西鉄バス
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西鉄バス(にしてつバス)は、西日本鉄道(西鉄)自動車事業本部と、その子会社である各社が運行するバスの通称名である。
本稿では西鉄自動車事業本部運行の概要と西鉄グループのバス事業共通の事項について記す。
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[編集] 車両
傘下に西日本車体工業(西工)があることから、ほぼすべての車両が同社製の車体である。西工で生産できない形態の車両については西工以外の車体の車両も導入されることがあるが、その数はごく少数である。シャーシ(エンジン・車軸などの部品)はかつては大型4メーカーのシャーシが満遍なく導入されていたが、2003年4月に日産ディーゼルが西工に車体を統一したため、それ以降は日産ディーゼル車の導入比率が高くなり、それ以外の3メーカーの導入は少なくなった。その結果、現在では子会社を含む保有車両数の約3,100台のうち半数以上の約1,800台が日産ディーゼル車となっている。しかし、高速車については依然として三菱ふそう車が年間10~20台程度導入されているほか、現在でも年によってはいすゞ車や日野車が年間数台導入されることがある。ただ、日野については西工架装を全面的に中止したことにより、今後は導入されないか、純正車体での導入になると思われる。また、三菱製の車両も2006年8月には三菱純正車体による夜行高速車を導入しており、純正車体での購入になると思われる。2007年上半期の新車は、九州内高速バス・観光バス・大型路線バスが日産ディーゼル車、中型路線バスがいすゞ車、夜行高速バスが三菱車(純正ボディー)となっている。
冷房化は長崎自動車と同じく比較的早期に実施された。導入こそ同社より数年遅かったものの、冷房車率の100%達成は同社より数日遅れた程度である。
行き先方面別に色が違うカラー方向幕を使用していたため、LED行先表示器の採用を行っていなかったが、2003年12月より桧原営業所の15台に試験装着して試験運行を開始している。
2004年12月より大型車への本格採用が決定され、LEDがカラー表示できない[1]ことへの措置として前面のLEDを運転席側にオフセット設置し、空いたスペースに色だけの幕を表示するようにした。中型車については別に前面窓上部に色だけの幕を設置している。2005年以降の新車はすべてLED表示で、福岡地区ほとんどの営業所で既存車への装着改造が行われている。西鉄バス北九州では全営業所でLED表示に変更が行われている。
LED表示車の色幕は、郊外方面行は従来のカラー方向幕と同色の幕、都心方面行は黒幕で運行している。ただし都心まで出ず、郊外の拠点駅等が終点の場合は白幕を掲示する。
なお、「回送」「貸切」「臨時」などを表示する際、福岡地区は黒幕、北九州地区は白幕を掲示している。
2005年8月には、福岡、北九州地区で使用する全車両への装着を2006年度末までに行うことが発表された。しかし、2008年1月末現在で未だLED表示に変更されていない車両も若干残っており、完了がずれ込む見込みである。
また、一般路線バスにノンステップバスをほとんど導入していない大手事業者としても知られる。最近の新製車はワンステップバスがほとんどである。
2008年には西鉄創業100周年記念事業として、一般路線バスのカラーリングを変更することが発表された。実車は6月頃登場する予定[2]。
[編集] 番号について
[編集] 社内番号
車両には4桁の社内番号が付与されている。これは西鉄の営業区域が複数の運輸支局管轄区域に跨っており、ナンバープレートで管理した場合転属時の車両管理に不都合をきたすためである。番号はoxxxは小型車(子会社を中心に現存)。1xxxと2xxxはいすゞ、3xxxと4xxxは三菱ふそう、5xxxと6xxxと9xxxは日産ディーゼル、7xxxと8xxxは日野ということになっている。ナンバープレートと同様、末尾42(xx42)と49(xx49)は「死に」「轢く(もしくは『死苦』)」に通じるので縁起が悪いということで省略されている。なお、近年グループ子会社の車両に関してもこれまで番号付与がなされていなかった車両には順次番号付与が行われ一括管理されている模様で、この際に該当する年式の番号に組み入れるため、末尾42・49が使用されることもある。車体前後(大半の路線車は両側面の後端部にも)にマーキングされているが、バスジャック事件以降は車体天井にも上空から認識できるようにマーキングされている。
なお、9xxxはかつては小型車用の番号であったが、2004年からは日産ディーゼル車に対して割り振られるようになった。同社が2003年以降日産ディーゼルを中心に導入するようになったが、車両の使用期間が延びたことで日産ディーゼル車に対して番号の重複が多数発生するため、9xxxを割り振るようになった。
