機動戦士Ζガンダム
機動戦士Ζガンダム | |
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ジャンル | ロボット |
アニメ | |
監督 | 富野由悠季 |
アニメーション制作 | 日本サンライズ(現:サンライズ) |
製作 | 名古屋テレビ 創通エージェンシー 日本サンライズ |
放送局 | 名古屋テレビ |
放送期間 | 1985年3月2日 - 1986年2月22日 1988年11月5日 - 1989年10月14日 1992年11月11日 - 1993年1月19日 |
話数 | 全50話 |
シリーズ作品 | |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『機動戦士Ζガンダム』(きどうせんしゼータガンダム、MOBILE SUIT Ζ GUNDAM)は、サンライズが制作した『ガンダムシリーズ』のテレビアニメ。
名古屋テレビを制作局として、ANN系列で1985年(昭和60年)3月2日から1986年(昭和61年)2月22日まで、毎週土曜日17:30 - 18:00の時間帯にて全50話が放送された。物語は1979年 - 1980年に放送された『機動戦士ガンダム』の続編にあたるが、設定はその劇場映画版3部作から連なるものとなっている。略称は「Ζ(ゼータ)」。
本項では2005年(平成17年)から2006年(平成18年)にかけて制作、および松竹系にて公開された劇場映画版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』(- ア・ニュー・トランスレーション)シリーズについても記述する。
物語
ジオン公国軍に勝利した地球連邦軍は増長し、コロニーに対して、支配と圧力を強めていた。やがて連邦軍内部に「ジオンの残党狩り」を名目に、スペースノイドへの強権的制裁を加えるエリート部隊「ティターンズ」が創設された。そして、急速に勢力を拡大するティターンズに呼応して、反発する一部の連邦軍人やスペースノイド達は、反地球連邦組織「エゥーゴ」を結成する。その中には、かつてジオン公国軍のエースパイロットとして戦った「赤い彗星」ことシャア・アズナブルも、クワトロ・バジーナと名を変えて、エゥーゴの一員として参加していた。エゥーゴはティターンズの拠点であるサイド7のコロニー「グリーンオアシス」を襲撃し、コロニーの住民カミーユ・ビダンがその戦闘に巻き込まれていく。
劇中の物語はここから始まり、エゥーゴとティターンズの戦いを主軸に、地球連邦軍、さらにジオン公国軍残党の一部が結成した軍事組織アクシズの動きを絡めて描かれていく。
登場人物
- カミーユ・ビダン(声 - 飛田展男)
- クワトロ・バジーナ(声 - 池田秀一)
- アムロ・レイ(声 - 古谷徹)
- ブライト・ノア(声 - 鈴置洋孝)
- エマ・シーン(声 - 岡本麻弥)
- ヘンケン・ベッケナー、ナレーション(声 - 小杉十郎太)
- パプテマス・シロッコ(声 - 島田敏)
- ジェリド・メサ(声 - 井上和彦)
- レコア・ロンド(声 - 勝生真沙子)
- ヤザン・ゲーブル(声 - 大塚芳忠)
- ジャミトフ・ハイマン(声 - 西村知道)
- バスク・オム(声 - 郷里大輔)
- ジャマイカン・ダニンガン(声 - キートン山田)
登場兵器
それ以外のものについては
スタッフ
- 企画 - 日本サンライズ
- 原案 - 矢立肇[注 1]
- 原作・総監督 - 富野由悠季
- キャラクターデザイン - 安彦良和
- メカニカルデザイン - 大河原邦男、藤田一己
- 編集 - 布施由美子
- 音楽 - 三枝成章
- 色彩設定 - 高島清子
- 特殊効果 - 干場豊
- 美術 - 東潤一
- デザインワークス - 永野護
- メカニカル作画監督 - 内田順久
- 動画チェック - 江山梨恵、吉沢亮吉
- 撮影監督 - 斎藤秋男
- 音響監督 - 藤野貞義
- 音響制作 - 千田啓子
- 効果 - 横山正和
- 調整 - 依田章良
- 録音 - ニュージャパンスタジオ
- 現像 - 東京現像所
- 色彩設定 - 高島清子
- 設定ベース - 永瀬唯
- プロデューサー - 森山涇、大西邦明、内田健二
- デザイン協力 - 伸童舎
- オープニングアニメーション - 梅津泰臣、寺沢伸介(後期のみ)
- エンディングアニメーション - 北爪宏幸
- 制作 - 名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ
主題歌
- オープニングテーマ
-
- 「Ζ・刻を越えて」(原題 - BETTER DAYS ARE COMING)(第1話 - 第23話)
- 原作詞[注 2]・作曲 - ニール・セダカ / 日本語版作詞 - 井荻麟 / 編曲 - 渡辺博也 / 歌 - 鮎川麻弥
- ※オリコン週間シングルチャート
- 20位(1985年3月4日付)、17位(3月11日・18日付)、15位(3月25日付)、20位(4月1日付)
- 「水の星へ愛をこめて」(英題 - FOR US TO DECIDE[注 3])(第24話 - 第50話)
- 作詞 - 売野雅勇 / 作曲 - ニール・セダカ / 編曲 - 馬飼野康二 / 歌 - 森口博子
- ※オリコン週間シングルチャート
- 16位(1985年8月19日付)、17位(8月26日付)、18位(9月2日付)
- エンディングテーマ
- 挿入歌
製作
企画の経緯
『戦闘メカ ザブングル』、『聖戦士ダンバイン』、『銀河漂流バイファム』、『重戦機エルガイム』などと立て続けに制作されてきたバンダイとサンライズのロボットアニメは商業的にはガンダムに勝らなかった[1]。一方、ガンダムは『模型情報』や『コミックボンボン』などの雑誌で展開していたものの、劇場版三部作が公開されていた当時よりも売上が落ち込んでいたことからバンダイにより本作が企画された。なお、前作のメインスポンサーであり、玩具を商品化したクローバーが既に倒産していたため、バンダイはプラモデルにとどまらず玩具も担当している。
企画は『ダンバイン』の放映時から始まっている。間に『エルガイム』の放映期間を挟むので、テレビアニメとしてはかなりの準備期間があった。ところがこのように長い準備期間をとったにもかかわらずΖガンダムはその複雑なデザインや変形機構のため、デザイン決定や商品化が遅れた。このためΖガンダムの登場は第2クールの終わりにスケジュール変更された。Ζが登場するまでの2クールの主人公MSをどうするかが問題になり、「MSV(モビルスーツバリエーション)」の流れを取り入れることが提案され、MSVのフルアーマーガンダムとヘビーガンダムのような「強化されたガンダム」をコンセプトとしたガンダムMk-IIが前半の主人公機になった[2]。
