荻原浩

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荻原 浩
(おぎわら ひろし)
誕生 (1956-06-30) 1956年6月30日(61歳)[1]
日本の旗 日本埼玉県大宮市(現・さいたま市[1]
職業 小説家推理作家
国籍 日本の旗 日本
教育 学士(経済学)
最終学歴 成城大学経済学部[1]
活動期間 1997年 -
ジャンル 大衆小説推理小説
代表作 明日の記憶』(2004年)
主な受賞歴 小説すばる新人賞(1997年)
山本周五郎賞(2005年)
山田風太郎賞(2014年)
直木三十五賞(2016年)
デビュー作 『オロロ畑でつかまえて』(2001年)
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荻原 浩(おぎわら ひろし、1956年6月30日[1] - )は、日本小説家推理作家埼玉県大宮市(現・さいたま市)出身[1][3]埼玉県立大宮高等学校[1]成城大学経済学部卒業[1]

経歴[編集]

大学在学中は広告研究会に所属[2]1980年、大学卒業後、広告代理店に入社[1]1991年、ふたつめの広告代理店を辞めて独立し、フリーのコピーライターとして築地に事務所を構える[1]。39歳のときに小説を書き始める。小説を書き始めた理由について『作家の履歴書』では「広告の文章ってどこまで書いても所詮はひとのもの」であり、「だれにも邪魔されない文章を書いてみたくなった」から[1]、『私がデビューしたころ』では「暇が怖かったから」「毎日の仕事に倦んでいた」からだと答えている[4]

1997年、初めて書いた長編小説『オロロ畑でつかまえて』で第10回小説すばる新人賞を受賞し小説家デビュー。デビュー作とそれに続く『なかよし小鳩組』はユーモア小説だったが、当初『小説推理』に連載する予定だった第三長編『ハードボイルド・エッグ』で初めてミステリを発表した[5]2003年、広告の仕事が減ったことと、小説の連載が二本決まっていたことを理由に、コピーライターを廃業し専業作家になる[1]

なかなかヒットに恵まれなかったが、若年性アルツハイマーをテーマに2004年に発表された『明日の記憶』が、翌年(2005年)の第2回本屋大賞の第2位にランクインする。そしてその1か月後の同年5月、第18回山本周五郎賞に輝く。同作品は俳優の渡辺謙ロサンゼルスの本屋で知りその内容に深く感動、渡辺自ら原作者の荻原に「映画化させてほしい」と手紙で懇願、監督に堤幸彦を迎え、2006年5月に映画化された[6]。なおこれが渡辺自身にとって初主演作品となる。ちなみに、当初渡辺謙から手紙が来た際には「まさか本人ではないだろう」と思っていたが、これが本人のものだと知り仰天したというエピソードが残っている[要出典]

作品の傾向としては、『噂』などの初期の推理小説寄りの作品のほか、サラリーマンやその退職者を主人公としたものなど幅広い。

受賞・候補歴[編集]

太字が受賞したもの

作品リスト[編集]

小説[編集]

ユニバーサル広告社シリーズ[編集]

  • オロロ畑でつかまえて(1998年1月 集英社 / 2001年10月 集英社文庫
  • なかよし小鳩組(1998年10月 集英社 / 2003年3月 集英社文庫)
  • 花のさくら通り(2012年6月 集英社 / 2015年9月 集英社文庫)

最上俊平シリーズ[編集]

その他[編集]

