2019年シンガポールグランプリ

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シンガポールの旗 2019年シンガポールグランプリ
レース詳細
Singapore Street Circuit 2015.svg
日程 2019年シーズン第15戦
決勝開催日 9月22日
開催地 シンガポール市街地コース
シンガポールの旗 シンガポール
コース 市街地コース
コース長 5.063km
レース距離 61周 (308.706km)
決勝日天候 曇(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:36.217
ファステストラップ
ドライバー デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン
タイム 1:42.301 (58周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

2019年シンガポールグランプリ (2019 Singapore Grand Prix) は、2019年のF1世界選手権第15戦として、2019年9月22日シンガポール市街地コースで開催された。

正式名称は「Formula 1 Singapore Airlines Singapore Grand Prix 2019[1]

レース前[編集]

タイヤ
本レースでピレリが用意するドライタイヤのコンパウンドは、ハード(白):C3、ミディアム(黄):C4、ソフト(赤):C5の柔らかめな組み合わせ[2]
サーキット
  • 近隣国インドネシアの森林火災や、プランテーションの野焼きなどのせいで発生したスモッグがシンガポールを覆い、9月15日国家環境庁英語版は「本日午後、シンガポールにおいてヘイズによる大気汚染レベルの悪化が見られた」と声明。レース主催者は状況を監視し、ヘイズの状況が著しく悪化した場合の緊急時対応策を立てる[3]
  • FIAオーバーテイクの増加を狙い、DRSゾーンをターン13-14に追加し、従来の2ヶ所(ホームストレートとターン5-7)から3ヶ所とする[4]
2020年シーズンの動向
パワーユニット(PU)
ウィリアムズは、メルセデスとのPU供給契約を2025年まで延長[7]

エントリー[編集]

レギュラーシートは前戦イタリアGPから変更なし。金曜午前のFP1のみ出走するドライバーはなし。

本年からハースのタイトルスポンサーとなっていたリッチ・エナジーがスポンサーの終了を発表し[8]、同社のイメージカラーであった黒と金のカラーリングは維持されたが、スポンサーロゴは削除された[9][10]

フリー走行[編集]

FP1(金曜午前)[12]
新型のフロントノーズを持ち込んだフェラーリ勢が序盤から積極的に周回を重ね、シャルル・ルクレールがミディアムタイヤで最速タイムを出したが、すぐにマックス・フェルスタッペンバルテリ・ボッタスがソフトタイヤでルクレールを上回った。開始から30分を迎えるところでルイス・ハミルトンが1分42秒台の最速タイムを出してからラップタイムは向上していき、メルセデス勢はハードタイヤでも1分41秒台のベストタイムを更新する。フェラーリとレッドブルはソフトタイヤを投入してフェルスタッペンとセバスチャン・ベッテルは1分40秒台を出したが、ルクレールはギアボックスのトラブルが発生してスローダウンした[13]。残り30分を切ったところでフェルスタッペンが1分40秒259のトップタイムを出した。残り26分にハードタイヤを履いたボッタスがターン19でクラッシュし、10分間の赤旗中断となる。再開後は多くのマシンが中古のタイヤで周回を重ね、フェルスタッペンがトップタイムのままセッションは終了した。アルファロメオはピットの停電でテレメトリーが使えず、セッションの殆どを走行できなかった[14]。セッション終了後、ハミルトンのマシンに搭載される予定だった燃料の温度が気温(32)より11℃下回っていることが判明。レギュレーションでは気温より10℃以上下げてはならないため違反となり、メルセデスに5000ユーロ(約60万円)の罰金を科した[15][16]
FP2(金曜午後)[17]
ルクレールはギアボックスを交換(ペナルティなし)[13]、ボッタスのマシンも修復されてセッションに参加することができた[18]。上位勢はハミルトンが1分40秒685のトップタイムを出し、フェルスタッペンがハードタイヤで1分40秒694でハミルトンに肉薄するが、ハミルトンはすぐに1分39秒991を出して自己ベストを更新した。ハードタイヤで走行していたアレクサンダー・アルボンがターン10でコースを飛び出し、バリアに接触してフロントウイングを壊してしまった。セッション後半を迎え、各チームは予選を想定してソフトタイヤへと履き替え、アルボンが1分39秒943でハミルトンのタイムを上回り、続いてフェルスタッペンがアルボンより1秒近く速い1分38秒957でトップに立ったが、すぐにハミルトンが1分38秒773でトップタイムを塗り替えた。ピットロード入口があるターン22の手前で、セルジオ・ペレスレーシング・ポイント)がケビン・マグヌッセンハース)を壁際に追いやり、マグヌッセンのマシンがウォールに軽くヒットするアクシデントがあり、ペレスに戒告処分が科された。ペレスは「マグヌッセンが紳士協定を破った」と不満を漏らし[19][20]、マグヌッセンは紳士協定を認めつつも「彼はラインから外れていたんだ。だから僕はアタックに向かったんだ」と反論した[21]。セッション終盤は決勝を想定して各車ロングラン走行を行い、ハミルトンがトップタイムのままセッションは終了した。
FP3(土曜午前)[22]
まずメルセデス勢がミディアムタイヤで1分40秒台のトップタイムを出し、ルクレールが1分39秒台に入りトップタイムを更新。40分を経過したところで、ダニール・クビアトトロ・ロッソ)のマシンから白煙が上がりピットへ戻る。原因は前戦イタリアGPの決勝でも発生したオイル漏れであった。セッション中盤にペレスがターン21で外側のウォールに接触し、ホイールが割れてリムが脱落し、コース上に転がってしまったためバーチャルセーフティカー(VSC)が出され、その後5分間の赤旗中断となった。残り20分から各車が2セット目のソフトタイヤでタイムアタックを始め、ボッタスとフェルスタッペンが1分39秒台を出す中、ルクレールが1分38秒192のトップタイムを更新した。ハミルトンはピットロードを出た直後にスピンを喫するというハプニングもあったが、1分38秒399で2番手に飛び込んだ。ベッテルも1分38秒811で3番手となった。

