機動戦士ガンダムF91の登場人物

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機動戦士ガンダムF91の登場人物(きどうせんしガンダムエフきゅうじゅういちのとうじょうじんぶつ)は、アニメーション映画機動戦士ガンダムF91』に登場する、架空の人物を列挙する。

また、特に説明が必要な人物は各人の項目を参照。


地球連邦軍(民間人、レジスタンス含む)[編集]

ここには、地球連邦軍及びレジスタンスに所属する人物を挙げる。

以下の人物の詳細は各項目を参照。


アーサー・ユング[編集]

- 松野太紀
フロンティア総合学園機械科の生徒で、シーブック・アノーの友人。16歳。明るい性格で、仲間内ではムードメーカー的な存在だったようだ。クロスボーン・バンガード襲撃当日に行われていた学園祭では、シシカバブーの露店「マハラジャ」を切り盛りしていた。
クロスボーン・バンガードの襲撃に対し、避難中に敵との徹底抗戦を訴えるロイ・ユングの呼び掛けに応じて、友人のサム・エルグジョージ・アズマと共に戦闘に参加する。アーサーの乗り込んだガンタンクR-44は整備不良のままクロスボーン・バンガードの迎撃に向かったが、デナン・ゲーと交戦して大破、主砲弾が誘爆。車上にいたアーサーは爆風で吹き飛ばされ、建物の壁に激突して命を落とした。

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アンナマリー・ブルージュ[編集]

Annamarie Brougia
声 - 神代知衣
クロスボーン・バンガード(後に地球連邦軍)の褐色肌の女性パイロット。士官候補生ながら偵察小隊長を務める。16歳。ザビーネ・シャルに好意を抱いていたが、彼がベラ・ロナ(セシリー)に取り入ろうとする姿を目撃してしまい、失望と嫉妬心から脱走を企て、連邦軍に投降。その後はレジスタンスのメンバーとしてクロスボーン軍と戦うも、ザビーネとの戦闘で復讐心から道連れしようとするが、「共に死ねばお前の口惜しさは消えるのか」というザビーネの言葉に動揺し、逆にザビーネにコックピットごと撃ち抜かれて戦死した。
なお、連邦軍内での待遇は少尉。艦内では子供達にも懐かれていた。乗機はダギ・イルス
小説版ではザビーネとの肉体関係があることが明らかにされている。

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エルム[編集]

声 - 峰あつ子
レジスタンスに参加する中年の女性。気丈な性格で、コズモ・エーゲスと並ぶレジスタンスの中心人物だったようだ。

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クリス[編集]

声 - 遠藤章史
ロイ戦争博物館の学芸員。ガンタンクR-44の操縦を行った3人の中では唯一爆発に巻き込まれて死ななかった人物である。ただし、シーブック達と別れて以降の消息は不明である。

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グルス・エラス[編集]

声 - 竹村拓
スペース・アークのメカニック。F91の整備担当で、根っからの技術屋。所々落丁したマニュアルと不完全なビデオを傍らに、F91の整備を行っていた。小説版によると子持ちである。シーブックが遠慮してほしいと申し出ていたにも関わらず、F91のバイオコンピューターの情報欲しさに、開発責任者であるシーブックとリィズの母親が映っているVTRをリィズに見せてしまい、シーブックの顰蹙を買う。

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ケーン・ソン[編集]

声 - 佐藤浩之
連邦軍の正規航法士で、階級は曹長。民間人だらけのスペース・アーク艦長代理となったレアリー・エドベリを補佐していた冷静な人物。

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ケニー・ハーハー[編集]

スペース・アークに所属する正規のメカニック。高めの身長と刈り上げられた髪型が特徴。

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コズモ・エーゲス[編集]