MS(モビルスーツ)デザイン
前作で登場したデザインの系譜を受け継ぎ、なおかつ新しいものを生み出すという意図のもと、若い世代のデザイナーが多数参加した。
当初は富野の指示により、本作の前番組『重戦機エルガイム』のデザイナーである永野護がデザインを進めていたが、彼が提出したリック・ディアス、ガルバルディβが、サンライズ上層部での評価が芳しくなかったため、永野は番組放送直前で降板。代わって、急遽前作のデザイナーである大河原邦男に加えて当時21歳の藤田一己が招聘され、永野、大河原のアイデアを藤田がまとめるという方式で作業が進められた。例えばガンダムMk-II、ハイザック、アッシマーは大河原→藤田、百式は永野→藤田という流れでまとめられている。
最初に登場する数点のデザインワークが終了した後しばらくは、藤田一人がデザインを担当することとなったが、さらに多くの可能性を探るため終盤にかけては後にΖΖガンダムをデザインすることになるイラストレーター/モデラーの小林誠を筆頭に、漫画家の近藤和久、アニメーターの大畑晃一、はばらのぶよし、デザイナーの佐山善則、岡本英郎など多くのデザイナーを登用、一度降板した永野にも再度発注が行われキュベレイとハンブラビが描かれている。
MSVからも数点のMSが登場しており、MSVシリーズの商品がパッケージを換えて本作のプラモデルラインナップに組み込まれ、再発売されている。富野は7年間の時間の経過を強調する要素として、一年戦争当時の旧式MSの登場の必要性を感じ、特に一目でそれと分かるような外観に特徴があるものを中心に選んだという[3]。
作品解説
登場人物およびモビルスーツのデザインは刷新され、前作の登場人物は年齢を重ねて再登場する。前作の連邦対ジオンという明快な図式に対して、本作はティターンズとエゥーゴという地球連邦軍から発生した二つの勢力による抗争[4] を中心に、中盤以降ではジオン残党最大勢力であるアクシズの地球圏帰還や、各勢力同士の同盟・決裂、指導者の暗殺など、複雑な構図となっている。
ナレーションは劇中でヘンケン・ベッケナーを演じる小杉十郎太が担当した[注 4]。前作のように戦況を解説するナレーションは少なく、主に本編冒頭のモノローグ、前回のダイジェスト、次回予告が中心であった。次回予告は毎回「君は、刻(とき)の涙を見る」というキャッチフレーズで締めくくられた。
「ゼータ」に当てられる文字として読みの上で正しいのはギリシャ文字の"Ζ"であるが、入力の容易さ・形状の類似からラテン文字の"Z"(ゼット)が代用されることが多い[注 5]。
準備稿のタイトルは、「逆襲のシャア」であった(後述の小説版参照)。
音楽
「Ζ・刻を越えて」(原曲は1972年のアルバム「Solitaire」収録)と「星空のBelieve」(原曲は1976年のアルバム「Steppin' Out」収録)は、過去のニール・セダカのアルバム収録曲に新たな詞がついたものだが、『水の星へ愛をこめて』は新規に提供されたものである。「Ζ・刻を越えて」の原曲「BETTER DAYS ARE COMING」のニール・セダカ ヴァージョンは後に10ccとなるメンバーが全員参加している。「Solitaire」のアルバムは永年CD化されていなかったが、「Emergence/Solitaire」として2008年10月にオリジナルの形でCD化された。
「星空のBelieve」の方がオープニングテーマになる予定であった[5]。 また、永野がテレビ放送当時に参加したイベントの席上で発言したところによると、当初主題歌についてはヴァン・ヘイレンに未使用曲を譲ってもらおうという案も出ていた。
「水の星へ〜」を歌った森口はこの曲が芸能界デビューである。OP映像中の歌詞テロップに”難波船”という語が表示されるが、難波は大阪の地名であり、”難破船”とするのが正しい。
間嶋里美の歌う「ハッシャバイ」は元々『無敵鋼人ダイターン3』のイメージソングとして録音された楽曲である。間嶋の夫・古谷徹が演じるアムロ・レイの登場シーンに劇中歌として使用された(小説版の同シーンにおいても使用されている)。
本作が1988年秋に名古屋テレビで再放送された際は、第2話から後期オープニングに変更されている。バンダイチャンネルによるインターネット配信版[注 6] では、権利関係上オープニング・エンディング曲の差し替えがなされているため、本来の形で視聴できるのはビデオ・LD・DVDなどの媒体、もしくは地方局などの再放送において、ということになる。
また、アーケードゲーム『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』およびそのバージョンアップ版の『同DX』には「星空〜」を除く上記3曲は収録されている[注 7] ものの、そのコンシューマ機移植版であるPS2・GC用『機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ζガンダム』では収録されていない。VS.シリーズ第7作の『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』では、登場作品中唯一主題歌が収録されていない[注 8]。第8作となる『NEXT』でも、劇中のBGMでの代用となっている[注 9] が、『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト』では、劇場用主題歌 「Metamorphoze ~メタモルフォーゼ~」が収録されている。
反響・評価
関東地区の平均視聴率6.4%、最高視聴率は11.7%、キー局である中京圏の名古屋テレビでは関東地区よりも高い平均視聴率12.3%、最高視聴率は17.7%を記録。これは再放送を除いたガンダムシリーズで最も高い。[要出典]
人物およびメカキャラクターの刷新、作中に次々と登場する専用機や可変MS、難解な内容などのために前作のファンからは不評を買ったが、新しいファンには受け入れられた[6]。本作は放映当時こそ賛否両論あったものの、20世紀末以降の若いファンにはスタンダードな作品になっている[1]。
商業効果
本作は放映された年のガンプラの売上を倍増させるなど商業面では好調であったが[7]、川口克己は「バンダイ側の売り上げの期待値を達成できなかった」と述べている[8]。松本悟によるとデザインの複雑化によるコストアップのための商品価格の高騰が原因としている[9]。
