あべのハルカス

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阿部野橋ターミナルビル > あべのハルカス
あべのハルカス
Abeno Harukas
Abeno Harukas 20140507-001.jpg
天王寺公園入口から2014年5月撮影
施設情報
所在地 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目1番43号
座標 北緯34度38分45.41秒
東経135度30分51.36秒
座標: 北緯34度38分45.41秒 東経135度30分51.36秒
状態 完成
着工 2010年平成22年)1月9日
竣工 2014年(平成26年)3月7日[1]
開業 2013年(平成25年)6月13日(百貨店先行開業)
2014年3月7日(全面開業)
用途 鉄道駅、百貨店、事務所、ホテル、美術館、展望台
建設費 約760億円
地上高
屋上 300m
最上階 60階
各種諸元
階数 地上60階、地下5階、塔屋1階
敷地面積 28,738.06 m²
建築面積 24,975.25 m² (建蔽率87%)
※うちタワー館6,123.74m²
延床面積 352,981.73 m² [2]容積率1228%)
※うちタワー館212,207.71m²
構造形式 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
エレベーター数 56基(東芝製36基、三菱製12基、フジテック製3基、日立製5基)※東芝はオフィス用・ホテル用・非常用兼人荷用などを、三菱は展望台直通用・百貨店用のエレベーターを、日立は百貨店内の業務用を、フジテックは展望台の移動用・美術館用を担当。
駐車台数 約180台
関連企業
設計 竹中工務店(設計全般)、ペリ・クラーク・ペリ・アーキテクツ(外装監修)
施工 竹中工務店、奥村組大林組大日本土木銭高組
デベロッパー 近畿日本鉄道
あべのハルカスと阿倍野歩道橋
300m地点(58階屋外広場より撮影)

あべのハルカス(Abeno Harukas)は、大阪市阿倍野区に立地する超高層ビル阿部野橋ターミナルビルの中核を担っている。2010年平成22年)1月9日に着工され、2014年(平成26年)3月7日に全面開業した[3][4][5]

地上60階建て、高さ300mで、日本で最も高い超高層ビルであると同時に、日本初の「スーパートール」(高層ビル・都市居住協議会=CTBUHの基準による300m以上の超高層建築物)である。また、日本国内の構造物としては東京スカイツリー(634m)、東京タワー(332.6m)に次ぐ3番目の高さ(西日本で最も高く、全国においても東京23区以外で最も高い)である。なお、CTBUH基準では居住構造物のみを「建築物」と定義しているため、電波塔である東京スカイツリーや東京タワーは「スーパートール」にはあたらない。

ビル固有の郵便番号は545-60xx(xxは階層。地下・階層不明は545-6090)。

概要[編集]

近畿日本鉄道の前身である大阪鉄道大阪阿部野橋駅構内で1937年昭和12年)から営業を行ってきた阿部野橋ターミナルビル旧本館(百貨店西館)の建替計画により建築された建物であり、建築規模は高さ300m、延床面積21万2,000m²、地上60階・地下5階(SRCS造)である[6][7]。2011年2月から地上工事が始まり、2014年3月に竣工、同年3月7日にグランドオープンした[8]。工事中の2012年8月時点で高さ300mに到達し横浜ランドマークタワー(高さ296m)の高さを抜き、「日本一高いビル」の称号が大阪に移った[9][10][11][12]

旧本館の老朽化に伴う建替計画は、2006年の秋ごろから具体的な検討作業が始まった。計画当初は航空法による高さ制限が約295mの制限区域に入っていたために、270m前後の高さを予定していたが[13]、2007年春の航空法の改正により制限がなくなったことを受け、日本一の高さとなるビルを建設する計画へ変更し[6]、同年8月8日に総事業費約1,300億円をかけ高さ300mの超高層ビルに建て替える計画を発表した[14]。300mとした理由については、切りの良い数字であり、日本初のスーパートールになることと、高さ制限が青天井ではいずれ抜かされるところまで考慮したものであり、同日の記者会見で近鉄の岡本直之副社長(当時)は「平成通天閣として親しまれるビルにしたい」と意気込みを語った[15]

