ケビン・マグヌッセン

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ケビン・マグヌッセン
Kevin Magnussen, 2019 Formula One Tests Barcelona (cropped).jpg
カタロニア・サーキットでのプレシーズンテストにて (2019年3月)
基本情報
フルネーム ケビン・ヤン・マグヌッセン
Kevin Jan Magnussen
略称表記 MAG
国籍  デンマーク
出身地 同・ロスキレ
生年月日 (1992-10-05) 1992年10月5日(26歳)
F1での経歴
活動時期 2014,2015,2016-
過去の所属チーム '14,'15 マクラーレン
'16 ルノー
所属チーム ハース '17-
車番 20
出走回数 92 (91スタート)
タイトル 0
優勝回数 0
表彰台(3位以内)回数 1
通算獲得ポイント 151
ポールポジション 0
ファステストラップ 1
初戦 2014年オーストラリアGP
2018年順位 9位 (56ポイント)
(記録は2019年第10戦イギリスGP終了時)
テンプレートを表示

ケビン・ヤン・マグヌッセンKevin Jan Magnussen, 1992年10月5日 - )は、デンマークのレーシングドライバー。 父親は元F1ドライバーのヤン・マグヌッセン

略歴[編集]

カートに乗り始めすぐにその才能を開花させ、フォーミュラ・フォードでシリーズチャンピオンを獲得。

2009年フォーミュラ・ルノーにMotopark Academyより参戦。フォーミュラ・ルノー・ノーザン・ヨーロピアン・カップ ではアントニオ・フェリックス・ダ・コスタに次ぐシリーズ2位、ユーロカップではシリーズ7位で終わる。

2010年からはF3に参戦。ドイツF3選手権にMotopark Academyとカーリンから参戦してシリーズ3位。 2011年イギリスF3にカーリンから参戦し、シリーズ2位を獲得している。

2012年からはフォーミュラ・ルノー3.5に参戦。2年目の2013年には5勝をあげシリーズチャンピオンを獲得する。

F1[編集]

マクラーレン・MP4-29を駆るマグヌッセン。(写真は2014年モナコGP

2010年マクラーレンの育成プログラムに加わった[1]

2012年からはシミュレーターでの作業を行うなど、本格的に開発に関わる様になる。 この年のヤングドライバーテストにてマクラーレンMP4-27をドライブし、最速タイムを記録。これはテストトータルの最速タイムとなった[2]

2013年はサードドライバーとなる。第18戦アメリカGP直前である2013年11月14日に、2014年のレギュラードライバー昇格がマクラーレンから発表された[3]。デンマーク人からF1ドライバーを輩出したのは2003年ミナルディから出走したニコラス・キエーサ以来11年ぶりとなる。

2014年、デビュー戦となる開幕戦オーストラリアGPでいきなり3位表彰台を獲得。さらに2位だったダニエル・リカルドの失格により2位に繰り上がった。デビュー戦での表彰台は、同じくマクラーレンからデビューした2007年ルイス・ハミルトン以来となる。しかし以後は同僚ジェンソン・バトン共々、表彰台に上がる事は無かった。シーズン終了後、マクラーレンはかつて仲違いした相手だったフェルナンド・アロンソと契約。これにより翌年のレギュラーシートを喪失し、翌年は再びサードドライバーに戻ることとなった。

2015年はアロンソがテスト中に大クラッシュに遭い、代役として開幕戦に出走したが、予選最下位・決勝はコースに出た直後にホンダ製パワーユニットが白煙を上げ、決勝をスタートできず(DNS)に終えた。また2015年10月16日にマクラーレンを離脱することが発表された。

2016年ルノーを離脱したパストール・マルドナドに変わって、ルノーから参戦することが2016年2月3日に正式発表された[4]。チームが復帰初年度ということもあり、戦闘力が高いとは言えないマシンでありながら7ポイントを獲得した。 一方でチームは、ルノーに移籍するニコ・ヒュルケンベルグのチームメイト探しに難航した。チームはマグヌッセンのオプション行使期限を延長するなど最後まで候補に入っていたが、最終的には自ら残留オファーを断り1年限りでルノーを去ることとなった。

2017年、2016年から参戦を開始したハースへ移籍[5]。決して戦闘力が高いとはいえないマシンではあったが時折、入賞するなどし前年よりも多い19ポイントを獲得しランキング14位となった。

