2024年日本グランプリ (4輪)

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日本の旗 2024年日本グランプリ
レース詳細
日程 2024年シーズン第4戦
決勝開催日 4月7日
開催地 鈴鹿サーキット
日本の旗 日本 三重県鈴鹿市
コース長 5.807km
レース距離 53周(307.471km)
決勝日天候 晴(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:28.197
ファステストラップ
ドライバー オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
タイム 1:33.706(50周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

2024年日本グランプリ (: 2024 Japanese Grand Prix、正式名称: Formula 1 MSC Cruises Japanese Grand Prix 2024[1])は、2024年のF1世界選手権第4戦として、2024年4月7日鈴鹿サーキットで開催された。

背景[編集]

タイヤ
ピレリが持ち込んだドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C1、ミディアム(黄):C2、ソフト(赤):C3のハード寄りの組み合わせ[2][3]
ピレリタイヤの組み合わせ
ドライ用 ウェット用
C1 C2 C3 インターミディエイト フルウェット
(C1)
(ハード)
C2)
(ミディアム)
(C3)
(ソフト)
(インターミディエイト)
(小雨用)
(フルウェット)
(大雨用)
DRS:1箇所[4]

※( )内は検知ポイント

  • DRS1:コントロールラインの100m手前から(ターン15から40m先)
開催時期の変更
F1世界選手権レースが初めて日本で開催された1976年F1世界選手権イン・ジャパン)以来、日本GPは秋の開催が定着していたが、本年から春の開催に変更された[5][6]

エントリー[編集]

レギュラードライバーは前戦オーストラリアGPから変更なし。RBはFP1でダニエル・リカルドに代わり岩佐歩夢を走行させる[7]

フリー走行[編集]

FP1
2024年4月5日 11:30 JST(UTC+9) (特記のない出典: [9]
気温: 17 °C (63 °F) 路面温度: 24 °C (75 °F) 天候: 曇 路面状況: ドライ
FP2
2024年4月5日 15:00 JST(UTC+9) (特記のない出典: [10]
気温: 13 °C (55 °F) 路面温度: 17 °C (63 °F) 天候: 雨 路面状況: ウェット
FP3
2024年4月6日 11:30 JST(UTC+9) (特記のない出典: [11]
気温: 17 °C (63 °F) 路面温度: 26 °C (79 °F) 天候: 曇 路面状況: ドライ

各セッションの順位[編集]

予選[編集]

2024年4月6日 15:00 JST(UTC+9) (特記のない出典: [15]

気温: 18 °C (64 °F) 路面温度: 27 °C (81 °F) 天候: 晴 路面状況: ドライ

マックス・フェルスタッペンが開幕から4戦連続(日本GPは3年連続[16])でポールポジションを獲得した。チームメイトのセルジオ・ペレスが0.066秒差の2番手に付け、レッドブルフロントローを独占した。ランド・ノリスがレッドブル勢に続く3番手、前戦オーストラリアGPを制したカルロス・サインツが4番手で2列目グリッドを得た。角田裕毅は3戦連続でQ3に進出し、10番手となった。

予選結果[編集]

順位 No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 1 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダRBPT 1:28.866 1:28.740 1:28.197 1
2 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス レッドブル-ホンダRBPT 1:29.303 1:28.752 1:28.263 2
3 4 イギリスの旗 ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 1:29.536 1:28.940 1:28.489 3
4 55 スペインの旗 カルロス・サインツ フェラーリ 1:29.513 1:29.099 1:28.682 4
5 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ アストンマーティンアラムコ-メルセデス 1:29.254 1:29.082 1:28.686 5
6 81 オーストラリアの旗 オスカー・ピアストリ マクラーレン-メルセデス 1:29.425 1:29.148 1:28.760 6
7 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:29.661 1:28.887 1:28.766 7
8 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:29.338 1:29.196 1:28.786 8
9 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:29.799 1:29.140 1:29.008 9
10 22 日本の旗 角田裕毅 RB-ホンダRBPT 1:29.775 1:29.417 1:29.413 10
11 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド RB-ホンダRBPT 1:29.727 1:29.472 11
12 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース-フェラーリ 1:29.821 1:29.494 12
13 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス キックザウバー-フェラーリ 1:29.602 1:29.593 13
14 23 タイ王国の旗 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ-メルセデス 1:29.963 1:29.714 14
15 31 フランスの旗 エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 1:29.811 1:29.816 15
16 18 カナダの旗 ランス・ストロール アストンマーティンアラムコ-メルセデス 1:30.024 16
17 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー アルピーヌ-ルノー 1:30.119 17
18 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:30.131 18
19 2 アメリカ合衆国の旗 ローガン・サージェント ウィリアムズ-メルセデス 1:30.139 19
20 24 中華人民共和国の旗 周冠宇 キックザウバー-フェラーリ 1:30.143 20
107% time: 1:35.087
出典: [17][18][19]

