フラウ・ボゥ
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フラウ・ボゥ(Fraw Bow)(U.C.0064年~?[1])は、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空の人物。続編の『機動戦士Ζガンダム』にもフラウ・コバヤシとして登場している。(声:鵜飼るみ子)
名前の由来はボウフラから[2]という説やアメリカの女優・クララ・ボウから[3][4]という説がある。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
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[編集] 機動戦士ガンダム
第1話~第22話、第24話~第43話に登場。スペースコロニーのサイド7で、アムロ・レイのガールフレンドだった。内気で、父親が留守がちのため趣味に没頭し自分の身の回りのことをほとんどしないアムロに食事を差し入れるなど、甲斐甲斐しく彼の世話をしていた。またアムロの隣に住むハヤト・コバヤシとは幼馴染[5]であった。
第1話にて、サイド7へ侵入し偵察していたジーンが最初に発見したのが、車でアムロの家へ向かう彼女の姿である。その後、功を焦ったジーンのザクが強襲攻撃を仕掛けた事により、不安に駆られた近隣住民と共に退避カプセルを出て港へ避難している最中、流れ弾による爆発に巻き込まれて祖父と母を亡くす。悲しみに暮れる中、アムロに「君は強い女の子じゃないか」と叱咤され戦艦ホワイトベースに避難。艦内では怪我人の治療の手伝いや、孤児となった避難民の子供カツ、レツ、キッカ達の面倒を見るようになる。第3話以降は連邦軍のウェーブ用制服を自分で補正し首にスカーフをあしらったコスチュームを着用。連邦軍の軍人と一線を画しておきたいという彼女なりの意思表示と思われる(『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、練習生の服という設定になっている)。
その後も相変わらずアムロの世話を焼き続けるが、彼女の想いは一向に届かないばかりか、アムロは補給に来たマチルダ中尉に初恋とも言える淡い思慕を抱くようになり、思わず嫉妬心を露わにする場面も幾度か見られた。アムロが一時的にホワイトベースを脱走した際にはバギーで捜索、ランバ・ラル隊との接触によってアムロがハモンに気を取られたことも女の勘で鋭く察知している。ホワイトベースが激戦を潜り抜ける中、アムロがガンダムのパイロットとして常に戦場に出、そして成長していく事に対して置き去りにされていくような感じを受け、徐々に心は彼から離れていく。
後半の物語では、ホワイトベースの通信士だったセイラ・マスが爆撃戦闘機Gファイター(劇場版ではコア・ブースター)の搭乗員となったため、その代わりにホワイトベースの通信士として活躍する。第26話では喋り方がセイラに似てきたとアムロから指摘されていた。第30話では遂に否応無く軍に編入され、辞令により上等兵となった。
地球連邦軍が宇宙要塞ソロモンを攻略した第35話にて、出撃していたハヤトが被弾して帰還するが、この時に彼の看病を担当したのをきっかけとして、ニュータイプに覚醒し常人を遥かに凌駕したアムロを「あの人は私たちとは違う」と評して完全に思いを断ち、むしろ平凡ながらもアムロに負けまいと必死なハヤトに自らの姿を重ねて共感を覚え、心惹かれていくようになる。第42話では出撃前のハヤトと睦まじく話し込んでいる姿も見られた。
最終決戦となった第43話にて、アムロのテレパシー誘導を受け(この時、彼女としてはおそらく初めての「僕の好きなフラウ」というアムロの呼びかけを聞いている)、ホワイトベースの乗組員やチビっ子トリオと共に彼女もア・バオア・クーを脱出、生還している。
[編集] 小説版 機動戦士ガンダム
アニメ同様、サイド7で木馬(ペガサス)に避難民として乗り込むが、最初から軍人のアムロと違って民間人の彼女は間もなくルナツーで下艦させられてしまう。以後、彼女はアムロとの再会を夢見ながらひたすらルナツーで孤児カツ・レツ・キッカの面倒を見つつ下働きに明け暮れることとなる。のちに戦死したアムロの跳躍する思惟が、ルナツー基地内のベッドで熱に浮かされる彼女の元へ訪れる。想いが届いた喜びも束の間、彼女はアムロと永遠の別れを余儀なくされ号泣した。
