北星学園大学

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北星学園大学
北星学園大学 第1研究棟
北星学園大学 第1研究棟
大学設置 1962年
創立 1887年
学校種別 私立
設置者 学校法人北星学園
本部所在地 北海道札幌市厚別区大谷地西2-3-1
学部 文学部
経済学部
社会福祉学部
研究科 文学研究科
経済学研究科
社会福祉学研究科
ウェブサイト 北星学園大学公式サイト
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北星学園大学(ほくせいがくえんだいがく、英語: Hokusei Gakuen University、公用語表記: 北星学園大学)は、北海道札幌市厚別区大谷地西2-3-1に本部を置く日本私立大学である。1962年に設置された。

プロテスタント系キリスト教主義学校のひとつ。北星学園大学短期大学部北星学園女子中学高等学校北星学園大学附属高等学校北星学園余市高等学校とは同法人が運営する系列姉妹校にあたる。

概要[編集]

大学は、文学部経済学部社会福祉学部の3学部8学科からなる。キリスト教(プロテスタンティズム)を教育理念とし、その建学の精神や「ミッション・ステートメント」として定める教育の志には、キリスト教聖書の引用(旧約聖書:箴言1章7節、新約聖書ヨハネによる福音書8章32節)や姿勢が盛り込まれている。[1]

沿革
  • 1887年 1月15日 サラ・C・スミス塾が札幌市北1西6に開塾
  • 1889年 スミス女学校として正式認可
  • 1894年 札幌市北4西1に移転。北星女学校と校名変更
  • 1925年 聖書・英文・家政専攻科設置
  • 1929年 札幌市南5西17に新校舎建築移転(後に、南4西17に住居表示変更)
  • 1951年 北星学園女子短期大学開学 英文科設置
  • 1954年 短期大学に家政科を設置
  • 1962年 北星学園大学設立、文学部に英文学科、社会福祉学科を設置
  • 1965年 経済学部を開設。経済学科を設置
  • 1975年 短期大学英文科を英文学科に、家政科を家政学科に名称変更
  • 1987年 経済学部に経営情報学科を設置
  • 1989年 短期大学家政学科を生活教養学科に名称変更
  • 1992年 大学院開設 文学研究科社会福祉学専攻(修士課程)設置
  • 1996年 社会福祉学部を開設 福祉計画学科、福祉臨床学科、福祉心理学科を設置
  • 2000年 大学院 社会福祉学研究科社会福祉学専攻(修士課程、博士[後期]課程)、心理学専攻(修士課程)設置
  • 2001年 大学院 文学研究科言語文化コミュニケーション専攻(修士課程)、経済学研究科経済学専攻(修士課程)設置
  • 2002年 北星学園女子短期大学を北星学園大学短期大学部に改称、短期大学生活教養学科を生活創造学科に名称変更、文学部に心理・応用コミュニケーション学科増設、経済学部に経済法学科増設
  • 2006年 大学院 社会福祉学研究科 心理学専攻を臨床心理学専攻に名称変更
  • 2012年 開学50周年
  • 2014年 慰安婦記事に関わった朝日新聞記者を講師として起用し、社会的な騒動に発展
花・歌

創立者であるサラ・C・スミスが故郷のニューヨーク州エルマイラから北海道に持ち込んだライラックを「校花」と定め、ロゴマークも花をデザインしたものとなっている。1991年に実施された北星学園大学開学30周年記念事業の一環である校歌(谷川俊太郎作詞、谷川賢作作曲)の歌詞中にもライラックは言及されている。[2]

ライラックは札幌市の木とされているが、これはサラ・C・スミスが1890年にエルマイラから札幌に持ち帰ったのが、最初であると言われている。

母樹は北海道大学北方生物圏フィールド科学センター耕地圏ステーション植物園に受け継がれており、1994年にその一部を再び札幌市中央区南4条校地(女子中学高等学校)に分譲移植して「校花」として保存されている。また大谷地校地(大学・短期大学部)にもライラックが植えられている。[3]

施設等

大学校地総面積は112,726m²、建物総面積は52,746m²。大学内にある施設にはまず正門付近に4階建ての図書館があり、蔵書数は約480,000冊。現在あるサークル棟は4階建て・1991年竣工、それ以前は同位置に大学生協棟が建っていた。主に教員のオフィスとして使用される第1研究棟には大学院関連の事務を行う施設が2階部分に設置、連絡通路で繋がる第2研究棟は2002年竣工。

他に学生が授業を受けるA館・B館・C館や事務全般を行うセンター棟など。チャペルでは随時コンサートが行われている。スポーツ施設にフィットネスルームのある体育館がある他、以前建っていた合宿・集会所「暁風寮」は2006年4月に「学生交流会館kirari」として改築され、合宿可能になった。

学外提携等

国内の留学・単位互換制度として札幌圏大学・短期大学単位互換協定「Green-Campus」を結び、学生が主に札幌・江別市内にある他大学との単位互換が可能となるようなシステムがもうけられているほか、北海道外にある大学との相互交流協定も締結。

