ブレンパワード

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ブレンパワード
ジャンル SF
アニメ
原作 矢立肇富野由悠季
企画 サンライズ
監督 富野由悠季
製作 サンライズ、WOWOWバンダイビジュアル
放送局 WOWOW、アニマックス
放送期間 1998年4月8日 - 1998年11月11日
話数 全26話
コピーライト表記 ©1998 SUNRISE・WOWOW・BV
漫画
原作・原案など 富野由悠季
作画 杉崎ゆきる
出版社 角川書店
掲載誌 月刊少年エース
巻数 全4巻
テンプレート使用方法 ノート

ブレンパワード』(Brain Powerd)は1998年4月8日~11月11日に、WOWOWで放送されたアニメ作品。全26話。

総監督は富野由悠季


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] ストーリー

自然災害で荒廃した近未来の地球を舞台に、海底から浮上した謎の遺跡・オルファンとともに宇宙へ飛び出そうとする思想を持つリクレイマーたちと、それを阻止しようとするサバイバル艦ノヴィス・ノアのクルーたちとの物語である。

[編集] 作品概要

本作は当初、1996年頃の映画企画から始まっている。その時点では監督が感じるガンダム的要素が強かったようで、TV用企画への再編集を行う際にそういう要素を排除しつつ纏められていった。劇場版「新世紀エヴァンゲリオンによるWOWOW加入者増加の追い風もあったこともありWOWOW初のオリジナルアニメとして、さらにテレビ放映を前提にまとめられ本作品の放映が決定している。

また『機動戦士Vガンダム』以降、精神的な疲労により一線を退いていた富野由悠季が5年ぶりに制作したTVアニメシリーズでもある。めったに自作を褒めることのなかった富野由悠季が自ら「第二のデビュー作」と語る自信を見せた。富野作品はこれから『∀ガンダム』、『OVERMANキングゲイナー』へと続いていく。本作を「リハビリ」と公言する通り、監督自身の再生の過程でもあり、それまでの富野作品に見られたような殺伐とした雰囲気や残酷な描写は極力抑えられてどこか暖かみを感じさせる作風が、本作の特徴の一つとなっている。それと関連して、放送期間と話数が合わないのはWOWOWの都合ではなく、製作したサンライズ第1スタジオと富野側の都合で、週1放送のペースに間に合わない事があったからである。

ロボットデザインには過去の富野作品でデザインをしたことのある永野護を起用する。一方、キャラクターデザインにいのまたむつみを起用。富野はいのまたの描くような「大きな眼」のキャラクターが苦手であり、アニメーションデザインを担当した重田敦司にも目を小さく描くように指示を出している。

また作品内容と並んでしばしば語られるのが、オープニングとエンディングの映像である。ロボットアニメのOPにも関わらず主人公や機体はほとんど現れず、作品に登場する女性キャラが一糸まとわぬ姿で登場する映像は、視聴者に強烈なインパクトを与え賛否を呼んだ。一方で、エンディングは写真家荒木経惟による植物の写真を流す、アニメのエンディングらしからぬ構成となっている。富野由悠季が荒木経惟の作品や撮影スタイルに感銘を受けた上で、彼に会いたいという願望もあったという経緯がある。

声優陣についても意欲的な配置がされており、主要メンバーを演じる白鳥哲村田秋乃朴璐美青羽剛らはいずれも舞台俳優からの起用である。同時に塩屋翼川村万梨阿冬馬由美渡辺久美子といった富野作品と関係の深いメンバーも配されている。

キャッチコピーは「頼まれなくたって生きてやる」という自立親離れという富野作品らしいイメージがあるが、他人と一緒に生きていくと言う今までとは少し違うイメージで制作された為である。作品構成的にも作品のタッチとして、設定ベースなものよりもっと柔らかいものを目指す、という具合にブレンパワードの作品づくりは次第に変わっていっている。これは、当時社会現象になっていた『新世紀エヴァンゲリオン』や『もののけ姫』の2つの作品に対して日本のアニメの区切りを付けたいとの監督の意向も反映している。

