下町ロケット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
下町ロケット
著者 池井戸潤
発行日 2010年11月24日
発行元 小学館
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 416
公式サイト www.shogakukan.co.jp
コード ISBN 9784093862929
ISBN 9784094088960文庫判
Portal.svg ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

下町ロケット』(したまちロケット)は、池井戸潤小説、及びこれを原作としたテレビドラマラジオドラマである。

小学館刊の『週刊ポスト』に2008年4月18日号から2009年5月22日号まで連載され、加筆・訂正の後、2010年11月24日に単行本が小学館より刊行された、2013年12月21日には小学館文庫版が刊行された。第145回(2011年上半期)直木三十五賞受賞作品、第24回山本周五郎賞候補作品。2015年10月からは朝日新聞にて続編が連載される予定である[1][2]

2011年WOWOW連続ドラマWテレビドラマ化されたほか、2015年10月にはTBSテレビ日曜劇場でもテレビドラマ化される予定で、10月から朝日新聞で新連載される続編が、後半5話で映像化され、新聞・テレビ同時進行型で描かれる予定である。また土屋は、NHK総合テレビジョンの「まれ」(連続テレビ小説)終了後継続出演となる[1]

TBSラジオでも、ドラマスペシャルとしてラジオドラマ化され、2012年3月20日に放送された。

あらすじ[編集]

精密機械製造業の中小企業・佃製作所の社長・佃航平は、主要取引先の京浜マシナリーから、突然、取引終了の通知を受ける。資金繰りに困りメインバンクの白水銀行に3億円の融資を申し込むが渋られる。追い打ちをかけるように、今度はライバル会社のナカシマ工業から特許侵害で訴えられて、白水銀行からは融資を断わられてしまう。法廷戦略の得意なナカシマ工業が相手では、たとえ勝訴は濃厚でも裁判の長期化だけで資金不足による倒産は避けられそうもない。

そんな時、大企業の帝国重工の宇宙航空部長・財前の訪問を受け、佃製作所が持っている特許を20億円で譲ってくれと持ちかけられる。帝国重工は巨額の資金を投じて新型水素エンジンを開発したが、特許は佃製作所に先を越されていたのだ。航平は元妻・沙耶との会話で、特許譲渡や使用許可ではなく、帝国重工が飛ばすロケットに佃製作所で作った部品を搭載する道もあると思い当たる。しかし、それでは特許使用料が入らないどころか、リスクが高過ぎると、特に若手社員の反応は最悪で、特許使用許可か部品搭載の夢か、航平は思い悩む。

一方、部品供給を断るつもりで佃製作所を訪れた財前は、航平に案内されるままに工場を見学し、その技術の高さに部品受け入れもありうると考えるようになる。 そんな財前を出し抜きたい富山は水原本部長に取り入り、財前に変わって部品供給のテスト担当者になる。「たかが町工場の部品搭載など」と見下す富山が率いる帝国重工と、部品搭載よりも特許使用料による給与への還元を願う佃製作所の社員との、部品テストが始まった。

登場人物[編集]

佃製作所[編集]

佃 航平(つくだ こうへい)
佃製作所の社長。宇宙科学開発機構の元研究員。父親の死に伴って、7年前に家業の佃製作所を継いだ。幼い頃の夢は宇宙飛行士になることだった。
殿村 直弘(とのむら なおひろ)
経理部長。メインバンクの白水銀行から出向して来て半年。性格はいたって真面目。
津野 薫(つの かおる)
営業第一部長。高卒入社の生え抜き社員。
山崎 光彦(やまさき みつひこ)
技術開発部長。航平の大学の後輩で、三度の飯より実験好き。
唐木田 篤(からきだ あつし)
営業第二部長。佃製作所が研究開発型の会社方針だということに不満を持っている。
江原 春樹(えばら はるき)
営業第二部の若手社員。若手社員のリーダー的存在。
迫田 滋(さこだ しげる)
経理部係長。江原と並ぶ若手社員のリーダーのひとり。一流大学卒だが就職氷河期で佃製作所に入社した。
真野 賢作(まの けんさく)
技術開発部の若手社員。

帝国重工[編集]

財前 道生(ざいぜん みちお)
宇宙航空部 開発担当部長。父親は町工場のワンマン社長だった。
富山 敬治(とみやま けいじ)
宇宙航空部 宇宙開発グループ主任。新型水素エンジン開発責任者。
水原 重治
宇宙航空部 本部長。
浅木
若手技術者。
藤間 秀樹
帝国重工社長。宇宙事業に熱心で、自社生産の新型エンジン搭載ロケット打ち上げプロジェクトをスタートさせた。