(北星学園大学・札幌大学札幌学院大学札幌国際大学東海大学(札幌キャンパス)藤女子大学北翔大学酪農学園大学札幌国際大学短期大学部北星学園大学短期大学部北翔大学短期大学部

また、eラーニングに関心を持つ大学で構成される大学eラーニング協議会にも加盟している。文京学院大学とは集中講義をはじめとする交流事業を行っており広島修道大学駿河台大学とは国内留学協定をそれぞれ結んでいる。他に、高等学校と連携した高大ブリッジ講義(出張講義)も展開している。

ブレズレン大学連盟校(BCA)
  • ゴーシェン大学
  • ドゥポー大学
  • ベセル大学
  • メサイア大学
  • エリザベスタウン大学
  • ジュニアータ大学
  • イースタン・メノナイト大学
  • フレズノ・パシフィック大学
  • ブリッジウォーター大学
  • マクファーソン大学
  • ラ・バーン大学
  • マンチェスター大学

  (以上、アメリカ)

その他の提携校
  • ブエナ・ビスタ大学(アメリカ)
  • ルイス&クラーク大学(アメリカ)
  • セント・トーマス大学(カナダ)
  • アルゴマ大学(カナダ)
  • リバプールジョン・モーズ大学(イギリス)
  • セントラル・ランカシャー大学(イギリス)
  • リージェンツ・カレッジ(イギリス)
  • カトリック大学校(韓国)
  • 大連外国語大学(中国)
  • 東海大学(台湾)
  • サンパブロ大学(スペイン)
  • ネブリハ大学(スペイン)
  • ジュネーブ ビジネススクール(スイス)
  • マラナタ クリスチャン大学(インドネシア)


教育および研究[編集]

学部・学科
大学院
短期大学部
附属機関

付属施設としてスミス・ミッションセンターが2004年より設置されており、大学専属チャプレン企画・運営の下に大学礼拝をはじめとする各種語学教育、音楽その他イベント活動を実施する。国際教育センターでは学生の留学と他国の留学生の支援を主に行う。北星学園大学はブレズレン大学連盟と単位互換制度を設けており、同連盟に加盟するアメリカ合衆国を中心とした大学間での交換留学が実施されている。

教職課程

大学関係者と組織[編集]

慰安婦記事に関わった記者の教員採用にまつわる事件[編集]

雇用の経緯と脅迫事件

2014年(従軍)慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者の植村隆を非常勤講師として採用することがメディアで報じられ賛否双方の反響があった。

学長の田村信一は、「韓国からの留学生に韓国語で講義できる人材を北海道で確保するのはたいへんです。その点、彼は韓国語に堪能で、うってつけの人材だと思っています」 と説明し、植村に対する非難については「誤りがあったかも知れませんがそれは彼の長い記者人生のなかでごく一部のこと。それだけで彼を評価するのはどうかと思います」 と擁護した[4]

同年5月と7月、植村を退職させなければ学生に危害を与えるという内容の脅迫状が大学に送られ、9月には「爆弾を仕掛けた」という脅迫電話がかかってくる事件が発生した(犯人は10月23日に威力業務妨害の疑いで逮捕)[5][6]。大学側は大学関係者の安全を脅かす不測の事態を回避するとの観点からあえてこれらの事件については対外的に公表を控えていたとした[7]

同年10月末、朝日新聞などの報道機関は、学長の田村が植村について次年度の契約更新しないことを検討している旨報道[8][9]したが、これに対し大学側は報道内容が大学としての最終的な決定でないと断った上で、「学長の学内会議における発言」が報道機関によって公表されたことを問題視し、これらの内容は「対外的に公表すべきものではない」との見解を示した[10]

毎日新聞は、植村の講師採用を巡る一件で同大に取材を申し込んだが、回答は拒否されたとしている[11]

雇用の継続を求める活動

札幌地区労連の北星学園大学卒業生らが中心となり「大学の自治と学問の自由を考える会」が結成され、「大学の自治と学問の自由、講師の雇用を守ることを願う」との要請書と卒業生102人分の署名を提出した。[12]学外においては植村を支援するため、山口二郎らが全国の大学教員や弁護士などに呼びかけて「負けるな北星!の会」を結成した[13][14]。2014年11月25日、文部科学大臣下村博文は記者会見で同大に対し、学問の自由が脅かされることがないよう対応を求めた[15]。 2014年12月、東京・大阪の弁護士らが、同大に抗議の電話をし、その内容を録音かつ動画投稿サイトで公開(電凸)した者を、被疑者不詳のまま業務妨害容疑で札幌地検に告発した[16]

当の植村自身は「民主主義を守る戦いの最前線にいる。不当な圧力に屈するわけにいかない」と雇用の継続を訴え[17]、支援団体も「犯人の要求をのむことに等しい。北星学園大だけではなく、みんなが言うことを聞くと思わせてしまう」と雇用の継続を求めた[18]