1994年にバンダイビジュアルから発売されたLD-BOXはPart1、2ともに3万5千セットのヒットとなった。これは当時のバンダイビジュアルの売上の2割に相当した[10]。またオリコンLDチャートではPart1が2位、Part2が1位を記録。2001年にDVD-BOXが発売され、こちらは単品換算95万枚のヒットになった[11]。前述のLD-BOXを単品換算すると45万5千枚なので売上枚数が大きく伸びている[注 10]。DVD-BOXと同時に発売された単品DVDと後のレンタルDVDを加えると128万枚に達している。
BGM
日本音楽著作権協会(JASRAC)は2005年5月18日、2004年度の著作物使用料に基づく分配額のランキングを発表。このランキングの第10位に「機動戦士Ζガンダム BGM(作曲 三枝成章)」が入った。『スーパーロボット大戦』などの関連ゲームのみならず、テレビのニュース、ワイドショー、バラエティ番組で同サウンドトラック音源が使用される機会が多い[注 11]。
各話リスト
話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | コンテ | 演出 | 作画監督 |
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第1話 | 1985年 3月2日 |
黒いガンダム | 大野木寛 斧谷稔 |
今川泰宏 | 北爪宏幸 | |
第2話 | 3月9日 | 旅立ち | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
滝沢敏文 | 関田修 | 小林利充 |
第3話 | 3月16日 | カプセルの中 | 川崎知子 斧谷稔 |
横山広行 | 兵頭敬 | |
第4話 | 3月23日 | エマの脱走 | 丸尾みほ 斧谷稔 |
川瀬敏文 | 山田きさらか | |
第5話 | 3月30日 | 父と子と… | 大野木寛 斧谷稔 |
杉島邦久 | 金山明博 | |
第6話 | 4月6日 | 地球圏へ | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
井内秀治 | 関田修 | 北爪宏幸 |
第7話 | 4月13日 | サイド1の脱出 | 丸尾みほ 斧谷稔 |
知吹愛弓 | 横山広行 | 小林利充 |
第8話 | 4月20日 | 月の裏側 | 大野木寛 斧谷稔 |
川瀬敏文 | 兵頭敬 | |
第9話 | 4月27日 | 新しい絆 | 丸尾みほ 斧谷稔 |
杉島邦久 | 山田きさらか | |
第10話 | 5月4日 | 再会 | 大野木寛 斧谷稔 |
今川泰宏 | 関田修 | 金山明博 |
第11話 | 5月11日 | 大気圏突入 | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
網野哲郎 | 横山広行 | 北爪宏幸 |
第12話 | 5月25日 | ジャブローの風 | 平野靖士 斧谷稔 |
知吹愛弓 斧谷稔 |
川瀬敏文 | 小林利充 |
第13話 | 6月1日 | シャトル発進 | 大野木寛 斧谷稔 |
杉島邦久 斧谷稔 |
杉島邦久 | 山田きさらか |
第14話 | 6月8日 | アムロ再び | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
今川泰宏 | 金山明博 | |
第15話 | 6月15日 | カツの出撃 | 丸尾みほ 斧谷稔 |
横山広行 | 関田修 | 北爪宏幸 |
第16話 | 6月22日 | 白い闇を抜けて | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
本橋鷹王 | 小林利充 | |
第17話 | 6月29日 | ホンコン・シティ | 遠藤明吾 | 川瀬敏文 | 山田きさらか | |
第18話 | 7月6日 | とらわれたミライ | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
杉島邦久 横山広行 |
杉島邦久 | 金山明博 |
第19話 | 7月13日 | シンデレラ・フォウ | 遠藤明吾 | 甚目喜一 | 平林淳 | 北爪宏幸 |
第20話 | 7月20日 | 灼熱の脱出 | 関田修 | 小林利充 | ||
第21話 | 7月27日 | ゼータの鼓動 | 大野木寛 斧谷稔 |
本橋鷹王 斧谷稔 |
本橋鷹王 | 山田きさらか |
第22話 | 8月3日 | シロッコの眼 | 丸尾みほ 斧谷稔 |
川瀬敏文 | 金山明博 | |
第23話 | 8月10日 | ムーン・アタック | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
杉島邦久 | 北爪宏幸 | |
第24話 | 8月17日 | 反撃 | 遠藤明吾 | 横山広行 | 関田修 | 小林利充 照日四郎 |
第25話 | 8月24日 | コロニーが落ちる日[注 12] | 鈴木裕美子 | 斧谷稔 | 平林淳 | 山田きさらか |
第26話 | 8月31日 | ジオンの亡霊 | 遠藤明吾 | 井内秀治 | 本橋鷹王 | 北爪宏幸 |
第27話 | 9月7日 | シャアの帰還 | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
川瀬敏文 | 金山明博 | |
第28話 | 9月14日 | ジュピトリス潜入 | 遠藤明吾 | 森一浩 | 関田修 | 小林利充 |
第29話 | 9月21日 | サイド2の危機 | 鈴木裕美子 | 世良邦男 杉島邦久 |
杉島邦久 | 大森英敏 |
第30話 | 9月28日 | ジェリド特攻 | 遠藤明吾 | 横山広行 | 平林淳 | 山田きさらか |
第31話 | 10月5日 | ハーフムーン・ラブ | 鈴木裕美子 斧谷稔 |
森一浩 斧谷稔 |
妻方仁 | 瀬尾康博 |
第32話 | 10月12日 | 謎のモビルスーツ | 遠藤明吾 | 井内秀治 | 本橋鷹王 | 金山明博 |
第33話 | 10月19日 | アクシズからの使者 | 甚目喜一 | 関田修 | 小林利充 | |
第34話 | 10月26日 | 宇宙が呼ぶ声[注 13] | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 | 山田きさらか | |
第35話 | 11月2日[注 14] | キリマンジャロの嵐 | 森一浩 | 平林淳 | 瀬尾康博 | |
第36話 | 11月9日 | 永遠のフォウ | 遠藤明吾 | 杉島邦久 | 北爪宏幸 | |
第37話 | 11月16日 | ダカールの日 | 鈴木裕美子 | 横山広行 | 金山明博 | |
