半沢直樹シリーズ

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半沢直樹シリーズ(はんざわなおきシリーズ)[1][2]は、池井戸潤による企業エンターテインメント小説シリーズである。

当初は「オレバブシリーズ」と呼ばれていたが[3][4]2013年TBS系『日曜劇場』枠でのテレビドラマ化を機にシリーズ名を変更した[2]

概要[編集]

バブル末期に大手都市銀行に入行した半沢直樹が、銀行内外の人間や組織による数々の圧力や逆境と戦う姿を描くシリーズ小説。合併の銀行が舞台で、合併の銀行を舞台とした「花咲舞シリーズ」から、合併前後の物語に直接受け継がれるようになっている。

池井戸自身も「バブル入行組」の銀行員であったが、自身の経験はあまり書かれてはいない。自分がわからない人物だと書けないと思うようになったことから、池井戸に一番近い年代の主人公にしたという[5]

従来の企業小説では銀行の悲惨さや陰惨さを暴露的に訴えるような暗い作品が多かったが、それらをひっくり返して「銀行の中で人が生き生き動く活劇」を作る過程で出来上がったのが、ズバズバ物を言うが小狡い一面も持つ「清濁併せ飲むヒーロー・半沢直樹」であり「サラリーマンチャンバラ劇」[6]の趣となっていると池井戸は語っている[5]。第1作を単行本化するに際して、読者にはエンターテインメントとして読んでほしいという思いから、企業小説風のネーミングではなく敢えて『オレたちバブル入行組』という物語風のタイトルをつけた[5]

第1作『オレたちバブル入行組・第2作『オレたち花のバブル組』は『別冊文藝春秋』での連載を経て、文藝春秋より単行本化され、その後文春文庫および講談社文庫にて文庫化された。第3作『ロスジェネの逆襲』・第4作『銀翼のイカロス』は『週刊ダイヤモンド』での連載を経て、ダイヤモンド社より単行本化され、その後文春文庫および講談社文庫にて文庫化された。第5作『アルルカンと道化師』は書き下ろしで講談社より単行本が刊行予定[7]

テレビドラマ[編集]

半沢直樹』(はんざわなおき)のタイトルで、2013年7月7日から9月22日まで『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』を原作とするテレビドラマが放送された。『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』を原作とする続編のテレビドラマが2020年7月19日から放送中。

コミカライズ[編集]

いずれも原作は池井戸潤。

半沢直樹
モーニング2020年9号&Dモーニングより連載開始[8]。作画はフジモトシゲキ、構成は津覇圭一。原作準拠でコミカライズされている。
半沢ニャオ樹
マガジンポケット2020年2月より連載開始[9]。作画は篠丸のどか、原作者の池井戸も企画担当として手掛ける。東京中央銀行本店裏の駐車場の一角にある穴の向こうに存在する「ニャンニャン中央銀行」を舞台に[10]、猫を擬人化した半沢ニャオ樹が銀行内外で発生するトラブルに立ち向かう姿をショートコメディとして描いている[11]
小学生 半沢直樹くん
マガジンポケット2020年3月より連載開始[12]。作画は大沖。東京中央小学校を舞台に小学4年生の半沢直樹が忘れ物貸出係として活躍しながらも、目を付けられる上級生と争う日常をコミカルに描いている[13][14]

シリーズ一覧[編集]

原作本[編集]

コミカライズ[編集]

  • 半沢直樹
  • 半沢ニャオ樹
  • 小学生 半沢直樹くん
    • マガジンKCデラックス〈講談社〉

登場人物[編集]

主人公[編集]

半沢 直樹(はんざわ なおき)
東京中央銀行大阪西支店融資課長→東京本店営業第二部次長→「東京セントラル証券」営業企画部長→東京本店営業第二部次長
慶應義塾大学を卒業し、 バブル期の1989年に入行。「基本は性善説。やられたらやり返す、倍返しだ。」が自分の流儀だと公言する。
家族構成は、妻・花、息子・隆博の3人である。また、弟・和樹がいる(現時点で名前のみの登場)。花、隆博は第3作目以降から姿を見せなくなる。
なお、同じ池井戸潤の作品である花咲舞シリーズ『不祥事』の続編に当たる、第2作『花咲舞が黙ってない』の第3話「湯けむりの攻防」、第7話「小さき者の戦い」にも旧産業中央銀行の行員として登場している。

