岡本英郎

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岡本 英郎おかもと ひでお[出典 1]1960年昭和35年〉[出典 1]3月28日[4][注釈 1] - )は、日本のデザイナーメカニックデザイナーイラストレーター、映画監督[3]東京都[2][3]葛飾区亀有出身[4]。別名義に島本高雄がある[出典 2]

経歴[編集]

高校当時[注釈 2]にイラストに熱中していたところをアニメプロデューサーの野崎欣宏に才能を認められ、18歳で彼からの初仕事としてテレビアニメ『宇宙大帝ゴッドシグマ』の玩具のミニカードを描く[4]。その後、デザイン会社「デザインメイト」への就職を経て独立し、同社のサブマリン、伸童舎、3Dプラネッツなどのスタジオに出入りしていた。『機動戦士Ζガンダム』や『機動戦士ガンダムΖΖ』、『桃太郎伝説 PEACHBOY LEGEND』などのデザインに関わった後、『鎧伝サムライトルーパー』の鎧デザインコンペに「負けたら業界から身を引くつもりで」参加し、採用される[4]。なお、この鎧デザインについては、バンダイ所属当時の村上克司タカラの商品であるにもかかわらず朝礼で褒めてくれたため、痺れるほど嬉しかったという[1]

1980年代以降、アニメや特撮のキャラクターデザインを多数手がけているほか[2]女子プロレスラーのマスクやコスチュームのデザインも手がけている[4]。また、メーカーの都合で当初は名前が伏せられていたが、前述の『鎧伝サムライトルーパー』など、タカラの玩具デザインも手がけている。このほかにも、別名義での文筆業やUMA研究家としての活動も行っており[出典 3]、近年では実写映画の監督業にも進出している[1][4]

なお、2013年から2014年末までは株式会社マングローブの取締役も務めていた[7][8]

人物[編集]

怪人デザインにおいては、統一した縛りはない方がいいと述べている[9]ゴジラシリーズや超星神シリーズなどの東宝特撮での仕事は、造型段階でデザインが変更されたり、急に話が変わっていたりするため、他社とのようなキャッチボールではなく、洞窟へボールを投げているようで手応えがなかったと語っている[10]

ロックバンド「THEラブ人間」の元ベーシストにして現在は「科楽特奏隊」の隊員かつ「フレンズ」のボーカルを務めるおかもとえみは、実娘である[11]。科楽特奏隊では、岡本がDVDボックスのパッケージイラストを手がけた特撮テレビドラマ『スーパーロボット マッハバロン』の主題歌カバーも披露している。

2022年には、それまでのイラスト業による腱鞘炎で両腕の指がほとんど動かなくなっていることを、インタビューで明かしている[4]

活動[編集]

テレビ作品[編集]

テレビアニメ[編集]

特撮 (テレビ)[編集]

ビデオ作品[編集]

※前項に属する作品のビデオ化は除く。

アニメ(ビデオ)[編集]

特撮(ビデオ)[編集]

映画[編集]

※前項に属する作品の映画化は除く。

イラストレーション[編集]

その他[編集]

玩具
モデルグラフィックス
ドラマCD
ゲーム
雑誌
ネット配信

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 1998年に共信印刷が掲載した破李拳竜との対談記事では、「1960年3月23日」と表記されている[5]
  2. ^ 当時の柔道の授業担任は、木村政彦が務めていたという[4]
  3. ^ 森木靖泰、雨宮慶太らとの連名。
  4. ^ 篠原保、マイケル原腸らとの連名。
  5. ^ マイケル原腸、大畑晃一らとの連名。
  6. ^ a b c 原田吉朗、マイケル原腸らとの連名。
  7. ^ 西川伸司、品田冬樹との連名。
  8. ^ 原田吉朗との連名、第1期のみ。
  9. ^ 森野達弥との連名。
  10. ^ a b c 吉田穣、西川伸司との連名。
  11. ^ 西川伸司、破李拳竜との連名。
  12. ^ 鵜飼美樹との連名。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 奇怪千蛮 2017, pp. 196–197, 取材・執筆 サマンサ五郎(チェーンソー兄弟)「DESIGNER INTERVIEW 08 岡本英郎 1」
  2. ^ a b c d e f VSデストロイアコンプリーション 2017, p. 38, 「STAFF MESSAGE 岡本英郎」
  3. ^ a b c d e 超星神コンプリーション 2021, p. 143, 「オールスタッフ&放送リスト」
  4. ^ a b c d e f g h i “「鎧伝サムライトルーパー」再ブーム支える奇才 御朱印帳を描き下ろした岡本英郎氏の奇想天外マルチすぎる素顔”. 東スポWeb (東京スポーツ新聞社). (2022年2月20日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/153280 2022年3月24日閲覧。 
  5. ^ AIDE新聞(第37号)”. 共信印刷 (1998年10月25日). 2022年3月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月23日閲覧。
  6. ^ a b c 「DESIGNER'S INTERVIEW17 岡本英郎」『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱 [上之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1975-1995』グライドメディア、2011年、364頁。ISBN 978-4-8130-2163-6 
  7. ^ -Profile”. 株式会社マングローブ. 2013年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月24日閲覧。
  8. ^ -Profile”. 株式会社マングローブ. 2015年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月24日閲覧。 ※以降のキャッシュでは、岡本の名は「取締役」の役職ごと存在していない。
  9. ^ 奇怪千蛮 2017, pp. 282–283, 取材・執筆 サマンサ五郎(チェーンソー兄弟)「DESIGNER INTERVIEW 16 岡本英郎 2」
  10. ^ a b c d 超星神コンプリーション 2021, pp. 119–120, 「超星神シリーズ デザイナーの証言」
  11. ^ “オワリカラ、太平洋不知火楽団メンバーら所属の特撮バンド・科楽特奏隊にTHEラブ人間 おかもとえみが電撃加入!”. KIWA KIWA. (2013年11月30日). オリジナルの2020年7月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200718231001/http://www.kiwakiwa.jp/2013/11/30/katokutai_okamoto/ 2024年1月23日閲覧。 
  12. ^ “「SSSS.DYNAZENON」2021年4月より放送、追加キャストに神谷浩史ら10人”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年12月6日). https://natalie.mu/comic/news/407655 2020年12月6日閲覧。 
  13. ^ ““オリジナル怪獣”を歌とレトロな絵で紹介する新作アニメ、西川伸司や小林清志が参加(コメントあり)”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年5月6日). https://natalie.mu/comic/news/476679 2024年1月23日閲覧。 
  14. ^ 『超熱血ゴーカイザー1 突如出現の巻』 とまと あき[ファンタジア文庫]”. KADOKAWA. 2022年11月6日閲覧。
  15. ^ 「ヒーローメモリアル「電光超人グリッドマン」」『玩具人生』第三・第四合併号、音楽専科社、2001年2月1日、51頁。 
  16. ^ “奇才イラストレーター・岡本英郎氏の新作「縦型ホラーアニメ」が10日からユーチューブで公開”. 東スポWEB (東京スポーツ新聞社). (2022年10月9日). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/241395 2023年5月5日閲覧。 

出典(リンク)[編集]

参考文献[編集]

関連人物[編集]

外部リンク[編集]