TSURUMIこどもホスピス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

TSURUMIこどもホスピスは、公益社団法人こどものホスピスプロジェクト(CHP)が運営する日本初のこどもホスピスである。

概要[編集]

開設は2016年4月1日[1]。コミュニティ型の子ども向けホスピスで、広場や遊び場の一部を遊び創造広場として地域住民にも開放しているのが特徴である。これは、この施設が大阪市の花博記念公園鶴見緑地の中にあることとも関係している。

2014年大阪市が公募した鶴見緑地駅前エリア(第2期)整備・管理運営事業の土地活用事業に、CHPのあそび創造広場が採択され、このホスピスが開業の運びになったという背景がある。

1982年イギリス、オックスフォードで開設された世界初の子どもホスピス、ヘレン&ダグラスハウスを手本としている[2][3]

TSURUMI こどもホスピスの基本方針[編集]

以下の6点が基本方針として掲げられている[1]

  1. 病院ではなく家である(Home from Home)
  2. 友として関わる(Friendship, Tender loving, Care alongside)
  3. 子どもが大切にされる社会を醸成する(Children First)
  4. 困難に見合ったリソースの配分を行う(Fairness)
  5. 財源を寄付に頼った慈善活動である(Free standing)
  6. 活動の透明性を保証する(Transparency)

利用対象者・利用[編集]

生命が脅かされた状態(LTC:Life-threatening condition)の18歳までの子どもが対象。 たとえば、小児がん先天性心疾患など。あるいは、進行性の病態、または不可逆性の重度の障害。 利用にはエントリーシートを提出の上、承認委員会の審査がある。 利用は無料。デイユースとステイがある。ステイは基本1回1泊[4]

所在地[編集]

  • 大阪市鶴見区浜1丁目1-77

アクセス[編集]

近隣の施設[編集]

  • 鶴見緑地プール
  • 鶴見緑地運動場

受賞歴[編集]

  • 一般社団法人こどもホスピスプロジェクトのコミュニティ型こどもホスピスは、2016年のGOOD DESIGN AWARDを受賞した[5]
  • 2017年1月「TSURUMIこどもホスピス」が、「第10回キッズデザイン賞 子どもたちを産み育てやすいデザイン 地域・社会部門 優秀賞(少子化対策担当大臣賞)」と「第26回AACA賞奨励賞」を受賞し、「2016年度優秀建築選(100選)」に選出された[6]
  • 2017年8月 TSURUMIこどもホスピスが第58回BCS賞(建築業協会賞)を受賞[7]

脚注[編集]

  1. ^ a b 「TSURUMI こどもホスピス」4月1日開業・日本初のコミュニティ型 難病の子ども向けホスピス〜大阪市鶴見区に開業』(プレスリリース)日本財団、2016年4月1日https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2016/20160401-22615.html2021年12月1日閲覧 
  2. ^ 東善仁 (2017年3月28日). “難病の子どもと家族の拠り所となる「こどもホスピス」の文化を日本に! 「TSURUMIこどもホスピス」の”もうひとつの家”としての在り方。”. マイプロSHOWCASE関西編 with 大阪ガスネットワーク. グリーンズ. 2021年12月1日閲覧。
  3. ^ 石井光太 (2021年10月1日). “なぜ大阪で初の民間「小児ホスピス」は誕生したのか 支援者の特別な思い”. デイリー新潮. 新潮社. 2022年7月29日閲覧。
  4. ^ 対象とする子どもと利用方法”. こどものホスピスプロジェクト. 2022年3月31日閲覧。
  5. ^ コミュニティ型こどもホスピス [TSURUMIこどもホスピス]”. Good Design Award. 日本デザイン振興会. 2021年12月1日閲覧。
  6. ^ 「TSURUMIこどもホスピス」がトリプル受賞”. 大成建設設計本部 (2017年1月). 2021年12月1日閲覧。
  7. ^ 「TSURUMIこどもホスピス」がBCS賞を受賞”. 大成建設設計本部 (2017年8月). 2021年12月1日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]