アニメ技術的には、過去の富野作品・サンライズ作品、またロボットアニメで多用されていたストロボがほとんど使用されていないことが、特徴の一つである。

[編集] 主要登場人物

以下、「登場人物名:声優」の順で記す。

[編集] ノヴィス・ノア側

伊佐未勇(いさみ ゆう):白鳥哲
本作の主人公。オルファン内で家族と共に暮らしていたが、彼らの主張に疑問を持ち密かに調整していたブレン(ユウ・ブレン)で出奔した後、比瑪と接触したことがきっかけでノヴィス・ノアに居つき、部隊の主力となる。思春期と家庭環境による性格から神経質で自己中心的な面があり、当初は周囲となじめなかったが、比瑪やクマゾーたちの無邪気さに触れる中で落ち着き、次第に視野を広く持てるようになっていった。ただ家族との仲は改善されず、激昂してしばしば我を忘れることがあった。
宇都宮比瑪(うつみや ひめ):村田秋乃
本作のヒロインであり、もう一人の主人公。孤児院でクマゾーらと暮らしていたが、ヒメ・ブレンのリバイバルに立ち会い適任者となる。その後ノヴィス・ノアの乗員となり、勇とノヴィス・ノアとの繋がりを作った。両親は2人とも死に別れているが、孤児院で両親代わりになった教師らの元ひねくれたところもなく、極めて健やかに育っている(若干子供っぽい所があるが、感情を素直に表すことができるともいえる)。オルファンが見せた過去の記憶でも、唯一両親との良い思い出であった。
アノーア・マコーミック:磯辺万沙子
ノヴィス・ノア艦長。女だてらに部下や乗務員をまとめる厳しい性格。ジョナサンの母(精子は精子バンクのような所からの提供)だが、交流が乏しかったため心が通い合わず、離れ離れになっていた。彼女自身はジョナサンを気にかけていたが、ジョナサンが潜入してきた際に心情をぶつけられ、精神的に不安定になり、最後は半ば自暴自棄になって自らプレートの捕獲を試みた際、プレートの暴走に巻き込まれ行方不明となる。
カナン・ギモス:朴璐美
オルファンで勇とコンビを組んでいた。勇を追い、オルファンへ連れ戻そうとするが、勇の説得に応じノヴィス・ノアに身を置く。勇とは仲間同士以上の交流があるような場面も見受けられたが、両親から望まれて生まれてこなかったという境遇が枷になり、殻に閉じこもる場面もあった。しかし勇と距離を置きラッセと付き合う中で、自らの生を改めて見つめ直してゆく。
ラッセ・ルンベルク:三木眞一郎
北欧系で細身の二枚目。ブレンパワード乗り。ナンガとコンビを組む事が多い。白血病を患っているが、既に作中の時代では治療可能な病気になっていたにも関わらず、ある決意から放置したままにしている。やけっぱちとも見える戦法を採っていたが、カナンと親交を深める中で考えを改める。
ナンガ・シルバレー:辻親八
大柄なラテン系。常にサングラスを掛けているが、はずすと見た目に反してつぶらでかわいい目をしている。
ヒギンズ・サス:川村万梨阿
キメリエス号の艦載艇・コンガイールのパイロットだったが、途中からブレンのパイロット候補生としてノヴィス・ノアクルーとなる。双子ブレンのリバイバルに立ち合い、片方とアジャストする。レイト艦長とは熱烈な恋人同士。胸に薔薇のタトゥーをしている。
ユキオ:浅川美也 / クマゾー:渡辺久美子 / アカリ:沙倉祥子
比瑪と一緒に孤児院で暮らしていた子供たち。ユキオが年長で次がアカリ、最年少がクマゾー。ノヴィス・ノアでは主に雑用を任されているが、侵入した敵に立ち向かったりすることもあった。
コモド・マハマ:沙倉祥子
イランドのパイロットだが、グランチャーに対抗するため自らのブレンを得ることを切望していた。信心深くオグンなど、様々な神に祈っていた。グランチャーとの戦闘で不時着しナンガに救助されたことから、彼といい仲になる。
ウィンストン・ゲイブリッジ:佐古正人
アメリカ軍第7艦隊司令長官。オーガニックエンジンの試験艦としてノヴィス・ノア建造を提案し、建造後は同艦の司令官となる。青年期は伊佐未直子と交際していたことがある。
アイリーン・キャリアー:名越志保
ノヴィス・ノアの医師整体師でもあり、の心得がある。後に「体の全てを見られているから」という理由で艦長代理に就任。アノーア艦長とは違うまとめ方で、クルー達の評判は良かった。副官の補佐もあり、オルファン側との戦闘もこなした。
ナッキィ・ガイズ:冬馬由美
3体のブレンと1体のグランチャーを連れてノヴィス・ノアにやってくる。グランチャーとブレンを同時に操ることができた。少年期は貧しく、母親にケーキを盗んで届けようとするも叶わなかったなど暗い過去を持つ。そのため、始めは周囲との距離をとって行動することが多かった。
カント・ケストナー:佐々木るん
10歳で博士号を取得した秀才。彼自身は周囲の子供達と普通の友達としての付き合いを望んでいたが、周囲からは妬みのため敬遠されていた。
レイト艦長:中村秀利
潜水艦キメリエスの艦長。スキンヘッドがトレードマーク。ヒギンズとは深い愛情でつながっており、戦闘用意の召集が掛かっている時に艦長にキスをしている所を見られても、言い訳をするどころか堂々と胸を張っているほど。
ノヴィス・ノア副官:中嶋聡彦
艦長を補佐する役目を担っている。大柄でしっかりとした髭がトレードマーク。

