卒業 (1967年の映画)
| 卒業 | |
|---|---|
| The Graduate | |
| 監督 | マイク・ニコルズ |
| 脚本 | バック・ヘンリー カルダー・ウィリンガム |
| 原作 | チャールズ・ウェッブ |
| 製作 | ローレンス・ターマン |
| 出演者 | ダスティン・ホフマン アン・バンクロフト キャサリン・ロス |
| 音楽 | ポール・サイモン デイヴ・グルーシン |
| 撮影 | ロバート・サーティース |
| 編集 | サム・オースティン |
| 配給 | |
| 公開 | |
| 上映時間 | 105分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | 3,000,000ドル |
| 興行収入 | $104,901,839[1] |
『卒業』(そつぎょう、The Graduate)は、1967年にアメリカ合衆国で制作された青春映画、恋愛映画。原作はチャールズ・ウェッブによる同名小説。アメリカン・ニューシネマを代表する作品の一つ。日本では翌1968年(昭和43年)に公開。
テーマ曲は、サイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」。
目次 |
ストーリー [編集]
大学陸上部のスターで新聞部長でもあったベンジャミンは、卒業を機に帰郷する。友人親戚一同が集った卒業記念パーティー、将来を嘱望される若者に人々は陽気に話しかける。だがベンジャミンは素直に喜べない何かを感じる。将来に対する不安なのか、それとも。パーティーで再会したのは、幼なじみエレーンの母であり、ベンの父親の職業上のパートナーでもあるミスター・ロビンソンのワイフ、ミセス・ロビンソン。卒業記念のプレゼント、赤いアルファ・ロメオ スパイダー・デュエットでミセス・ロビンソンを送ったベンジャミンは、彼女から思わぬ誘惑を受ける。
一度は拒んだベンジャミン。だが目標を失った彼に示された道は他にない。コロンビア大学大学院への進学を前にしたうつろな夏休みが始まる。夜ごとの逢瀬。それでもぬぐい去れない虚無感。彼の憂鬱は晴れない。心配した両親は同時期に帰郷した幼なじみのエレーンをデートに誘えという。一度きりのデートでわざと嫌われるようにし向けるはずが、ベンジャミンはエレーンの一途さに打たれる。
そして二度目のデートを約束してしまう。二度目のデートの当日、約束の場所に来たのはミセス・ロビンソンだった。ミセス・ロビンソンはベンジャミンにエレーンと別れるように迫り、別れないならあなたと交わした情事をエレーンに暴露すると脅す。焦燥したベンジャミンはエレーンに自ら以前話した不倫の相手は、他ならぬあなたの母親と告白する。ショックを受けたエレーンは、詳しい話も聞かずに、ベンジャミンを追い出す。
夏休みは終わろうとしている。
エレーンを忘れられないベンジャミンは、彼女の住む街にアパートを借り、大学に押しかけ、エレーンを追いかける。揺れるエレーンの心。結婚しようという彼の言葉を受け入れかけたある日、しかし、彼女は退学していた。他の男と結婚するのだという。
どうにかして彼女の結婚が執り行われている教会まで駆けつけたベンジャミンは、エレーンと新郎が今まさに誓いの口づけをした場面で叫ぶ。「エレーン、エレーン!」。ベンジャミンへの愛に気づくエレーンはそれに答える。「ベーンッ!」。
ベンジャミンを阻止しようとするミスター・ロビンソン。悪態をつくミセス・ロビンソン。二人は手に手を取って教会を飛び出す。
長距離バスの後部座席に腰掛けた二人は、エレーンの花嫁姿という格好に衆人環視を受けながら、どこかへと旅立っていく。
解説 [編集]
ラストシーンでのバスの乗客が老人たちであったことから、それは「今後の二人の将来が必ずしもバラ色の未来ではない」という暗示であるという説がある。座席のベンジャミンと花嫁衣装のエレーンは、着席直後こそ笑っているものの、その笑顔はすぐに顔から消える。焦点の合わない視線は宙にとどまり、表情は深刻味を帯びている。それぞれの両親からの決別とも言える二人の行為の結果、未来や現実、人生に対する二人の不安を象徴するような印象的なシーンである。
キャスト [編集]