Cosmo Eigesse
声 - 渡部猛
地球連邦軍の元大佐で、クロスボーン・バンガードの襲撃に抵抗したレジスタンスの中心人物。58歳。フロンティアIV駐留の連邦軍部隊の壊滅後に連邦軍残存部隊や民間人を寄せ集めて、レジスタンスを結成した。
性格は自己中心的で傲慢。人の意見を全く聞かず、ただ感情的に怒鳴り散らす姿は決してリーダーに向いているとはいえない。彼の元に集まった抵抗派の面々もそれは理解していた様で、陰では「コズミック(言うことだけ大きい、大風呂敷の意)」と呼んでその我儘な言動を揶揄しており、シーブックに至っては陰で「ジジイ」と呼び反抗していた。
統制は取れていなかったものの、連邦軍の練習艦スペース・アークや新鋭モビルスーツ・ガンダムF91を保有する事になったレジスタンスは、一時的にクロスボーン・バンガードの部隊を撤退させる事に成功する。スペース・アークの出航後、コズモの部隊はコロニー防衛のために別行動をとっていたが、カロッゾ・ロナが発動させた無人兵器バグの襲撃を受ける。バグを「たかがコマ」と比喩しバズーカで応戦するも敵わず、肉体をチェーンソーで切り裂かれ戦死した。報告によればコズモ隊は全滅したという。
漫画版では彼がスペース・アークの艦長になっており(レアリーが登場しないため)、そのため死亡もしない。また、フロンティアIVから子供だけで脱出してきたシーブック達を気遣ったりするなど比較的まともな人間として描かれている。

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コチュン・ハイン[編集]

声 - 吉田古奈美
シーブック達に保護された避難民の赤ん坊。1歳。クロスボーン・バンガードの襲撃に巻き込まれ母親を亡くした。ロイ戦争博物館に向かう途中で、セシリー・フェアチャイルドに拾われ、以降行動を共にするようになる。

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サム・エルグ[編集]

声 - 高戸靖広
フロンティア総合学園電子科の生徒で、シーブック・アノーの友人。16歳。少し口うるさいが、積極的で行動力も持ち合わせている。F91での出撃をためらったシーブックに対し自分が出撃すると言ってみたり、スペース・アークの対空砲火担当を志願したりと好戦的な一面を見せる。小説版ではシーブックの不在時、コズモの推薦でF91のパイロット役を務めかけている。クロスボーン軍から戻ってきたセシリーを受け入れた。

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ジェシカ・ングロ[編集]

声 - 天野由梨
連邦軍の士官候補生で、階級は少尉。20歳。正規クルー不在のスペース・アークでオペレータ代理を務めたが、色黒のオペレータということ以外、ほとんど印象に残らない地味な人物でもある。真面目な性格の人物。

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ジョージ・アズマ[編集]

声 - 西村智博
フロンティア総合学園普通科の生徒で、シーブック・アノーの友人。17歳。おとなしい性格だが、行動力には見るべきものがある。スペース・アークの船内作業の手伝いをしながら、仲間達とともにフロンティア・サイドを脱出した。

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ストアスト長官[編集]

声 - 池田勝
地球連邦総督府の高官。事態を正しく理解しておらず、報道官からコメントを求められた際に「酔っ払い同士の喧嘩みたいなもの」と評している。

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ディーナ・ジョク[編集]

スペース・アークに所属する正規のメカニック。浅黒い肌と口髭が特徴。

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ドロシー・ムーア[編集]

Drosie Mua
声 - 折笠愛
フロンティア総合学園普通科の生徒で、シーブック・アノーの友人。16歳。父親は連邦軍の情報局員。見た目こそ派手なギャルではあるが、温厚で世話好きな性格。難民としてスペース・アークに乗り込んだ子供の世話をしながら、フロンティア・サイドを脱出した。

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ドワイト・カムリ[編集]

Dwight Camury
声 - 子安武人
フロンティア総合学園の生徒会長で、シーブック・アノーの友人。18歳。フロンティア・サイド駐留軍副司令の息子。避難民グループの中で最年長であるためリーダーとして活躍しなければならないという自覚を持っているが、育ちの良さからかいまいち芯が弱く、一時はF91を土産にしてのコスモ・バビロニアへの投降をシーブックに提案していた。スペース・アークのパイロットとして目覚ましい働きを見せ始めたシーブックの陰に隠れることになるが、物語終盤ではスペースボートに乗り組んだ年下の子供たちを守る役割を見事に果たしている。

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ナント・ルース[編集]