[編集] オルファン側

クインシィ・イッサー / 伊佐未依衣子(いさみ いいこ):渡辺久美子
勇の姉であるが、勇とは違いオルファンの熱烈な主義者。勇に対しては姉らしい気遣いを見せる一方、主義に執着しているため、オルファンへと戻ってくることを願っている。ジョナサンとは恋愛とは違う利益関係で繋がっている。「クインシィ・イッサー」は、「女王として相応しい名」としてジョナサンから与えられたものである。
ジョナサン・グレーン:青羽剛
オルファンのグランチャー乗り。実はアノーア艦長の実子。幼少期の経験から母親に対して愛憎入り混じったマザーコンプレックスを持ち、鬱屈した性格になってしまっている。クインシィ・イッサーら伊佐未ファミリーを手中にし、オルファンを我が物にする野望を持っている。パイロットとしての腕は立つが、勇との対決では感情的になり敗北するシーンが目立った。戦闘の際の「死ねよやぁー!」というセリフが印象的。
シラー・グラス:田中敦子
グランチャー乗り。貧しい育ちで、弟妹達を育てるためオリンピックに出場し賞金で養おうとしたが、飢え死にさせてしまったという物語中でもかなり悲惨な体験をしている。そのため宇宙に出て理想の世界を手に入れるべくリクレイマーとなる。
伊佐未研作(いさみ けんさく):堀部隆一
勇と依衣子の父親でオルファンの研究者。しかしあまりにも研究に没頭するあまり家族をないがしろにし、妻の異変にさえ気づかない有様だった。
伊佐未翠(いさみ みどり):叶木翔子
勇と依衣子の母親でオルファンの研究者。口では子供達を気遣うことも言うが、夫と共に研究材料として扱うことがほとんどで、その結果家族関係が崩壊してしまった。一方で女であることを捨てきれず、ジョナサンとも関係を持っていた。
実母直子に似ず日本人離れの容貌である事と、母親の元恋人がゲイブリッジである事から翠の父親は彼である可能性が高い。
バロン・マクシミリアン:?
全身をマスクとマント・鎧で覆い、マスクに仕込まれた変声機で声すら変えている謎の人物。グランチャーを失ったジョナサンにバロンズゥを与え、信頼を得るが、目的も不明。ネリー・キムとは面識があったようだ。
ガバナー:?
リクレイマー達の指導者であり、出資者。しかし公の場にその姿を見せた事はなく、全ては謎に包まれておりその正体を知る者もほぼいない。
ケイディ・ディン:千葉一伸
グランチャー乗りだがどこか抜けたところがあり、後半ではいつのまにかノヴィス・ノアに紛れ込み、子供達にドーナツを作ってやるなど懐かれていた。
エッガ・ブランカン:難波圭一
リバイバルしたばかりのグランチャーにアジャストするも、力を制御できず取り込まれて暴走し死亡。名有りのキャラクターで死が描かれたのは彼一人である。ジョナサン達を倒して自らがオルファンの指導者となるという野心を持っていた。
フィジシスト:中村大樹
オルファン内で生活する研究者。
ヌートリア艦長:中博史

[編集] その他

ネリー・キム:高萩晴子
自らの死期を悟り、家族と別れ人里離れた土地で一人で暮らしていた所、勇と出会う。後にブレン同士の再リバイバルに巻き込まれ、ブレンと一つになる。
伊佐未直子:杉本るみ
伊佐未翠の母であり、勇と依衣子の祖母。結婚する前はゲイブリッジと交際していたが、彼がアメリカに旅立った際に別れている。ノヴィス・ノアで彼と再会したことにより、再び想いを巡らし始める。
ミスターモハマド(漫画版ではムハマド):塩屋翼
アラブ系の大富豪。ノヴィス・ノアを訪れ、莫大な金塊で避難船として買い取ろうと持ちかけた。しかしそれは自らの保身を考えていた訳ではなく、彼なりの信念を持っての行動であり、特に子供達のことを真剣に考えていた。
源野三尾(みなもとの みつお):日高奈留美
オーガニックエナジーの研究者。こと研究に関しては盲目的で、無断で勇がいない間にユウブレンに乗り込んだりするなど、なりふり構わない行動を取る。
桑原博士:中嶋聡彦
オーガニックエナジーの研究者。伊佐未研作のライバルでもあった。
キメリエス副官:中博史
伊佐未勇(いさみ いさむ):白鳥哲
伊佐未直子の夫。結婚後、早世したという。劇中では過去の若かりし頃の姿でのみ描かれている。
かえで先生
比瑪らを育てた孤児院の先生。
オルファンの少女:大谷育江
オルファンで比瑪が出会った、オルファンの化身。

