水の旅人 侍KIDS

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水の旅人 侍KIDS
監督 大林宣彦
脚本 末谷真澄
原作 末谷真澄
製作 村上光一
海老名俊則
堀内實三
出演者 山崎努
伊藤歩
尾上丑之助
原田知世
音楽 久石譲
主題歌 中山美穂あなたになら…
撮影 阪本善尚
編集 大林宣彦
配給 東宝
公開 日本の旗 1993年7月17日
上映時間 106分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 20億3000万円[1]
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水の旅人 侍KIDS』(みずのたびびと さむらいキッズ)は、1993年公開の日本映画

あらすじ[編集]

悟少年が出会った一寸法師のような身長十七センチの小さなは、墨江少名彦(すみのえのすくなひこ)という水の精であった。少名彦は水の源からやって来たと言い、海を目指していると語る。悟は少名彦との生活で勇気や自然への優しさと武士の心を学ぶが、水質汚染で体を蝕まれた少名彦の体は日増しに弱まっていった。悟は少名彦の為に沢の清水を取ろうとし、遭難してしまう。悟の危機を知った少名彦は単身山へ向かったが、瀕死の状態になってしまう。悟は少名彦を助けるため水源に向かい、洞窟の奥深くで水源の水を浴びた少名彦は、新たに生まれ変わり海を目指して旅立っていった。

キャスト[編集]

主なキャスト

侍の姿をした水の精。
小学生。少し内気な所のある男の子だったが、少名彦と出会った事によってその性格が徐々に変化していく。
悟の姉。思春期真っ只中&反抗期気味で常にイライラしている。悟の内向的な性格にもイライラしており、また、悟がそうした性格になったのは両親が甘やかしているからだと両親を非難する。
ジュースの空き缶を窓からポイ捨てしてしまう。
千鶴子と悟の母。
千鶴子と悟の父。

その他

スタッフ[編集]

原作[編集]

「雨の旅人」マガジンハウス (1992/02) ISBN 4838703155

原作者、末谷真澄自身が、脚本を手がけている。 尚、本作に関して末谷自身による絵本(絵:渡辺有一 フジテレビ出版扶桑社 ISBN 4594011934)も刊行されている。

特記事項[編集]

  • フジテレビ制作のハイビジョンの合成を多用した夏休みの大作映画。ハイビジョンの合成は全編の9割にも及び[2]、当時の最先端技術を導入した映画として注目され、大ヒットとなった。
    主人公が水の精ということで水との合成が多いが、水は本来特撮には向かないもので、業界では相当タブー視されていた。そのタブーで誰もやらなかったところをあえて大林が映画の制作を買って出ている。製作は二班体制で行われ、合成作業はぎりぎりまで時間がかけられた。そのためラストのプリントが届いたのは映画の完成披露試写会での舞台挨拶の途中であった。
  • 本作は監督の大林宣彦が師とあおぐ本多猪四郎に捧げた特撮映画である。本多猪四郎は1954年の『ゴジラ』の監督として知られるが、本多がゴジラの新作を演出する際には、大林が助監督をやるという話もあったという。作中にも悟少年の祖父の遺影として本多の肖像が使用されている。奇しくも本多が亡くなったのは大林が「水の旅人」をゴジラ撮影のホームグラウンド東宝撮影所で撮影している最中のことであった[3]
  • 本作は末谷真澄の原作、脚本であるが、末谷による脚本の1996年の『モスラ』から始まる「平成モスラシリーズ」の原点というべき作品であり、妖精の助けで子供が一回り成長する点や自然の美しさをテーマにしている点に共通点がみられる。
  • 公開当時、フジテレビ系で宣伝された際、少名彦は一寸法師として宣伝されていた。
  • ウゴウゴルーガ』のウゴウゴ君とルーガちゃん、シュール君による番宣CMも放映された。
  • 公開前から、少名彦の姿に扮した映画関係者の数人が、フジテレビ系列で放送されたプロ野球試合の観覧席に、毎回観客に混ざって現れ、宣伝活動を行い、毎回その姿が映し出された。
  • 舞台演出家の鴻上尚史がメイキングビデオを撮影している。大林監督の前作「青春デンデケデケデケ」(1992年)を見て、おおいに触発された鴻上は、大林から映画を学びたいとメイキングビデオの撮影を嘆願。鴻上が撮影したメイキングビデオは「映画の旅人」と題して、映画公開時にポニーキャニオンから発売された。このメイキングは後の同作のDVD化にあたって特典映像として収録されている。(「水の旅人」の映画パンフレットには鴻上のインタビュー記事が掲載されている。)
  • 本作のテーマ曲はロンドン交響楽団の演奏による。

脚注[編集]

  1. ^ 1993年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  2. ^ 石井博士ほか 『日本特撮・幻想映画全集』 勁文社、1997年、359頁。ISBN 4766927060
  3. ^ 大林宣彦著「4/9秒の言葉―4/9秒の暗闇+5/9秒の映像=映画」(創拓社、1996.7)P224-225

参考文献[編集]

  • 4/9秒の言葉―4/9秒の暗闇+5/9秒の映像=映画(創拓社、1996.7)

受賞歴[編集]

外部リンク[編集]