かつては漁師であったが、人魚の肉を食べてなりそこないになった。シリーズ内のなりそこないの中で唯一、理性を残し言葉を話すことが出来る。時々理性も失われて人間を襲うため、化け物として恐れられ、山で落人のような暮らしをしていた。一時的に死んでいた真魚を救い、同じ不老不死の彼女に思いを寄せる。最後は湧太によって命を断たれ、死の直前には本来の人間の心を取り戻した。

[編集] 約束の明日

苗(なえ)
声 - 天野由梨
60年前に湧太と惹かれあった女性。英二郎と婚約しており、湧太と駆け落ちしようとしていたが湧太は拒否、直後に行方不明となり死亡したことにされていた。実は英二郎に殺され、その遺体は人魚の灰が撒かれた谷に57年間も腐敗せずに埋められていた。苗が生前に隠していた人魚の灰を探しあてた英二郎により57年後に甦ったが、生きる屍に過ぎず、常に虚ろな状態で平気で人殺しをする残忍な性格に変わり果てていた。湧太への想いは残り、彼との約束を果たそうと谷へ向かう。人魚の灰の効きめが切れる直前に、湧太の前で正気に戻り、彼の腕の中で亡くなった。
英二郎(えいじろう)
声 - 大木民夫 / 60年前:松本保典
苗の許婚だったが相手にされず、湧太との駆け落ちを妨害し苗を殺害した。人魚の灰で蘇らせようとしたが、苗が人魚の灰を隠していたため、財閥の娘と政略結婚し、隠されていそうな土地を買収して捜索していた。冷酷な性格で、部下に一般人の殺害を平然と命じる。杖には刀が仕込んである。
草吉(そうきち)
声 - 稲葉実 / 60年前:頓宮恭子
少年時代に苗に仕えていたが、行方不明になっても苗の生存を願っていた。60年ぶりに再会した湧太に対しては、若干のわだかまりを感じていた。ずっと苗を慕い、湧太に対しても基本的には協力的。

[編集] 人魚の傷

真人(まさと)
声 - 大本眞基子
湧太達が電車で出会った少年。正体は人魚の肉を食べて不老不死になり800年間生きてきた人間。子供の姿でありながら本作最高齢。子供の姿のまま成長できないために一人で生活できず、養ってもらえる大人の女性を探すため多くの人間に人魚の肉を食べさせ、なりそこないにした。初めは慕っていた雪枝を不老不死にしようと人魚の肉を食べさせるも彼女がなりそこないになったため、既に不老不死である真魚を狙い湧太を殺害しようとする。ピアノ線や有刺鉄線、斧、スタンガン、果ては第二次世界大戦で手に入れた拳銃まで用い湧太を苦しめる。最後は乗用車を運転して大型トラックと正面衝突するが、生死は明確には描かれていない。
美沙(みさ)
声 - 佐久間レイ
東京大空襲後に真人によって不老不死にされた女性。人魚の力が弱まってきている。初めは真人を亡くした子供のように思い共に暮らしていたが、次第に彼を気味悪がって去り、その後は資産家と結婚したが夫はクルーザーの事故で亡くなり、その事故が記事に載ったのを見たのか真人がやって来る。その後は再び親子として生活していた。しかし不死能力が落ちた美沙の代わりを探すという真人から、新たな犠牲者を減らす為に真人の持つ人魚の肉を葬ろうと様々な手を尽くす。それに固執するあまり湧太に襲い掛かったこともあり、湧太からは人魚の肉を狙う敵と誤解され、最期は真人によってなりそこないになってしまった雪枝によって致命傷を負わされ死亡。真人は人魚の肉による復活を見越していたが、人魚の力が弱まっていた美沙が起き上がることはなく、その後真人によって屋敷に火を放たれ遺体も燃えてしまった。
雪枝(ゆきえ)
声 - 本田智恵子
美沙の屋敷でヘルパー(家政婦)として働いていた女性。明るく優しくて好かれやすいタイプ。結婚が決まり仕事を辞めようとしていたが、美沙の代わりにしようとした真人によって人魚の肉を食べさせられてなりそこないとなり、雪枝と気付かなかった湧太に攻撃され死亡する。