予選[編集]

2019年9月21日 21:00 SST(UTC+8)[23]

シャルル・ルクレールベルギーGPイタリアGPとはコース特性が異なるシンガポールでも速さを見せ、3戦連続のポールポジションを獲得した。ポールポジションを獲得したルクレールは、無線で放送禁止用語を交わした雄叫びを見せた。チームメイトのセバスチャン・ベッテルはQ3最初のアタックでトップタイムを出したが、最終アタックで失敗してタイムを更新できず、ルイス・ハミルトンがその間隙を縫ってベッテルを上回り2番手を獲得し、フェラーリ勢のフロントロー独占を阻止した。以下上位勢はマックス・フェルスタッペンバルテリ・ボッタスアレクサンダー・アルボンの順で、マクラーレンルノーのルノーPU勢が7-10番手を占めたが、ダニエル・リカルドはQ1でMGU-Kがパワーフロー(電力潮流)の制限を超えていたため失格となり、最後尾グリッドからスタートする[24]。FP3でシャシー側のオイル漏れが起きたダニール・クビアトはPUを交換して予選に臨んだがQ1で敗退した。なお、過去に使用したPUへの交換であるため、ペナルティ対象にはならない[25]

結果[編集]

順位 No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:38.014 1:36.650 1:36.217 1
2 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:37.565 1:36.933 1:36.408 2
3 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:38.374 1:36.720 1:36.437 3
4 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 1:38.540 1:37.089 1:36.813 4
5 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:37.317 1:37.142 1:37.146 5
6 23 タイ王国の旗 アレクサンダー・アルボン レッドブル-ホンダ 1:39.106 1:37.865 1:37.411 6
7 55 スペインの旗 カルロス・サインツ マクラーレン-ルノー 1:38.882 1:37.982 1:37.818 7
8 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:39.001 1:38.580 1:38.264 8
9 4 イギリスの旗 ランド・ノリス マクラーレン-ルノー 1:38.606 1:37.572 1:38.329 9
10 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス レーシング・ポイント-BWTメルセデス 1:39.909 1:38.620 15 1
11 99 イタリアの旗 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 1:39.272 1:38.697 10
12 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ-ホンダ 1:39.085 1:38.699 11
13 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン アルファロメオ-フェラーリ 1:39.454 1:38.858 12
14 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:39.942 1:39.650 13
15 26 ロシアの旗 ダニール・クビアト トロ・ロッソ-ホンダ 1:39.957 14
16 18 カナダの旗 ランス・ストロール レーシング・ポイント-BWTメルセデス 1:39.979 16
17 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:40.277 17
18 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 1:40.867 18
19 88 ポーランドの旗 ロバート・クビサ ウィリアムズ-メルセデス 1:41.186 19
107% time: 1:44.129
NC 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド ルノー 1:39.362 1:38.399 1:38.095 20 2
ソース:[26][27]
追記
  • ^1 - ペレスは予選前に6戦以内のギアボックス交換を行ったため5グリッド降格[28][29]
  • ^2 - リカルドはMGU-Kの違反により失格となり、予選結果から除外された。スチュワードの判断により決勝への出走が許可され、最後尾グリッドからスタートする[24][30][31]。決勝前に年間最大基数を超えるパワーユニット交換(4基目のMGU-K/コントロールエレクトロニクス(CE))を行い10グリッド降格となったが、最後尾グリッドからのスタートが決定しているため変動なし[32]