第38話 | 11月23日 | レコアの気配 | 遠藤明吾 | 世良邦夫 斧谷稔 |
関田修 | 小林利充 |
第39話 | 11月30日 | 湖畔 | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 | 山田きさらか | |
第40話 | 12月7日 | グリプス始動 | 遠藤明吾 | 森一浩 斧谷稔 |
平林淳 | 寺東克己 |
第41話 | 12月14日 | 目覚め | 鈴木裕美子 | 杉島邦久 | 瀬尾康博 | |
第42話 | 12月21日 | さよならロザミィ | 遠藤明吾 | 横山広行 | 恩田尚之 | |
第43話 | 1986年 1月4日 |
ハマーンの嘲笑 | 世良邦夫 | 関田修 | 金山明博 | |
第44話 | 1月11日 | ゼダンの門 | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 | 小林利充 | |
第45話 | 1月18日 | 天から来るもの | 遠藤明吾 | 森一浩 | 平林淳 | 山田きさらか |
第46話 | 1月25日 | シロッコ立つ | 鈴木裕美子 | 川瀬敏文 杉島邦久 |
杉島邦久 | 瀬尾康博 |
第47話 | 2月1日 | 宇宙の渦[注 13] | 遠藤明吾 | 横山広行 | 恩田尚之 | |
第48話 | 2月8日 | ロザミアの中で | 鈴木裕美子 | 滝沢敏文 | 関田修 | 金山明博 |
第49話 | 2月15日 | 生命散って | 遠藤明吾 | 世良邦夫 | 平林淳 | 敷島博英 |
第50話 | 2月22日 | 宇宙を駆ける[注 13] | 川瀬敏文 | 小林利充 |
関連作品
劇場版
機動戦士Ζガンダム劇場版 | |
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映画:機動戦士Ζガンダム-星を継ぐ者- | |
監督 | 富野由悠季 |
制作 | サンライズ |
封切日 | 2005年5月28日 |
上映時間 | 95分 |
映画:機動戦士ΖガンダムII-恋人たち- | |
監督 | 富野由悠季 |
制作 | サンライズ |
封切日 | 2005年10月29日 |
上映時間 | 98分 |
映画:機動戦士ΖガンダムIII-星の鼓動は愛- | |
監督 | 富野由悠季 |
制作 | サンライズ |
封切日 | 2006年3月4日 |
上映時間 | 99分 |
テンプレート - ノート |
テレビシリーズ『機動戦士Ζガンダム』20周年作品。『劇場版∀ガンダムI 地球光』と『劇場版∀ガンダムII 月光蝶』以来3年ぶりのガンダムシリーズの劇場アニメでもある。
キャッチコピーは「再会は躍動する魂。とき放て、"Ζ"!!」(I)、「キスの記憶…」(II)、「誰も知らないラスト…新訳Ζ完結編。」「人は虚無の宇宙にぬくもりを見つけられるか!」(III)。
シリーズ概要(劇場版)
- 第一部『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』(2005年5月28日公開) - 興行収入:8億6000万円(キネマ旬報より)
- 第二部『機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち-』(2005年10月29日公開) - 興行収入:6億(キネマ旬報より)
- 第三部『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』(2006年3月4日公開) - 興行収入:4億9000万円(キネマ旬報より)
スタッフ(劇場版)
- 製作 - 吉井孝幸
- 企画 - 内田健二
- 原案 - 矢立肇
- 原作・脚本・絵コンテ - 富野由悠季
- キャラクターデザイン - 安彦良和
- メカニカルデザイン - 大河原邦男、藤田一己
- キャラクター作画監督 - 恩田尚之
- メカニカル作画監督 - 仲盛文
- 美術監督 - 東潤一(I)、甲斐政俊
- デジタル色彩設計 - すずきたかこ
- 撮影監督 - 木部さおり
- スタジオ演出 - 松尾衡
- 編集 - 山森重之(I)、坂本久美子(II・III)
- オリジナルコンテ提供 - 原田奈奈、宅野誠起(II・III)
- 設定協力 - 山根公利(II)、カトキハジメ(III)
- 音楽 - 三枝成彰
- 主題歌 - Gackt
- 音響監督 - 藤野貞義
- 音楽プロデューサー - 大田敏明、ボーダーライン
- 音楽協力 - キングレコード
- 音響効果 - 西村睦弘、フィズサウンドクリエイション
- 録音 - 高木創
- 動画 - ガイナックス、マッドハウス
- 背景 - スタジオジブリ(II)
- 配給 - 松竹
- 制作協力 - バンダイビジュアル、名古屋テレビ(現在の名称はメ〜テレ)[注 15]
- プロデューサー - 松村圭一(サンライズ)、久保聡(バンダイビジュアル)
- 企画・製作 - サンライズ
- 総監督 - 富野由悠季
主題歌・BGM(劇場版)
主題歌は富野の友人であり、熱烈なガンダムファンでもあるGacktが担当した。BGMはテレビ版と同じく三枝成彰が担当[注 16]。
また、MSの動作音をはじめとするSEの音源がE&Mプランニングセンター(現 サウンド・リング)からフィズサウンドクリエイションのものに変更されており、結果的に『機動戦士ガンダム』や『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』との統一が計られることとなった[注 17]。
- オープニングテーマ
-
- 『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』
- エンディングテーマ
- 全て、作詞・作曲 - Gackt.C / 歌 - Gackt(レーベル - 日本クラウン[注 18])
- 『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』
-
- 「君が待っているから(Remix ver.)」
- 『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』
-
- 「mind forest」
- 『機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-』
-
- 「Love Letter」
- 「Dybbuk」
- 挿入歌
-
- 『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』
