普通の人々

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普通の人々
Ordinary People
監督 ロバート・レッドフォード
脚本 アルヴィン・サージェント
原作 ジュディス・ゲスト
製作 ロナルド・L・シュワリー
出演者 ドナルド・サザーランド
メアリー・タイラー・ムーア
ティモシー・ハットン
ジャド・ハーシュ
音楽 マーヴィン・ハムリッシュ
撮影 ジョン・ベイリー
編集 ジェフ・カニュー
配給 アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画
日本の旗 パラマウント映画/CIC
公開 アメリカ合衆国の旗 1980年9月16日 (ニューヨーク)
日本の旗 1981年3月7日
上映時間 124分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 600万ドル (当時)
興行収入 5480万ドル[1] (当時)
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普通の人々』(Ordinary People)は、1980年アメリカ合衆国の映画作品第53回(1980年)アカデミー作品賞、監督賞(ロバート・レッドフォード)、助演男優賞(ティモシー・ハットン)、脚色賞(アルヴィン・サージェント)の4部門を獲得した。

俳優としてのロバート・レッドフォードはまだアカデミー賞の演技賞を手に入れていない(アカデミー名誉賞は受賞している)が、演出家としてはこの処女作で作品賞、監督賞を獲得した。

概要[編集]

『普通の人々』は家族の断絶の問題を真摯な態度でわかりやすく描かれている。シカゴ郊外の弁護士の一家。半年前に長男が水死事故を起こして以後、父、母、次男の悩みが露呈し、心がちぐはぐになり、家庭は崩壊していく。気の弱い父親、冷淡で他人と協調できない母親、繊細で感受性豊かな次男で構成されるホーム・ドラマ[2]

かつての米国映画は、郊外の高級住宅街に立派な邸宅を構えるWASPの上流中産家庭を理想的に描いたものだが、いまやその家庭は機能不全で崩壊している。似たようなテーマとしては『アイス・ストーム』(1997)や『アメリカン・ビューティー』(1999)でも描かれていて、後者は監督したサム・メンデスも本作を意識したと語っており、オマージュとして本作で使われたクローゼットと同じものを『アメリカン・ビューティー』の終盤に登場させている。『スタンド・バイ・ミー』(1986)のゴーディが年の離れた兄デニーを事故で亡くし、その影響で両親からも冷遇され、トラウマになっている。デンマークの映画ある愛の風景』とそのハリウッド版『マイ・ブラザー (2009年の映画)』も同じような兄の喪失を描いている。

若い頃は画家志望だったレッドフォードは移りゆく季節感や中西部の町を美しくとらえることにもみずみずしい感性を示した。

ストーリー[編集]

シカゴ郊外の住宅地に一戸建ての家をもつジャレット家は弁護士の主人を中心に平凡だが幸福な生活を営んでいた。しかしある日、湖で長男バックと弟コンラッド(ティモシー・ハットン)のボートが嵐で転覆、バックは溺れ死んだ。助かったコンラッドもその後自殺未遂をおこし、精神病院に入院することとなった。

それから4ヶ月後、コンラッドは退院して再び学校に通い出すが、何も解決されたわけではなかった。彼に対してどこか冷たい母親(メアリー・タイラー・ムーア)とは心を開いて話すことが出来ず、父親(ドナルド・サザーランド)にも頼ることができずにいた。息子を心配する父はコンラッドを精神分析医バーガー(ジャド・ハーシュ)のもとに通わせることにした。通いだした当初は心を閉ざしていたコンラッドだったが、次第にその胸のうちを打ちあけるようになる。

同じように病院に通っていたカレンと会うが、演劇部の部長をしていて今は通っていないという。コンラッドは水泳部を辞めるが他人から聞いた母親は恥をかかせられたように責める。合唱部で声をほめてくれた女の子とボウリングでデートして、リストカットを見つけられる。

一度通ったことのある父親は母親にみなで医者に通おうと提案するが受け入れられず、クリスマスに二人はゴルフをしにヒューストンに。コンラッドはカレンに電話をかける…。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹き替え
ソフト版 テレビ朝日
カルビン・ジャレット ドナルド・サザーランド 金尾哲夫 前田昌明
ベス・ジャレット メアリー・タイラー・ムーア 小宮和枝 野沢雅子
コンラッド・ジャレット ティモシー・ハットン 浪川大輔 神谷明
タイロン・バーガー医師 ジャド・ハーシュ 安原義人 坂口芳貞
ジェニン・プラット エリザベス・マクガヴァン 大野エリ 佐々木るん
カレン・アルドリッチ ダイナ・マノフ 幸田直子
バック・ジャレット スコット・ドーブラー 屋良有作
スティルマン アダム・ボールドウィン
水泳部のコーチ M・エメット・ウォルシュ 村松康雄
ジョー・レーゼンビー フレドリック・レーン 池水通洋

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Ordinary People (1980)”. Box Office Mojo. 2010年4月11日閲覧。
  2. ^ 「同じ川に二度入ることはできない」というヘラクレイトスの言葉からこの映画を説明しているのがトーマス・C. フォスター『大学教授のように小説を読む方法』である。

外部リンク[編集]