声 - 大友龍三郎
スペース・アークに所属するメカニックチーフの黒人男性。21歳。軍艦にとっては邪魔者でしかない避難民の子供たちにも優しく接する好人物である。

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バルド[編集]

Bardo
声 - 若本規夫
地球連邦軍中尉。フロンティア・サイドが襲われた際に、戦争博物館近くで連邦軍の部隊を指揮した。シーブックら避難民を人間の盾にしようとして、シーブックらが抵抗したため拳銃で銃撃を加えた。
その後レジスタンスに合流したが、「バグ」襲撃後の消息は不明。スペース・アークの出航後はコロニー防衛のために「バルド隊」を編成し別行動をとっていたが、カロッゾ・ロナが発動させた無人兵器バグの襲撃を受けてバルド隊が全滅。バルドも戦死したと思われる。

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ビルギット・ピリヨ[編集]

Berghito Pirieau
声 - 塩屋翼
地球連邦軍モビルスーツ・ヘビーガン24番機のパイロット候補生。22歳。階級は少尉。
スペースコロニー・フロンティアIVに対するクロスボーン・バンガードの襲撃の際、レジスタンスの中心人物だった退役将校コズモ・エーゲスによって練習艦スペース・アークに集められ、クロスボーン・バンガードとの戦いに参加する事になる。
戦果はモビルスーツ撃破1(アンナマリー機が発信した味方信号に戸惑い、動きを止めた敵機を撃ち落としたもの)。スコアこそ目立たないが、他の連邦軍機が次々と撃ち落とされていく中でほとんど損耗することはなく、更には候補生の身分でありながらザビーネ率いる黒の戦隊(ブラックバンガード)所属のデナン・ゲーとも対等に渡り合って見せるなど、パイロットの素養は決して乏しくはなかったようだ。
スペース・アークの収容した多数の民間人を、戦いの足手まといとしてかなり疎んじていた。一方、実力を認めた相手に対しては妬む事無くその力を十全に発揮できるよう献身的に協力する。彼が囮となって敵を足止めし、シーブックのF91が攻撃に回るという連携で数に勝るクロスボーン・バンガードのMS隊に対して互角以上に渡り合っている。また、コズモの発言に「乗せられるなよ」とシーブックに言い、自分より若いシーブックを思いやる面も見せていた。
シーブックの僚機として活躍するが、バグの群れと交戦して戦死している[1]
キャラクターデザイン担当の安彦良和はビルギットのデザインに関して「これほど活躍するのがわかっていたらもっと違うデザインにしたのに」と語っている。

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ベルトー・ロドリゲス[編集]

Bertuo Rodriguez
声 - 伊倉一恵
リィズ・アノーの友人。11歳。避難民としてスペース・アークに保護された。活発な少年で、スペース・アークにおいても率先して作業を手伝っていた。反面性格の悪い所もあり、ミゲン・マウジンの食事を横取りしたり、誤って甲板に大量の銃弾をばら撒いてしまいコズモとビルギットが転んだ際に、その場から逃げだそうとしたりしている。

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マヌー・ソーフ[編集]

スペース・アークに所属する正規のメカニック。細面で帽子を被っているのが特徴。

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マヌエラ・パノパ[編集]

声 - 鈴木みえ
連邦軍の士官候補生で、階級は少尉。20歳。正規クルーの居ないスペース・アークで操舵手代理を務めた。性格は陽気で肝も据わっている。

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ミゲン・マウジン[編集]

シーブック達に保護された避難民の少年。6歳。泣き虫な性格で、同じ避難民であるリア・マリーバに宥められている事が多かった。

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ミンミ・エディット[編集]

Minmi Editoh
声 - 千原江理子
元は看護学校の生徒だった少女で、レジスタンス内で負傷者の治療を担当した。18歳。弾薬を甲板にばら撒いたベルトー・ロドリゲスを叱り付けるなど、かなり勝ち気でやや乱暴な性格。バグの襲撃を受けるが、シーブックの機転により難を逃れた。看護士という役割に強い自負を持っているのか、MSを撃墜されコックピットから飛び出した所を銃撃されて負傷したクロスボーン・バンガードのパイロットを救うために積極的に飛び出している。