-
- 「ハッシャバイ」
- 作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 井上忠夫[注 19] / 編曲 - 宮川泰 / 歌 - 間嶋里美
製作(劇場版)
企画当初は『機動戦士ガンダム』や『∀ガンダム』と同様にテレビ版の再編集作品だったが、富野は殺伐さと悲劇しかなかった原典の物語を、新たな解釈と異なる視点を加えることで健やかな物語に再構成するというテーマのもと、自ら全三部作への再編集(監督・脚本・絵コンテ)を行った[注 20]。当時の放送局であった名古屋テレビも製作協力として制作に関わっている。
劇場版のフィルムは、テレビ版カット(以降、旧作画)に同じフレーム内で劇場版カット(以降、新作画)を加えるという特殊な方法で編集され、旧作画部分と新作画部分の質感を近づける「エイジング」(「経年変化」の意)処理が行われた[注 21]。公開当時、富野は完全に新作にしてしまうと『Ζガンダム』ではなくなってしまうため、あえてこの形式をとった旨を発言している。また、カットによっては旧作画のフレーム内の一部(コクピット内のコンソール表示など)を部分的に追加・修正するといった加工もされている。
新作画部分には、テレビ版の後に製作されたOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するジム・キャノンII、ジム・カスタム、ジム・クゥエルや『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』のガンダムTR-1[ヘイズル]などのMSがカメオ出演している。
なお、『星の鼓動は愛』の初期題名は「三つ巴」だった。
物語(劇場版)
大まかなストーリーの流れはテレビ版と同じだが、シャアのダカール演説やフォウの再登場などいくつかのエピソードがカットされた他、健やかな物語として再構成するためにテレビ版では反抗的だったカミーユの性格が素直でやや穏和になり、「修正」シーンや悲劇的な結末も回避された。ほかにもテレビ版のセリフの多くが変化・割愛されているなどの変更点がある。
出演声優(劇場版)
映画化に際しては20名以上に上る大幅なキャストの変更が行われた。富野はカミーユ役の飛田展男にオーディションをしており、飛田は富野に「当日にキャスト変更もありうる」と言われたという[12]。また、ファ・ユイリィ役の松岡ミユキのようにテレビ版の声優の引退に伴う変更もあった。劇場版公開後に発売された『Ζガンダム』関係のほとんど各種ゲームでも、劇場版の声優が起用されている。
フォウ・ムラサメ役が島津冴子からゆかなに、サラ・ザビアロフ役が水谷優子からIIでは池脇千鶴、IIIでは島村香織に変更されたことに関して、島津[13] と水谷[要出典]は「映画出演のオファーがなかった」と明かした。また、島津が公開した手記の中で、島津に問いただされた際に総監督の富野由悠季は「音響監督に騙された」「フォウは冴子にしかできない」「予め残すオリジナルキャストが決まっていて、その中にフォウも入っていた」と発言していたとされたが[13][14]、『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』の公開を前にしたインタビューで「『Ζ』を新訳にするにあたり、復刻映画にするつもりは全くなく、主人公カミーユ・ビダン役の飛田展男でさえオーディションで改めて選び直した」「当初はアムロやシャアも含めたキャスティングの総入れ替えも検討していた」「フォウ・ムラサメのようなゲスト的なキャラクターに関して言えば、新人を起用するという考え方は初期段階からあった。ファースト以来のキャラクターとのバランスを考え懐かし映画にしないためフォウやサラには若い声が必要だった」「全体のバランスを音響監督と総合的に検討して考えた上で、今回のキャスティングに固めた」と前述の島津の手記の発言を否定する内容の説明が富野自身から語られた[15]。一方でガディ・キンゼーのように、Iでは別人が演じていたが、IIやIIIでオリジナルキャストに戻った例もある。
テレビ版の声優のクレジットはシャア・アズナブルが先頭だったが、劇場版『恋人たち』からはカミーユ・ビダンが先頭になっている。
なお、劇場版制作時点ではすでに故人だった井上瑤(セイラ・マス役)は『星の鼓動は愛』に『めぐりあい宇宙編』の音声を編集して出演(ライブラリ出演)している[16]。また、鈴置洋孝(ブライト・ノア役)と戸谷公次(カクリコン・カクーラー、グワダン・キャプテン役)は『星の鼓動は愛』収録後に逝去し、当作品が遺作になった。
劇場版の結末と他作品の関係
- 劇場版は結末そのものがテレビ版から大きく変更され、主人公カミーユは精神破綻を来さず、ガンダムMk-IIは大破に留まらず完全に粉砕されて喪失、アクシズは地球圏制圧に乗り出さず撤退、となった。このため、カミーユからジュドー・アーシタがΖガンダムを譲り受ける形でアクシズ(ネオジオン)と戦うテレビ版続編『機動戦士ガンダムΖΖ』のシナリオにつながらなくなっている。富野は『劇場版Ζ』の後に続く物語の製作については否定的なコメントを残している[17]。また、『ファースト劇場版三部作』との6作をもって『六部作」、『逆襲のシャア』を含めて『七部作』とする旨の発言もしている[18]。
- テレビ版と劇場版、どちらが正史であるかについては、公式な見解は出されていないが、制作サイド外の人物による評伝ではテレビ版を前提とし、劇場版は異説として扱う見解をとるものが見られる[注 22]。
- 2009年に各地で開かれた『ガンダム30周年記念上映』の際に販売された公式パンフレット『ガンダム30周年記念上映 メモリアル・プログラム』に掲載された宇宙世紀年表では『Ζガンダム』に関連する箇所において、劇場版に存在しない出来事の省略と、メールシュトローム作戦の日付が2月20日に変更された記述がなされている[注 23]。この『メモリアル・プログラム』の年表には『ガンダムΖΖ』の内容も記載されており、この部分の内容は既存のものと変更がない。
- 劇場版の関連作品として、公開時期に平行して連載されていたことぶきつかさの漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』があるが、本作は映画の結末後については『ΖΖ』との関係を曖昧なかたちとしている[19]。
本作品の影響
『機動戦士Ζガンダム -星を継ぐ者-』は上映映画館がそれほど多くなく、日本全国で83か所だったが、週間映画ランキングで3位にランクイン。上映してから5週間、ベスト10入りしている[20]。また、『第5回東京アニメアワード』において劇場映画部門優秀作品賞をも受賞している。