三菱ふそうに対しても番号の重複が発生したが、これに対しては現役車両の番号を一部飛ばすことで対処している。
過去に0xxxが西工以外製の車体架装車に割り振られていたが、現存しない。
[編集] 整理券番号
整理券番号は9番が省略されており、路線にもよるが8番の次は10番となることが多い。これはアラビア数字の「9」を上下逆さまにすると「6」に見えるので紛らわしいためである。西鉄以外でも熊本電気鉄道や宮崎交通などでも見受けられる。
[編集] 経営合理化策
西鉄では1987年以降、バス事業の赤字対策として、子会社を設立し、不採算のバス路線を子会社に移管する分社化を実施している。これらの子会社は当初、社名を「○○交通」とし、バス車両の塗装も西鉄本社とは異なる塗装とし、西鉄とは別会社であることを乗客にアピールしていたが、2001年8月1日には各社とも社名を「西鉄バス○○」に変更し、車両の塗装も西鉄本社と同一の塗装に合わせるなど、見かけ上は西鉄本社と同一の印象を持たせるような施策に変わってきている。
現在では、バス車両後部に書かれている社名表記が各社の社名になっている点と、コーポレートアイデンティティ(CI)ロゴが西鉄本社とわずかに違う点でしか見分けがつかないようになった(ただし、まだ塗り替えを行っていない車両も多い)。乗客も西鉄グループの各社が運行するバスを区別なく「西鉄バス」として認識する傾向になってきている。バスカードも全車共通である。
なお、西鉄が資本参入により系列下に置いた九州急行バス・日田バス・亀の井バスや、分社化以前から営業を続けている九州観光バス・西鉄北九州観光は「西鉄バス」とは呼ばれず、上記の施策の対象には入っていない。ただし、西鉄北九州観光および日田バスの一部の車両にはCIロゴが入っている。
[編集] 管理委託制度
車両や路線(営業所)を完全に子会社に分社化するほか、一部の路線(営業所)において、経営の主体を西鉄本社に残しながら、実際の運行に関わる部分を子会社に委託する「管理委託制度」(車両や路線は西鉄本社が保有したままとし、運転士は子会社所属とする)を実施している。これらについては車両も西鉄本社が保有しているため、車両の塗装は細部も含めて西鉄仕様であり、運転士の名札が違うほかは外観上において西鉄本社との区別は全くつかない。ただ、最近ではバスブランドのイメージ統一を図る観点及び地域密着の方針から、一部を除く路線と担当する運転士は完全に子会社に移すものの、車両については原則として西鉄本社で一括管理し、各路線の輸送実績や車両の使用年数などを見ながらグループ全体で融通する方法に変わりつつある。西鉄創立の経緯から本社並みの体制となっている西鉄バス北九州においても、大半の車両は西鉄本社が管理している。
以上のような経緯から、現在、管理委託制度が実施されているのは、主に高速路線や複数の子会社のエリアにまたがる基幹路線などに限られている。非「西鉄バス」ブランドの会社では、日田バスでは、西鉄から福岡~日田・杖立間高速バス「ひた号」を担当する、「日田東町自動車営業所」の管理委託を受けている。亀の井バスでは、西鉄から福岡~別府間高速バス「とよのくに号」の管理委託を受けている。
[編集] 分離譲渡の歴史
- 1986年11月1日 鳥栖地区の不採算バス路線を鳥栖交通へ、中津地区の不採算バス路線を二豊交通へそれぞれ分離譲渡。西鉄初の分離子会社。
- 1987年11月1日 柳川・大川地区の不採算バス路線を南筑交通へ、行橋・豊津地区の不採算バス路線を京築交通へそれぞれ分離譲渡。
- 1988年4月3日 大牟田地区の不採算バス路線を大牟田交通へ、杷木・浮羽地区の不採算バス路線を両筑交通へ、飯塚・嘉穂地区の不採算バス路線を嘉穂交通へそれぞれ分離譲渡。
- 1988年11月1日 田川地区の不採算バス路線を添田交通へ分離譲渡。
- 1991年8月1日 宗像郡部の不採算バス路線を玄海交通へ、筑紫野地区の不採算バス路線を二日市交通へ、直方地区の不採算バス路線を直方交通へそれぞれ分離譲渡。
- 1991年9月1日 路線バス管理委託制度(車両と路線は西鉄本体が保有し、乗務員は各分離子会社に所属する)の導入を開始。
- 1998年4月1日 貸切バス事業を西鉄観光バスへ分離譲渡。
- 2000年7月1日 高速バス路線のうち、福岡~佐世保線ほか3路線を西鉄高速バスへ分離譲渡。同時に福岡~小倉間など近距離高速バス路線の一部が、最高運賃1,000円または1,500円に値下げされる。
- 2002年10月1日 北九州地区のバス路線を西鉄バス北九州へ分離譲渡。
- 2003年7月1日 バス事業を地域ごとに再編し、西鉄本社のバス事業は福岡地区のみとなる。
[編集] 営業所の扱い