[編集] アンチボディ

作中に登場する大きな人型の存在を「アンチボディ」または「オーガニックマシン」と呼ぶ。「アンチボディ」とは本来、「抗体」を指す医学用語である。

オーガニックエナジーと呼ばれる、動植物の生体エネルギーで動く。人間で筋肉に相当する部分は、多層積層の板ばねのようになっており、弾性力を蓄勢させて行動する。

バイタル・グロウブ(=オーガニックエナジーの流れ)に乗って、超高速移動「バイタル・ジャンプ」を行う事ができる。移動する距離が長いほど、エネルギーの消費は大きくなる。

一見いわゆる「巨大ロボット」だが、多少の傷なら自然に治癒したり(ただし、足や腕を失うなどの大怪我を負った場合は元には戻らず、義足義手をつけて運用される)、意思を持っていたりと生体のような特徴を持っている

アンチボディはいずれも、プレートと呼ばれる巨大な円盤から「リバイバル(再生)」することにより生まれる。ごく稀ではあるが双子も誕生する。リバイバル時、ブレンパワードはブレンバー、グランチャーはソードエクステンションという武器も一緒にリバイバルする。

[編集] ブレンパワード

「ブレンパワード」とはアンチボディの一種で、劇中では大抵ブレンと略される。リクレイマーの使用するアンチボディ「グランチャー(Grand Child)」とは対立している。

リバイバルに立ち会った人間をコクピット(人間の子宮の場所に当たる部分)に搭乗させる。各個体は基本的に初めて搭乗した者の名を付けて「〜ブレン」と呼ばれる。

ユウブレンは勇猛、ナンガブレンは臆病など、個体差がある。意志を持って自律行動をとり、時にはパイロットに逆らって行動する。また、デッキブラシで擦られ、手入れされて喜ぶという一面も見せた。

ユウブレン
体色は青色で雄々しい性格。勇がオルファンにいたころから密かに調整しており、脱出する際に搭乗して以降、彼の愛機となる。後にネリーブレンと融合する。身長は11~12m(他のブレンパワードも同様)
ヒメブレン
体色は肌色。リバイバルに立ち会った比瑪をそのままパートナーとする。おとなしい性格。ユウブレンに代わってプラモデルや同作が登場した『第2次スーパーロボット大戦α』のパッケージに描かれている。
ラッセブレン(初代)
体色は紺色。物語中盤でオルファンに特攻。その際、ラッセにオーガニックエネルギーを分け与えた。
ナンガブレン
体色は白緑。ナンガからはブレン・シルバレーと呼ばれたこともある。臆病な性格。
ブレンチャイルド(カナンブレン)
ヒギンズブレンと同じプレートからリバイバルした双子。体色は朱色またはピンク。外観は一般的なブレンと異なり、後頭部の形状などはグランチャーに似ている。カナン曰く「グランチャーと違い神経にさわさわくる感触」がするらしい。身長はやや小さく10m(ヒギンズブレンも同様)。
ブレンチャイルド(ヒギンズブレン)
カナンブレンの双子。体色は黄色。外見は一般的なブレンと異なる。カナンブレンより後頭部の出っ張りが短い。カナンとヒギンズはそれぞれ自分のブレンの方が兄だと思っている。
ネリーブレン
勇が北欧で出会った新種のブレンパワード。作中では氷の張った湖の上をスケートしていた。ネリー・キム曰く「不完全な状態」らしく再リバイバルを必要としていた。再リバイバルの際にユウブレンと融合、以後ユウの乗機となる(融合というより傷ついたユウブレンが取り込まれた形)。再リバイバル後は姿形は変化しなかったが他のブレン達より一回りほど大きい身長12~13mとなり、体色はユウブレンの青となった。比瑪曰く「やさしい顔をしている」、ナッキィ曰く「デリケートな瞳をしている」らしい。
ナッキィブレン
ナッキィがグランチャーと共にノヴィス・ノアに持ち込んだ3体のうち1体。体色は黄色+赤。当初は無人で動いていたが、ナッキィがグランチャーを失った後、愛機とする。
ラッセブレン(2代目)
ナッキィの連れてきた3体の内の1体。体色は黄+青。ラッセをパートナーと認め、ナッキィから譲られた。
カントブレン
ナッキィの連れてきた3体の内の1体。体色は黄色+水色。カントをパートナーと認め、ナッキィから譲られた。