『機動戦士ΖガンダムII -恋人たち-』の上映は104か所、『機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-』では最終的に106館だった。同時期に各メディアで『機動戦士Ζガンダム』が再評価された。
DVD /Blu-ray(劇場版)
発売・販売元はバンダイビジュアル。
DVD(第1作)
2005年10月28日発売。
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者- DVD通常版(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 封入特典
- ライナーノート(8P)
- 映像特典
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者- DVD初回限定版(2枚組)
- ディスク1:本編DVD(通常版と同様)
- ディスク2:特典DVD
- メイキング オブ Ζガンダム -星を継ぐ者-編
- Gackt「Metamorphoze 〜メタモルフォーゼ〜」ミュージックビデオ
- 「星を継ぐ者」ギャラリー
- 封入特典(通常版と同様)
- 特製アウターケース付き
DVD(第2作)
2006年2月24日発売。
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation II -恋人たち- DVD通常版(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 封入特典
- ライナーノート(8P)
- 映像特典
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation II -恋人たち- DVD初回限定版(2枚組)
- ディスク1:本編DVD(通常版と同様)
- ディスク2:特典DVD
- メイキング オブ Ζガンダム -恋人たち-編
- VOICE MAGIC -声を操る者たち-
- 「恋人たち」ギャラリー
- 封入特典(通常版と同様)
- 特製アウターケース付き
DVD(最終作)
2006年8月25日発売。
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation III -星の鼓動は愛- DVD通常版(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 封入特典
- ライナーノート(8P)
- 映像特典
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation III -星の鼓動は愛- DVD初回限定版(2枚組)
- ディスク1:本編DVD(通常版と同様)
- ディスク2:特典DVD
- メイキング オブ Ζガンダム -星の鼓動は愛-編
- スペシャル対談 富野由悠季×Gackt
- 「星の鼓動は愛」ギャラリー
- 封入特典(通常版と同様)
- 特製アウターケース付き
Blu-ray
2012年5月25日発売。
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者- Blu-ray(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 封入特典
- 解説書(16P)
- 映像特典
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation II -恋人たち- Blu-ray(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 封入特典
- 解説書(16P)
- 映像特典
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation III -星の鼓動は愛- Blu-ray(1枚組)
- 映像特典
- 特報・劇場予告編
- 封入特典
- 解説書(16P)
- 映像特典
- 機動戦士Ζガンダム A New Translation 劇場版Blu-ray BOX(3枚組、期間限定生産)
- ディスク1:「星を継ぐ者」Blu-ray(単品版と同様)
- ディスク2:「恋人たち」Blu-ray(単品版と同様)
- ディスク3:「星の鼓動は愛」Blu-ray(単品版と同様)
- 封入特典
- 「星を継ぐ者」解説書(単品版と同様)
- 「恋人たち」解説書(単品版と同様)
- 「星の鼓動は愛」解説書(単品版と同様)
- 「星を継ぐ者」劇場パンフレット縮刷版
- 「恋人たち」劇場パンフレット縮刷版
- 「星の鼓動は愛」劇場パンフレット縮刷版
- 「星を継ぐ者」ポストカード
- 「恋人たち」ポストカード
- 「星の鼓動は愛」ポストカード
- 恩田尚之&仲盛文描き下ろし特製アウターケース付き3枚組ブルーレイケース仕様
関連映像作品
GUNDAM EVOLVE
フル3DCGによる短編映像作品『GUNDAM EVOLVE(ガンダムイボルブ)』でも本作をモチーフとしたものが数編作られた。
- 第2作「GUNDAM EVOLVE II RX-178 GUNDAM Mk-II」
- 第9作「EVOLVE../9 MSZ-006 Z-GUNDAM」
- 第12作「EVOLVE../12 RMS-099 RICK-DIAS」
- 第13作「EVOLVE../13 RMS-108 MARASAI」
Competition of NEW GUNDAM -RED or WHITE-
『Competition of NEW GUNDAM -RED or WHITE-』は、2015年11月7日よりガンダムフロント東京・DOME-Gで公開のイベント上映作品。アナハイム・エレクトロニクス社のプレゼンテーションとして、赤いカラーのデルタガンダム弐号機と、グレーカラーのZガンダム3号機(初期検証型)が登場する。
漫画
コミカライズ
- テレビ版放映当時、近藤和久による漫画版が、漫画雑誌「コミックボンボン」にて連載された。基本的にはアニメのストーリーをなぞっているが、漫画独自のMSもいくつか登場させている。
- 劇場版公開時、漫画雑誌「ガンダムエース」に劇場版のコミカライゼーションが連載された[注 24]。各作品の担当作家はそれぞれ異なっている。