ビル名称の「ハルカス」は古語の「晴るかす」に由来しており、平安時代に書かれた『伊勢物語』の第九十五段では、「いかで物ごしに対面して、おぼつかなく思ひつめたること、すこしはるかさん」という一節が記されている[16]。この言葉には「人の心を晴れ晴れとさせる」という意味があり、ビルの上層階から晴れやかな景色を見渡して爽快感を味わえることや、多彩で充実した施設で来訪者に心地よさを感じてもらいたい、という思いが込められている[17]。なお、地名は「あべの」であるが、これに関しては「大阪」「天王寺」「上方」などの案もあった。しかし、日本一の超高層ビルになることで、知名度を上げていけるのなら「あべの」を全国区にしたいという意図により「あべの」が採用された[18]

外観デザインに関しては、ペリ・クラーク・ペリ・アーキテクツ代表のシーザー・ペリが監修を務めた。ぺリは、台湾台北101が建設されるまでは世界最高層ビルであったマレーシアペトロナスツインタワーなど、数々の超高層建築物の設計を務めていた。大阪では過去に国立国際美術館大阪歴史博物館などを設計している。建物は全面がガラス旭硝子製)[19][20]で覆われたカーテンウォールLIXIL製品)[21]であり、三段階にセットバックする立体構造となっている。各段階の屋上空間には緑地空間が設けられ、周辺の公園施設と協調して緑のネットワークを形成するほか、建物内部では吹き抜け空間を利用した「光と風の道」を創出することでエネルギー消費量を低減するなどの環境対策が取られている[6]

あべのハルカスの低層階には近鉄百貨店(あべのハルカス近鉄本店)と美術館(あべのハルカス美術館)[22][23][24]、中層階にはオフィス[25]、高層階にはホテル大阪マリオット都ホテル)や展望台が入居している。

歴史[編集]

施工技術[編集]

あべのハルカスは、設計全般を竹中工務店、外観デザインを竹中工務店とシーザー・ペリ(ペリ・クラーク・ペリ・アーキテクツ代表)、施工を竹中工務店奥村組大林組大日本土木銭高組からなる共同企業体が担当した。

施工場所は道路鉄道が複雑に入り混じる交通の結節点であることに加え、百貨店の東館(ターミナルビル新館)を営業しながら、立体的に複雑な構造の超高層ビルを敷地一杯に建設するという工事であり、竹中工務店の作業所長に「日本一難しい現場」と言わしめるほどの難所であった。

準備段階として大阪阿部野橋駅のプラットホームを移動させた上、百貨店の仮店舗の設置や増床工事に取り掛かった。2009年3月より旧館の解体工事を開始、同年内にはほぼ完了し、2010年1月よりタワー館の基礎工事を開始した。

地下部分の施工は逆打ち工法を採り入れ、地上部の工事を並行して進めており、PC化やユニット化を徹底することで作業効率の向上や安全の確保を図っている。余分なスペースがない中で、大きな課題の一つであった資材および機材置場の確保については、セットバック構造により生まれる空間を有効活用することで解決する計画であった[6]。また、竹中工務店では施工における各分野のスペシャリストを結集し、幾重もの徹底した検証を経てあらゆる不安要素を排除した[6]

フロア構成[編集]

近鉄百貨店 あべのハルカス近鉄本店[編集]

地下2階から地上14階には、核店舗として「あべのハルカス近鉄本店」が既存の本館と合わせて売り場面積10万m²と単独の百貨店としては日本最大の規模に増床して入居しており、近鉄百貨店はこの増床に約230億円を投資している[26]。2012年11月、近鉄百貨店はあべのハルカスの全面開業に先行して、低層部の百貨店タワー館部分を2013年夏に開業させると同時に、店舗名を「近鉄百貨店阿倍野本店」から「あべのハルカス近鉄本店」に改めると発表した[27]

