姫野カオルコ

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姫野 カオルコ
(ひめの かおるこ)
誕生 1958年8月27日(56歳)
日本の旗 日本滋賀県甲賀市
職業 小説家
最終学歴 青山学院大学文学部日本文学科卒業
活動期間 1990年 -
主な受賞歴 直木賞(2014年)
処女作 『ひと呼んでミツコ』
公式サイト 姫野カオルコ(姫野 嘉兵衛)公式サイト
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姫野 カオルコ(ひめの かおるこ、1958年8月27日 - )は、日本の小説家姫野 嘉兵衛と表記することもある。

人物[編集]

1958年昭和33年)、現在の滋賀県甲賀市に生まれる。滋賀県の公立高校(滋賀県に密着した自伝的要素の強い作品が多いため、第三者に迷惑がかかることのないよう高校名は非公開としている)卒業。青山学院大学文学部日本文学科卒業。

大学在学中より雑誌ライターとして活動を開始し、現在の筆名を使用し始める。読者投稿原稿のリライト作業などを主としていたが、のちに末井昭編集長時代の『写真時代』にて映画評も執筆するようになる。1990年、出版社に持ち込みをした『ひと呼んでミツコ』で単行本デビュー。

1997年、『受難』が第117回直木賞候補に。2003年、『ツ、イ、ラ、ク』が第130回直木賞候補に。2006年、『ハルカ・エイティ』が第134回直木賞候補に。2010年、『リアル・シンデレラ』が第143回直木賞候補に。2014年1月、『昭和の犬』で第150回直木賞を受賞した。

5回の直木賞ノミネート[編集]

賞とは無縁で「無冠の女王」と呼ばれたりもしたが、5回目にして直木賞受賞。
「アーティストとしてはノミネートが嬉しいが、本が売れるのでビジネスマンとしては受賞が嬉しい」(本人談)

選考委員浅田次郎は、
「姫野さんは今回が5回目の候補ですが、ふつう直木賞の候補は、ほぼ連続して挙がってくる。ところが姫野さんの場合は、長い時間にわたり、数年おきにとびとび、オリンピック状態で候補になった。たいへん個性が強く、そのたびに賛否両論が分かれる作家です。ただ私見では今回、その個性を失わないまま、迎合しない状態で、すばらしいまとまりを示した。直接的に、最も重要なのはオリジナリティーだったと思います。これだけ出版点数が増え、同じような小説が受け入れられやすい市場の中で、姫野さんはデビュー以来、ご自分の世界というものを真っすぐ書いていた孤高の作家です。今回は、姫野さんに直木賞がねじふせられた感じの受賞ではないか。正直、頭が下がりました。今日、小説がまま影響されやすいコミックやゲーム、映像といったものとは全く別次元にある、小説の世界に根を張った小説であると感じました。最も受賞を決定づけた理由は、オリジナリティーです」
と語った。

作品リスト[編集]

小説[編集]