- 2011年からは、「ガンダムエース」において、本作で作画監督を務めた北爪宏幸による『機動戦士Ζガンダム Define』が連載された。これは同作者の漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』の設定を引き継ぎ、シャア(クワトロ)視点で描かれたコミカライゼーションとなっている。
独自作品
- テレビ版のコミカライズを担当した近藤の手による、本作を元にしたパラレルワールド作品『サイドストーリーオブガンダムΖ』が模型雑誌「模型情報」、および「B-CLUB」にて掲載された。バスクに妹セイラを人質に取られたシャア(クワトロ)はティターンズに所属、エゥーゴはジオンの残党、カミーユは元ジオン市民、主役MSの名前は「Ζグスタフ」などの独自設定で描かれたが、未完のまま終了している。
- ガンダムエースにて劇場版の外伝作品『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』を連載[注 25]。
フィルムコミック
テレビ版放映当時、近代映画社よりジ・アニメフィルムコミックスとして本作のフィルムを使用して漫画仕立てにしたものが刊行された。1巻につき5話収録の全10巻。カバー・セル原画は作画監督として参加した瀬尾康博が担当。編集者による大幅なセリフの変更・割愛が目立つものとなっている。2009年には、近代映画社より完全復刻版が刊行された。
- 『機動戦士Zガンダムフィルムコミックス[完全復刻版]BOX-1』 ISBN 978-4764822573(2009年7月15日発行)
- 『機動戦士Zガンダムフィルムコミックス[完全復刻版]BOX-2』 ISBN 978-4764822641(2009年9月10日発行)
小説
アニメの放映当時、富野由悠季による小説版全5巻が講談社から、後に角川書店から刊行されている。前作『機動戦士ガンダム』の小説版同様、本作でもテレビ版と展開が異なっている。また、小説版『機動戦士ガンダム』とはストーリーがつながっていない。
もともとテレビ版放映開始前の1984年頃、『逆襲のシャア』のタイトルで「ガンダム」の続編小説が企画されており、テレビ版製作決定と共にその小説版にシフトしたという経緯がある。
講談社版のカバーイラストは永野護が担当し、アニメとは異なるディテールのメカやキャラクター、コスチュームが描かれていた。特にメカニックについては当初「永野版」的扱いだったのが、模型雑誌モデルグラフィックスによって設定を付加され、後に『ガンダム・センチネル』の設定上の骨子となった「アナハイム・ガンダム」の先駆ともなった。
角川文庫版はカバーイラストを美樹本晴彦が担当。アニメに準拠したキャラクターやメカで描かれていた。一方、口絵のMSのイラストは藤田一己により、アニメに準拠したものではなく、大きくデザインが変更された[注 26]。
1986年、遠藤明吾著で『機動戦士Ζガンダム フォウ・ストーリー そして、戦士に…』がアニメージュ2月号付録として発表された。これは、フォウ・ムラサメの本編登場以前の過去を書いた物で、『機動戦士ガンダム』のあるキャラクターも主要人物として登場している。2001年9月に加筆再構成の上、角川スニーカー文庫で刊行された。なおカバーイラスト・口絵イラスト・キャラクター紹介イラストは北爪宏幸が1986年当時に描いた物がそのまま使用されている。
- 遠藤明範 『機動戦士Ζガンダム フォウ・ストーリー そして、戦士に…』 ISBN 978-4044119065(2001年9月1日発行)
ゲーム
「スーパーロボット大戦シリーズ」を筆頭に本作が登場するゲーム作品は無数にあるため、ここでは本作を題材に単独商品化された作品のみ記述する。
- LSI GAME 機動戦士Ζガンダム グリプスの攻防
- 機動戦士Ζガンダム(1985年12月10日発売/バンダイ、PC-8801・FM-7・X1用)
- 機動戦士Ζガンダム・ホットスクランブル(バンダイ、ファミリーコンピュータ用)
- 機動戦士Ζガンダム AWAY TO THE NEWTYPE(スーパーファミコン用)3.3万本
- 機動戦士Ζガンダム前編 Ζの鼓動(セガサターン用)8万本
- ガンダムMk-IIを操作し、ガブスレイ戦までを戦うアクションゲーム。敵がステージ上のみならず画面手前や奥にも出現するため、これらを攻撃するには専用のアクションが必要になる。仲間を呼び出して援護してもらうことができるが、仲間が倒した敵は得点にならない。
- 機動戦士Ζガンダム後編 宇宙を駆ける(セガサターン用)1.6万本
- Ζガンダムを操作し、原作最後まで戦う。基本的操作は前編を引き継ぐが、Ζガンダムがジャンプせず流れるように移動し、ウェイブライダーへの変形とハイメガランチャーの溜め撃ちが可能。ボス戦では1対1になり格闘ゲームのような雰囲気になる。前編のセーブデータがあればクワトロの百式を操作できるステージが出現する。
- 機動戦士Ζガンダム(プレイステーション用)
- 機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ(アーケードゲーム・プレイステーション2用)
- 機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズDX(アーケードゲーム・プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ用)
- 機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ζガンダム(プレイステーション2・ニンテンドーゲームキューブ用)
ゲームブック
- 機動戦士Ζガンダム Vol.1 グリーン・ノアの決断
- 機動戦士Ζガンダム Vol.2 パレオロガス漂流
- ホビージャパンより刊行された上記二冊は本編同様にカミーユが主人公(PC=プレイヤー・キャラクター)。Vol.1はアニメ冒頭をベースとしたもので、プレイヤーの選択によってはカミーユがティターンズと共にエゥーゴを撃退するという展開にもなる。Vol.2はゲームブックオリジナルストーリーで、一部の登場人物は同じくホビージャパン発行のΖΖゲームブック3部作にも重要な立場で登場する。
- 機動戦士ガンダム0087 ジェリド出撃命令
その他
岡山県にある道の駅久米の里には、個人が制作した約1/3スケールのΖガンダムの模型が存在する。デザインは角川スニーカー文庫版『機動戦士Ζガンダム』の挿絵などに描かれている、いわゆる「藤田一己版」。脚部には油圧シリンダーなどを組み込んでおり、動かすことも可能[注 27][21](Zガンダムも参照)。
脚注
注釈
- ^ サンライズ作品で版権管理の都合上用いられる名義。実際の原案は富野。