2018年、引き続きハースから参戦。新車がバルセロナテストから好調で、2台とも総合タイムトップ10入りしたうえ、特にマグヌッセンの方は総合6位を記録し、今シーズンの「ダークホース」として注目された一因となった。開幕戦こそ低迷するが、第2戦バーレーンGPの5位入賞をきっかけに度々入賞するようになり、第8戦フランスGPの6位入賞を以て前年の成績を上回った。その後も入賞を重ねて最終戦まで中団グループの最上位であるドライバーズランキング7位の可能性を残していたが、1ポイントの獲得に留まり最終順位は9位で終えた。しかしながら総獲得ポイント・順位ともに自身最高の戦績を残し、ハースのエースドライバーであるロマン・グロージャンを大きく上回った。

2019年、ハースでの3年目を迎える。

家族[編集]

父親のヤン・マグヌッセンもマクラーレンからデビューを果たしたため、親子2代にわたりマクラーレンからのF1デビューとなる。父は1995年パシフィックGPでF1デビューしたが、この時点でケビンは既に3歳であった。ただし、同時期に参戦している二世ドライバーマックス・フェルスタッペンとは異なり、ヤンの参戦数が少ないこともあって親子両方と戦ったF1ドライバーはいない[6]

エピソード[編集]

  • 2015年オーストラリアGPで怪我のアロンソに代わって出走したが、これは20年前(1995年パシフィックGP)に父が代役出走した時比較すると「マクラーレンのテストドライバーの立場からの代役出走」「レース出走時点で22歳」など共通点が多く奇妙な巡り合わせとなった。
  • シンガポールGPでは2回連続で水分補給のトラブルに悩まされている。2014年シンガポールGPではレース中にシートが異常に高熱になり、ドリンクボトルの水が沸騰してしまったが口の中を火傷しながらもそれを飲んでいたというが、最後まで走り切り10位入賞した[7]。これは後にラジエーターの異常であったことが明らかになっている[8]。さらに2回目の走行となる2016年シンガポールGPでは、ドリンクボトルから水が飲めない状況に陥ったため、30℃近い気温の中2時間近く水分を取らずにレースを走り切り前回に続いて10位入賞した[9]
  • 2017年にハースへ移籍することにより、マグヌッセンは2016年現在でパワーユニットを供給している全4メーカーのパワーユニットの車(2014年メルセデス、2015年ホンダ、2016年ルノー、2017年フェラーリ)を全てドライブすることとなる。ただしホンダエンジンでは決勝には出走していない(前述のとおり、代役での出場だったがフォーメションラップ中でトラブルによりマシンを止めたため)。
  • ハースに移籍してからは危険走行が目立ち評価が下がっている[10][11]傾向で、彼の危険な走行に苦言を呈する[12]ドライバーは多い。実際、ペナルティポイントが導入された2014年からハースのチームメイトのグロージャンと共にその上位にいるのも事実である。実際、グロージャンが一時はミスを減らした時期もあったが、ハース移籍後は接触事故の経験がありながら、自身の運転ミスが原因で受けることことが多く、それを生かさないレース内容[13]も目立つため、批判されざるを得ない面もなる。その一方でマグヌッセンも接触によるペナルティもあるが、年々そういったミスを減らしており、必要以上に批判されている面もある[14]。また、マグヌッセンはトラックリミット違反のペナルティなどスチュワートの判断に左右された面があることや自らに非がある場合は謝罪[15]をすることから、一概に問題児とは言えないところもある。

レース戦績[編集]

略歴[編集]

シリーズ チーム レース 勝利 PP FL 表彰台 ポイント 順位
2008 フォーミュラ・フォード デンマーク フカムニ・レーシング 15 11 6 10 12 267 1位
フォーミュラ・フォード デュラテック・ベネルクス 2 0 0 0 0 19 19位
フォーミュラ・フォード・フェスティバル - デュラテック・クラス 1 0 0 0 0 N/A 7位
フォーミュラ・フォード NEZ 1 1 1 1 1 27 4位
ADAC フォーメル・マスターズ ファン・アメルスフォールト・レーシング 4 0 0 1 2 30 12位
ポルトガル・ウィンター・シリーズ FR2.0 モトパーク・アカデミー 2 0 0 0 1 12 10位
2009 フォーミュラ・ルノー2.0 NEC 14 1 2 4 12 278 2位
ユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0 14 0 0 1 1 50 7位
ルノー・クリオ・カップ デンマーク ? 2 0 0 0 1 18 12位
2010 ドイツ・フォーミュラ3 モトパーク・アカデミー 18 3 0 0 8 96 3位
フォーミュラ3・ユーロシリーズ 2 1 0 0 1 8 12位
2011 イギリス・フォーミュラ3 カーリン・モータースポーツ 29 7 6 9 9 237 2位
マスターズ・オブ・フォーミュラ3 1 0 0 0 1 N/A 3位
マカオグランプリ 1 0 0 0 0 N/A 19位
2012 フォーミュラ・ルノー3.5 シリーズ 17 1 3 0 3 106 7位
2013 DAMS 17 5 8 3 13 274 1位
2014 フォーミュラ1 マクラーレン・メルセデス 19 0 0 0 1 55 11位
2015 マクラーレン・ホンダ 1 0 0 0 0 0 NC
2016 ルノー・スポールF1チーム 21 0 0 0 0 7 16位
2017 ハースF1チーム 20 0 0 0 0 19 14位
2018 21 0 0 1 0 56 9位
2019 リッチ・エナジー・ハースF1チーム 10 0 0 0 0 14* 12位*
  • * : 今シーズンの順位。(現時点)

