SAND LAND

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SAND LAND
ジャンル ファンタジー
漫画
作者 鳥山明
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表期間 2000年23号 - 36・37合併号
巻数 全1巻
話数 全14話
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SAND LAND』(サンドランド)は、鳥山明による日本漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)に2000年23号から同年36・37合併号まで連載された。

概要[編集]

鳥山明の作品『COWA!』や『カジカ』と同様に『ドラゴンボール』終了後、短期集中連載で描かれた作品であり、鳥山明が老人と戦車を描きたいということから創られた[1]

構想当初より全一巻の短期集中連載として企画されており、ストーリーも作者にしては珍しく最後まで決められ描かれた。この物語では、他の多くの鳥山明作品と同様に人間以外の知的生命体が多数存在し、主人公のベルゼブブも魔物の少年である。わずか全1巻の短い連載ながら人気を博し、数カ国語で翻訳出版された。

鳥山は単行本カバー折り返しの記述で、全てを1人だけで仕上げたために戦車の絵を描くのは大変で後悔したと語り、2014年4月に本作のコミックスが重版された際の新規帯では「『COWA!』と並んでお気に入り」とコメントしている。

あらすじ[編集]

人の行為と天変地異によってわずかな砂漠が世界の全てになった世界。 砂漠と荒野に覆われた大地に住む人々にとって生命線であった川が枯渇し、たった一つの水源を独占した国王によって水は法外な値段で取引され、国中の人々が乾きに喘ぐ中、この状況を打破すべく国王の水源とは別の水場「幻の泉」を探すために保安官ラオは腕の立つ魔物に加勢を求め、ベルゼブブ、シーフとともに水源を探す危険な旅へと出発するのだった。

登場人物[編集]

泉探しに旅立つ3人[編集]

ベルゼブブ
悪魔の王サタンの息子である悪魔の王子。約2500歳。自称極悪非道の悪魔だが、人間を殺したことはなく、実質的には子供の悪戯程度のことしかしていない。むしろ渇きに苦しむ人間の子供に奪った水の一部を分けてやったり、思いやりのある優しい心根をしている。ゲーム好き。闇のパワーを自分に吸収することが可能。パワーを吸収した後ブチキレると魔物としての本性が目覚め、戦闘力が大幅に増す。ダメージを受けたり傷を負っても、すぐに回復するらしい。
ラオ(シバ)
人間の保安官で初老の男。いくつかの証拠から幻の泉の存在を確信し、人々を救うために魔物に協力を求め旅に出る。格闘戦ではトンファーで戦う。ベルゼブブが今まで見てきた人間の中では一番目か二番目に強いらしい。保安官なのになぜか戦車の扱いにも長けている。その正体は、元国王軍の将軍・シバ。約30年前、自ら指揮してピッチ人を攻撃していたが、予想外の大爆発によって妻と全ての部下を失う。シーフの話から、それがゼウたちが水を独占して儲けるため、自分に逆らうシバたち戦車隊と水を作り出せるピッチ人を同時に全滅させるための作戦だったと知り、ゼウ大将軍に対する怒りを燃やす。優秀な軍人であると同時に、敵にも温情深い紳士であり、武士でもあった。61歳。
シーフ
物知りな魔物で盗みが得意。かなり臆病で、ベルゼブブに旅に着いて来るよう命令された時も嫌がっていた。盗みをする時はサンタ服を着るが、その理由は「サンタの格好ならいざという時にごまかしがきくから」らしい。老人然とした外見であり、約2500歳のベルゼブブよりもう少し年上。車や戦車の運転の際にはベルゼブブ以上にはしゃいでいた。

魔物[編集]

残酷で悪さばかりすると人々の間で恐れられている種族。ただしそれは昔から何か悪いことが起きると人々が魔物のせいにしてきたためで、実際は人間に多少の危害を加えることはあっても殺すことはなく、ある意味人間よりも純粋な存在。国王軍の水運搬車を襲ったりすることを除けば、やっていることはほとんど子供のイタズラ程度の悪さだが、本人たちは大悪党気取り。脳だけで会話することが可能で、相手の心を読んだり、心の「透明度」を測ることもできる。また、聖水に弱い(日本産の魔物であるカマイタチを除く)。様々な姿の魔物がおり、以下に紹介する以外にも数種類の魔物が登場している。ベルゼブブとシーフに関しては#泉探しに旅立つ3人を参照。

サタン
魔物を束ねる王。ベルゼブブの父親。超巨体で、ベルゼブブは彼のスネくらいまでしかない。
カマイタチ
ベルゼブブとともに国王軍から水を奪った魔物。鎌が武器でスピードが速い。日本産の魔物なので聖水が効かない。
グレムリン
ベルゼブブとともに国王軍から水を奪った魔物。その拳は車のボンネットも打ち抜き、コードを引きちぎって作動不能にした。
スライム
うっかり強い日差しの中で昼寝をしてしまい、蒸発して死ぬ。
ゴースト
なまりきっているため、長距離は飛べず旅に同行しなかった。
ガーゴイル
ゴーストに同じ。
半魚人河童
川が干上がって以来、泳げなくてストレスが溜まっている。

国王軍[編集]