[編集] 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
全体の扱いとしてはTVアニメと変わることはあまりないが、アムロがソロモン戦を前にして(ここまでにテキサス戦などを体験している)未だに少年から抜けきることがないため、能力的にはニュータイプとして覚醒しているアムロの身を案じ、食事を作ってやったり励ましの言葉をかけ続けているフラウの姿が見られる。その姿はプロローグ編のふたりの関係と全く変わることはなく、最終的にはアムロの容赦ない言葉に彼女が泣き出し、セイラがとりなすといった有様である。
[編集] 機動戦士Ζガンダム
一年戦争の終結後ハヤトと結婚。名前もフラウ・コバヤシとなり、それと同時にカツ、レツ、キッカの3人を養子として引き取る。
『機動戦士Ζガンダム』劇中では、夫であるハヤトが反地球連邦組織であるカラバに参加した事から、カツ、レツ、キッカと共に地球連邦政府の追手を逃れるために、第13話にてアムロの元を訪ねている。しかし、かつての英雄としての面影のないアムロに落胆するが、彼がカラバに復帰する決意をするとカツを託し、地球連邦政府の監視が緩い事を利用して日本へ向かった。この時、ハヤトの子を身籠もっていたが、間もなくグリプス戦役でカツを、第一次ネオ・ジオン抗争でハヤトを相次いで失う事になる。
劇場版ではラストにアムロ達と合流し、グリプス戦役の終焉を見届けた。また、劇場版機軸で描かれた漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では日本に入国後、無事出産し静岡に住んでいる様子が描かれていた。
[編集] 備考
- ガンダムのヒロイン的存在はセイラであり、ミライも恋多き女性ではあるが、フラウの人気はむしろスタッフ間で広がっていた。富野の「あの子は大事にしたい子だ」発言や、声優永井一郎の「自分の恥部にかかわるので理由は言えないが、ガンダムガールズで一番のお気に入りは彼女だ」との吐露がある[6]など。最終回に至るまで、全く人の血で掌を染めていない「普通の女の子」であるヒロインも、富野作品では稀有である。
- ことぶきつかさの『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』に収録された漫画では、カイに露出狂呼ばわりされているが、実際にはミニスカートキャラながら一話以外にパンチラシーンはない。もっとも、入浴シーンはガンダム作品の女性キャラクターの中では最も長い。
- 何故か劇中ではフルネームで呼ばれることが多い。まして続けて呼ぶと、ドイツ語では「ボゥおばさん」の意になるため、デザインの安彦からも「若いのに気の毒だね」と同情されつつ、しっかり漫画のネタに使われている(ただし、実際のドイツ語においては、フラウFrauは年齢にかかわらず女性名字一般に対して付加させる形で用いられる。名字を呼びたいときにFrauをつけ、日本語の「さん」に相当する。英語のMrs.とMs.のような既婚・未婚の区別はない[7])。
- バンダイのゲーム機動戦士ガンダム ギレンの野望に連邦軍のキャラの一人として登場する。ゲームでの彼女は(MS操縦の経験が全く無かったにもかかわらず)MS搭乗可能な設定になっている。
[編集] 脚注
- ^ アムロと同年と設定されながら、『機動戦士Ζガンダム』では22歳と設定されたため、彼との年齢設定に差が生じてしまい、放送当時から指摘されている。
- ^ 『BSアニメ夜話VOL.02 機動戦士ガンダム』キネマ旬報社、2006年、p68。アニメーターの北久保弘之とライターの氷川竜介の発言より。
- ^ 湯元俊紀『語源ブログ ネットで探るコトバの由来』アメーバブックス、2005年、p212。
- ^ お花畑三十郎 「The Secret Garden 第一回 フラウ・ボウにはモデルがいた! ~クララ・ボウ~」 フラウボウ.com
- ^ 安彦良和の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、カイ・シデンやカツ、レツ、キッカ3人とも以前から顔見知りで、サイド7で共に水遊びに興じるシーンがある。
- ^ 「対談 ガンダムを越えて」『ロマンアルバム 機動戦士ガンダム』徳間書店、1980年。
- ^ 古語では奥方を指すため、特に未婚女性を呼ぶ場合はFrauleinとするのが普通である。