[編集] 舎利姫

なつめ
声 - 杉山佳寿子
江戸時代初期に湧太が出会った少女で、見世物小屋で傷を負ってもたちまち治る芸をしていた。実は白骨の状態から法師に左法(邪法)である人魚の肝を使った反魂の秘術を施されて甦った少女であり、常に生き物から生肝を摂取しないと生きられない身体であった。
なつめの父(おとう)
声 - 北村弘一 / 若い頃:菅原淳一
なつめの父。彼だけ年をとっていくため、生前の記憶が無いなつめは本当に実の父親か疑っていた。
法師の使った反魂の術を見覚え、それを利用し様々な死者を蘇らせ商いを行っていた。しかし彼の反魂の術は不完全なものであり、復活させられた者は皆、突然骨に還る。
どんな姿になっても、生きているのが一番良い事だという考えを持っている。
法師(ほうし)
声 - 加藤精三
なつめの命を狙う僧。実はなつめを甦らせた張本人。生き物の生肝を捕食するなつめを危惧し元の白骨に戻そうとした。

[編集] 夜叉の瞳

「人魚シリーズ」で唯一映像化されていない。

鬼柳新吾(きりゅう しんご)
湧太が日露戦争[2]に働いていた鬼柳家の長男。殺傷や放火を平気で行う凶悪を絵に描いたような残虐な性格で、女子供にも容赦一つしない不死身の殺人鬼。ショットガンや斧を持ち歩く。残酷な行いを止めようとした姉(晶子)に事故で眼を傷つけられてからは、自分の悪行の全てを姉の責任に転換するようになる。自分をかばう存在である姉の結婚に反対し、遂には晶子の婚約者を毒殺。無理心中を図った晶子に人魚の肉を食べさせられ、挙句父親に惨殺されたが、人魚の肉が適合し不死身になった。隻眼だったため姉の眼球を奪って取り付けていたが、その網膜に自身の瞳を奪おうとする浅ましい姿が焼きついていた。その姿を消すために姉を殺害しようとしたが、殺害後も消えなかったため、最期は観念して首を打ち落とし自決した。
鬼柳晶子(きりゅう あきこ)
新吾の姉。新吾の残虐な行いを見かね殺そうとする父から弟をかばっていた。新吾が隻眼になったのも猫を殺害するのを止めようとして刃物で刺したためであった。彼女の婚約者が新吾に毒殺されたのを機に、自責の念から新吾と2人で人魚の肉を食べ心中しようとしたが、彼女だけは仮死状態となり人形のような姿で現代まで存在していた。最期は新吾に殺害されそうになったが、湧太が代わりに首を打ち落として終わらせた。
鬼柳未亡人(きりゅうみぼうじん)
鬼柳家の現代の当主。晶子の身体を大きな人形だと思い窓辺に置いていたところ、新吾に譲れとしつこく要求されていた。何回か過失で新吾を殺害(そのたびに生き返る)したと警察に通報したため、近所からは幽霊屋敷と呼ばれていた。晶子の話や新吾について全く何も知らなかったところからすると、2人のことは封印されたためか忘れ去られていたようである。
杉子(すぎこ)
鬼柳家で住み込みのお手伝いをしている老婆。子供の時(第二次世界大戦前)に地下牢に幽閉されていた新吾にそそのかされ、結果的に新吾の逃亡を手助けした。老年になって身寄りがなかったため鬼柳家に戻っていた。物語の最後では正気を失っていた。

