ロンドン交響楽団
ロンドン交響楽団 | |
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ロンドン交響楽団 | |
基本情報 | |
原語名 | London Symphony Orchestra |
出身地 | イギリス、イングランド、ロンドン |
ジャンル | クラシック音楽 |
活動期間 | 1904年 - |
公式サイト |
lso |
メンバー |
首席指揮者 アントニオ・パッパーノ 名誉指揮者 サイモン・ラトル 首席客演指揮者 ジャナンドレア・ノセダ フランソワ=グザヴィエ・ロト 桂冠指揮者 マイケル・ティルソン・トーマス |
ロンドン交響楽団(ロンドンこうきょうがくだん、英語: London Symphony Orchestra、略称LSO)は、イギリスのロンドンを拠点とするオーケストラ。ロンドンのオーケストラの中でも中心的存在[注釈 1]。本拠地は1982年よりロンドンのバービカンセンターに置く。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とならび、「女王陛下のオーケストラ」としても知られ、名誉総裁(パトロン)にはエリザベス2世が就いている。楽員数89(2018年現在、公式サイトによる)。長らく三管編成オーケストラだったが、ロンドンの楽団としてはBBC交響楽団に次いでほぼ四管に近い編成を実現している。
概要
[編集]歴史
[編集]1904年に、クィーンズホール管弦楽団のメンバーを中心に、英国初の独立採算、自主運営のオーケストラとして発足。同年6月9日に、クィーンズホールにおいて、ハンス・リヒターの指揮で第1回コンサートを開催した。その後、リヒターは首席指揮者に就任し、1911年にエドワード・エルガーにその座を譲るまで楽団の基礎を固める。エルガーの後も、アルトゥール・ニキシュ、トーマス・ビーチャムなどの錚々たる名指揮者が首席についているほか、カール・ベームやレナード・バーンスタインが総裁に就任している。
1906年には、英国のオーケストラとして初めて海外ツアーを実施し、パリで演奏を行った。アメリカ(1912年)、イスラエル(1960年)、日本(1963年)へのツアーも、英国のオーケストラとして初めて行っている。1912年のアメリカ公演では、当初タイタニック号を利用する予定であったが、予定変更で危うく命拾いした[1]。
歴代首席指揮者等
[編集]総裁(President)
[編集]- 1920年代 ハワード・ドゥ・ウォールデン
- 1948年 - 1957年 ウィリアム・ウォルトン
- 1958年 - 1974年 アーサー・ブリス
- 1977年 - 1981年 カール・ベーム
- 1987年 - 1990年 レナード・バーンスタイン
- 2007年 - 2013年 コリン・デイヴィス
首席指揮者(Principal Conductors)
[編集]- 1904年 - 1911年 ハンス・リヒター
- 1911年 - 1912年 エドワード・エルガー
- 1912年 - 1914年 アルトゥール・ニキシュ
- 1915年 - 1916年 トーマス・ビーチャム
- 1919年 - 1923年 アルバート・コーツ
- 1930年 - 1931年 ウィレム・メンゲルベルク
- 1932年 - 1935年 ハミルトン・ハーティ
- 1950年 - 1954年 ヨーゼフ・クリップス
- 1961年 - 1964年 ピエール・モントゥー
- 1965年 - 1968年 イシュトヴァン・ケルテス
- 1968年 - 1979年 アンドレ・プレヴィン
- 1979年 - 1983年 クラウディオ・アバド
- 1987年 - 1995年 マイケル・ティルソン・トーマス
- 1995年 - 2006年 コリン・デイヴィス
- 2007年 - 2015年 ヴァレリー・ゲルギエフ
- 2024年 - アントニオ・パッパーノ[2][3][4]
音楽監督(Music Director)
[編集]- 1983年 - 1988年 クラウディオ・アバド
- 2017年 - 2023年 サイモン・ラトル[5][6]
副客演指揮者
[編集]- 1985年 - 2008年 リチャード・ヒコックス
自主レーベル
[編集]ロンドン交響楽団は2000年に自主レーベルLSO LIVEを設立し、首席指揮者であるコリン・ディヴィスをはじめ、ベルナルト・ハイティンク、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチなど、多くの指揮者とのライブ録音をCD化し、販売している。多くの作品はCDだけでなくSACDも存在する。日本でも大型レコード店にて入手可能である。また一部の作品はiTunes Music Storeでも入手出来る。
録音
[編集]映画音楽
[編集]ロンドン交響楽団はクラシック音楽のほかに、アメリカ合衆国の映画『スター・ウォーズシリーズ』や『バック・トゥ・タイタニック』など映画音楽の録音にも、戦前から数多く参加しており、この分野でもその名が知られている。1922年に無声映画で伴奏を務めたのが初めての映画の仕事であった[1]。
日本映画では、市川崑監督作の『火の鳥』(テーマ音楽:ミシェル・ルグラン)、大林宣彦監督作の『水の旅人』(音楽:久石譲)のテーマ音楽に当楽団が起用されている。黒澤明が『乱』で当初、このオーケストラを起用するつもりだったという逸話もある(武満徹の反対に遭い、札幌交響楽団が起用された)。
ゲーム音楽
[編集]日本ファルコム製作ゲームのBGMをアレンジした2枚組CDアルバム「FALCOM NEO CLASSIC」が1992年にキングレコードから発売された。指揮はコンスタンチン・パブロフ。1枚は服部隆之の編曲によるフルオーケストラだが、もう1枚は松武秀樹と入江純によるシンセサイザー作品となっている。また、近年ではアーケード版『ディシディア ファイナルファンタジー』の演奏も担当した。作曲は石元丈晴、指揮・編曲は佐藤賢太郎。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2012年ロンドンオリンピックの開会式でも同楽団が起用されている。
出典
[編集]- ^ a b 「世界のオーケストラ123」音楽之友社、1993年、P97
- ^ 音楽現代1月号 2022, p. 92 35、ロンドン交響楽団=次期PCにアントニオ・パッパーノ(2023/24より).
- ^ “Our Conductors” (英語). London Symphony Orchestra. About Us. 2024年1月7日閲覧。
- ^ “ロンドン発 〓 ロンドン響が2024/2025シーズンを発表、アントニオ・パッパーノ体制がスタート”. 月刊音楽祭. 楽壇ニュース. 2024年8月30日閲覧。
- ^ Sir Simon Rattle appointed Music Director(ロンドン交響楽団 2015年3月3日 2015年5月9日閲覧)
- ^ 音楽現代1月号 2022, p. 97 世界の主要オーケストラ 音楽監督・首席指揮者一覧表.
参考文献
[編集]- 『音楽現代1月号』株式会社 芸術現代社、2022年。
外部リンク
[編集]- London Symphony Orchestra - 公式ウェブサイト
- 招聘会社KAJIMOTOによるプロフィール
- ロンドン交響楽団 - YouTubeチャンネル
- ロンドン交響楽団 (@londonsymphony) - X(旧Twitter)