ドイツ・フォーミュラ3選手権[編集]

エントラント エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 DC ポイント
2010年 モトパーク・アカデミー VW OSC
1

1
OSC
2

2
SAC
1

5
SAC
2

3
HOC
1

2
HOC
2

5
ASS
1

7
ASS
2

5
NÜR
1

Ret
NÜR
2

7
ASS
1

2
ASS
2

4
LAU
1

1
LAU
2

9
NÜR
1

1
NÜR
2

5
OSC
1

4
OSC
2

3
3位 96

(key)

フォーミュラ3・ユーロシリーズ[編集]

エントラント シャシー エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 DC ポイント
2010年 モトパーク・アカデミー ダラーラ F308/099 VW LEC
1
LEC
2
HOC
1
HOC
2
VAL
1

7
VAL
2

1
NOR
1
NOR
2
NÜR
1
NÜR
2
ZAN
1
ZAN
2
BRH
1
BRH
2
OSC
1
OSC
2
HOC
1
HOC
2
12位 8

イギリス・フォーミュラ3選手権[編集]

チーム エンジン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 順位 ポイント
2011年 カーリン VW MNZ
1

15
MNZ
2

8
MNZ
3

6
OUL
1

8
OUL
2

18
OUL
3

Ret
SNE
1

1
SNE
2

8
SNE
3

1
BRH
1

8
BRH
2

11
BRH
3

15
NÜR
1

1
NÜR
2

6
NÜR
3

5
LEC
1

4
LEC
2

4
LEC
3

Ret
SPA
1

7
SPA
2

1
SPA
3

8
ROC
1

7
ROC
2

5
ROC
3

1
DON
1

Ret
DON
2

16
DON
3

1
SIL
1

1
SIL
2

8
SIL
3

2
2位 237

フォーミュラ・ルノー3.5 シリーズ[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 順位 ポイント
2012年 カーリン・モータースポーツ ALC
1

2
ALC
2

Ret
MON
1

Ret
SPA
1

21
SPA
2

1
NÜR
1

5
NÜR
2

8
MSC
1

16
MSC
2

10
SIL
1

Ret
SIL
2

Ret
HUN
1

2
HUN
2

23
LEC
1

6
LEC
2

24
CAT
1

5
CAT
2

4
7位 106
2013年 DAMS MNZ
1

2
MNZ
2

2
ALC
1

1
ALC
2

9
MON
1

4
SPA
1

1
SPA
2

3
MSC
1

11
MSC
2

2
RBR
1

3
RBR
2

3
HUN
1

2
HUN
2

2
LEC
1

DSQ
LEC
2

1
CAT
1

1
CAT
2

1
1位 274

F1[編集]