そして、2013年5月には「あべのハルカス近鉄本店タワー館」の先行開業日が同年6月13日と発表され[28]、タワー館の概要資料が公開された[29]。6月13日にタワー館が開業した後は、旧新館を順次改装しウイング館としてリニューアルが進めれられ、10月10日には第2期分としてウイング館の4階から8階までがオープン[30]、2014年2月22日にはウイング館の地下2階の一部と地上2階から4階までが専門店街「ソラハ」としてオープンした。これにより、ウイング館の残りを含めて「あべのハルカス近鉄本店」が全面グランドオープンした[31][32][33]

オフィスエリア[編集]

オフィスエリアは1フロア2,400m²と大阪地区有数の広さである。照明設備にLEDや内部吹き抜け空間を利用し、自然採光や自動調光システムを利用するなど最先端設備を多数導入しており、省エネルギー性を実現するように工夫されている[18]。なお、オフィスのメイン照明、廊下およびロビー照明に設置されるLED照明には、同オフィスに入居しているシャープ製の製品が採用された[34][35]。オフィスワーカーのサポート機能には金融機関カフェなどの利便施設のほか、保育園「近鉄ほいくえんハルカス」が設けられている[36][37]。「近鉄ほいくえんハルカス」は近畿日本鉄道が初めて運営する保育園である[38]。同オフィスで働くオフィスワーカーの子供だけではなく、近鉄あべのハルカス本店やホテル、美術館に来場した客の子供の一時預かりサービスも実施されている[18]

主なテナントには、総合家電メーカー大手のシャープの営業拠点が入居している。大阪市内に複数ある営業拠点を集め、経営効率を高めるのが主な理由であるが[39]、あべのハルカスが関西の玄関口である関西国際空港からのアクセスの良さに加え、最高級ホテルや百貨店が入居するため日本国外から訪れる取引相手との商談に便利であることも入居の決め手となった[40]。また、18階の銀行証券会社を集積する金融フロアに、池田泉州銀行が入居している[41]。23階・24階には大阪大谷大学四天王寺大学大阪芸術大学阪南大学が100坪 - 300坪程度のサテライトキャンパスを開設している[42][43][44]

その他、大阪市立大学医学部附属病院が、公立大学法人として全国初の健診施設である「先端予防医療部附属クリニックMedCity(メッドシティ)21」を21階に開設した[45][46]関西電力ゼネコン奥村組など50社以上からも入居の申し込みが寄せられている[47]

美術館[編集]

16階には「あべのハルカス美術館」があり、特別顧問にはシカゴ美術館東洋部長や大阪市立美術館金沢21世紀美術館兵庫県立美術館の館長を歴任した蓑豊が[48]、また館長には大和文華館館長の浅野秀剛が就任している。

ターミナル立地にふさわしい、誰もが気軽に芸術文化を体験し楽しめる都市型美術館」をコンセプトにし、国宝重要文化財の展示や、近鉄沿線の文化財に焦点を当てた企画、西洋美術・現代美術などジャンルにとらわれず、多彩で魅力のある展覧会が開催される[49]。また、火曜日から金曜日までは仕事帰りでも立ち寄りやすいように、20時まで開館している。

ホテル[編集]

展望台「ハルカス300」[編集]

展望台から見た大阪中心部
60階展望台から見た夜景
吹き抜け構造の58階屋外広場

58階から60階は、「ハルカス300」という展望台として、一般客に有料で開放。年中無休で、基本の営業時間を10:00 - 22:00に定めている。営業時間中には、ハルカス側が極度の混雑を見込んだ場合を除いて、入場者に滞在時間の制限を課していない。また、時期によっては、開場時間の繰り上げによって営業時間を延長することもある。

なお、以下に記す料金やサービスは、2014年6月時点での情報に基づいている。そのため、今後の状況によっては、変更の可能性がある。

入場券・入場料金[編集]

個人単位での入場に必要な「個人入場券」については、ハルカス2階チケットカウンター(「あべのハルカス近鉄本店タワー館」2階エントランスの西隣)で、「個人入場券」を兼ねた当日券を入場当日の21:20まで販売。東京スカイツリーなどでの実例を踏まえて[50][51]、1名あたりの入場料金を、大人(18歳以上)1,500円、中高生(12歳 - 17歳)1,200円、小学生(6歳 - 11歳)900円、幼児(4歳 - 5歳)600円に設定している[52] 。3歳以下の乳児の入場は無料。15名以上の団体で入場する場合には、団体料金を適用したうえで「団体入場券」を発行する。