決勝[編集]

2019年9月22日 20:10 SST(UTC+8)[33][34]

今季のカナダGPで優勝したと思いきやペナルティでポール・トゥ・ウィン取り消しで今季初勝利を逃し、ペナルティポイント12点による1レース出場停止の危機が迫る中、セバスチャン・ベッテル前年のベルギーGP以来1年ぶりに優勝し、今度こそ今季初勝利を挙げた。2位はチームメイトのシャルル・ルクレールで、フェラーリ2017年ハンガリーGP以来2年ぶり、GP初開催から初めて1-2フィニッシュを決めた。マックス・フェルスタッペンルイス・ハミルトンの猛追をしのいで3位表彰台を獲得した。

展開[編集]

決勝の気温は30度、路面温度37度というコンディション。金曜から通して一度も雨は降らず、雨による路面コンディションの変化はない形となる。

ダニエル・リカルド(ルノー)は予選でMGU-Kの規定違反により予選失格となり、最後尾グリッドからのスタートを義務づけられた。これを受けてリカルドはMGU-KとCEを新品に交換して今季4基目を投入した。FP3のクラッシュでギヤボックスを交換したセルジオ・ペレス(レーシングポイント)も5グリッド降格ペナルティを受け15番グリッドからのスタートとなった。タイヤ選択だが予選Q3に進出した上位9台とリカルド[35]はソフト、残るマシンはピエール・ガスリー(トロロッソ)を除いてミディアムを選択。ガスリーはただひとりハードタイヤでのスタートを選択した。

例年荒れることの多いオープニングラップだが、大きな混乱はなく、上位陣はグリッド通りの順位で1周目を終えた。 ただ、中団以下ではターン1でジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)はリカルドとの接触。ターン5でニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が接触が起きた。そのため、各々が緊急ピットイン。それぞれ破損した箇所を交換し、ハードタイヤを履いてコースへ復帰した。

上位勢はルクレール、ハミルトン、ベッテル、フェルスタッペン、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)という順で展開。ただ、タイヤマネジメント重視のペースの影響もあり、この6台が等間隔でペースをコントロールするという展開となり、時折ペースを上げても、ギャップを広げることができないため、膠着状態に陥った。 一方で中団争いは激しく、そのうちリカルドが猛追。10周目のターン14でダニール・クビアト(トロロッソ)を交わし、12番手に浮上。クビアトはその後、レーシングポイントの2台にも交わされ後退した。 そのため、ペースに苦しむクビアトは12周目にピットインし、ハードタイヤに交換。ポジションアップを狙ったが翌13周目にペレスがピットインしてこれをカバーされてしまい、チャンスを逃した。

19周目。上位勢のうち、フェルスタッペンがピットインを決断。それを見たフェラーリは、そのカバーとメルセデス勢のアンダーカット阻止のため、ベッテルに急きょ指示し、ピットインさせた[36]。ともにハードタイヤに交換してコースへ復帰。これが思わぬ展開となる。

翌周にはルクレールとアルボンがピットインしてハードタイヤに交換。これにより、一時的にメルセデスのワンツー体制が形成された。ところが、順当にいけばルクレールはベッテルの前でコースに戻るはずだったが、ベッテルがメルセデスを意識してハイペース走行をした結果[37]、ベッテルがアンダーカットで事実上の首位に立つ格好となった。レース後、この展開について一騒動起きることとなった。 実質的な先頭に立ったベッテルは、タイヤ交換直後には暫定のファステストラップを記録するなどマージンを稼ぎ始めると共に、ステイアウトしたメルセデス勢とのギャップを一気に縮めていった。