主人公の同期[編集]

渡真利 忍(とまり しのぶ)
東京中央銀行融資部企画グループ調査役→融資部企画グループ次長
近藤 直弼(こんどう なおすけ)
東京中央銀行大阪事務所システム部分室調査役→「タミヤ電機」総務部長→東京本店広報部調査役→広報部次長
苅田 光一(かりた こういち)
東京中央銀行関西法務室調査役→東京本店法務部次長。
時枝 隆弘(ときえだ たかひろ)
伊勢島ホテル担当

東京中央銀行[編集]

中野渡 兼 (なかのわたり けん)
頭取
大和田 暁 (おおわだ あきら)
常務
岸川 慎吾 (きしかわ しんご)
取締役兼業務統括部長
内藤 博 (ないとう ひろし)
営業第二部長
福山 啓次郎 (ふくやま けいじろう)
融資部次長

京橋支店[編集]

貝瀬 郁夫 (かいせ いくお)
京橋支店長
古里 則夫 (こざと のりお)
タミヤ電気融資担当

タミヤ電気[編集]

田宮 基紀 (たみや もとき)
タミヤ電気社長
野田 英幸 (のだ ひでゆき)
タミヤ電気経理課長

金融庁[編集]

黒崎 駿一 (くろさき しゅんいち)
金融庁検査官→大阪国税局検査官→金融庁検査官。第2作、第4作に登場。2000年代に大手銀行に対する検査で辣腕を振るった実在人物がモデルとされる[15]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 原作 日曜劇場『半沢直樹』”. TBSテレビ (2013年). 2013年6月8日閲覧。
  2. ^ a b officeikeidoのツイート(334190859744579584)
  3. ^ オレバブシリーズ第三弾、『ロスジェネの逆襲』今日から”. 池井戸潤の”仕事場だより”. 池井戸潤 (2010年7月7日). 2013年6月8日閲覧。
  4. ^ 池井戸潤インタビュー”. honto. 2013年6月8日閲覧。
  5. ^ a b c 半沢直樹と歩んだ十年 『オレたちバブル入行組』 『オレたち花のバブル組』(池井戸潤 著)”. 文藝春秋 (2013年7月26日). 2013年7月27日閲覧。
  6. ^ 情報7daysニュースキャスター』(TBSテレビ、2013年7月27日放映)
  7. ^ 池井戸潤『半沢直樹』6年ぶり最新作 大阪西支店時代を描く”. ORICON NEWS. 2020年7月7日閲覧。
  8. ^ やられたらやり返す、倍返しだ!!「半沢直樹」シリーズのマンガ版がモーニングで始動”. コミックナタリー (2020年1月30日). 2020年4月28日閲覧。
  9. ^ 半沢直樹公式スピンオフ漫画「半沢ニャオ樹」連載始まる 大和ニャ常務も登場”. デイリースポーツ (2020年2月17日). 2020年4月28日閲覧。
  10. ^ ネコ社会も熾烈な出世競争が! 驚きの公式スピンオフ『半沢ニャオ樹』”. mi-mollet 今気になる「本とマンガ」 手のひらライブラリー. 講談社 (2020年5月2日). 2020年7月17日閲覧。
  11. ^ やられたらやり返す、倍返しにゃ!半沢直樹のスピンオフコメディ「半沢ニャオ樹」1巻”. コミックナタリー. ナターシャ (2020年4月20日). 2020年7月17日閲覧。
  12. ^ 『小学生 半沢直樹くん』「マガポケ」で新連載開始!”. 週刊少年マガジン公式サイト (2020年3月22日). 2020年4月28日閲覧。
  13. ^ 銀行員になる前の半沢直樹!? まさかのスピンオフは、小学4年生の忘れ物貸出係!”. 講談社コミックプラス. 講談社 (2020年3月22日). 2020年7月17日閲覧。
  14. ^ 池井戸潤×大沖「小学生 半沢直樹くん」銀行員になる前の半沢を描くスピンオフ”. コミックナタリー. ナターシャ (2020年3月23日). 2020年7月17日閲覧。
  15. ^ ただし、モデルとされる人物は検査での指摘は厳しいものの、物腰は低かった。【キャリア】伝説の「半沢直樹」金融庁検査官モデル 不良債権問題と戦った実直人生 SankeiBiz(2019年12月30日)2020年3月17日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]