営業所は西鉄本社・西鉄バス北九州では「○○自動車営業所」と呼ぶ。かつては自動車営業所の下部に「○○営業区」「○○車庫」という組織も存在したが、現在では原則として「自動車営業所」に統一されている。北九州社以外の子会社では「○○本社」「○○支社」と呼ぶ。
完全に分社化された営業所については「○○本社」「○○支社」となり、西鉄本社の手を離れているが、管理委託された路線と車両を受け持っている営業所については、名目上、西鉄本社側も「第二自動車営業所」の名称で営業所組織を残している。
北九州社が「自動車営業所」を名乗るのは、北九州社がかつて西鉄の母体となった「九州電気軌道」の流れを汲んだ「西鉄北九州営業局」が本体から分離されて発足した経緯があることによる。
[編集] 営業所
ここでは、西鉄直営・西鉄バス北九州の営業所ついて説明する。
[編集] 自動車営業局直轄
- □吉塚自動車営業所 福岡市東区馬出
- □千代自動車営業所 福岡市博多区千代
- □博多自動車営業所 福岡市博多区博多駅前
- ■新宮自動車営業所 粕屋郡新宮町緑ヶ浜
- ■香椎浜自動車営業所 福岡市東区香椎浜
- ■■土井自動車営業所 福岡市東区多々良
- ■宇美自動車営業所 粕屋郡宇美町宇美
- ■壱岐自動車営業所 福岡市西区野方
- ■金武自動車営業所 福岡市西区室見が丘
- ■早良自動車営業所 福岡市早良区東入部
- ■脇山自動車営業所 福岡市早良区小笠木
- ■愛宕浜自動車営業所 福岡市西区愛宕浜
- ■百道浜自動車営業所 福岡市早良区百道浜
- ■■片江自動車営業所 福岡市城南区片江
- ■桧原自動車営業所 福岡市南区桧原
- ■柏原自動車営業所 福岡市南区柏原
- ■雑餉隈自動車営業所 福岡市博多区竹丘町
- ■■那珂川自動車営業所 筑紫郡那珂川町道善
[編集] 西鉄バス北九州
北九州地区には、基本的に西鉄直営の事業所は存在しない。
- □小倉自動車営業所 北九州市小倉北区砂津
- □浅野自動車営業所 北九州市小倉北区浅野
- ■中谷自動車営業所 北九州市小倉南区高津尾
- ■弥生が丘自動車営業所 北九州市小倉南区貫弥生が丘
- ■弥生が丘自動車営業所行橋車庫(有人) 行橋市中央
- ■戸畑自動車営業所 北九州市戸畑区川代
- ■戸畑自動車営業所蜷田車庫(有人) 北九州市小倉南区横代北町
- ■■八幡自動車営業所 北九州市八幡西区穴生
- ■■香月自動車営業所 北九州市八幡西区香月西
- ■門司自動車営業所 北九州市門司区鳴竹
- ■恒見自動車営業所 北九州市門司区吉志
[編集] 運営会社
営業所については、各社の記事を参照のこと。
[編集] 運行している市町村
上記西鉄グループの一般路線が通っている市町村の一覧。高速バスのみ運行している市町村は含まない。
[編集] 福岡県
- 福岡地区
- 北九州地区
- 筑豊地区
- 筑後地区
[編集] 佐賀県
[編集] 熊本県
[編集] 主なバスターミナル
主なもののみを掲載する。小規模なバスターミナルについては各社の記事を参照のこと。
- 砂津バスセンター
- 西鉄天神バスセンター
- 博多駅交通センター
- 西鉄二日市駅
- 小倉駅バスセンター
- 黒崎バスセンター
- 直方バスセンター
- 飯塚バスセンター
- 後藤寺バスセンター
- 西鉄久留米バスセンター
- 大牟田駅
- 佐賀駅バスセンター
[編集] 福岡空港内循環バス
福岡空港は国内線と国際線のターミナルが滑走路を挟んで東側と西側に離れており、両ターミナル地区間で無料のシャトルバスを運行している。所要時間は約10分程、7 - 8分おきに1本の割合で運行している。 第3ターミナルから貨物ターミナルの間は一般道ではなく、バス専用道路を通っている。
- 経路
- 国内線第2ターミナル ⇔ 第3ターミナル ⇔ 貨物ターミナル ⇔ 国際線ターミナル
[編集] 事故多発問題
2001年、西鉄バスによる事故が多発した。バス側に責任がある事故は同年1月から7月まで80件弱にも達し、重大事故も7月12日の時点で12件にまでなっていた。こうした事故多発騒動を受け、7月13日には九州運輸局から指導を受けた。そして、事故多発は過労や合理化による若手へのシフトが背景にあることが、後の調べて明らかとなってきた。
こうした状況を受け、西鉄バスはOB運転士の採用や、深夜・早朝・臨時便を中心とした本数削減を実施した。 [3][4]
[編集] 脚注
- ^ カラーLEDとした場合、色によっては前照灯や尾灯、方向指示器等と紛らわしいとして、道路運送車両法第3章および道路運送車両の保安基準(昭和26年7月28日運輸省令第67号)第42条に抵触する可能性がある。
- ^ 《西鉄創立100周年記念》一般路線バスの新デザイン決定! デザインコンセプトは「GENTLE & MINIMUM」
- ^ 西日本新聞社 西鉄バス関連特集(2001年1~8月)
- ^ 西日本新聞社 西鉄バス関連特集(2001年9~11月)