神谷・坂井法律事務所[編集]

神谷修一
ナカシマ工業の顧問の田村・大川法律事務所から独立して事務所を構えた、知財専門の弁護士

ナカシマ工業[編集]

三田 公康(みた きみやす)
事業企画部法務マネージャー。佃製作所を特許侵害で訴える。

田村・大川法律事務所[編集]

中川 京一(なかがわ きょういち)
ベテラン弁護士。
青山 賢吾(あおやま けんご)
若手弁護士。

白水銀行[編集]

柳井 哲二(やない てつじ)
課長代理。融資担当。
根木 節生(ねぎ せつお)
支店長。

その他[編集]

和泉 沙耶
離婚した元妻で研究者。同じ大学のテニスサークル仲間だった。上昇志向が強く、妥協が許せない性格。
佃 利菜(つくだ りな)
航平の娘。中高一貫の私立中学校の2年生。
佃 和枝
航平の母。
田辺 篤
佃製作所の顧問弁護士。知財訴訟はあまり経験がない。
三上
宇宙開発機構の同僚で現在は大学教授。
須田 祐介
外資系超一流ベンチャー・キャピタルのマトリックス・パートナーズ日本支社長。航平に佃製作所の買収話を持ちかける。
高瀬
東京経済新聞記者。

書籍情報[編集]

テレビドラマ (WOWOW版)[編集]

下町ロケット
ジャンル テレビドラマ
放送時間 日曜日22:00 - 23:00(60分)
放送期間 2011年8月21日 - 9月18日(5回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 WOWOW
監督 鈴木浩介
水谷俊之
原作 池井戸潤
脚本 前川洋一
プロデューサー 青木泰憲
土橋覚
出演者 三上博史
寺島しのぶ
渡部篤郎
音声 ステレオ放送
テンプレートを表示

2011年8月21日から9月18日まで毎週日曜日22:00 - 23:00に、WOWOW連続ドラマWで放送された。主演は三上博史。初回は無料放送された。

キャスト[編集]

主要人物[編集]

佃 航平
演 - 三上博史
つくだ製作所社長。宇宙科学開発機構の元研究員。
神谷 涼子
演 - 寺島しのぶ
神谷法律事務所弁護士。佃の元妻・沙耶の同級生。原作では男性の神谷修一に相当する。

帝国重工[編集]

財前 道生
演 - 渡部篤郎
帝国重工 宇宙航空部 部長。父親が町工場を経営していた。
鈴木 智美
演 - 原田夏希
帝国重工 広報部。江原の恋人。
富山 敬治
演 - 眞島秀和
帝国重工 宇宙航空部 主任。水原本部長の腹心。
水原 重治
演 - 升毅
帝国重工 宇宙航空部 本部長。
藤間 秀樹
演 - 田村亮
帝国重工 社長。
浅木 誠一
演 - 忍成修吾
帝国重工の技術者。誠実で実直。つくだ製作所の優秀さを素直に認める。

つくだ製作所[編集]

江原 春樹
演 - 池内博之
つくだ製作所 営業部 係長。若手社員のリーダー格。
真野 賢作
演 - 綾野剛
つくだ製作所 技術部。佃の方針に強く反発。
山崎 光彦
演 - 松尾諭
つくだ製作所 技術開発部 部長。
津野 薫
演 - 光石研
つくだ製作所 営業部 部長。
殿村 直弘
演 - 小市慢太郎
つくだ製作所 経理部 部長。銀行からの出向。
田辺 篤
演 - 井上高志
つくだ製作所の顧問弁護士。特許裁判には不慣れ。

佃家[編集]

佃 利菜
演 - 美山加恋
佃の一人娘。佃に反発し、家を出て母親の下に行く(原作では実父・航平と祖母・和枝との3人で実家で暮らしている)。
佃 和枝
演 - 長内美那子
佃の母親。利菜を育てた。

宇宙科学開発機構[編集]

本木 孝
演 - 堀部圭亮
宇宙科学開発機構 研究員。佃の元同僚。
大場 一義
演 - 古谷一行特別出演
宇宙科学開発機構 教授。
和泉 沙耶
演 - 水野真紀
宇宙科学開発機構 研究員。佃の元妻。

ナカシマ精機[編集]

三田 公康
演 - 佐藤二朗
ナカシマ精機 法務担当マネージャー。財前の後輩。
大川 京一
演 - 小木茂光
大川総合法律事務所 代表。ナカシマ精機 顧問弁護士。神谷のかつての上司。

