理由 (小説)

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理由
著者 宮部みゆき
発行日 1998年5月15日
発行元 朝日新聞社
ジャンル ミステリサスペンス
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 576
公式サイト publications.asahi.com
コード ISBN 9784022572448
ISBN 9784022642950文庫本
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理由』(りゆう)は、宮部みゆきの長編推理小説1996年9月2日から1997年9月20日まで「朝日新聞」夕刊に連載され、加筆されたのち、1998年5月15日に朝日新聞社から単行本が刊行された。第120回直木三十五賞受賞作。

高級マンションで起きた殺人事件を、数十人もの人物を登場させ、ドキュメンタリー的手法で追う。

直木賞には、『龍は眠る』(1991年上期)、『返事はいらない』(1991年下期)、『火車』(1992年下期)、『人質カノン』(1996年上期)、『蒲生邸事件』(1996年下期)と5度候補になり、6度目の候補で受賞となったが、どちらかというと宮部の実績を重視しての授賞であり、「直木賞のあげ遅れ」という批判が多くなされた[1]

あらすじ[編集]

荒川区の高級マンション「ヴァンダール千住北ニューシティ」[注 1]のウエストタワー2025室で、4人の死体が発見される。1人は転落死で、残りは何者かに殺されたようであった。当初、4人は家族だと思われていたが、捜査が進むうち、実は他人同士だったことが明らかになる。彼らはなぜ家族として暮らし、なぜ死ぬことになったのかという謎を、数多くの登場人物たちの視点を通して考察しながら、次第に解明していくという、ドキュメンタリー的手法で描く。

書誌[編集]

映像化作品[編集]

ドラマW 2004年版[編集]

理由
監督 大林宣彦
脚本 大林宣彦
石森史郎
原作 宮部みゆき
製作 金子康雄
大林恭子
音楽 山下康介
學草太郎
撮影 加藤雄大
製作会社 WOWOW
配給 アスミック・エース
公開 日本の旗 日本 2004年12月18日
上映時間 160分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2004年4月29日WOWOWドラマWで放送された後、同年12月18日に劇場公開された。「架空の事件へのルポルタージュ」という原作の特色を忠実になぞっている一方、事件を基にした小説の刊行、「映画化」すらも作中の描写の一つとしてしまうメタフィクションものにもなっている。

2005年11月には日本テレビ系のDRAMA COMPLEXにて、「架空の報道特番」という形に一部再構成した「ドキュメント版」が放送されている。実在のアナウンサー(羽鳥慎一西尾由佳里)が報道スタジオから事件(番組の中では本当にあった事件で、『理由』もノンフィクションという設定)について説明するシーンがあるが、ギャグテロップなどを入れて実際の報道番組と間違えられないよう工夫がなされている。また、この中では複数の登場人物たちの「その後」も紹介されている。

キャスト[編集]

登場順

スタッフ[編集]

テレビドラマ 2012年版[編集]

2012年5月7日TBS系の月曜ゴールデン枠でTBSスペシャルドラマ企画 『宮部みゆき・4週連続 “極上”ミステリー』の第1夜として放送された。主演は寺尾聰[3]サスペンスドラマもしくは警察ドラマのような仕上がりになっている。

キャスト[編集]

吉田 達夫 - 寺尾聰
警視庁荒川北警察署刑事。
八代 裕二 - 速水もこみち
綾子の恋人。
宝井 綾子 - 吹石一恵
定食屋「宝食堂」の娘。
宝井 翔太 - 今野陽斗 / 赤間玲奈
裕二・綾子の息子。
朝倉 和也 - 福士誠治
美穂の婚約者。都洋自動車販売整備士。
立花 啓太 - 永山絢斗
警視庁荒川北警察署刑事。吉田の相棒。
宝井 康隆 - 菅田将暉
綾子の弟。
石田 由香利 - 橋本愛
直澄の娘。高校生。
石田 直己 - 永江祐貴
直澄の息子。大学生。
小西 美穂 - 香里奈(友情出演)
達夫の娘。在宅で仕事をしている。
小西 貴子 - 麻生祐未
達夫の元妻。
砂川 信夫 - 岩松了
会社経営に行き詰まり失踪する。
砂川 里子 - 美保純
信夫の妻。
秋吉 勝子 - あめくみちこ
ほっかほっかお弁当「しやく亭」勤務。
秋吉 克之 - 中村扇雀
勝子の兄。秋吉印刷経営者。
小糸 信治 - 堀部圭亮
ヴァンダール千住北ニューシティー2025号室住人。
佐野 利明 - 山上賢治
ヴァンダール千住北ニューシティー管理人。
片倉 信子 - 荒川ちか
義文の娘。父子家庭で育つ。
石田 キヌ江 - 江波杏子
直澄の義母。由香利・直己の祖母。
宝井 睦夫 - 平田満
定食屋「宝食堂」店主。
宝井 敏子 - りりィ
睦夫の妻。
石田 直澄 - 杉本哲太
由香利・直己の父親。幼少時に家族を火災で失う。
片倉 義文 - 沢村一樹
簡易旅館「片倉ハウス」を営む。

スタッフ[編集]

  • 原作:宮部みゆき「理由」(新潮社)
  • 企画協力:河野治彦(大沢オフィス
  • 脚本:高橋麻紀
  • 監督:山本剛義
  • 助監督:桜庭信一
  • 音楽コーディネーター:溝口大悟
  • オープニングテーマー:ゲイリー芦屋
  • サウンドデザイン:石井和之スポット
  • 撮影:近江正彦(Bカメ)
  • CG:鳥尾美里
  • プロデューサー:津留正明、渡辺良介(大映テレビ)、塚原あゆ子(ドリマックス
  • AP:都築歩(大映テレビ)
  • 制作協力:大映テレビ
  • 製作著作:TBS

注釈[編集]

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  1. ^ 映画版では、1991年築 荒川区南千住6 アクロシティが舞台として使用された。
  2. ^ 新潮文庫に収められたのは、同文庫に著者の代表ミステリーが多数入っていたからという、宮部からの要望であった[2]

出典[編集]

  1. ^ 川口則弘 『直木賞物語』 バジリコ2014年、395 - 398頁。ISBN 978-4-86238-206-1
  2. ^ 本書巻末の筆者のあとがき。
  3. ^ 「月曜ゴールデン」枠で4週にわたり、宮部みゆきの名作ミステリーをドラマ化!”. 宮部みゆき・4週連続 “極上”ミステリー 企画意図. TBS. 2017年3月12日閲覧。

外部リンク[編集]