23周目。ボッタスがピットイン。辛うじてアルボンの前でコースに復帰することに成功。一方でハミルトンはステイアウトしてライバルよりタイヤのアドバンテージを得る戦略を採った。 その後ハミルトンは26周目にピットイン。実質3位のフェルスタッペンの後ろ、実質4位でコースに戻った。これにより、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)が暫定のラップリーダーとなった。一方でベッテルはタイヤ交換義務を消化していない中団チームのマシンを次々と料理し、31周目に首位に立った。

36周目、ラッセルとロマン・グロージャン(ハース)がターン8で接触。ラッセルはウォールにクラッシュし、ウイリアムズにとって今季初めてのリタイアとなった。これにより1度目のセーフティカー(SC)が出動。この間にレース序盤にピットインしてハードを最後まで保たせようとしたヒュルケンベルグとクビアトがピットイン、それぞれ新品のミディアムとソフトに履き替えた。レースは41周目に再開。ベッテルはリスタートをうまく決め、首位をキープした。

そんな中、ランス・ストロール(レーシングポイント)がクビアトと接触して緊急ピットインを余儀無くされた。そして43周目にはチームメイトのセルジオ・ペレスがスローダウンしストップ。ペレスのマシンを回収するため、この日2度目のSCが出動した。レース後にオイル漏れが発生し、エンジンを保護するため、リタイアを選択したことが発表された[38]

出動中の無線で、全力で走ることを訴えるルクレールに対して、チームはマシンをフィニッシュまで持ち帰ることが優先だと伝え、ルクレールもこれを了承。フェラーリは事実上のポジションキープを命じるチームオーダーを発動した。レースは48周目、残り14周で再開となった。ベッテル、ルクレール、フェルスタッペン、ハミルトン、ボッタス、アルボンの順は変わらず。7番手にランド・ノリス(マクラーレン)、8番手にはフレッシュなタイヤを履くガスリーが浮上してきた。

50周目、ターン1への飛び込みで、キミ・ライコネン(アルファロメオ)とクビアトが互いに譲らず接触。接触時クビアトは無線で放送禁止用語を連発し、ライコネンがマシンを停めたため、これで3度目のSC出動となった。

レースは残り10周で再開。ここでも上位の順位に変動はなかった。無線で指示されたものの、3連勝を狙うルクレールはベッテルとのギャップを縮めようとするが、ベッテルもファステストラップを立て続けに更新し応戦。ベッテルは結局そのまま逃げ切りトップでチェッカー。昨年のベルギーGP以来、そして今季初の優勝を挙げた。2位にはルクレールが入り、フェラーリはワンツーフィニッシュを達成した。

ハミルトンからの猛追を受けていたフェルスタッペンは逃げ切りに成功し、3位表彰台を獲得。5位ボッタス、6位アルボンとなった。以下の入賞は7位のノリス。ガスリーはセーフティカーに翻弄され浮き沈みが激しかったが、ハードタイヤスタートが功を奏し8位に入った。9位はヒュルケンベルグ、10位はジョビナッツィとなった。また、ボーナスのファステストラップだが、終盤ピットインして新品ソフトでアタックしたケビン・マグヌッセン(ハース)がファステストラップを記録。ポイント対象者は入賞圏内であることが条件なため、入賞圏内の者が新たなファステストラップを記録しなかったため、ボーナスはない形となった。

下馬評では、レッドブルかメルセデスの優勝と思われていたが、フェラーリが今回導入したアップデート[39]が課題のダウンフォース不足を解消する効果を発揮。マシンの戦闘力向上とレース戦略の成功により2017年ハンガリーGP以来のワンツーフィニッシュ、2008年以来11年ぶりのフェラーリ3連勝を飾ることとなった。そのうち、ルクレールが今回のピット戦略について不満を爆発[36]させたが、これについてチームは、ベッテルのピットインはレッドブルの動きに呼応したものであり、ベッテルを先に入れたのはポジションキープのつもりであったと解説。また、ベッテルが逆転したのは、彼のインラップとアウトラップ[37]が速く、コース上のタイムロスを最小限にした結果[40]と評した。ベッテル自身もレース直後のインタビューで急なピットインの指示を受けたとコメント。また、ルクレールも無線では怒り心頭であったが、頭を冷やしてからはベッテルに逆転されるとは思っていなかったとコメントし折り合いをつけた。

