日本女子大学
日本女子大学 | |
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日本女子大学(目白台キャンパス) | |
大学設置 | 1948年 |
創立 | 1901年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人日本女子大学 |
本部所在地 |
東京都文京区目白台二丁目8番1号 北緯35度43分1.1秒 東経139度43分13.3秒 / 北緯35.716972度 東経139.720361度座標: 北緯35度43分1.1秒 東経139度43分13.3秒 / 北緯35.716972度 東経139.720361度 |
学生数 | 6,572 |
キャンパス | 目白キャンパス |
学部 |
家政学部 文学部 人間社会学部 理学部 国際文化学部 |
研究科 |
家政学研究科 文学研究科 人間社会研究科 理学研究科 人間生活学研究科 |
ウェブサイト | https://www.jwu.ac.jp/unv/ |
日本女子大学(にほんじょしだいがく、英語: Japan Women's University 略称: JWU)は、東京都文京区目白台二丁目8番1号に本部を置く日本の私立大学。1901年創立、1948年大学設置。大学の略称は本女(ぽんじょ、ほんじょ)、日女(にちじょ)[注 1][注 2]。
1900年(明治33年)に設置を認可され、翌年に開校した。初代校長の成瀬仁蔵[1]と、創設委員長の大隈重信[注 3]を中心に創設された日本初の女子大学であり、日本における女子高等教育の先がけとなった。
概観
[編集]大学全体
[編集]日本女子大学校
[編集]成瀬仁蔵は1896年(明治29)年に著書『女子教育』と『日本女子大學校創設之趣旨』を発表[2]し、当時は軽視されていた女子への高等教育機関の必要性を説いた。東京専門学校(現・早稲田大学)の創立者である大隈重信が日本女子大学でも創立委員長を引き受け、内閣総理大臣伊藤博文、学習院院長近衞篤麿、文部大臣西園寺公望のほか、財界人の渋沢栄一や岩崎弥之助等各界の重鎮の多大な支援を受けた。広岡浅子の働きかけで三井財閥から東京市の目白で現在の校地を寄贈され開校した。当初は、家政学部、国文学部、英文学部の三つの学部と、附属高等女学校が設置された(『わたしの大学』日本女子大学より引用)。
通信教育課程
[編集]通信教育課程においても、正科生の募集は女子のみであり、男子は科目等履修生としてのみ在籍可能である。
中学や高校の家庭科や保健科の教員免許の取得が可能である。近畿大学豊岡短期大学・近畿大学九州短期大学の通信教育課程中学家庭科教員養成コースが廃止されたため、現在は日本国内で唯一の、通信教育で家庭科教員免許が取得できる大学である。
男性は科目等履修生としてのみ在籍可能であるが、科目等履修生の教育実習や介護等体験の履修は、日本女子大学の卒業生に限定されている。したがって、男子学生が家庭科・保健科の教員免許を取得しようとする場合、国語・英語・音楽といった、家庭科・保健科以外の教科の教員免許を取得済みの者に限られる。
放送大学学園と単位互換協定を結んでおり、放送大学で取得した単位を卒業に要する単位として認定することができる[3]。
その他
[編集]かつて「ジーンズを着て通学すること」の是非を巡り全学ストライキに発展したことがあった。まだジーンズが「貧乏人の服」であり、『理由なき反抗』などで着用されていたことからそのイメージができた)でもあった時代のことである。
日本女子大学附属中学校・高等学校とともに、夏期休暇の時期に大学所有の軽井沢にある三泉寮で宿泊セミナーが行われ、互いの考えを交換し高めあういい機会になっている。
建学の精神(理念)
[編集]『女子教育』において「女子を人として教育すること」「女子を婦人として教育すること」「女子を国民として教育すること」の三方面から女子高等教育の方針を述べ、建学の精神となっている。
教育の特色は建学の精神を踏まえ、「人格教育」と「社会的人格の養成」にあり、晩年教育綱領として示された「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」にその理念を見ることができる。「信念徹底」は人の道の根本原理、「自発創生」は個人の創造性や主体性を育てる個性的な原理、「共同奉仕」は他者との共生を図る社会的な原理として位置付けている。(『わたしの大学』日本女子大学より引用)