また、入場当日の指定した時間内でハルカス16階チケットカウンターで「個人入場券」と引き換えることを条件に、購入者が営業時間内から15分単位で入場日時を指定できる日時指定券も用意。ハルカス16階チケットカウンターに加えて、チケットぴあが運営する「ハルカス300」公式サイト内の「ハルカス300webチケット」ページ、(近鉄阿部野橋駅を含む)近鉄の主要駅にある営業所、「Famiポート」(ファミリーマート店頭のマルチメディア端末)、近畿日本ツーリストグループの主要店舗・営業所で販売している。料金は、指定の日時を問わず、当日券の料金に一律で500円を加算。原則として入場日の2ヶ月前から販売しているが、販売終了日は販売ルートによって異なる。

ちなみに、オープンから2014年3月31日までは、混雑を回避すべく完全予約制を採用。その関係で日時指定券のみ販売していたため、「入場券」との引き替えを主にハルカス2階チケットカウンターで担っていた[53]当日券の販売を開始したのは、同年4月1日からである[54]。また、入場者には券種を問わず、関連施設(あべのハルカス美術館や「あべのハルカス近鉄本店」の一部フロア)での割引特典を付与している。

なお、大阪マリオット都ホテルの宿泊者は、営業開始前の早朝のハルカス300を無料で観覧する事が出来る[55](入場時間は季節によって異なる)。

入場・退場方法[編集]

「ハルカス300」の入退場口は、16階に設けられている。ハルカス2階チケットカウンター当日券を購入した場合には、同じ階の北南角にある「ハルカスシャトル」(低層用直通エレベーター)で16階へ移動したうえで、当日券に印刷されているQRコードを改札機タイプの入場ゲートにタッチ。あらかじめ日時指定券を確保した場合には、指定した時間までに「ハルカスシャトル」で移動してから、ハルカス16階チケットカウンターで「入場券」と引き換えれば当日券と同じ方法で入場できる。入場券は発券後15分以内に入場しなければ無効となるので注意が必要。

入場ゲートの先には、16階(地上80.6m)から60階(地上287.6m)までの間を分速360mで移動する「展望台エレベーター」(高層用直通エレベーター、いずれも三菱電機製)を2基稼働。展望台への移動中には、現在の高さをデジタル映像で表示するほか、宇宙の星をかたどったイルミネーションや光の帯を後部の壁に組み込まれたスクリーンへ次々と映し出している[56]

59階には退場用のフロアを設置するとともに、60階で乗客が降車して空になった展望台エレベーターに乗ってハルカス300から退場する。 59階からこのエレベーターで16階の入退場口へ移動。そこからハルカスシャトルで下層に降りるか、入退場口の外にあるエスカレーターを使い、1回の乗り継ぎをはさんで、14階(「あべのハルカス近鉄本店タワー館」の最上階)まで移動できるようになっている。

一度退場してしまうと、入場ゲートへのタッチに使用した入場券ではハルカス300へ再入場できない(東京スカイツリーなどの展望施設も同様)。

フロアの概要[編集]

58階から60階までのフロアではいずれも、LIXILグループが開発したインターロック工法のガラスカーテンウオールで壁面を構成(総使用面積6,000平方メートル)[57]。気候条件が良ければ、北方に京都から六甲山系、西方に明石海峡大橋から淡路島、東方に生駒山系、南方に金剛山系や関西国際空港などを一望できる[58]。また、58階の「天空庭園」以外のエリアでは冷暖房を完備。58階・59階・60階の間には、入場者が自由に移動できるようにエスカレーターを設けている。

「ハルカス300」では、いずれのフロアでも、外部からの飲食物の持ち込みを禁じている。その一方で、58階で「SKY GARDEN 300」(カフェダイニングバー形式のレストラン)を営業しているため、58階から移動しない限り食事は可能である。「SKY GARDEN 300」では、地元・近畿地方の食材を用いたメニューや、「パインアメソフトクリーム」(大阪市天王寺区に本社のあるパインとのコラボレーションによる世界で唯一のソフトクリーム)などを提供している[59]