対するライバルたち[41]だが、レッドブル[42]はシミュレーターでの作業ミスを起因とした適切なセットアップを見いだせなかったことが原因であると推測。それでも、ピット戦略とメルセデスの失策に助けられ3位を獲得したが、パフォーマンス面では「最悪の出来」だったとまとめた。 ポイントランキングトップのメルセデスの方は、セットアップの失敗に加え、タイヤのウォームアップに苦戦し、またも表彰台すら逃す形となったほか、今季後半戦において開幕3連敗を許す形となった。また、アンダーカットを過小評価したため、フェラーリとフェルスタッペンの先行を許したうえ、SCもマイナスに作用し、結果的に順位を下げたと評した。

今回はメルセデス勢が失速した形となったが、タイトル面での影響はほぼなかった。しいて言えば、ランキング2位のボッタスと下位との差が縮まったことにより、ドライバーズランキング2位が混戦模様になる形となった。

結果[編集]

順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 61 1:58:33.667 3 25
2 16 モナコの旗 シャルル・ルクレール フェラーリ 61 +2.641 1 18
3 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 61 +3.821 4 15
4 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 61 +4.608 2 12
5 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 61 +6.119 5 10
6 23 タイ王国の旗 アレクサンダー・アルボン レッドブル-ホンダ 61 +11.663 6 8
7 4 イギリスの旗 ランド・ノリス マクラーレン-ルノー 61 +14.769 9 6
8 10 フランスの旗 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ-ホンダ 61 +15.547 11 4
9 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 61 +16.718 8 2
10 99 イタリアの旗 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 61 +17.855 10 1
11 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 61 +35.436 17
12 55 スペインの旗 カルロス・サインツ マクラーレン-ルノー 61 +35.974 7
13 18 カナダの旗 ランス・ストロール レーシング・ポイント-BWTメルセデス 61 +36.419 16
14 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド ルノー 61 +37.660 20
15 26 ロシアの旗 ダニール・クビアト トロ・ロッソ-ホンダ 61 +38.178 14
16 88 ポーランドの旗 ロバート・クビサ ウィリアムズ-メルセデス 61 +47.024 19
17 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 61 +1:26.522 13 FL
Ret 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン アルファロメオ-フェラーリ 49 接触 12
Ret 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス レーシング・ポイント-BWTメルセデス 42 オイル漏れ 15
Ret 63 イギリスの旗 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 34 接触 18
ソース:[43]
ファステストラップ[44]
ラップリーダー[45][46]
追記

第15戦終了時点のランキング[編集]

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。
  • ルクレールとフェルスタッペンは同点で、優勝回数も同数(2回)だが、2位の回数(ルクレール2回、フェルスタッペン1回)でルクレールが上位となる。

脚注[編集]

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出典[編集]