沿革
[編集]- 1896年(明治29年):成瀬仁蔵が2月に『女子教育』を出版し、年末に『日本女子大學校創設之趣旨』発表[2]。
- 1897年(明治30年):第一回創立委員会開催。大隈重信が創立委員長となる。
- 1900年(明治33年):三井家より、目白台に女子大学敷地として五五二〇坪の寄付を受ける。
- 1901年(明治34年)4月20日:日本女子大学校が開学[注 4]。4月20日は創立記念日となっている[4]。
- 1904年(明治37年):専門学校令による専門学校として認可[5]。
- 1948年(昭和23年):学制改革によって新制大学としての日本女子大学が発足、家政学部・文学部を設置。
- 1949年(昭和24年):日本女子大学通信教育部開講。
- 1990年(平成2年):西生田(神奈川県川崎市)に人間社会学部を設置。
- 1992年(平成4年):理学部を設置。
- 2001年(平成13年):学習院大学、学習院女子大学、立教大学、早稲田大学との五大学間学生交流開始。
- 2021年4月:西生田キャンパスの人間社会学部を目白キャンパスに移転。西生田キャンパスを廃止。
- 2022年5月18日:2022年4月に文部科学省に対し国際文化学部の設置届出を行ったことに伴い、2023年度以降の人間社会学部文化学科の募集停止を発表[6]。
- 2023年4月:目白キャンパスに国際文化学部を開設[7]。全員に海外短期研修を必修化するなどし、国際的な視点を意識しグローバルな自己を醸成することを掲げた。
- 2024年4月:目白キャンパスに建築デザイン学部を開設[8]。これに伴い、家政学部住居学科、通信教育課程生活芸術学科は、2024年度以降の学生募集を停止する見込みであることが発表された[9]。
教育および研究
[編集]学部
[編集]- 家政学部
- 家政学部(通信教育課程)
- 児童学科
- 食物学科(2025年4月学生募集停止)
- 生活芸術学科
- 食科学部(2025年4月開設予定)
- 食科学科
- 栄養学科
- 建築デザイン学部(2024年4月開設)
- 建築デザイン学科
- 文学部
- 人間社会学部
- 理学部
- 数物情報科学科
- 化学生命科学科
- 国際文化学部(2023年4月開設)
- 国際文化学科
研究科
[編集]- 家政学研究科
- 児童学専攻(以下修士課程のみ)
- 食物・栄養学専攻
- 住居学専攻(2024年4月募集停止予定)
- 被服学専攻
- 生活経済専攻
- 通信教育課程 家政学専攻
- 文学研究科
- 日本文学専攻
- 英文学専攻
- 史学専攻
- 人間社会研究科
- 社会福祉学専攻
- 教育学専攻
- 現代社会論専攻
- 心理学専攻
- 相関文化論専攻
- 理学研究科
- 数理・物性構造科学専攻
- 物質・生物機能科学専攻
- 人間生活学研究科
- 人間発達学専攻(博士課程後期のみ)
- 生活環境学専攻(博士課程後期のみ)
- 建築デザイン研究科(2024年4月開設)
- 建築デザイン専攻
付属校
[編集]施設
[編集]キャンパス
[編集]目白キャンパス
[編集]東京都文京区目白台二丁目8番1号[10]
- 使用学部:家政学部、文学部、人間社会学部、理学部、国際文化学部
- 使用研究科:家政学研究科、文学研究科、人間社会研究科、理学研究科、人間生活学研究科
- 使用付属校:日本女子大学附属豊明幼稚園、日本女子大学附属豊明小学校
- 敷地面積:52,865m2[10]
- 延べ床面積:71,536m2[10]
- 最寄り駅:目白駅徒歩15分、雑司が谷駅徒歩8分、護国寺駅徒歩10分[11]
西生田キャンパス
[編集]- 使用付属校:日本女子大学附属中学校・高等学校
かつては人間社会学部・大学院人間社会研究科が使用していた。大学のキャンパスとしては2021年に廃止。
-
正門
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キャンパス
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日女祭(ひめのさい)
学生生活
[編集]学園祭
[編集]- 目白キャンパス
- 目白祭と称し、1954年から開催されている。
- 西生田キャンパス
- 日女祭(ひめのさい)と称し、1991年から開催されていた。
学内奨学金
[編集]学部
[編集]貸与型
- 日本女子大学育英奨学金
給付型