[編集] 最後の顔

七生(ななお)
声 - 藤田淑子
真魚と湧太が出会った10歳の少年。誘拐犯から逃れてきたという彼は傷を負っていたが、粉薬を飲むとたちまち直った。実はこの薬は人魚から作られたもので、ある秘密が隠されていた。本来の名前は不明。
七生の母(ななおのはは)
声 - 勝生真沙子
本来は祖母。成長して結婚した実の息子から孫を8年前に誘拐し、息子と同じ名前をつけて育てていた。
息子を溺愛していたが、25年前に夫と離婚した際に親権を取られたことに悲観し、人魚の肉で無理心中を図ったが一命を取り留め、不老不死となった。結果、彼女の顔には“なりそこない”のようなケロイドが残り、そのうえ激しい痛みが徐々に増す副作用が生じた。その傷を隠し痛みから逃れるために、死体の顔面の皮膚を剥ぎ取り、自身のそれと付け替えていた。
七生を自分と同じ不老不死にして永遠に手許に置くために、人魚の薬を少しずつ与えて耐性を付けさせ、いずれ人魚の肉を食べさせるつもりだった。最後は息子に七生を返し、自らは倉庫を放火してその火中に身を投じて終わらせた。(アニメでは失踪)
七生の祖母(ななおのそぼ)
声 - 巴菁子
本来は曽祖母。七生の母が誘拐してきた後は、一緒に曾孫(七生)と暮らしていた。最後は孫に七生を返した。
男(おとこ)
声 - 高田裕司 / 少年時代:大本眞基子
七生の実の父で、本当の七生。実の母に無理心中の際には人魚の肉を吐き出したために不老不死にならなかったが、身体に大きな傷が残された。母に息子を誘拐されようやく見つけ出しつれて帰ろうとしたときに、誘拐犯と間違われて逃げられた上に、再会した母に崖から突き落とされて負傷する。最後は母から少年時代に贈った手鏡を返され、彼女を見送る。

[編集] 用語

人魚
本物語におけるテーマである、不老不死に振り回される人間をもたらす原因。人魚自体が登場することは少ない。人魚の肉を食べて不老不死になるのは僅かである。人魚自身は老化する。人魚が若返るためには人魚の肉を食べ不老不死になった人間の肉が必要。人魚の灰は、地面に撒けば一年中花を咲かすことが出来るうえ、死体さえも蘇るが精神までは完全に再生することはない。頭を打ち落とされなければ、身体に杭を打ち込まれ絶食状態になってミイラのようになっても生存している。他にも「陸の人魚」「海の人魚」がいるようであるが、詳細は不明。
上半身が人間の容姿のときは、人間に化けられ人間と同等の知性を持つが、上半身が醜い化け物の容姿になると知性を失い、不老不死になった人間の肉を食べない限り人間の容姿に戻れなくなる様子。
なりそこない
人魚の肉を食べた人間で不老不死になれなかった者は、死亡するか、生き残っても半魚人のような知性や理性を失ったあさましい姿の化け物になる。食べた人間の体質によって、変化の程度はさまざま。寿命は永遠のようだが、延髄を貫かれるなどで絶命する。人間だけでなく犬や金魚も不気味な姿へと変貌する。原作の初期の描写は3本指であったが、アニメでは5本指に手直しされている。
不老不死
湧太や真魚など人魚の肉を食べて不老不死になった人間。事故や殺害されても驚異的な回復力で甦ることができるがそのつど痛みや苦しみを感じる。本作での不老不死とは肉体の老化がなくなり回復力が飛躍的に向上するということであり、首を切断するか、回復する間もないぐらいに体を焼かれると、甦ることはないとみられる。それ以外にも人魚の肉を腐らせて作った毒薬により命を失う。

[編集] 作品リスト

  • 人魚は笑わない
    初出:1984年 『週刊少年サンデー増刊』 8 - 9月号
  • 闘魚の里
    初出:1985年 『週刊少年サンデー増刊』 9 - 10月号
  • 人魚の森
    初出:1987年 『週刊少年サンデー』 22 - 23号
  • 夢の終わり
    初出:1988年 『週刊少年サンデー』 23号
  • 約束の明日
    初出:1990年 『週刊少年サンデー』 45 - 46号
  • 人魚の傷
    初出:1992年 『週刊少年サンデー』 5 - 6号
  • 舎利姫
    初出:1992年 『週刊少年サンデー』 6月増刊号
  • 夜叉の瞳
    初出:1993年 『週刊少年サンデー』 5 - 6号
  • 最後の顔
    初出:1994年 『週刊少年サンデー』 7 - 8号