  • 噂(2001年2月 講談社 / 2006年3月 新潮文庫
  • 誘拐ラプソディー(2001年10月 双葉社 / 2004年10月 双葉文庫)
  • 母恋旅烏(2002年4月 小学館文庫 / 2004年12月 双葉文庫)
  • コールドゲーム(2002年9月 講談社 / 2005年11月 新潮文庫)
  • 神様からひと言(2002年10月 光文社 / 2005年3月 光文社文庫
  • メリーゴーランド(2004年6月 新潮社 / 2006年12月 新潮文庫)
  • 僕たちの戦争(2004年8月 双葉社 / 2006年8月 双葉文庫)
  • 明日の記憶(2004年10月 光文社 / 2007年11月 光文社文庫)
  • さよならバースディ(2005年7月 集英社 / 2008年5月 集英社文庫)
  • あの日にドライブ(2005年10月 光文社 / 2009年4月 光文社文庫)
  • ママの狙撃銃(2006年3月 双葉社 / 2008年10月 双葉文庫)
  • 押入れのちよ(2006年5月 新潮社 / 2009年1月 新潮文庫)
    • 収録作品:お母さまのロシアのスープ / コール / 押入れの千代 / 老猫 / 殺意のレシピ / 介護の鬼 / 予期せぬ訪問者 / 木下闇 / しんちゃんの自転車
  • 四度目の氷河期(2006年9月 新潮社 / 2009年10月 新潮文庫)
  • 千年樹(2007年3月 集英社 / 2010年3月 集英社文庫)- 連作短編集
    • 収録作品:萌芽 / 瓶詰の約束 / 梢の呼ぶ声 / 蝉鳴くや / 夜鳴き鳥 / 郭公の巣 / バァバの石段 / 落枝 
  • さよなら、そしてこんにちは(2007年10月 光文社 / 2010年11月 光文社文庫)
    • 収録作品:さよなら、そしてこんにちは / ビューティフルライフ / スーパーマンの憂鬱 / 美獣戦隊ナイトレンジャー / 寿し辰のいちばん長い日 / スローライフ / 長福寺のメリークリスマス 
  • 愛しの座敷わらし(2008年4月 朝日新聞出版 / 2011年5月 朝日文庫【上・下】)
  • ちょいな人々(2008年10月 文藝春秋 / 2011年7月 文春文庫
    • 収録作品:ちょいな人々 / ガーデンウォーズ / 占い師の悪運 / いじめ電話相談室 / 犬猫語完全翻訳機 / 正直メール / くたばれ、タイガース
  • オイアウエ漂流記(2009年8月 新潮社 / 2012年1月 新潮文庫)
  • ひまわり事件(2009年11月 文藝春秋 / 2012年7月 文春文庫)
  • 砂の王国(2010年11月 講談社【上・下】 / 2013年11月 講談社文庫【上・下】)
  • 月の上の観覧車(2011年5月 新潮社 / 2014年2月 新潮文庫)
    • 収録作品:トンネル鏡 / 金魚 / 上海租界の魔術師 / レシピ / 胡瓜の馬 / チョコチップミントをダブルで / ゴミ屋敷モノクローム / 月の上の観覧車
  • 誰にも書ける一冊の本(2011年6月 光文社 / 2013年9月 光文社文庫)- 光文社が企画した「死様」をテーマにした競作シリーズの中の一作
  • 幸せになる百通りの方法(2012年2月 文藝春秋 / 2014年8月 文春文庫)
    • 収録作品:原発がともす灯の下で / 俺だよ、俺。 / 今日もみんなつながっている。 / 出逢いのジャングル / ベンチマン / 歴史がいっぱい / 幸せになる百通りの方法
  • 家族写真(2013年5月 講談社 / 2015年4月 講談社文庫)
  • 二千七百の夏と冬(2014年6月 双葉社【上・下】 / 2017年6月 双葉文庫【上・下】)
  • 冷蔵庫を抱きしめて(2015年1月 新潮社)
    • 収録作品:ヒット・アンド・アウェイ / 冷蔵庫を抱きしめて / アナザーフェイス / 顔も見たくないのに / マスク / カメレオンの地色 / それは言わない約束でしょう / エンドロールは最後まで
  • 金魚姫(2015年7月 KADOKAWA)
  • ギブ・ミー・ア・チャンス(2015年10月 文藝春秋)
  • 海の見える理髪店(2016年3月 集英社)
  • ストロベリーライフ(2016年9月 毎日新聞出版)

アンソロジー[編集]

「」内が荻原浩の作品

  • ザ・ベストミステリーズ 2005 推理小説年鑑(2005年7月 講談社)「お母さまのロシアのスープ」
    • 【分冊・改題】仕掛けられた罪 ミステリー傑作選(2008年4月 講談社文庫)
  • 眠れなくなる夢十夜(2009年5月 新潮文庫)「長い長い石段の先」
  • きみが見つける物語 切ない話編(2010年2月 角川文庫)「お母さまのロシアスープ」
  • あの日、君と Girls(2012年5月 集英社文庫)「空は今日もスカイ」
  • 最後の恋 MEN'S つまり、自分史上最高の恋。(2012年5月 新潮文庫)「エンドロールは最後まで」
  • 短編工場(2012年10月 集英社文庫)「しんちゃんの自転車」
  • 「いじめ」をめぐる物語(2015年9月 朝日新聞出版)「サークルゲーム」

絵本原作[編集]

  • ここにいるよざしきわらし(2012年3月 朝日新聞出版) - 絵・いぬんこ

メディア・ミックス[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

ラジオドラマ[編集]

漫画[編集]

  • 誘拐ラプソディー(画:浜口今日子、2010年3月 GAコミックス)

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 阿川佐和子他 『作家の履歴書 21人の人気作家が語るプロになるための方法』 角川書店2014年、38 - 44頁。
  2. ^ a b c 作家の読書道:第43回 荻原 浩さん
  3. ^ 荻原浩さんからのメッセージ - 埼玉県ホームページ
  4. ^ 東京創元社編集部編 『私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり』 東京創元社、2014年、220 - 225頁。
  5. ^ 村上貴史 『ミステリアス・ジャム・セッション 人気作家30人インタビュー』 早川書房、2004年、104 - 111頁。
  6. ^ “夫婦の深さ・温かさ演じる 「明日の記憶」主演の渡辺謙”. asahi.com. (2006年5月15日). http://www.asahi.com/culture/movie/TKY200605150263.html 2016年7月28日閲覧。 
  7. ^ 2005年 第58回 日本推理作家協会賞|日本推理作家協会
  8. ^ 第5回山田風太郎賞は荻原浩『二千七百の夏と冬』に決定”. ダ・ヴィンチニュース (2014年10月27日). 2016年7月28日閲覧。
  9. ^ “荻原浩さん:5度目のノミネート 直木賞受賞に「ほっとしています」”. MANTANWEB. (2016年7月19日). http://mantan-web.jp/2016/07/19/20160719dog00m200044000c.html 2016年7月28日閲覧。 
  10. ^ 沢村一樹、荻原浩原作「ダメ父ちゃん、ヒーローになる!」でテレ東ドラマ初主演”. 映画.com (2016年7月23日). 2016年7月28日閲覧。
  11. ^ “広末涼子、沢村一樹と15年ぶり共演「まさかの元妻役、光栄でした」”. ORICON STYLE. (2016年11月14日). http://www.oricon.co.jp/news/2081409/full/ 2016年11月14日閲覧。 
  12. ^ “10月クールのテレ東“金8”は沢村一樹×岡田惠和のヒューマンドラマ!原作は荻原浩”. ザテレビジョン (KADOKAWA). (2017年8月28日). https://thetv.jp/news/detail/119511/ 2017年8月28日閲覧。 

外部リンク[編集]

インタビュー