  1. ^ Singapore Grand Prix 2019 - F1 Race”. The Official F1 Website. 2019年9月19日閲覧。
  2. ^ F1シンガポールGPのタイヤ選択が明らかに。レッドブル・ホンダはソフトタイヤを最多数持ち込み”. autosport web (2019年9月11日). 2019年9月19日閲覧。
  3. ^ シンガポール、近隣国の森林火災などにより大気汚染が悪化。F1開催に向け主催者が対応に追われる”. autosport web (2019年9月17日). 2019年9月19日閲覧。
  4. ^ F1シンガポールGP、DRSゾーンが3箇所に。ターン13〜14に追加”. motorsport.com (2019年9月19日). 2019年9月19日閲覧。
  5. ^ ハースF1、2020年シーズンもグロージャンとマグヌッセンのラインアップ継続を発表”. autosport web (2019年9月19日). 2019年9月19日閲覧。
  6. ^ クビサ、今季限りでウイリアムズ離脱へ。記者会見で認める”. motorsport.com (2019年9月19日). 2019年9月19日閲覧。
  7. ^ ウイリアムズがメルセデスとのパワーユニット契約を2025年まで延長。メルセデスのF1活動継続も確定”. autosport web (2019年9月19日). 2019年9月19日閲覧。
  8. ^ “ハースF1チーム、タイトルスポンサーの『リッチ・エナジー』とのパートナーシップ終了を発表”. autosport web. (2019年9月9日). https://www.as-web.jp/f1/520483?all 2019年9月10日閲覧。 
  9. ^ ハースF1、リッチエナジーとのタイトルスポンサー契約の”友好的な”解消を発表”. motorsport.com (2019年9月10日). 2019年9月10日閲覧。
  10. ^ タイトルスポンサー契約解消のハースF1、マシンの新カラーを披露。リッチ・エナジーのブラック&ゴールドを引き続き使用”. autosport web (2019年9月17日). 2019年9月19日閲覧。
  11. ^ Entry List”. FIA (2019年9月19日). 2019年9月20日閲覧。
  12. ^ 特記のない場合、F1シンガポールFP1:フェルスタッペンが首位発進。トロロッソも2台トップ10入り”. motorsport.com (2019年9月20日). 2019年9月21日閲覧。
  13. ^ a b ルクレール、トラブル発生でギヤボックス交換「走行時間を失い、納得いく走りができずにいる」フェラーリ F1シンガポールGP”. autosport web (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  14. ^ テレメトリーが使えず走行時間をロスしたアルファロメオ”. ESPN F1 (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  15. ^ メルセデス、FP1で燃料規定違反が発覚。罰金処分に”. motorsport.com (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  16. ^ Offence Doc11 - L.Hamilton (fuel temperature)”. FIA (2019年9月20日). 2019年9月21日閲覧。
  17. ^ 特記のない場合、F1シンガポールFP2:ハミルトンがトップタイム。フェルスタッペンは2番手で肉薄”. motorsport.com (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  18. ^ クラッシュのボッタス「マシンに何か問題がある。どうしても速さを発揮できなかった」:メルセデス F1シンガポールGP”. autosport web (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  19. ^ マグヌッセンは“紳士協定”を破った? ペレス、FP2でのインシデントについて語る”. motorsport.com (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  20. ^ Offence doc18 - S.Perez (incident with car 20)”. FIA (2019年9月20日). 2019年9月21日閲覧。
  21. ^ マグヌッセン、ペレスの“紳士協定”発言に反論「彼がライン上にいたら抜かなかった」”. motorsport.com (2019年9月21日). 2019年9月22日閲覧。
  22. ^ 特記のない場合、F1シンガポールFP3:勢力図の見えないセッションに。ルクレール最速、アルボン5番手”. motorsport.com (2019年9月21日). 2019年9月21日閲覧。
  23. ^ 特記のない場合、F1シンガポールGP予選:フェラーリが“予想外”の速さ。ルクレールPP、フェルスタッペン4番手”. motorsport.com (2019年9月21日). 2019年9月22日閲覧。
  24. ^ a b リカルド、MGU-Kの違反により予選結果から除外。グリッド最後方に”. motorsport.com (2019年9月22日). 2019年9月22日閲覧。
  25. ^ リクビアト、シャシー側のオイル漏れでPU交換「予選の準備ができずQ1敗退に」:トロロッソ・ホンダ F1シンガポールGP”. autosport web (2019年9月22日). 2019年9月22日閲覧。
  26. ^ FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX 2019 - QUALIFYING”. The Official F1 Website (2019年9月21日). 2019年9月22日閲覧。
  27. ^ FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX 2019 - STARTING GRID”. The Official F1 Website (2019年9月21日). 2019年9月22日閲覧。
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  35. ^ リカルドはQ3進出者なため、予選Q2突破時のタイヤでのスタートが義務付けられる関係でソフトスタートとなる。
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  40. ^ 実際、コース上ではルクレールが2秒強先行。タイヤ交換の時間もベッテルが3.0秒、ルクレールが2.4秒とルクレール側にタイムロスは起きておらず、ルクレールが前に出るための条件はそろっていた。ところが、ベッテルがハイペースで走行した結果、タイム差が縮まり、ベッテルが首位に立つ形となった。
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前戦
2019年イタリアグランプリ
FIA F1世界選手権
2019年シーズン
次戦
2019年ロシアグランプリ
前回開催
2018年シンガポールグランプリ
シンガポールの旗 シンガポールグランプリ次回開催
2020年シンガポールグランプリ