植村の雇用を継続しないのは外圧に屈するものだという批判について、学長の田村は「今期については植村氏との契約を守っており、来期の更新がなくても外圧に屈したことにはならない」[19]と反論。また、北星学園大学に通う学生や教職員は植村の雇用継続に否定的で、雇用継続賛成派は「ネット社会が発展し、『大学の自治を守る』と言って学生が簡単に賛同してくれるわけではなく、苦しい状況だ」と漏らしたとされる[8]。学生からは植村の雇用が就職活動に与える悪影響や、雇用そのものに対する倫理的な批判が指摘されている[20]

大学側の対応

2014年12月4日理事会が開催されたが植村との契約更新について結論が出せず、12月11日に予定されている次回の理事会と理事会の諮問機関「評議会」に話し合いが持ちこされることになった[21]

12月16日に開かれた評議会で学長の田村より植村を来年度も雇用する旨発表された[22][23]

各種メディアの反応

植村の雇用継続が発表されると各種メディアではさまざまな反応があった。雇用継続を歓迎したのは朝日新聞中日新聞北海道新聞[24][25][26]。一方、衛星放送チャンネル桜社長の水島総は視聴者に対し北星学園大学への抗議の呼びかけを番組内で行い、当該部分を動画サイトで無料公開した[27][28]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ 『北星学園大学 大学案内』 2013年度版
  2. ^ 北星学園大学 情報の公表 学歌
  3. ^ 北星学園大学 情報の公表 校章・学花
  4. ^ 週刊文集 2014.08.06 12:00 慰安婦火付け役 朝日新聞記者はお嬢様女子大クビで北の大地へ[1]
  5. ^ 朝日新聞 2014年10月1日 慰安婦報道めぐり脅迫文、北星学園大と帝塚山学院大に元朝日記者の退職要求
  6. ^ 朝日新聞 2014年10月23日19時30分 朝日新聞元記者が務める 北星学園大へ脅迫電話の疑い、男を逮捕
  7. ^ 「本学及び保護者の皆様へ」北星学園大学学長・田村信一(2014年9月30日)) 北星学園大学公式ウェブサイト「お知らせ」
  8. ^ a b 北星学園大学長「学生安全確保、悩んだ」:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞社 (2014年11月4日). 2014年11月5日閲覧。
  9. ^ 元朝日記者を雇わず 北星学園大、脅迫事件で検討  :日本経済新聞”. 日本経済新聞社 (2014年11月1日). 2014年11月5日閲覧。
  10. ^ 本日、一部メディアで報道されたことについて 北星学園大学(2014年10月31日) (PDF, 5.50 KiB)
  11. ^ 慰安婦問題北星学園大 元朝日記者処遇巡り学内相反 - 毎日新聞”. 毎日新聞社 (2014年10月31日). 2014年11月5日閲覧。
  12. ^ 2014年10月16日(木)北海道新聞 「自治・学問の自由と講師の雇用を守って 北星大OB、大学に要望」
  13. ^ 「卑劣な脅迫に負けるな 北星学園大学問題 教員ら「会」結成」『しんぶん赤旗』(2014.10.7)
  14. ^ 朝日新聞 2014年10月7日03時39分 学者や弁護士ら、脅迫状届いた大学を支援する会[2]
  15. ^ 「下村文科相「負けない対応を」 脅迫巡り北星学園大に」『朝日新聞』2014.11.25
  16. ^ 「『北星学園大学の業務を妨害』弁護士ら告発へ」『朝日新聞』2014.12.05 [3]
  17. ^ 東京新聞 2014年12月8日 問われる大学の自治 北星学園大脅迫 元朝日記者「暴力に屈しない」[4]
  18. ^ スポーツ報知 2014年10月31日20時38分 北星学園大、脅迫文届いた元朝日記者「雇用せず」[5]
  19. ^ 「朝日新聞元記者を来年度雇用しない意向 北星学園大学長」朝日新聞(2014/11/1)
  20. ^ 「北星学園大学長『学生安全確保、悩んだ』」『朝日新聞』(2014.11.04)
  21. ^ 「元朝日記者の雇用継続問題、結論出ず 北星学園大」『朝日新聞』2014.12.05
  22. ^ 「元朝日記者、大学が一転して来年度も講師で雇用」『読売新聞』2014年12月17日
  23. ^ 北星学園大学公式サイト内「国際交流特別科目の非常勤講師との次年度契約について(報告)」2014.12.17 (PDF)
  24. ^ 「北星学園大問題 暴力に屈せぬは当然だ」『中日新聞』2014.12.20
  25. ^ 「北星学園大、元朝日新聞記者の講師契約を継続」(含、「負けるな北星!の会」の呼びかけ人で精神科医の香山リカの談話の紹介)『朝日新聞』2014.12.18
  26. ^ 北海道新聞 12/18 07:05 北星学園大の教員「市民の力の勝利」元朝日記者の雇用継続 (札幌市長上田文雄の談話)[6]
  27. ^ 水島総【直言極言】北星学園大学に問う!教育者・植村隆の適格性を証明せよ(チャンネル桜H26/12/19配信・動画)
  28. ^ 水島総【朝日・植村隆】やっぱり復職!北星学園大学のけじめなき反日(チャンネル桜H26/12/18配信・動画)

外部リンク[編集]