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モニカ・アノー[編集]

Monica Arno
声 - 荘司美代子
シーブック・アノーの母で、サナリィの技術者。44歳。F91に搭載されているバイオ・コンピュータの開発責任者。かなりの仕事人間らしく、長らく家庭には戻っていない。クロスボーン軍の襲撃時にF91を目撃し、サナリィのスタッフでは唯一フロンティアIに残り、子供達を探していた。スペース・アークでシーブックと再会するが、自分の開発したモビルスーツに我が子が乗っていることにショックを受け、スペース・アークのメカニックから機体整備の協力依頼を拒否してしまう。しかし、ナント・ルースやシーブックの説得もあって、状況を受け入れ、全面的に協力するようになり、ラストシーンでは、ラフレシアとの戦闘後、行方不明となったセシリー・フェアチャイルドを探すシーブックを導き、母親としての助言を与えている。時には我が子さえも自分の欲望を満たす為の道具の様に扱う、エゴイスティックな親を持つ主人公が多い富野作品に於いて、母親らしい愛情を見せただけでも稀有な存在と言える。
他のキャラクターと同様に、以降の消息や生死については(特に設定されていないため)不明であり、息子シーブックが登場する『機動戦士クロスボーン・ガンダム』でも家族については触れられていない。

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リア・マリーバ[編集]

声 - 小林優子
シーブック達に保護された避難民の少女。5歳。勝気な性格のようで、幼いながら食事の準備をしたり、泣きじゃくるミゲン・マウジンを宥めたりと様々な手伝いをしていた。

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リィズ・アノー[編集]

Rees Arno
声 - 池本小百合
シーブック・アノーの妹で、フロンティアIVの小学校に通う5年生。10歳という幼い少女だが、苦境にも負けない芯の強さを持っている。特技はあやとりで、この特技がF91起動の重要な鍵となった。なお、もっと目を大きくして愛らしさを強調することも安彦良和は考えたのだが、富野由悠季がそれを嫌ったこと、そしてふたりとも美少女マニアのアイドルになることを何よりも嫌ったことから、ごく控え目に描かれることになった。
モニカと同様に『機動戦士クロスボーン・ガンダム』でも消息や生死については触れられていない。

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レアリー・エドベリ[編集]

Leahlee Edaberry
声 - 横尾まり
地球連邦軍の中尉で、スペース・アークの艦長代行。22歳。堕落しきっていた連邦軍の中ではかなりまともな軍人で、寄せ集め所帯のスペース・アークのクルーを指揮し、多くの難民を月へと脱出させた。ちなみに、起動準備中だったF91を見て、「ガンダムF91」と命名したのはレアリーである。

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レズリー・アノー[編集]

Leslie Arno
声 - 寺島幹夫
シーブック・アノーの父で、元サナリィの技術者。47歳。金属工学の権威であるが、家族のそばにいるためにあえてサナリィを離れ、ブラッドリー宇宙建設工業の溶接工として生活していた。口数は少ないが家族を深く愛していた人物で、妻モニカの仕事にも理解を示していた。
クロスボーン・バンガードの襲撃に際し、シーブック達をスペースボートに乗せ脱出させるが、逃げ遅れた子どもを助けるために自らの意思でフロンティアIVの港に残る。その後フロンティアIVに潜入したシーブックと再会。追われるシーブックを車で逃がそうとしたが、攻撃を受けて重傷を負う。ガンダムF91のコックピット内で息を引き取った。
小説版では反バビロニア運動を行っていた。事故を装い、再会したシーブックと共にスペースボートでフロンティアIへの脱出を試みたが、到着を目の前にCVに発見、攻撃を受けて死亡する(小説版ではシーブックはF91でフロンティアIVに来ていない)。

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ローバー[編集]

声 - 田口昂
ロイ戦争博物館の学芸員。ロイ・ユングクリスと共にガンタンクR-44で出撃するも、ロイ同様誘爆に巻き込まれて死亡した。遺体はその後サム、ドワイト、セシリーによって路上に投げ捨てられている。

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ロイ・ユング[編集]