その他[編集]

財前 冬美
演 - 奥田恵梨華
財前の妻。心臓が悪い。一刻も早く「夫のロケット」を見たいと願う。
須田
演 - 津田寛治
企業投資会社バースパートナーズ。本木の紹介で佃につくだ製作所売却を持ちかける。
岩崎
演 - 螢雪次朗
神谷が大川事務所にいた時に倒産に追い込んだ会社の社長。
根木 節生
演 - 阿南健治
白水銀行 大森支店長。つくだ製作所への融資を渋る。
裁判官
演 - 相島一之
ナカシマ精機とつくだ製作所の間で行なわれた裁判を担当。

原作との相違点[編集]

基本的に原作に忠実なストーリー運びであるものの、設定の変更がされている。

  • 原作では神谷・坂井法律事務所の神谷弁護士は男性だが、ドラマでは女性に変更されている。また、佃の元妻・沙耶の同級生という設定もドラマオリジナルである。
  • 神谷弁護士が佃航平と知り合う経緯が原作と異なる。原作では元妻・沙耶に紹介されて佃社長と知り合うが、ドラマでは第1回口頭弁論に参加した際、田辺弁護士が顧問を辞めされられたという噂を頼りに、つくだ製作所まで出向いて売り込みに来た事で佃社長と知り合う。
  • 会社名が大幅に変更されている。
    • 主人公が所属する会社名が、原作では「製作所」と漢字表記だが、ドラマでは「つくだ製作所」とひらがな表記となっている。
    • 特許侵害を訴えた会社名が、原作では「ナカシマ工業」だが、ドラマでは「ナカシマ精機」となっている。
  • 帝国重工宇宙航空部部長の財前道生の妻・冬美、帝国重工広報部の鈴木智美はドラマオリジナルキャラクターである。
  • 佃の娘・利菜が反発し、実家を出て母の下に行ったり、倒産に追い込んだ会社の社長・岩崎がつくだ製作所を雇い入れるエピソードはドラマオリジナルである。
  • 佃製作所の経理部係長の迫田滋が登場しない。

スタッフ[編集]

放送日程[編集]

放送回 放送日 監督
第1話 2011年8月21日 鈴木浩介
第2話 2011年8月28日
第3話 2011年9月04日 水谷俊之
第4話 2011年9月11日
最終話 2011年9月18日 鈴木浩介
WOWOW 連続ドラマW枠
前番組 番組名 次番組
CO 移植コーディネーター
(2011.3.20 - 2011.4.17)
下町ロケット
(2011.8.21 - 2011.9.18)
パンドラIII 革命前夜
(2011.10.2 - 2011.11.20)

テレビドラマ (TBS版)[編集]

下町ロケット
ジャンル テレビドラマ
放送時間 日曜 21:00 - 21:54(54分)
放送期間 2015年10月 - 12月(予定)
放送国 日本の旗 日本
制作局 TBS
演出 福澤克雄
原作 池井戸潤
脚本 八津弘幸
プロデューサー 伊與田英徳
川嶋龍太郎
出演者 阿部寛
土屋太鳳
音声 ステレオ放送
字幕 あり
外部リンク 公式サイト
テンプレートを表示

2015年10月から毎週日曜21:00 - 21:54に、TBSテレビの「日曜劇場」で、放送開始予定。主演は阿部寛[3]。阿部の娘役は土屋太鳳が演じる。日曜劇場での池井戸潤原作作品は『半沢直樹』(2013年)『ルーズヴェルト・ゲーム』(2014年)に次いで3作目であり、前2作と共通したスタッフで制作される。

キャスト (テレビドラマ TBS版)[編集]

スタッフ (テレビドラマ TBS版)[編集]

TBS 日曜劇場
前番組 番組名 次番組
ナポレオンの村
(2015.7.19 - 9〈予定〉)
下町ロケット
(2015.10 - 〈予定〉)
-

ラジオドラマ[編集]

下町ロケット
ジャンル ラジオドラマ
放送方式 収録
放送期間 2012年3月20日
放送時間 月曜日18:00 - 20:00
放送回数 1
放送局 TBSラジオ
出演 風間杜夫
橋爪功
公式サイト 公式サイト
テンプレートを表示

2012年3月20日にTBS開局60周年記念ドラマスペシャルとしてTBSラジオで放送された。

キャスト[編集]

主要人物

神谷法律事務所

白水銀行

佃製作所

帝国重工

スタッフ[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]