58階には、三層吹き抜け構造の屋外広場「天空庭園」、「SKY GARDEN 300」、男女トイレを配置。「SKY GARDEN 300」では、「天空庭園」の一部にも座席を設けているほか、テイクアウトにも対応した飲食物(パインアメソフトクリームなど)を「天空庭園」内で飲食することを認めている。

屋外展望台では日本一高い地上238mにある「天空庭園」では、イベントの開催・テレビ番組の生中継に対応したウッドデッキを中央部へ設けるとともに、窓際に植栽や四季折々の花を配置。天候や季節によっては、夜間に1日3回のペースで、「ウッドデッキ」をスクリーン代わりに利用した『HARUKAS 300 光と音のShow』を4分間上演する。過去には、吉本新喜劇史上初めての「天空ライブ」や、「あべのハルカス近鉄本店」の福袋企画と連動した公開結婚式なども開催している。また、ウッドデッキと西側の窓の間には、人間が1人往来できる程度の隙間をはさんで、60階まで達する高さの柱状構造物を2本設置。4月下旬 - 5月中旬および7月下旬 - 8月上旬には、この隙間を縫う格好で太陽が大阪湾方面に沈む光景(ハルカスヘンジ)を、「ハルカス300」内の全フロアで鑑賞できる。

59階には、前述の退場口に加えて、「あべのハルカス」に関するグッズを販売するショップ「SHOP HARUKAS 300」を設置[52]。ビル内のトイレとしては日本一高い場所(280m)にある東側の男女トイレには、東方の景色を一望できるように、壁面の一部にガラスカーテンウオールを使用している[60]。なお、時間帯によっては、60階でも一部のグッズを小型ワゴンで販売することがある。

60階は、フロア全体にガラスを配した屋内回廊「天上回廊」で構成。床部分の高さは約288m[61](287.6m)で、日本の屋内展望台では、東京スカイツリーに次いで2番目に高い。また、ビルにおける展望台としては、日本一の高さである。なお、西側の窓際には、58階まで見通せる強化ガラス製の床を敷設。58階への吹き抜けに面する壁にもガラスカーテンウォールを入れているため、吹き抜けを通じてガラス越しに「天空庭園」の様子を一望できる。

サービス[編集]

60階の南西角には、記念撮影用のフォトスポットを設けたうえで、1枚1,200円のフォトサービスを随時実施。撮影機器(デジタルカメラやカメラ機能を内蔵した携帯電話スマートフォンタブレット)を持参している場合には、スタッフに撮影を依頼すれば、有料分の撮影に入る前にその機器で写真を1枚撮影する(無料)。有料分の写真については、撮影の直後に現像。利用者は、現像内容を確認したうえで、写真の仕上がりに納得すれば購入できるようになっている。なお、購入を希望した場合には、撮影した写真を「あべのハルカス」のシルエットをかたどった立体台紙に無料で封入する[62]

60階のインフォメーションカウンターでは、希望者に対して、「HARUKAS WINDOW」(4種類のオリジナルアプリを内蔵したタブレット)を1時間500円で貸し出している。この端末では、実際の方位と連動させたマルチメディア型の解説アプリや、好天時や夜間に撮影した風景の動画を閲覧できるアプリなどを利用できる[63]

地上300mのヘリポート[編集]

地上300mにある屋上には、災害時・非常時に備えてヘリポートを設置している。また、北東と南西の角では、大阪市消防局が火災監視用の高所カメラを1台ずつ稼働[64]。吹き抜けと接する中央部では、風向風速計発信器を通じて、日夜風を観測している[65]。このため、オープン当初は原則として、ハルカス側の許可を受けた関係者にしか屋上への立ち入りを認めていなかった[66]

しかし、「ハルカス300」では2014年5月7日から、入場者への有料オプションサービスとして「ハルカス300ヘリポートツアー」を試験的に実施[67]。当初は同月31日で終了する予定だったが、入場者からの評判が高いことなどから、6月1日以降も継続している[68]