声 - 大木民夫
フロンティアIVのロイ戦争博物館の館長で、通称将軍(一説によると連邦軍退役軍人)。60歳。ソ連軍風の戦車帽を被っている。
偏執的な武器マニアで、刀剣といった旧世紀の武器から公国軍モビルスーツのレプリカ等、多種多様の武器を収集し、更にその一部を整備して稼動可能な状態にしていた(ただし、本人にMS操縦技能はない)。学芸員であるクリスローバーと共に、ガンタンクR-44でクロスボーン・バンガードに戦いを挑んだ。
クロスボーン・バンガードに制圧された議事堂を奪還すべく発進したロイ達は、戦火に逃げ惑うシーブック達学生にも戦いを強要した。それが冷静さを欠いたアーサー達には正論に聞こえたのか、ロイと行動を共にする事になってしまう。しかし、最新鋭モビルスーツを操るクロスボーン・バンガードに、旧型で勝てるはずもなく、上空を警戒していたデナン・ゲービームサーベルをキャノン砲に受け誘爆。ロイは命を落としてしまう。
小説版ではキャノンの誘爆によりアーサー、ローバーが戦死した後、連邦軍士官に説得されガンタンクR-44を放棄して避難した。
漫画『機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのメモリーより―』では、宇宙世紀0100年頃のサイド3「一年戦争展」の出席者として登場。同展に所有物を貸し出しており、その数はジオン系の展示物の4分の1におよぶ。サイド4での開発計画「NEWコロニー建造計画」における各所の仲介者を担っているとされる。

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クロスボーン・バンガード[編集]

ここには、クロスボーン・バンガードに所属する人物を挙げる。

以下の人物の詳細は各項目を、その他のロナ家に属する人物に関してはブッホ・コンツェルンを参照。


カロッゾ・ロナ[編集]

Carozzo Ronah
声 - 前田昌明
クロスボーン・バンガードの軍事部門の指導者。総帥マイッツァー・ロナの娘婿であり、ベラ・ロナの父親である。旧姓はビゲンゾン。45歳。常に頭部を覆う仮面を身につけており、「鉄仮面」と呼ばれる。
優秀な科学者でありマイッツァーの信仰者であったカロッゾは、ナディア・ロナとの結婚を契機にコスモ貴族主義へと傾倒していく。しかしカロッゾがマイッツァーの期待に応えようとする程ナディアの心は離れていき、ナディアは娘のベラを連れて、シオ・フェアチャイルドと共に出奔してしまう。
この後、別の男の元へ走ったナディアに裏切られた自らを恥じたカロッゾは、自ら鉄仮面を被り、更には強化人間の手術を受けるが、過度なまでの強化によって、その精神は醜く歪んでしまい、自らの研究であるラフレシア・プロジェクトを推進するようになる。強化人間となってから得た力は、巨大モビルアーマーを思念操作で操縦出来るだけでは無く(セシリーをビギナ・ギナから引きずり出す間もラフレシアでF91に対応し続ける程)、生身で半壊したMSのコクピットハッチをこじ開ける程であり、もはや心身共に人間としてかけ離れた存在になってしまったと言ってもよい。
対人用兵器バグを開発・使用し、起動テストとして戦闘には無関係なフロンティアIの市民全員を抹殺するため投下した。いずれはバグを地球や月にも降下させ、最終的に人類の九割を抹殺する算段であったらしい。
フロンティアIでの戦闘でモビルアーマー「ラフレシア」に搭乗し、連邦軍の艦隊を壊滅させ、セシリーの乗るビギナ・ギナを戦闘不能にした。しかしシーブックの乗るガンダムF91との戦闘で「質量を持った残像」を捉えきれず、翻弄されたテンタクラーロッドの攻撃により自滅した。
主な搭乗機はXMA-01 ラフレシア
備考
  • シーブックに倒されたカロッゾは影武者だったとする説もあるが、真相は謎のままである(初期のシナリオではラストシーンは鉄仮面を手に取り部屋を出る人物のシルエットであった)。また続編『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する、クラックス・ドゥガチの設定はカロッゾからの流用との説が存在する。
  • 鉄仮面というキャラクターには当時の富野由悠季個人の心境、身辺が反映されていると言われている。従来の作劇理論や作品のテーマ、セリフ回しなどのレベルではなく、個人としての感情が移入する事は稀である。インタビューによれば「全く表情のない鉄仮面というキャラクターであったから作中のキャラクターに自己投影ができた、あるいはしてしまった」という旨の発言をしている。
  • 当初の予定では演説シーンで狙撃者に対して鉄仮面のトサカをブーメランにして撃退することになっていたが、『ウルトラセブン』を知るスタッフの指摘により変更されている。
  • 鉄仮面の素顔は、セシリーとマイッツァー再会時の過去の回想や、小説版などに収録された美樹本晴彦によるロナ家が集合している挿絵で確認できる。