  • 『ひと呼んでミツコ』(1990年 講談社 / 1993年 講談社文庫 / 2001年 集英社文庫)
  • 『ガラスの仮面の告白』(1990年 主婦の友社 / 1992年 角川文庫)
  • 『空に住む飛行機』(1992年 主婦の友社 / 1994年 講談社文庫)
    • 【改題】『ドールハウス』(1999年 角川文庫)
  • 『四角関係』(1992年 講談社)
    • 【改題】『A. B. O. AB』(1998年 集英社文庫)
  • 『変奏曲』(1992年 マガジンハウス / 1995年 角川文庫)
  • 『喪失記』(1994 福武書店 / 1997年 角川文庫)
  • 『短編集H』(1994年 徳間書店)
    • 【改題】『H(アッシュ)』(1997年 徳間文庫)
  • 『愛はひとり』(1995年 幻冬舎 / 1999年 集英社文庫)
  • 『ラブレター』(1996年 光文社)
    • 【改題】『終業式』(1999年 新潮文庫 / 2004年 角川文庫)
  • 『バカさゆえ・・・。』(1996年 角川文庫)
  • 『不倫(レンタル)』(1996年 角川書店 / 2001年 角川文庫)
  • 『受難』(1997年 文藝春秋 / 2002年 文春文庫)
  • 『整形美女』(1999年 新潮社 / 2002年 新潮文庫 / 2015年 光文社文庫)
  • 『蕎麦屋の恋』(2000年 イースト・プレス / 2004年 角川文庫〈単行本の一部を収録〉)
  • 『サイケ』(2000年 集英社 / 2003年 集英社文庫)
  • 『特急こだま東海道線を走る』(2001年 文藝春秋)
    • 【改題】『ちがうもん』(2004年 文春文庫)
  • 『よるねこ』(2002年 集英社 / 2005年 集英社文庫)
  • 『ツ、イ、ラ、ク』(2003年 角川書店 / 2007年 角川文庫)
  • 『桃』(2005年 角川書店)
    • 【改題】『桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク』(2007年 角川文庫)
  • 『ハルカ・エイティ』(2005年 文藝春秋 / 2008年 文春文庫)
  • 『コルセット』(2006年 新潮社 / 2009年 新潮文庫)
    • 【改題】『お金のある人の恋と腐乱』(2015年 光文社文庫) 
  • 『ああ正妻』(2007年 集英社)
    • 【改題】『結婚は人生の墓場か?』(2010年 集英社文庫)
  • 『もう私のことはわからないのだけれど』(2009年 日経BP社)
    • 【改題】『風のささやき 介護する人への13の話』(2011年 角川文庫)
  • 『リアル・シンデレラ』(2010年 光文社 / 2012年 光文社文庫)
  • 『昭和の犬』(2013年 幻冬舎)
  • 『近所の犬』(2014年 幻冬舎) 
  • 『部長と池袋』(2015年 光文社文庫〈単行本『蕎麦屋の恋』の一部を改稿し収録〉)

エッセイ集[編集]

  • 『恋愛できない食物群』(1991年 毎日新聞社)
    • 【改題】『禁欲のススメ』(1993年 角川文庫)
  • 『愛は勝つ、もんか』(1994年 大和出版 / 2000年 角川文庫)
  • 『ブスのくせに!』(1995年 毎日新聞社 / 2001年 新潮文庫)
    • 【改題・改稿】『ブスのくせに! 最終決定版』(2007年 集英社文庫)
  • 『みんな、どうして結婚してゆくのだろう』(1997年 大和出版 / 2000年 集英社文庫)
  • 『初体験物語』(1997年 朝日新聞社 / 1998年 角川文庫)
  • 『すべての女は痩せすぎである』(2000年 大和出版 / 2004年 集英社文庫)
  • 『ほんとに「いい」と思ってる?』(2002年 角川文庫)
  • 『すっぴんは事件か?』(2008年 筑摩書房 / 2012年 ちくま文庫)
  • 『ああ、懐かしの少女漫画』(2011年 講談社文庫)
  • 『ああ、禁煙vs.喫煙』(2013年 講談社文庫) 

絵本[編集]

メディア・ミックス[編集]

映画化[編集]

漫画化[編集]

エピソード[編集]

  • 講談社文庫のツィートより「ちなみに、姫野カオルコさんはホテルの打ち合わせにもジャージでいらしたりなさるので、各社担当は直木賞会見に「今日もジャージだろうか」「たまに履くアーミーでは」「最近お気に入りのカトちゃんで来たらどうしよう」とハラハラしていました。結局はいつもの格好でした。」
  • TBSラジオ「日曜天国」の安住紳一郎氏は「「いつもジャージをきているということは知ってたから、会見はちっともおどろきませんでした」と語る。
  • 随想風小説『ガラスの仮面の告白』がエッセイに分類されて発売されたこともあり、団鬼六賞の受賞をきっかけに小説家としてデビューしたと誤解されることが多かった。
  • アイスクリームやケーキなど菓子類が嫌いだそうだ(角川文庫「禁欲のススメ」より)

外部リンク[編集]