[編集] グランチャー

グランチャーはブレンパワードに比べて気性が激しいと言われている。また、グランチャーが突然変異したものに「バロンズゥ」がある。

グランチャーには搭乗者ごとの呼称は無い(ただし、スーパーロボット大戦シリーズでは搭乗者ごとの呼称で表記されているため、ここでは搭乗者名を付けて記載する)。

グランチャー(ジョナサン・グレーン)
体色は黄土色。左腕をユウブレンに斬られ、鉤状の義手をつける。身長は12~13m(他のグランチャーも同様)。
グランチャー(クインシィ・イッサー)
体色は赤。作中、左足を失い義足をつける。他のグランチャーと比べて自立的で、クインシィが搭乗することなしに行動することも出来るようになる。爪を伸ばしてノヴィス・ノア艦内を破壊したりもした。後に再リバイバルしてバロンズゥになる。
グランチャー(シラー・グラス)
体色は灰色。
グランチャー(カナン・ギモス)
カナンがオルファンを脱走する際にシラー・グラスに撃墜される。
グランチャー(エッガ・ブランカン)
体色は黒。リバイバルしたばかりの赤ん坊であったが、エッガの強烈な邪念により力を得て強力な攻撃を繰り出す。ブレンチャイルドのチャクラエクステンションで撃墜される。漫画版では登場しなかった。
グランチャー(ケイディ・ディン)
一般的な種類らしく、同色の機体が多数登場した。
グランチャー(伊佐未勇)
勇がリクレイマー時代に使用していた。体色は青。
グランチャー(ナッキィ・ガイズ)
グランチャーで唯一オルファンに敵対し、クインシィ・イッサーに撃墜された。
アーミィグランチャー(米軍パイロット)
戦車の塗装のような濃緑色が特徴。
バロンズゥ(ジョナサン・グレーン、バロン・マクシミリアン)
北欧に飛ばされたジョナサンがバロンに与えられた新種のグランチャー。体色は白。肩のフィン(ひれ)が伸縮自在で、これを使って攻撃することができる。バロンが乗った際に巨大化した姿の名称はアニメ・漫画とも作中には一切出て来ないが、『聖戦士ダンバイン』のハイパー化を髣髴とさせることから「ハイパーバロンズゥ」と呼ばれる。なお、この名称が使われたのは『スーパーロボット大戦J』が初(「A.C.E.2」は「巨大バロンズゥ」と表記)。身長は15~16m(通常時)。
クインシィ・バロンズゥ
クインシィのグランチャーが再リバイバルしたもの。体色は赤。『スーパーロボット大戦J』で依衣子が味方になった後は「イイコ・バロンズゥ」と表記されていた。

[編集] 武器・装備

[編集] ブレンパワード用

ブレンバー
ブレンと一緒にプレートからリバイバルする。物を斬れる他、チャクラ光を撃てる。ブレンチャイルド用は一回り小さい。これを使って2体のブレンパワードが強力なチャクラ光を放つ「チャクラエクステンション」という同時攻撃を見せている。通常の攻撃より高い破壊力を生み、直接当たらなくても相手を弾き飛ばす事ができる。劇中ではユウブレンとヒメブレンおよびブレンチャイルド同士だけだったが、ゲームではラッセとナンガやジョナサンとユウなど、いくつもの組み合わせで発生させることができた。
ブレンブレード
人間がプレートを削って作った武器。
ショーター
ユウが持っていた設計図をもとにつくったチャクラ光の短剣のような接近戦用の武器。第13話で使用。本編で名前が出てきていない。名称が一般に知られるようになったのはTVゲーム『A.C.E.』からだが、設定は放映当時からされていた(当時の模型誌等に名称が載っている)。
ミサイルランチャー
駆逐艦などに搭載されているミサイルランチャーをアンチボディに持たせたもの。爆風をチャクラシールドで包みこむ事により威力を倍増させることもできる。第15話で使用。
マイクロウェーブ発振器
第3話で使用したマイクロウェーブ発振装置を改造した武器。パイロットとアンチボディにダメージを与えることが可能。
チャクラシールド
機体周囲に球状に覆っている目にみえないチャクラ光のシールド。物理攻撃の防御の他、水圧にも耐える。
チャクラベルト
チャクラ光をベルト状にして鞭のように使う。第15話で使用。
チャクラトライアングル
アンチボディのチャクラシールドの光で、6体による六方陣を描いて広範囲の物理攻撃を防ぐシールド。第21話で使用。