エントラント  シャシー エンジン  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 WDC ポイント
2014年 マクラーレン MP4-29 メルセデス PU106A Hybrid 1.6 V6 t AUS
2
MAL
9
BHR
Ret
CHN
13
ESP
12
MON
10
CAN
9
AUT
7
GBR
7
GER
9
HUN
12
BEL
12
ITA
10
SIN
10
JPN
14
RUS
5
USA
8
BRA
9
ABU
11
11位 55
2015年 MP4-30 ホンダ RA615H 1.6 V6 t AUS
DNS
MAL CHN BHR ESP MON CAN AUT GBR HUN BEL ITA SIN JPN RUS USA MEX BRA ABU NC 0
2016年 ルノー R.S.16 ルノー R.E.16 1.6 V6 t AUS
12
BHR
11
CHN
17
RUS
7
ESP
15
MON
Ret
CAN
16
EUR
14
AUT
14
GBR
17
HUN
15
GER
16
BEL
Ret
ITA
17
SIN
10
MAL
Ret
JPN
14
USA
12
MEX
17
BRA
14
ABU
Ret
16位 7
2017年 ハース VF-17 フェラーリ 062 1.6 V6 t AUS
Ret
CHN
8
BHR
Ret
RUS
13
ESP
14
MON
10
CAN
12
AZE
7
AUT
Ret
GBR
12
HUN
13
BEL
15
ITA
11
SIN
Ret
MAL
12
JPN
8
USA
16
MEX
8
BRA
Ret
ABU
13
14位 19
2018年 VF-18 フェラーリ 062 EVO 1.6 V6 t AUS
Ret
BHR
5
CHN
10
AZE
13
ESP
6
MON
13
CAN
13
FRA
6
AUT
5
GBR
9
GER
11
HUN
7
BEL
8
ITA
Ret
SIN
18
RUS
8
JPN
Ret
USA
DSQ
MEX
15
BRA
9
ABU
10
9位 56
2019年 VF-19 フェラーリ 064 1.6 V6 t AUS
6
BHR
13
CHN
13
AZE
13
ESP
7
MON
12
CAN
17
FRA
17
AUT
19
GBR
Ret
GER
-
HUN
-
BEL
-
ITA
-
SIN
-
RUS
-
JPN
-
MEX
-
USA
-
BRA
-
ABU
-
12位* 14*

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ “ケビン・マグヌッセン、マクラーレンの若手育成プログラムでF1をテスト”. F1-Gate.com. (2012年2月15日). http://f1-gate.com/mclaren/f1_14329.html 2013年12月7日閲覧。 
  2. ^ “ヤングドライバーF1テスト タイムと写真: アブダビ2012年11月6-8日”. F1通信. (2012年11月11日). http://blog.livedoor.jp/markzu/archives/51863734.html 2013年12月7日閲覧。 
  3. ^ “マクラーレン、ケビン・マグヌッセンの起用を正式発表”. F1-Gate.com. (2013年11月15日). http://f1-gate.com/mclaren/f1_21639.html 2013年12月7日閲覧。 
  4. ^ “ルノー、ケビン・マグヌッセンの起用を正式発表”. F1-Gate.com. (2016年2月3日). http://f1-gate.com/renault/f1_29880.html 
  5. ^ “ハース、ケビン・マグヌッセンとの契約を正式発表…グロージャンも残留”. F1-Gate.com. (2016年11月12日). http://f1-gate.com/haas/f1_33766.html 
  6. ^ マックスの父ヨス・フェルスタッペンが2003年まで10年に渡り断続的に参戦していたため、ジェンソン・バトンキミ・ライコネンフェルナンド・アロンソが親子両方と戦っている
  7. ^ “身体も口も熱かったマグヌッセン”. ESPN F1. (2014年9月22日). http://ja.espnf1.com/mclaren/motorsport/story/176387.html 
  8. ^ “ケビン・マグヌッセン、マシン高温化はラジエーターの密封漏れ”. F1-Gate.com. (2014年9月25日). http://f1-gate.com/kevinmagnussen/f1_25117.html 
  9. ^ “ケビン・マグヌッセン、水を飲めない状況下でポイントフィニッシュ”. F1-Gate.com. (2016年9月21日). http://f1-gate.com/kevinmagnussen/f1_32957.html 
  10. ^ 「バカは永遠に治らない」とルクレール”. ja.espnf1.com (2018年10月7日). 2018年10月8日閲覧。
  11. ^ Ferrari's Vettel not a fan of F1 penalties for impeding others”. www.autosport.com (2016年8月31日). 2018年10月8日閲覧。
  12. ^ 「何様のつもりだ」とアロンソにかみつくマグヌッセン”. ja.espnf1.com (2018年9月2日). 2018年10月8日閲覧。
  13. ^ ロマン・グロージャン、レース出場停止処分に王手「史上最悪のブルーフラッグ無視」とホワイティング - formula1-data.com・2018年9月7日発表・2019年3月20日閲覧
  14. ^ マグヌッセンへの悪評は誤り? ハース代表が抗弁 motorsport.com 2019年1月22発表 2019年3月20日閲覧
  15. ^ マグヌッセン、「レースで死ぬ」発言を釈明。ガスリーへの謝罪も明かす - AUTO SPORT web 2018年5月4日発表 2019年3月20日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]