「ハルカス300ヘリポートツアー」は、悪天候時や非常時などを除いて、開場後から日没直前まで1日に数回開催。移動を含めて約30分間のツアーで、「ハルカス300」への入場料とは別に、参加料として一律500円を徴収する。ただし、先着順・30名単位でツアーを実施することから、申込場所を60階のインフォメーションカウンターに限定。このため、「ハルカス300」への入場前の申し込みや予約には対応していない。また、60階とヘリポートの間に傾斜の急な階段や段差があることから、参加者には年齢・健康状態・携行できる荷物などの制限や条件を課している。ヘリポートへの滞在時間は約15分間で、手持ちの撮影機器による写真撮影を条件付きで認めているほか、「ハルカス300」60階と同様の有料フォトサービスをヘリポート上で実施している。

交通アクセス[編集]

鉄道[編集]

バス[編集]

付記[編集]

  • 大阪阿部野橋駅のコンコースには、全面開業を前に「あべのハルカス情報ビジョン」を設置[69]。あべのハルカスに関する情報を映像で紹介するほか、ビジョンの付近にパンフレットの無料頒布スペースを設けている。
  • タワー館百貨店開業に伴い、2013年6月13日より近鉄大阪線のターミナルである大阪上本町駅から大阪阿部野橋駅までの運賃100円のシャトルバスを近鉄バスによって運行している[70]
  • あべのハルカスの周辺地域に、予想外に多大な数の放置自転車が止められるようになり、周辺地域の困惑を招いている。近所に公営・民営の駐輪場があり、7,000台が駐輪可能であるにもかかわらず、認知度の低さで利用が進んでいないためとされる。阿倍野区は、地域住民もハルカスを訪れる観光客も迷惑を蒙るとして、対策に乗り出している[71]
  • 2014年3月7日の全面開業まで100日を切った2013年11月27日から全面開業前日の3月6日まで毎日17時から23時までの間、ハルカスの室内照明を使って全面開業までの残り日数を表示するカウントダウンが行われていた[72][73]
  • 全面開業前の2014年1月13日(成人の日)には、新成人限定のイベント「ハルカスウォーク 地上300メートルの成人式」を実施。96名の新成人が、自ら抱負を書き込んだ襷を掛けながら、1階から「ハルカス300」60階までの階段(1637段)を上り切った[74][75][76]

脚注[編集]