- ^ a b アメリカでは作詞と作曲が分割されずに著作権登録されることもあり、ここでのセダカの原曲作品も作詞・作曲が分割されずに登録されているため、ここではレコード等でのクレジットによらず実際の登録でのクレジットによる。
- ^ ただし、この曲の原語版音源は存在していない。ニール・セダカ英語版記事のOther successesの項目を参照。
- ^ キャスト欄での小杉のクレジット表記は登場人物のヘンケンではなく、ナレーターである。
- ^ 富野は「ガンダムはこれで終わりにする」という意味を込めたとインタビューで答えている[要出典]。さらにファーストガンダム続編としての数字の"2"の字形にも似ていることが指摘されている。
- ^ 2007年2月上旬から3月上旬までにおいて「バンダイチャンネル@ShowTime」で配信された5話限定無料視聴ラリーにおいて本来の形で視聴できていた。
- ^ PS2版『エゥーゴvs.ティターンズ』のみ、ミッションモードクリア後のエンディングテーマとして『星空のBelieve』が収録されている。
- ^ 厳密に言えば、隠し要素として登場した『機動戦士ガンダム00』も主題歌が収録されていない。劇中のBGMによる代用もない。
- ^ 『ガンダム00』についてはファーストシーズン後期の主題歌が収録されており、主題歌が収録されていない作品はΖのみとなっている。ただしROMによっては『逆襲のシャア』の主題歌が収録されていないことがある(その場合はΖの劇中BGMで代用される)。
- ^ DVDはLDより普及率が高いので、このようなことは珍しいことではないが、オリコン調べによると『機動戦士ガンダムΖΖ』はDVD-BOXがLD-BOXを下回っており、本作と明暗が別れた。
- ^ ただし、本作における楽曲のスコア自体は、三枝が1980年の映画「動乱」のBGM用として作曲したものの焼き直しが多く含まれている。[要出典]
- ^ 第24回終了時の予告編では「コロニーの落ちる日」と紹介されている
- ^ a b c 「宇宙」のルビは「そら」であり、「うちゅう」ではない
- ^ 一部の地方では11月1日の17:00に先行放送された。
- ^ 第一部は「名古屋テレビ」だったが、第二部以降は「メ〜テレ」とクレジットが変更された。
- ^ テレビ版で使用されていたものと、展開に合わせて新たに編曲された、あるいは新規に作曲されて録音されたものもある。
- ^ E&Mプランニングセンターは1995年に活動を終結している。
- ^ 『機動戦士ΖガンダムIII -星の鼓動は愛-』に限り、クラウンレコードと表記されていた。
- ^ ただし、スタッフロールにおいてのクレジット上では「井上大輔」と表記。
- ^ 富野は本作のため、新たにFinal Cut Proによるノンリニア編集を習得している(アップルジャパン「映画監督 富野由悠季」)
- ^ 旧作画は映像内の塵やホコリの除去や色、ズレの修正。新作画はワザと汚したりしたりするなどを行う処理法のこと、手塚治虫の実験映画『おんぼろフィルム』など特殊な例を除き、長丁場の映像作品としては本作で初めて行われた。
- ^ 皆川ゆか著『評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡』では、テレビシリーズの描写を優先し、劇場版を「異説」としたスタンスで執筆している。
- ^ ただし、従来は2月2日とされているメールシュトローム作戦の日付が2月20日となっている年表は、劇場版以前の1999年発行の『機動戦士ガンダム エピソードガイド vol.3 ネオ・ジオン編』の5頁に存在している。
- ^ 各話の第1話は「ガンダムエース増刊 Ζガンダムエース」に掲載。
- ^ 「Ζガンダムエース」と「ガンダムエース」で読みきり掲載後に連載。
- ^ こちらは通称「藤田版」として知られており、ガンダムMk-IIやΖガンダムはガレージキット化もされている
- ^ 当初は要望により動かしていたが、2014年現在では動かしていない。そのかわりに年に数回だが、コクピットに乗せてもらえる機会がある。
出典
- ^ a b 猪俣謙次『ガンダム神話Ζ』より[要ページ番号]。
- ^ 『GREAT MECHANICS5』より[要ページ番号]。
- ^ コミックボンボン緊急増刊『機動戦士Ζガンダムを10倍楽しむ本』69頁。
- ^ テレビ版『機動戦士Zガンダム』第13話より。
- ^ 晋遊舎ムック『サッとわかる機動戦士ガンダム』より[要ページ番号]。
- ^ 『機動戦士Ζガンダム大事典』より[要ページ番号]。
- ^ トイジャーナル1986年5月号[要ページ番号]
- ^ 柿沼秀樹・加藤智『バンダイキャラクタープラモ年代記』[要ページ番号]
- ^ 俺たちのガンダム・ビジネス[要ページ番号]
- ^ 日経BP社技術研究部『進化するアニメ・ビジネス』より[要ページ番号]。
- ^ 日経BPムック『大人のガンダム』31ページ。
- ^ 『機動戦士Ζガンダム ヒストリカ』第02巻、31頁。
- ^ a b “Saeko Shimazu Official Web Site 'Angel Voice' -Four/Zeta-”. Angel Voice. 2006年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月17日閲覧。
- ^ “Saeko Shimazu Official Web Site 'Angel Voice' -Four/Zeta-”. Angel Voice. 2006年11月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月17日閲覧。
- ^ “ZガンダムⅡ”. 機動戦士ΖガンダムII A New Translation -恋人たち-. 2014年5月17日閲覧。
- ^ 『パーフェクト・アーカイブ・シリーズ7 機動戦士Ζガンダム 劇場版』竹書房、22頁。
- ^ 『機動戦士Ζガンダム ヒストリカ』第12巻、32頁。
- ^ 『機動戦士Ζガンダム ヒストリカ』第12巻、31-33頁。
- ^ 『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』2巻、182頁。
- ^ 上映館の数については バンダイビジュアルの資料 より抜粋。
- ^ 道の駅 久米の里ホームページ
外部リンク
- テレビアニメ
- 劇場版
- 劇場版3部作 公式サイト
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(1986年3月1日 ‐ 1987年1月31日) |