[編集] グランチャー用

ソードエクステンション
グランチャー版ブレンバー。形が違うがブレン同様チャクラ光を撃てる。初期のユウブレンはこれを装備していた。
ブレードヒルト
左右の腕のスリットから発射するチャクラ光。チャクラの短剣のような近距離武器としても使用可能。
ミサイルランチャー
10連装ミサイルランチャー。両手でグリップを握り保持する。
プレート運搬用ワイヤー
オーガニック・プレート運搬時に使用するガン型ワイヤー発射器。
義手
左腕を無くしたジョナサン・グランチャーにつけられた鉤型の義手。鉤爪での攻撃のほか、30mmガトリング砲で武装されている。
スタンバー
第23話でシラー・グランチャーが使用。名前とエフェクトから、電流を流して攻撃するスタンガンのようなものらしい。

[編集] バロンズゥ用

変形翼
両肩のフィンが羽状に変化する武器で触手のように伸縮自在。無数の刀状に変化して相手を攻撃したり、ソードエクステンション同様チャクラ光を発する攻撃が可能。

[編集] メカニック

ノヴィス・ノア
オルファンに対抗する目的で建造された空母。オーガニックエンジンを搭載し、ブレンたちの移動基地も兼ねている。空母の甲板に大きなピラミッドを乗せた奇妙な形をしている。そのオーガニックシステムは強力で、バリアとして展開したオーガニックシールドは核ミサイル攻撃を一斉に転送させるほど強力。ICBM、ステルス対空ミサイル、対空火器等で武装されている。
全長:約450m 総排水量:18万t 動力:伊佐未式オーガニック・エンジン(通常航行時:原子力)
イランド戦闘機
ノヴィス・ノア艦載の可変翼を持つVTOL機。装備はダーツミサイル、30mm機関砲。
全長:10.8m 全幅:9.9~8.0m(可変) 最高速度:マッハ3.7以上
V5ウェッジ
ノヴィス・ノア艦載の多目的VTOL機。輸送用ほか攻撃機としても使用可能。
双胴潜水艦キメリエス
ノヴィス・ノアを支援する原子力潜水艦。海中にいたオルファンを監視する役目も持っていた。艦長はレイト。左右胴体に各2門の魚雷と左右胴体に各6基のミサイルで武装しコンガイールを艦載。
全長:約100m 動力:原子力
機動艦載艇コンガイール
ヒギンズ・サスの乗るキメリエス艦載の小型潜水艇。
オルファン
深海に沈んでいた謎の巨大遺跡。全長:約150km。その正体は異星文明が生み出した超巨大生体宇宙船。同じオルファン型と戦って傷つき、地球に不時着した。オーガニックプレートを産み、生命体のオーガニックエナジーを吸収する力がある。その全高は、地表に底面があっても頭頂部が成層圏に出る程巨大である。中央部にオーガニック・エンジンと呼ぶ巨大女性型フィギュアが存在し、言葉は話さないがイメージの幻覚を送ることで意思の疎通も可能である。宇宙へと飛翔するときに地球上の全てのオーガニック・エナジーを吸い上げ人類を滅亡すると考えられていたが、脱皮を果たしたのち人との共生を選ぶ。
映画版企画時からの全富野メモ共通のラストは、オルファンのオーガニック・エンジン的なものが地球のエネルギー問題の解決になる、というのであったが最終的にそこの部分はぼかされることになった。

