マイ・フェア・レディ (映画)

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マイ・フェア・レディ
My Fair Lady
監督 ジョージ・キューカー
脚本 アラン・ジェイ・ラーナー
原作 ジョージ・バーナード・ショウ
製作 ジャック・L・ワーナー
出演者 オードリー・ヘプバーン
音楽 アンドレ・プレヴィン
撮影 ハリー・ストラドリング
編集 ウィリアム・ジーグラー
配給 ワーナーブラザーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 1964年12月26日
日本の旗 1964年12月1日
上映時間 170分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $17,000,000(見積値)[1]
興行収入 $72,000,000
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マイ・フェア・レディ』(My Fair Lady)は、1964年制作のアメリカ合衆国ミュージカル映画同名ミュージカルの映画化。同年のアカデミー作品賞を受賞した。

ストーリー[編集]

言語学が専門のヒギンズ教授はひょんなことから、下町生まれの粗野で下品な言葉遣い(コックニー英語)の花売り娘イライザをレディに仕立て上げるかどうかをめぐってピカリング大佐と賭けをすることになる。怠け者のドゥーリトルが殴り込んできたり前途多難。なかなかh音を出すことができないし、【ei】を【ai】といってしまうため、矯正のための詩「スペインの雨」(The Rain in Spain)がなかなか発音できない。どうにかできるようになって「踊り明かそう」を歌う。試しに淑女たちの社交場であるアスコット競馬場に行ってみる…。そんなイライザに富裕階級のフレディーは恋をしてしまい、「君住む街角で」ぶらつき歩く。「運が良けりゃ」と歌っていたドゥーリトルは皮肉にも金持ちになってしまう。ヒギンズ教授は初めから義務感でつきあっていたものの、徐々に彼女のことが忘れられなくなっている自分に気づく。しかし、イライザは言葉と同時に自分というものを得ていく…。まだまだ階級社会の文化が色濃く残るイギリス社会を舞台に繰り広げられるロマンティック・コメディ

キャスト[編集]

役名 俳優 テレビ東京版 テレビ朝日版 TBS版
イライザ・ドゥーリトル オードリー・ヘプバーン  池田昌子
ヘンリー・ヒギンズ教授 レックス・ハリソン 中村正
アルフレッド・ドゥーリトル  スタンリー・ホロウェイ 小松方正 梶哲也
ヒュー・ピカリング大佐 ウィルフリッド・ハイド=ホワイト 今西正男 下條正巳 真木恭介
ヒギンズ夫人 グラディス・クーパー 中村紀子子 北原文枝 高村章子
フレディ・アインスフド=ヒル ジェレミー・ブレット  広川太一郎 叶年央 沢井正延
ゾルタン・カーパシー セオドア・ビケル 内海賢二 飯塚昭三
ピアス夫人 モナ・ウォッシュボーン 沢田敏子 新村礼子 中村紀子子
アインスフド=ヒル夫人 イソベル・エルソム 高村章子 島美弥子
ジョン・ホランド 清川元夢 丸山詠二
ウォルター・バーク 野本礼三

エピソード[編集]

  • バーナード・ショーの『ピグマリオン』が1914年初演され、1938年に映画(アンソニー・アスキス監督)にもなった。これらを基にミュージカル舞台『マイ・フェア・レディ』が1956年にブロードウェイで公開されてロングランヒットとなったが、本作はその映画化権を550万ドルで買い取り制作されたものである。投資した額を回収するため必ず当たる主役をということで舞台版のイライザ役であるジュリー・アンドリュースではなくオードリー・ヘプバーンを抜擢。ヒギンズ役もケーリー・グラントに依頼したが「舞台版のレックスがやるべきだ」と断られてレックス・ハリスンがそのままやることになった。他にイライザの父親役、スタンリー・ホロウェイも舞台版に引き続いての出演であった。
  • 映画では、オードリー・ヘプバーンの歌は、一部の歌い出し部分を除いて マーニ・ニクソンによる吹き替えである[2][3]が、1994年にLDのスペシャルコレクション(日本では1996年3月)が発売された時に、本人によってレコーディングされた音源も収録され話題となった。また、フレディ役のジェレミー・ブレットの歌も吹き替えだった[4]ことが本人によって明らかにされた。
  • オードリーは前述のように自身でもレコーディングを行い、本番ではそのプレイ・バックを元に口パクをして演技をしていた。しかし、歌は吹きかえられたため、完全にリップシンクしていない。
  • レックス・ハリソンはオーケストラのライブ演奏で歌った。[5]
  • 舞台版のイライザ役であったジュリー・アンドリュースは、同年公開の『メリー・ポピンズ』の主役に抜擢され、アカデミー賞主演女優賞を受賞した。これには、同情票もあったとされるが、吹き替えではなく本人が歌っていたことにあると言われている。
  • 映画公開時に制作されたポスターは、ボブ・ピーク(Bob Peak)によるイラストのもの。
  • 映画がアカデミー賞の主要部門を総なめする中、ライバル候補のジュリー・アンドリュースに奪われる形でオスカーを逃してしまったオードリーの悔しさは相当なものであったらしく、授賞式後に周囲に激しく八つ当たりする映像が残っている。
  • この映画の言語学考証を担当したのはピーター・ラディフォギッド(英語)だった。RP(容認発音)を操る大言語学者で、ヒギンズ教授のグラモフォンから聞こえてくるのはピーターの声だし、ヒギンズがコヴェント・ガーデンでイライザに見せるメモ帳の筆跡もピーターのものだった[6]
  • 2014年にはこのタイトルをもじって日本映画周防正行監督の『舞妓はレディ』が作られ、Japan ExpoJapan Expoにも先行上映された。

楽曲[編集]

第一部

  • 序曲 (Overture)
  • なぜ英語が話せない? (Why Can't the English?)
  • ああ、なんてしあわわせ! (Wouldn't It Be Loverly?)
  • 僕は普通の男 (I'm sn Ordinary Man)
  • 運が良けりゃ (With A Little Bit of Luck)
  • 今に見てろ (Just You Wait)
  • 召使たちの歌 (Poor Professor Higgins)
  • スペインの雨 (The Rain in Spain)
  • 踊り明かそう (I Could Have Danced All Night)
  • アスコット・ガヴォット (Ascot Gavotte)[7]
  • 君住む街角で (On the Street Where You Live)

第二部

  • 大使館のワルツ (The Embassy Waltz)
  • うまくやった (You Did It)
  • 今に見てろ (Just You Wait)
  • 君住む街角で (On the Street Where You Live)
  • 私に見せて (Show me)
  • 花市場 (The Flower Market)
  • だが まずは教会へ (Get Me to the Church on Time)
  • 男性賛歌 (A Hymn To Him)
  • あなたなしでも (Without You)
  • 忘れられない君の顔 (I've Grown Accustomed to Her Face)
  • 終曲 (The End)

受賞[編集]

アカデミー賞

関連項目[編集]

参照[編集]

  1. ^ My Fair Lady (1964) - Box office / business” (英語). IMDb. 2011年5月18日閲覧。
  2. ^ Lawson, Kyle. "Marni Nixon in My Fair Lady", The Arizona Republic, June 10, 2008
  3. ^ [1]
  4. ^ Bill Shirley - インターネット・ムービー・データベース(英語)
  5. ^ 日の出出版「レ・ミゼラブル~舞台から映画へ」
  6. ^ D.H.エヴェレット『ピダハン』(みすず書房)。なお、エヴェレットの調査結果を支持した。
  7. ^ アスコット競馬場で歌われるガヴォットである。

外部リンク[編集]