[編集] 単行本情報

るーみっくわーるど すぺしゃる
  • 人魚の森 ISBN 4-09-121854-7 1988年4月発行
    「人魚は笑わない」から「人魚の森」までを収録
  • 人魚の傷 ISBN 4-09-121855-5 1992年12月発行
    「夢の終わり」から「舎利姫」までを収録

大判で、表紙に螺鈿色のインクを使用。またカラー原稿もそのまま収録、一部は単行本用に描き下ろしをするなど豪華な装丁だが、発行日の関係から「夜叉の瞳」「最後の顔」は未収録。

高橋留美子 人魚シリーズ
  1. 人魚の森 ISBN 4-09-127741-1 2003年10月発行
    • 「人魚は笑わない」から「人魚の森」までを収録
  2. 人魚の傷 ISBN 4-09-127742-X 2003年11月発行
    • 「夢の終わり」から「人魚の傷」までを収録
  3. 夜叉の瞳 ISBN 4-09-127743-8 2003年12月発行
    • 「舎利姫」から「最後の顔」までを収録

『るーみっくわーるど すぺしゃる』より小型で廉価となり、「夜叉の瞳」「最後の顔」も含めて発表作品を全て収録。

[編集] 関連作品

[編集] テレビアニメ

『高橋留美子劇場 人魚の森』として、2003年10月4日から同年12月20日まで、全11話が深夜帯に放送された。前半は原作通りであるが後半は原作の最終話と一部の話がズレた展開となっている。

第十二話・最終話は内容的に残酷な表現があり、テレビで放送できるように脚色するのが難しいため未放送、DVDに収録するに留め、収録されたDVD第4巻およびレンタル版の第5巻は、中学生以下は視聴できないR15指定を受けている。

[編集] スタッフ

[編集] 主題歌

オープニングテーマ「Like an angel
作詞・作曲・歌 - 石川知亜紀 / 編曲 - 加藤みちあき
エンディングテーマ「水たまり」
作詞・歌 - kayoko / 作曲 - kayoko&小宮山伸介 / 編曲 - 小宮山伸介

[編集] 各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
第一話 人魚は笑わない 宮下隼一 奥脇雅晴 細田雅弘 秦野好紹
第二話 闘魚の里(前編) 笹野恵 西村純二 岡崎幸男 日向正樹
第三話 闘魚の里(後編) 江島泰男 かわむらあきお
第四話 人魚の森(前編) 玉井☆豪 奥脇雅晴 辻太輔 依田正彦
第五話 人魚の森(後編) まつぞのひろし をがわいちろを
第六話 夢の終わり 笹野恵 大庭秀昭 秦野好紹
第七話 舎利姫 島崎大基 奥脇雅晴 渡辺純夫 大久保修
服部益美
第八話 最後の顔(前編) 玉井☆豪 宮田亮 日向正樹
第九話 最後の顔(後編) 後信治 かわむらあきお
第十話 約束の明日(前編) 宮下隼一 西村純二 村上将 石川晋吾
第十一話 約束の明日(後編) 大宅光子 まつぞのひろし をがわいちろを
第十二話 人魚の傷(前編) 奥脇雅晴 又野弘道
最終話 人魚の傷(後編) まつぞのひろし 佐藤正樹

[編集] 放送局

放送局はいずれもテレビ東京系列

テレビ東京 土曜24:55枠BSジャパン 日曜24:30枠
前番組 番組名 次番組
高橋留美子劇場
(ここまでテレビ東京は24:50枠)
高橋留美子劇場 人魚の森

[編集] OVA

廃盤のため入手困難であったが、2008年からDVDレンタルが開始。原作にはない設定を持ち込んでいる。いずれの作品も、後にテレビアニメでリメイクされている。

[編集] 人魚の森(OVA)