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シオ・フェアチャイルド[編集]

Theo Fairchild
声 - 大木民夫
ナディア・ロナの再婚相手で、セシリー・フェアチャイルドの義理の父。40歳。ナディアと出会った頃は文学を志していたらしい。テスのパン屋の店主として平凡な生活を送っていたが、クロスボーン・バンガードと内通しており、多額の報酬と引き換えにセシリーをロナ家へと引き渡した。その後セシリーを取り戻す為にロナ家を訪ねたナディアに同行していたが、ナディアと鉄仮面が会った後に彼は突然倒れた。その直後にナディアが「人殺しー!」と叫んでいるので殺害(暗殺)されたようである。小説版ではロナ家を訪ねた件は不問に付され、その後の消息は不明。

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ジレ・クリューガー[編集]

Gilais Kreuger
声 - 小林清志
カロッゾ・ロナの腹心。39歳。カロッゾが密かに進めていたラフレシア・プロジェクトを知る数少ない人物である。バグ運用母艦であるザムス・ガルに座乗し、フロンティアIにて無差別殺戮を実行する。最期は作戦のやり方に反感を抱いたザビーネ・シャルにヘルメットのバイザーを銃で撃ち抜かれ、呼吸困難に苦しみながら宇宙を漂流して行った。
また、フロンティアIVでの事件が起こる約1ヶ月前に起こったゼブラゾーン事件では、地球連邦軍やアナハイムと裏取引を行っており、地球連邦軍大佐のバズ・ガレムソンや、自軍のエースパイロットであるシェルフ・シェフィールドの部隊を利用している。

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ドレル・ロナ[編集]

Dorel Ronah
声 - 草尾毅
カロッゾ・ロナの長男。ナディア・ロナとの間に生まれた子ではなく[2]、カロッゾの連れ子であり、ベラ・ロナとは異母兄妹の関係である。本編での年齢は18歳。
クロスボーン・バンガードのMSパイロットで階級は大尉。15機編成の大隊(ドレル大隊)を率いる指揮官でもある。総帥マイッツァー・ロナの孫(ただし直接的な血の繋がりは無い)、最高司令官カロッゾ・ロナの息子という立場であるが、ロナ家の直系ではないために家名に対する劣等感を持っており、大隊長の地位もロナ家の家名や血縁によるものではなく、実力によって手にしている。また、この経緯から自分の実力を自負する一面もあり、同軍のトップエースであるザビーネ・シャルに対抗意識を持っている。MSパイロットとしての技量は高く、小説版ではマイッツァーやC・Vの兵士達からニュータイプとしての素質があるのではないかと囁かれる描写があった。
宇宙世紀0123年3月16日のフロンティアIVの侵攻作戦において、祖父マイッツアー・ロナの命令により、妹であるベラ・ロナの回収にあたった。
その後のフロンティアIの侵攻作戦においては、命令違反を犯して独断でコロニー内に侵攻する(本人は次の作戦の為の偵察と称している)も、コロニー内の戦闘においてはF91と遭遇し、部隊の被害が大きかったために撤退を余儀なくされた。
その後もフロンティア・サイドの攻略にあたり、フロンティア・サイドの制圧が完了した宇宙世紀0123年3月31日には、ドレル大隊を率いてコスモ・バビロニアに凱旋している。以降のコスモ・バビロニア建国戦争における戦果、生死または戦後の消息については一切が不明である。続編『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の作画を担当した長谷川裕一によれば、原作者である富野由悠季との打ち合わせの際にドレルがどうなったのかを尋ねたが、「気にしなくていいよ。忘れて」との答えが返ってきたとのこと[3]
主な搭乗機はXM-04 ベルガ・ダラス
備考
  • 一部の資料において、乗機としてXM-07B ビギナ・ギナIIが用意されていた、とある。
  • 一部の資料において、ドレルの指揮する部隊の名前は「レッドバンガード」とされている。ザビーネ率いる黒の戦隊(ブラックバンガード)と異なり、機体色を赤く染め上げている訳ではない。また、後に発表された『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』において、部隊の機体色を赤で統一しているダーク・タイガー隊が登場し、ビギナ・ギナIIのデザインを流用したビギナ・ゼラを使用している事から、現在この設定が公式なものとして扱われるかは不明である。
  • ゲーム『第2次スーパーロボット大戦α』ではカロッゾ死後、クロスボーン・バンガード総帥を継承したゲームオリジナル設定となっている。