| 役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
|---|---|---|
| ベンジャミン | ダスティン・ホフマン | 高岡健二 |
| ミセス・ロビンソン | アン・バンクロフト | 奈良岡朋子 |
| エレーン | キャサリン・ロス | 林寛子 |
| ミスター・ロビンソン | マーレイ・ハミルトン | 宮川洋一 |
| ミスター・ブラドック | ウィリアム・ダニエルズ | 宮田光 |
| ミセス・ブラドック | エリザベス・ウィルソン | 香椎くに子 |
| カール | ブライアン・エイヴリー | 古川登志夫 |
| フロント係 | バック・ヘンリー | 西村知道 |
| ミスター・マクガイア | ウォルター・ブルック | 峰恵研 |
| ミスター・マックリーリー | ノーマン・フェル | 田中康郎 |
| 下宿屋の住人 | リチャード・ドレイファス (クレジットなし) |
音楽 [編集]
「卒業-オリジナル・サウンドトラック」も参照
サイモン&ガーファンクルの楽曲と、デイヴ・グルーシンが作曲したインストゥルメンタルが使用された。本作のサウンドトラック・アルバムは全米1位を獲得して[2]、グラミー賞では最優秀インストゥルメンタル作曲賞(映画・テレビ音楽)部門を受賞した[2]。
その他 [編集]
- この作品を見たことがない者でも、「花嫁を結婚式の最中に、花婿から奪うシーン」は数多くの作品にパロディとして取り入れられているので、そこだけは知っている者も多い。例えば、アニメ『うる星やつら オンリー・ユー』で、ラムが花婿のあたるを花嫁のエルから奪うシーンなどがある。ドラマ『ウエディングプランナー SWEET デリバリー』では、ユースケ・サンタマリア演じる大森トオルが「『卒業』に登場する結婚式で花嫁に逃げられる婚約者」(と同じ境遇)であると自己紹介する。
- この作品は舞台化され、2000年から2002年までブロードウェイなどで上演された。キャスリーン・ターナーがミセス・ロビンソンを演じ、ベンジャミンはジェイソン・ビッグス、エレーンはアリシア・シルヴァーストーンが演じた。
- マイクロエース社製の日野コンテッサの箱絵に、当作品のワンシーンともいえる所が描写されている。
- 作品中に『奥様は魔女』テレビ版にクララおばさま役で出演していたマリオン・ローンが出てくる場面が2回ある。2回ともセリフ付きでメイク等も同テレビドラマとほぼ同じである。
- かつてダスティン・ホフマンの出演するアウディのCMでもこの作品をモチーフとしたものがあった。その際、娘をエレーンのときのように連れ去った。
- ベンジャミン役は当初ロバート・レッドフォードに依頼したが、「僕が女を知らない男に見えますか」と言って出演を断った。
- 監督のマイク・ニコルズは、花嫁奪還後に乗り込んだバスのシーンの撮影時にわざとcutの声を遅らせることで、笑顔の二人が次第に不安になっていく表情を捉えた。これは上記にある通り、二人の未来が決して幸福ではないことを暗示させたかったからであるという。
- エレーンのモデルとなったのが祖母であるという設定の映画『迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-』が2005年に公開された。
- 本作の後日譚として、 2007年に『「卒業」Part2』原題 Home School が出版された。
受賞 [編集]
- アカデミー監督賞 - マイク・ニコルズ
出典 [編集]
- ^ “The Graduate (1967)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年6月11日閲覧。
- ^ a b The Graduate - Simon & Garfunkel | AllMusic - Awards
外部リンク [編集]
- 卒業 - allcinema
- 卒業 - KINENOTE
- The Graduate - AllMovie(英語)
- The Graduate - インターネット・ムービー・データベース(英語)
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