1991年8月発売、全55分。

原作と時代設定が微妙に異なる。冒頭の「二・二六事件」(1936年昭和11年))で、湧太がクーデター部隊に射殺されるというオリジナルエピソードから55年後と論述する場面がある(1991年であると特定できる)。またメイン舞台を能登半島と設定しているが、これも原作にはない部分である。他にも、真魚が最初に死亡した原因が「ダンプカーに轢かれる交通事故」から「崖下に転落」へ変更。椎名医師が後を追って自殺するなど原作とのストーリーの差異が多く、クライマックスの部分でも原作から若干変更されている個所がある。

声の出演
スタッフ
挿入歌
「時の漂泊」
作詞 - 松本花奈策 / 編曲 - 川井憲次 / 歌 - 広谷順子
エンディングテーマ
「森を抜けて-Born to love you-」
作詞 - 山田ひろし / 作曲 - 間瀬野憲治 / 歌 - 深津絵里

[編集] 人魚の傷(OVA)

1993年9月発売、全46分。

残酷な表現があるものの、TV版とは異なりR指定は無い。

声の出演
スタッフ
挿入歌
「永遠の涙」
作詞 - 松本一起 / 作曲・編曲 - 都留教博 / 歌 - 新居昭乃
エンディングテーマ
「Beads of tears」
作詞 - さいとうみわこ / 作曲 - 内田成滋 / 編曲 - 井上日徳 / 歌 - 持田真樹

[編集] パッケージメディア

OVA
  • 人魚の森(VHS、セル/レンタル)※廃盤
  • 人魚の傷(VHS、セル/レンタル)※廃盤
TV
  1. 人魚の森Vol.1
    • 第一話から第三話収録
  2. 人魚の森Vol.2
    • 第四話から第六話収録
  3. 人魚の森Vol.3
    • 第七話から第九話収録
  4. 人魚の森Vol.4(R-15指定)
    • 第十話から最終話(未放送分含む)収録

セル版では上記の通りだがレンタル版では指定を受けていない2話分と指定を受けている未放送分に分けることで対処している。

[編集] 小説

  • 人魚の森 1994年発行 小学館スーパークエスト文庫 ISBN 4-09-440241-1
    • 『人魚の森』のエピソードとして、『うる星やつら』のシナリオを担当した金春智子が担当し、原作と挿絵を高橋留美子が担当(挿絵の構図が異なる)している。内容はほぼ漫画版を踏襲しているが、一部加えられた部分もある。なお2人のプロフィールが、当時低迷していた「救われない」「救いようのない」阪神ファンであると紹介されている。
  • 約束の明日 1995年発行 小学館スーパークエスト文庫 ISBN 4-09-440242-X

[編集] ラジオドラマ

1989年11月3日1990年11月23日にも再放送)にNHK-FM、「FMシアター」において「ミュージカルファンタジー『人魚の森』」PCM録音・ドルビーサラウンド放送時間75分)として放送された。湧太を野口五郎、真魚と鱗の2役を島田歌穂、おばばを大方斐沙子が当てた。

タイトルのようにオリジナル楽曲によるミュージカル形式で放送されたラジオドラマであったが、ストーリーは「人魚は笑わない」のエピソードに湧太が真魚に戦国時代が舞台の「闘魚の里」のヒロインであった鱗(りん)との出来事を話す場面が挿入されたものであり「人魚の森」のエピソードは含まれていない。また真魚の設定が原作の15歳ではなく18歳とされ、恋愛小説に憧れる描写がされていたが、それ以外は原作と設定はほぼ同じであった。

[編集] 脚注

  1. ^ 人魚の里を探す湧太が手にしている地図より。
  2. ^ 作中では100年前としているが、舞台設定は1993年とされているので1893年明治26年)前後となる。日露戦争開戦が1904年(明治37年)のため多少のタイムラグがある(日清戦争開戦は1894年(明治27年)である)。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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