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ナーイ・フレッチェン[編集]

声 -上村典子
セシリーの侍女長。

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ナディア・ロナ[編集]

Nadia Ronah
声 - 坪井章子
マイッツァー・ロナの娘で、ベラ・ロナの母。夫カロッゾ・ロナに幻滅しシオ・フェアチャイルドとともにセシリーを連れ出奔していた。その後、シオとセシリーの元からも離れる。これはロナ家に居場所を嗅ぎ付けられたためであり、ロナ家に連れ去られたセシリーを取り戻す為、鉄仮面となった元夫と再会するが、結局はセシリーにも拒絶され、さらにシオが暗殺された後に拘束される。以降の消息は不明。

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ボブルス[編集]

声 - 稲葉実
クロスボーン・バンガードのパイロット。テナン・ゲーに搭乗。F91と交戦したセシリーのビギナ・ギナを援護するが、撃破され戦死。

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マイッツァー・ロナ[編集]

Meitzer Ronah
声 - 高杉哲平
ロナ家当主。ナディア・ロナの父で、ベラ・ロナの祖父。69歳。地球連邦の「絶対民主制」に疑問を呈し、コスモ貴族主義提唱者。それに相応しい信念を持つ高潔な人物。理想国家「コスモ・バビロニア」の建国のためにクロスボーン・バンガードを創設する。
セシリーはカロッゾ・ロナがバグを使った事をマイッツァーへの反逆と解釈しているが、マイッツァーがラフレシア・プロジェクトの詳細を知っていたかどうかは不明。ザビーネはジレを殺害した後に「マイッツァーも知らない事だった」と予想している。小説版ではカロッゾと「人口削減」などについて会話しており、また計画そのものの存在は認識している。加えて、カロッゾは「人類の9割を殺せと“命じられ”ればこうもなろう」と言っており、命じたその人物がマイッツァーの可能性もある。
小説版ではレイチェルという妻がいたが後に離婚している。また、人種差別主義者の一面も表しており、全面的とまでは言わないものの「傾向的に主義がなく利己的である黄色人種は粛清されるべき」といった持論を語っている。ただし「知能と胆力をもっている者の人種問題には目をつぶっている」とも語っており、クロスボーン・バンガードの創設にあたっても人種的な偏りがなく能力や意識の高い者を採用している。
機動戦士クロスボーン・ガンダム』の時代には、既に他界している模様である。

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脚注[編集]

  1. ^ なおこの時、劇場公開版では何の前振りもなくビルギットのヘビーガンがバグに撃墜されただけだったが、完全版ではシーブック・セシリーと共に出撃するも、民間人を狙うバグを惹きつけようとして前に出すぎたために囲まれて撃墜される、と最期の描写がより詳細に描かれた。
  2. ^ 小説版では、カロッゾとナディアの子となっている。その為、マイッツアーが息子を見捨てて家出したナディアに対して怒りを爆発させている。
  3. ^ 書籍『オタクの遺伝子 長谷川裕一・SFまんがの世界』掲載のインタビューより。

関連項目[編集]