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  1. ^ 日本一の超高層ビル「あべのハルカス」、日本一長いテープカットで幕開け あべの経済新聞 2014年3月7日
  2. ^ うち建設時に容積率算定の対象となった延床面積は334,120.34m²(タワー館204,234.64m²)である。
  3. ^ 高さ日本一の300M 大阪「あべのハルカス」全面開業 - 朝日新聞デジタル 2014年3月7日
  4. ^ あべのハルカス:「日本一尽くし」で全面開業 - 毎日新聞 2014年3月7日
  5. ^ 日本一300メートル、あべのハルカス全面開業 - 読売新聞 2014年3月7日
  6. ^ a b c d e 阿部野橋ターミナルビル タワー館 超高層日本一の高さ300mに挑戦 日刊建設工業新聞 2010年11月8日
  7. ^ 建築基準法上では地上62階・地下6階であるが、これは屋上階と、ウイング館との階高が異なることを考慮しているためである。本稿では公式の表記に倣い、地上60階・地下5階と記す。
  8. ^ ハルカス、7日に全面開業…展望台の予約好調 - 読売新聞 2014年3月3日
  9. ^ 大阪「あべのハルカス」高さ日本一のビルに 300メートル到達 - 日本経済新聞 2012年8月30日
  10. ^ 「あべのハルカス」高さ日本一に - YOMIURI ONLINE 2012年8月30日
  11. ^ 「あべのハルカス」、高さ300mに到達 -横浜ランドマーク抜き、日本一の高さに!
  12. ^ 「あべのハルカス」が日本一のビルに! 横浜ランドマークタワー超え300メートル到達
  13. ^ 梅田にない「のっぽビル」--伊丹の航路で高さ制限 日経ネット関西版 2010年1月6日閲覧[1][リンク切れ]
  14. ^ 阿部野橋ターミナルビル整備計画について (PDF) 近畿日本鉄道 2007年8月8日閲覧
  15. ^ “近鉄百貨店建て替え 阿倍野に日本一高層ビル”. 読売新聞 (読売新聞社). (2007年8月9日) 
  16. ^ 建設中の日本一高いビル「あべのハルカス」、完成時の高さ300メートル到達 - あべの経済新聞 2012年8月30日
  17. ^ あべのハルカス 名称・ロゴマークについて
  18. ^ a b c 大阪の新しいランドマーク「あべのハルカス」と新しいまちづくり。地域委員会講演会レポート - 公益社団法人大阪広告協会
  19. ^ AGCの建築用ガラスが大阪「あべのハルカス」に採用 〜外装に使用された当社合わせガラスが日本一の超高層ビルの安全性に貢献〜旭硝子株式会社 ニュースリリース
  20. ^ 旭硝子、建築用ガラスが大阪の超高層ビル「あべのハルカス」に採用 - 日経プレスリリース
  21. ^ “高さは地上300メートル、日本一高い、超高層ビル「あべのハルカス」にLIXILグループの技術が活かされました” (プレスリリース), LIXIL, (2014年3月7日), http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2014/070_company_0307_01.html 2014年5月11日閲覧。 
  22. ^ 「あべの美術館(仮称)」計画の特別顧問に蓑豊氏を招聘 近畿日本鉄道 2010年4月28日閲覧
  23. ^ 近鉄、日本一のっぽビルで国宝を展示 2014年開業の「阿部野橋ターミナルビル YOMIURI ONLINE 2010年1月4日閲覧[リンク切れ]
  24. ^ あべの美術館(仮称) 学芸員 募集要項 近畿日本鉄道 2010年11月30日閲覧
  25. ^ シャープ本社、阿部野橋ターミナルビルへの移転検討明言 MSN産経ニュース 2010年6月23日閲覧[2][リンク切れ]
  26. ^ 近鉄百貨店/阿倍野本店増床で投資額230億円 流通ニュース(2011年12月28日)
  27. ^ “報道用資料「あべのハルカス近鉄本店 全体概要」” (PDF) (プレスリリース), 近鉄百貨店, (2012年11月6日), http://www.d-kintetsu.co.jp/corporate/pdf_file/20121106161100.pdf 2013年6月15日閲覧。 
  28. ^ 近鉄百貨店 (2013年5月1日). “あべのハルカス近鉄本店タワー館の開業日等について (PDF)”. 2013年6月15日閲覧。
  29. ^ “報道用資料「6月13日(木)あべのハルカス近鉄本店タワー館オープン!」” (PDF) (プレスリリース), 近鉄百貨店, (2013年5月1日), http://www.d-kintetsu.co.jp/corporate/pdf_file/20130509094733.pdf 2013年6月15日閲覧。 
  30. ^ 「ハルカス」本店の一部専門店、10月10日に開業 - 日本経済新聞 電子版 2013年9月7日
  31. ^ あべのハルカスに「ソラハ」開業 女性向け専門店街 近鉄百貨店 - 日本経済新聞 電子版 2014年2月22日