[編集] 用語

アンチボディ
別名、オーガニック・マシン。オルファンが母体となってオーガニック・プレートから誕生する人型生体マシン。自力でもある程度は動けるが、長期間人間が搭乗しないとボディが硬化してしまう。またオルファンに尽くす存在という意味にも使われ、グランチャーはパイロットの強制的な抗体化を進める。
オーガニック・プレート
オルファンが産んだ、ブレンパワードやグランチャーの元になる虹色の多角形円盤。通常はプレートと呼ばれる。リバイバルしなかったプレートはやがて金属の塊となる。リバイバル後のプレートの抜け殻は、アンチボディの台座となる。
オーガニック・エナジー
オルファンやアンチボディが動力源としている、生命体や地球がもっている生体エナジー。特に人の意思や思想に強く作用するとされる。
ビット
アンチボディを構成する1ミクロン以下の物質。
スリットウエハー
アンチボディのボディや装甲を構成する薄い板バネ状の積層装甲。ある程度の損傷は自然回復できるが、各パーツを分解することはほぼ不可能。
チャクラ光(チャクラフラッシュ)
アンチボディから発射する物理的破壊効果を持つ輝き。またさまざまな不可思議な効果も生み出す。
リバイバル
オーガニックプレートからブレンパワードやグランチャーを誕生させる現象。リバイバル中はプラントバーと呼ばれるプレートの縁から発生する光の磁界が発生し、リバイバル中は通常30m以内には近づけない。また、ブレン同士が融合し新たなアンチボディとなることを再リバイバルとも呼ぶ。
フリュイドスーツ
アンチボディ搭乗時に着るパイロットスーツ。オーガニック・エナジーを通しやすい素材で作られている。
リクレイマー
オルファンに集まった師事する者達。またオルファンに呼ばれ住み着き、オルファンの浮上を支援する人々が作った団体。オルファンの抗体としてオーガニックプレートの回収や、オルファンの防衛を担当するグランチャーを使った私設軍隊も持つ。その軍隊の実質的なリーダーはクインシィだが、後にジョナサンを支持するバロンによって乗っ取られる。
バイタル・グロウブ
地球を網の目に覆っているオーガニック・エナジーの流れ。アンチボディはその流れに乗る事により、瞬間移動や超長距離移動を可能にする。
ビー・プレート
オルファンが欲しているオーガニック的な何らかの存在もしくは概念。作中ではビー・プレートが本当は何であるかは仮説以上には示されておらず、地球上にはおそらく存在しなかった為オルファンは人と共存することを選ぶ事となる。

[編集] スタッフ

※本作ではキャラクターデザイン、メカニックデザインではなく両者を合わせてメインデザインと称されている。

[編集] 主題歌

  • オープニングテーマ「IN MY DREAM
作詞・作曲・歌:真行寺恵里 編曲:伊藤真太郎
  • エンディングテーマ「愛の輪郭(フィールド)」
作詞:井荻麟 作曲・編曲:菅野よう子 歌:KOKIA
  • 挿入歌「天神さんの子守唄
作詞:井荻麟 作曲・編曲:菅野よう子 歌:勝沼恭子
  • CMソング「Light of love
作詞:岩里祐穂 作曲:菅野よう子 歌:坂本真綾

[編集] 放映リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 放映年月日
第01話 深海を発して 面出明美 斧谷稔 森邦宏 重田敦司 1998年4月8日
第02話 運命の再会 富野由悠季
浅川美也
原田奈奈 戸部敦夫 1998年4月15日
第03話 勇の戦い 渡邊哲哉 重田敦司 1998年4月22日
第04話 故郷の炎 隅沢克之 西森章 小林智樹 津幡佳明 1998年4月29日
第05話 敵か味方か 面出明美 越智浩仁 佐久間信一 1998年5月6日
第06話 ダブル・リバイバル 富野由悠季
高橋哲子
斧谷稔 森邦宏 戸部敦夫 1998年5月13日
第07話 拒否反応 富野由悠季
浅川美也
原田奈奈 瀬尾康博 1998年5月20日
第08話 寄港地で 面出明美 西森章 津幡佳明 1998年5月27日
第09話 ジョナサンの刃 隅沢克之 土器手司 渡邊哲哉 重田敦司 1998年6月17日
第10話 プレートの誘惑 富野由悠季
高橋哲子
越智裕仁 筱雅律 1998年6月24日
第11話 姉と弟 面出明美 西森章 しんぼたくろう
中田栄治
1998年7月1日
第12話 単独行 富野由悠季 西森章 斧谷稔
森邦宏
佐久間信一 1998年7月8日
第13話 堂々たる浮上 隅沢克之 竹ノ内和久 岩崎良明 戸部敦夫 1998年7月22日
第14話 魂は孤独? 面出明美 川瀬敏文 渡邊哲哉 津幡佳明 1998年7月29日
第15話 一点突破 富野由悠季
高橋哲子
越智浩仁 しんぼたくろう
中田栄治
1998年8月5日
第16話 招かれざる客 富野由悠季
浅川美也
西森章 真野玲 瀬尾康博 1998年8月12日
第17話 カーテンの向こうで 面出明美 赤根和樹 森邦宏 佐久間信一 1998年8月19日
第18話 愛の淵 山内重保 西森章 重田敦司 1998年8月26日
第19話 動く山脈 富野由悠季
高橋哲子
香川豊 渡邊哲哉 しんぼたくろう
中田栄治
1998年9月16日
第20話 ガバナーの野望 隅沢克之 南康宏 佐久間信一 1998年9月23日
第21話 幻視錯綜 西森章 筱雅律 1998年9月30日
第22 話 乾坤一擲 浅川美也 森邦宏 瀬尾康博 1998年10月14日
第23話 スイート・メモリーズ 富野由悠季
高橋哲子
越智浩仁 しんぼたくろう
中田栄治
1998年10月21日
第24話 記憶のいたずら 隅沢克之 赤根和樹 渡邊哲哉 佐久間信一 1998年10月28日
第25話 オルファンのためらい 面出明美 香川豊 南康弘 戸部敦夫 1998年11月4日
第26話 飛翔 西森章 重田敦司 1998年11月11日