- 桜楓会新入生奨学金(新入生対象)
- 日本女子大学学業成績優秀賞・研究奨励賞
- 森村豊明会奨励賞
- 日本女子大学桜楓奨学金
- 泉会賞(公認サークル対象)
- 泉会賞(個人対象)
学科・専攻分野別(給付型)
- 日本女子大学FN賞:食物学科4年次 通信教育課程食物学科
- 日本女子大学住居学科賞:住居学科4年次
- 日本女子大学被服学科奨励賞:被服学科4年次
- 氏家壽子記念奨学金:家政経済学科4年次
- 久松潜一記念奨学金:日本文学科4年次
- 佐山記念奨学金:日本文学科3年次
- 日本女子大学日本文学科賞(学術賞・奨励賞・優秀賞):日本文学科4年次
- 島田賞:英文学科4年次
- フィリップス賞:英文学科3・4年次
- 松本武子奨学金:社会福祉学科4年次
- 丹下記念奨学金:理学部
- 河上サワ記念奨学金:物質生物科学科4年次
- 日本女子大学理学部奨学金:理学部
大学院
[編集]貸与型
- 日本女子大学大学院奨学金
給付型
- 成瀬仁蔵先生記念賞
- 日本女子大学学業成績優秀賞・研究奨励賞
- 森村豊明会奨励賞
- 日本女子大学特別活動給付奨学金
学科・専攻分野別(給付型)
- 日本女子大学被服学科奨励賞:被服学専攻2年次
- 中島武雄奨学金:日本文学専攻
- 上村悦子奨学金:日本文学専攻
- 日本女子大学日本文学科賞(学術賞・奨励賞・優秀賞):日本文学専攻
- ヴェリタス賞:英文学専攻博士課程前期
- 茅野蕭々・雅子記念奨学金:文学研究科
- 松本武子奨学金:社会福祉学専攻
休学費用
[編集]- 大学を休学時には、年間約60万円程(学部により異なる)の費用が必要[12]。
大学関係者一覧
[編集]対外関係
[編集]他大学との協定
[編集]海外
[編集]13カ国の25大学と学術交流協定を結んでいる(2023年12月1日時点)[13]。
関連項目
[編集]- 広岡浅子:成瀬仁蔵に協力して大学設立に尽力した実業家。NHK連続テレビ小説『朝が来た』主人公のモデル。
- 渋沢栄一:第三代校長。
- 中川小十郎:日本女子大学校創立事務幹事嘱託。
- 大村忠二郎:成瀬仁蔵の友人で、同じく女子教育の第一人者。大阪府立清水谷高等女学校の初代校長だが、創立時に成瀬からの附属高等女学校の校長として招請され、就任する直前だった[注 5]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 「沿革」日本女子大学公式サイト(2024年7月16日閲覧)
- ^ a b 「写真で見る日本女子大学の歴史」日本女子大学公式サイト(2024年7月16日閲覧)
- ^ 放送大学 平成28年度 単位互換案内
- ^ 4月20日は創立記念日です。日本女子大学公式ブログ(2023年4月20日)2024年7月16日閲覧
- ^ 文部省編『学制百年史』株式会社帝国地方行政学会 (1981)、第一編 第二章 第四節 三
- ^ “人間社会学部文化学科の募集停止について”. 日本女子大学(www.jwu.ac.jp). 2022年8月3日閲覧。
- ^ “2023年4月「国際文化学部(仮称)」新設構想中 -- "脱教室・脱キャンパス型"で多文化共生視点を持つ国際人材を育成 -- 日本女子大学”. Digital PR Platform. 2021年5月20日閲覧。
- ^ “学校法人 日本女子大学 「建築デザイン学部(仮称)」 設置構想を発表 2022年度から3年連続の学部学科再編で女子総合大学としての基盤を強化”. プPR TIMES (2021年11月26日). 2021年11月29日閲覧。
- ^ “日本女子大学家政学部通信教育課程生活芸術学科 2024年度学生募集停止【予告】”. 日本女子大学 (2023年1月16日). 2023年2月23日閲覧。
- ^ a b c d 「日本女子大学/目白キャンパス(東京都文京区)再整備/妹島和世氏がデザイン」『日刊建設工業新聞』2014年11月11日
- ^ a b 交通アクセス 学校法人 日本女子大学
- ^ 大学休むのに66万円…? 値下げ訴えた女性ブログ話題[リンク切れ]朝日新聞(2017年1月5日)
- ^ 協定大学一覧 日本女子大学公式サイト(2024年7月16日閲覧)
外部リンク
[編集]- 日本女子大学(公式WEBサイト)
- 日本女子大学校の設立 (大同生命保険特設WEBサイト):広岡浅子と成瀬仁蔵の出会いから大学校設立までの経緯を紹介
- 日本女子大学 - YouTubeチャンネル