  32. ^ 「ソラハ」も加わりハルカス近鉄本店が全面開業 - 読売新聞 2014年2月22日
  33. ^ 日本最大級の売り場が開業 ハルカスの近鉄百貨店本店 - SankeiBiz 2014年2月22日
  34. ^ シャープ、「あべのハルカス」オフィスゾーンにLED照明を約1万台納入 - 財経新聞 2013年10月23日
  35. ^ LED照明が晴れ晴れしく、あべのハルカスで50%の省エネを実現 - スマートジャパン
  36. ^ あべのハルカスの保育園「近鉄ほいくえん ハルカス」が 平成26年3月3日(月)に開園します! - 近畿日本鉄道ニューリリース 2013年12月3日
  37. ^ プロジェクト概要|完成予定図
  38. ^ 近鉄が保育事業に参入 「あべのハルカス」に保育園「近鉄ほいくえん ハルカス」を開設! 〜平成26年春 開園予定〜 - 近畿日本鉄道ニューリリース 2013年2月18日
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  44. ^ 阪南大学 あべのハルカスキャンパス概要 - 阪南大学ホームページ
  45. ^ あべのハルカスに「大阪市立大学医学部附属病院 先端予防医療部附属クリニックMedCity21」を開設! - 大阪市立大学ホームページ
  46. ^ 「あべのハルカス」で健診OKへ…大阪市大病院
  47. ^ 近鉄、大阪・阿倍野の新ビル名称は「あべのハルカス」 - 産経ニュース 2011年8月25日
  48. ^ 「あべの美術館(仮称)」計画の特別顧問に蓑豊氏を招聘
  49. ^ 「あべの美術館(仮称)」学芸員募集について
  50. ^ 展望台は「ハルカス300」 入場料大人1500円 近鉄・阿倍野 - MSN産経ニュースwest 2013年5月29日
  51. ^ 展望台は「ハルカス300」/入場料は大人1500円 - 四国新聞社
  52. ^ a b 大阪の新しいランドマーク「あべのハルカス」 平成26年3月7日(金)全館グランドオープン!! - 近畿日本鉄道ニューリリース 7ページ
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  58. ^ 最上層展望台を公開 ハルカス、300メートルの空中散歩MSN産経ニュース 2013年12月19日
  59. ^ あべのハルカス展望台のカフェ、人気に-パインアメソフトクリームなど提供 - あべの経済新聞、2014年3月14日
  60. ^ 落ち着いて用を足せない? 地上282メートルのトイレ - 朝日新聞デジタル 2014年5月12日
  61. ^ 高さ日本一のビル 展望台は「ハルカス300」入場料大人1500円 - スポニチ
  62. ^ 「ハルカス300」各種サービス
  63. ^ あべのハルカスの展望台(ハルカス300)専用アプリ『HARUKAS WINDOW』を企画・開発!
  64. ^ ハルカス、火の見やぐら化 大阪市消防局、屋上にカメラ朝日新聞デジタル 2014年5月19日
  65. ^ あべのハルカス(近畿日本鉄道㈱様)へ風向風速計モデムベーン C-W602 を納入小笠原計器製作所公式サイト「納入事例」
  66. ^ ただし、「ハルカス300ヘリポートツアー」開催前の2014年4月20日には、ジャニーズWEST(同月23日にCDデビュー)が「あべのハルカス」でのデビュー会見後にヘリポート上で報道陣を前にデビュー曲「ええじゃないか」を披露している(ジャニーズWEST「てっぺん取ったる!」日本一「あべのハルカス」頂上から宣言!を参照)
  67. ^ ~日本一高いビル「あべのハルカス」の屋上で吹き抜ける風を特別体験~「ハルカス300ヘリポートツアー」を実施!近畿日本鉄道 2014年4月30日
  68. ^ 「ハルカス300ヘリポートツアー」を6月1日(日)以降も実施~近畿日本鉄道 2014年5月21日
  69. ^ あべのハルカス(阿部野橋ターミナルビル タワー館) 2011/08/26 祝!高さ100m突破!
  70. ^ 近鉄上本町駅〜あべの橋駅(あべのハルカス前)間の一般乗合バス運行開始について (PDF, 近鉄バス 2013年5月29日)
  71. ^ 駐輪場足りているのに…大量の放置自転車 日本一あべのハルカス周辺 産経新聞 2013年12月31日
  72. ^ あべのハルカス全面開業まで「100」日点灯 - YOMIURI ONLINE 2013年11月28日
  73. ^ あべのハルカス、全面開業まで100日 壁面でカウントダウン MSN産経ニュースwest 2013年11月27日
  74. ^ 地上300メートルの成人式 あべのハルカス 朝日新聞デジタル 2014年1月13日
  75. ^ 高さ日本一のビルで「振り袖なし」成人式 60階まで1時間かけて登る Jcastニュース 2014年1月13日
  76. ^ あべのハルカス、新成人約100人が最上階まで階段で上る あべの経済新聞 2014年1月13日

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]