[編集] メディア展開

小説版(ハルキ文庫
深海より発して 著・面出明美
カーテンの向こうで 著・面出明美
記憶への旅立ち 著・斧谷稔
アニメが26話なのと同じく、26章。
漫画版(角川書店・連載は月刊少年エース
全4巻。画・杉崎ゆきる
  1. ISBN 4-04-713222-5
  2. ISBN 4-04-713263-2
  3. ISBN 4-04-713296-9
  4. ISBN 4-04-713390-6
ゲーム


[編集] その他

  • この作品でデビューした声優の朴璐美は『∀ガンダム』で主人公ロラン・セアックを演じた。監督の富野由悠季は元々∀のために朴を起用したとも言われる。
  • この作品の企画は当初「20周年記念ガンダム=次作:∀ガンダム」をイメージした上でスタートしたようである。富野がイベント(1996年)中、リップサービスで「20周年記念でガンダムをやれないかという話はある。キャラクターデザインがいのまたむつみ、メカデザインが永野護だったらみんな見たいでしょう」と発言している。しかし、∀ガンダムではいのまた、永野は関与していない。声優では朴璐美、村田秋乃青羽剛渡辺久美子は∀ガンダムでも声を演じていたり、重田敦司菅野よう子は両作品で参加している。
  • 本作はWOWOW初期の有料アニメ(スクランブル放送)である。WOWOWでは創業以来という多数の加入者を獲得した時期であり、そのアンケートでは加入の動機として「この作品見たさに」という回答が多かった。そのため、海部社長(当時)は「ビジネスとしては大成功」「WOWOWが富野アニメのホームグラウンドになりたい」と発言した。
  • 前述のように放送開始に先立ち大掛かりな宣伝を行っており、鉄道駅にも告知ポスターが掲示された。
  • 「企画初期の富野のメモでは、ブレンは奥多摩のヘルスセンター地下で作られた気孔(気功の誤記か)で動くロボットで、勇はそこの合気道道場へ通って気孔を身につけているという設定だった」と河口佳高が語っている。その後、河口の意見と永野護のアイデアが採用されて、設定が変更されたらしい(『リーンの翼』公式ページ・ブログ[1]より)。
  • 一部のキャラクターの名前の由来は監督である富野 由悠季に関係がある人物が由来となっている。
    • 伊佐未勇=富野 由悠季の「由」
    • 伊佐未依衣子=著書『だから僕は…』等での長女「富野アカリ」の仮名「衣々子」
    • アカリ=富野 由悠季の長女「富野アカリ」
    • ユキオ=富野 由悠季の次女「富野幸緒
    • クマゾー=富野 由悠季の飼っている犬「熊三」(ブレンパワード制作時は生きていたが2008年6月27日に亡くなった。この事は次女の幸緒のブログで書かれている[2]
  • 富野はコンテ段階で、アンチボディを飛行させる時に立たせたポーズを取らせていた。しかし、現場の演出家が、監督に無断で横飛びのポーズに変えてしまった(『映像の原則』より)。これは「その演出家が悪い」という失敗談ではなく、かつてのガンダムシリーズなどで「飛行しているロボットが突っ立ったポーズをしているというコンテを無数に修正してきた」という監督と、それを知るスタッフ達全体の「リハビリ」を端的に示したエピソードであり、同書では「演出を考える時に別の判断基準を持ち込まない」という事の教訓として語られている。作中のアンチボディは、立ち飛び・横飛びの両方をしており、横飛びと言えそうな飛行シーンは第1話からある。

[編集] 外部リンク