決勝[編集]

2024年4月7日 14:00 JST(UTC+9)(特記のない出典: [20]

気温: 22 °C (72 °F) 路面温度: 40 °C (104 °F) 天候: 晴 路面状況: ドライ

決勝当日は晴天に恵まれて10万2千人の観衆が訪れ、彬子女王も見守る中行われた[21][22]

開始から間もなくダニエル・リカルドアレクサンダー・アルボンが接触し、両者ともタイヤバリアに接触したことで赤旗が出された。マシンの回収とタイヤバリアの修復により約28分間レースが中断された後、再開された。

タイヤ戦略の多様化によりオーバーテイクが増加し、エキサイティングなレース展開が各所で繰り広げられたが、レッドブル勢は他の追随を許さず、マックス・フェルスタッペンポール・トゥ・ウィンで今季3勝目を挙げ、13秒差でチームメイトのセルジオ・ペレスが2位となり、1-2フィニッシュを果たした。前戦オーストラリアGPの勝者カルロス・サインツが3位表彰台を獲得した。

10番手スタートの角田裕毅はスタートで出遅れて順位を落としたが、素早いタイヤ交換でポイント圏内に戻り、タイヤをマネージメントして10位をキープし、初の母国グランプリ入賞を果たした。

レース結果[編集]

順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 1 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダRBPT 53 1:54:23.566 1 26FL
2 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス レッドブル-ホンダRBPT 53 +12.535 2 18
3 55 スペインの旗 カルロス・サインツ フェラーリ 53 +20.866 4 15
4 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ 53 +26.522 8 12
5 4 イギリスの旗 ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 53 +29.700 3 10
6 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ アストンマーティンアラムコ-メルセデス 53 +44.272 5 8
7 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル メルセデス 53 +45.951 9 6
8 81 オーストラリアの旗 オスカー・ピアストリ マクラーレン-メルセデス 53 +47.525 6 4
9 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 53 +48.626 7 2
10 22 日本の旗 角田裕毅 RB-ホンダRBPT 52 +1 Lap 10 1
11 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース-フェラーリ 52 +1 Lap 12
12 18 カナダの旗 ランス・ストロール アストンマーティンアラムコ-メルセデス 52 +1 Lap 16
13 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 52 +1 Lap 18
14 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス キックザウバー-フェラーリ 52 +1 Lap 13
15 31 フランスの旗 エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 52 +1 Lap 15
16 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー アルピーヌ-ルノー 52 +1 Lap 17
17 2 アメリカ合衆国の旗 ローガン・サージェント ウィリアムズ-メルセデス 52 +1 Lap 19
Ret 24 中華人民共和国の旗 周冠宇 キックザウバー-フェラーリ 12 ギアボックス[20] 20
Ret 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド RB-ホンダRBPT 0 接触[20] 11
Ret 23 タイ王国の旗 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ-メルセデス 0 接触[20] 14
ソース:[23][19][24]
追記
  • ^FL - ファステストラップの1点を含む
優勝者マックス・フェルスタッペンの平均速度[24]
  • 161.271 km/h (100.209 mph)
ファステストラップ[25]
ラップリーダー[26]
太字は最多ラップリーダー

第4戦終了時点のランキング[編集]

  • :いずれもトップ5まで掲載。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ Japanese Grand Prix 2024 - F1 Race” (英語). formula1.com. 2024年4月4日閲覧。
  2. ^ 日本グランプリは最もハードな組み合わせに。ピレリが鈴鹿を含む三大会のタイヤコンパウンドを発表”. autosport web (2024年3月17日). 2024年4月4日閲覧。
  3. ^ Event Notes - Pirelli Preview” (PDF) (英語). FIA.com (2024年4月3日). 2024年4月4日閲覧。
  4. ^ Event Notes - Circuit Map” (PDF) (英語). FIA.com (2024年4月4日). 2024年4月4日閲覧。
  5. ^ 2024年F1日本GPは4月5〜7日、史上初の春開催が決定。FIAが来季の暫定カレンダーを発表”. autosport web (2023年7月5日). 2024年4月4日閲覧。
  6. ^ 2024年の鈴鹿F1は春に開催! シーズン緒戦の見どころを解説”. JAF Mate Online (2024年3月6日). 2024年4月4日閲覧。
  7. ^ 岩佐歩夢、RBからF1日本GPフリー走行出走が決定「鈴鹿でお会いできることを楽しみにしています」”. autosport web (2024年3月26日). 2024年4月4日閲覧。
  8. ^ Entry List” (PDF) (英語). FIA.com (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  9. ^ レッドブル1-2発進、角田裕毅と岩佐歩夢が鈴鹿で共演!スペアなきウィリアムズが再び事故 / F1日本GP 2024《FP1》結果と詳報”. Formula1-Data (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  10. ^ 計測わずか7台、雨の鈴鹿でピアストリがトップ…角田裕毅は4番手 / F1日本GP 2024 《FP2》結果と詳報”. Formula1-Data (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  11. ^ 角田裕毅、再びTOP10…フェルスタッペンがペレスをリード / F1日本GP 2024《FP3》結果と詳報”. Formula1-Data (2024年4月6日). 2024年4月6日閲覧。
  12. ^ FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - PRACTICE 1” (英語). formula1.com (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  13. ^ FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - PRACTICE 2” (英語). formula1.com (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  14. ^ FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - PRACTICE 3” (英語). formula1.com (2024年4月6日). 2024年4月6日閲覧。
  15. ^ レッドブルが最前列独占!角田裕毅、母国初入賞に向け10番手 / F1日本GP 2024 《予選》結果と詳報”. Formula1-Data (2024年4月6日). 2024年4月6日閲覧。
  16. ^ フェルスタッペンが鈴鹿で3年連続ポール獲得。角田裕毅、母国でQ3進出決める【予選レポート/F1第4戦】”. autosport web (2024年4月6日). 2024年4月7日閲覧。
  17. ^ FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - QUALIFYING” (英語). Fomula1.com (2023年4月6日). 2024年3月23日閲覧。
  18. ^ Final Qualifying Classification” (PDF) (英語). FIA.com (2024年4月6日). 2024年4月6日閲覧。
  19. ^ a b FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - STARTING GRID” (英語). Fomula1.com (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  20. ^ a b c d 角田裕毅、母国初入賞!赤旗事故と戦略入り乱れる白熱戦…フェルスタッペンが3年連続完勝 / F1日本GP 2024《決勝》結果と詳報”. Formula1-Data (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  21. ^ 三笠宮家の彬子女王殿下がF1日本GPにご臨席。特別来賓としてご挨拶、スタートセレモニーへ列席される”. autosport web (2024年4月2日). 2024年4月7日閲覧。
  22. ^ 史上初の春開催となった2024年F1日本GPに3日間で22万9000人が来場。秋開催の2023年を上回る”. autosport web (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  23. ^ FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - RACE RESULT” (英語). Fomula1.com (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  24. ^ a b Final Race Classification” (PDF) (英語). FIA.com (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  25. ^ FORMULA 1 MSC CRUISES JAPANESE GRAND PRIX 2024 - FASTEST LAPS” (英語). Formula1.com (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  26. ^ Japan 2024 - Laps led” (英語). STATS F1 (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  27. ^ a b 2024年F1第4戦日本GP決勝後ポイントランキング:レッドブルが満額加算、10位を射程に入れる角田裕毅”. Formula1-Data (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  28. ^ a b FIA Formula One World Championship 2024 Japanese Grand Prix Standings” (英語) (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
  29. ^ a b Championship Points” (PDF) (英語). FIA.com (2024年4月7日). 2024年4月7日閲覧。
前戦
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