国王
砂漠の王国を治める馬鹿な王。もういい歳だが子供じみた性格で、国政も放り出しゼウ大将軍の言いなりになっている。
ゼウ大将軍
馬鹿な王に代わって、何十年も前から実質砂漠の王国を取り仕切っている男。ずる賢く様々な悪事を画策してきた。老人のシバに「まだ生きていたのか!」と言われる程の高齢だが、機械人間となって未だ元気。シバを戦車ごと爆弾で倒そうとするが、駆けつけたアレ将軍の砲撃によって撃墜され、爆発して死亡する。
シバ将軍
かつて国王軍戦車部隊を指揮していた、正義感に溢れ数々の功績を打ち立てた伝説的な英雄軍人。30年前、国を破壊しようと企むピッチ人を止めるための作戦に戦車隊と共に出撃し、その時起きた大爆発で死んだとされる。妻は人気セクシー女優のテリアだったが、彼女もその爆発に自宅もろとも巻き込まれ死亡している。
アレ将軍
国王軍の将軍。30年前シバの戦車部隊に所属し、大爆発で死亡した軍人アポの息子。ゼウ大将軍の命令でベルゼブブたちを追うが、シバとの交戦で戦車3両を戦闘不能にされて敗北を悟る。シバとシーフによって、父が死んだ30年前の真実を知り、ゼウから離反。シバたちに国王の水源の場所を教えたうえ、見張りの兵に休暇を与えてガラ空きにした。最後は、ゼウ打倒とダム破壊に手を貸す。
ドクター・ポセ
国王軍の科学者で、虫人間を作り出した人物。まだ完全にコントロールできないことを理由にゼウの虫人間の使用を止めようとしたが、「リモコン爆弾を埋め込めばいい」と言われ押し切られた。

スイマーズ[編集]

砂漠で有名な悪党で、パパとその息子パイク、シャーク、グッピーの4人組。全員がいつも水泳パンツ姿だが、パパ以外は実際に泳いだことが無い。全員ベルゼブブに倒されるが、水源を見つけ開放しようとするベルゼブブたちを信じるようになる。最後には水源のダムを破壊する手助けをし、水が戻った川で4人とも水泳を楽しむ。

パパ
シャーク、パイク、グッピーの父親。マッチョで、水泳帽にゴーグル、マント姿。元反乱軍だがシバのせいで負けたらしく、彼を恨んでいる。ただしシバの「ゼウをゆるさない」というところだけは気に入ったらしい。
パイク
ナベをかぶってネクタイをしている。はるか85キロ先の砂漠の彼方にいる戦車と乗員の顔が見えエンジン音が聞こえるくらい、目と耳がいい。スケッチが得意。
シャークを呼び捨てにし、スケッチブックを取るよう命令している。また、痩身だが身長はシャークより高い。
シャーク
帽子(ハット)をかぶり、背広の上着のようなものを着ている。脚が速いのが自慢で時速180キロ出せるが、ベルゼブブに追いつかれた。痩身で4人では最も小柄。
グッピー
非常に大きく太った体格で、常に水中メガネをしている。大型の銃を持ち、弾は結構高級なものを使っているらしい。通称「人間戦車」。背中に巨大なツボを背負っている。

ピッチ人[編集]

おだやかで友好的、かつ頭のいい種族。砂漠の人々のために大量の水を精製するマシンを作ろうとしていたが、それを作られると国民から金を搾れないと考えたゼウ大将軍により、破壊のための機械を作っていると汚名を着せられる。さらに大爆発する危険がある水を作る機械を、ゼウ大将軍に騙されたシバ将軍の戦車隊に攻撃され、機械の爆発によってシバの部隊もろとも全滅した。しかし、実は砂漠の中のオアシスに少数のピッチ人が生き残っていた。

虫人間[編集]

魔物を根絶すべくゼウ大将軍の命令により、国王軍の研究所でドクター・ポセにより造られた生物兵器。戦車砲やベルゼブブの攻撃すら全く効かない堅い装甲と、通常のベルゼブブをも圧倒するパワーを持つが、未完成で完全にコントロールできない。ブチキレたベルゼブブによって戦闘不能になるが、とどめを刺される前に、体内に埋め込まれたリモコン爆弾をゼウ大将軍が作動させたことによって爆発する。

ゲジ竜[編集]

砂漠に棲む巨大な生物。ムカデのような体に竜のような頭とケラのような前足が付いた姿で、体が物凄く長い。砂漠の穴に潜み、獲物が近くを通ると爆発するような大きな音と共に出現して襲い掛かる。動きがとてつもなく早く、車でさえフルスピードで走ってやっと振り切れるほど(それも、重い荷物を引いていると逃げ切れない)。悪魔の王子であるベルゼブブをして「あんなの、このオレにもたおせないぞ」と言わしめるほどの怪物。ラオが車の後部の荷台を切り離して軽くすると同時に荷台をゲジ竜にぶつけ、辛うじて振り切った。しかし、その代償として水と食料と燃料を全て失ってしまった。

メカニック[編集]

戦車[編集]

非常に車高が高く、前面と両側面にハッチがある。このため内部は広々としており、実在の戦車に比べると抜群に居住性は良い。キャンピングカーのように何日間も車内で寝泊まりできるほどである。かなりの重量であることは、装備されている4つの反石の目盛りを最大限にしても1562キロ(1.5トン以上)もの重量であることからわかる。
ズングリとした砲塔やボディは鋳造構造らしく、ザラザラとした曲面構成でリベットやネジは見当たらず幾何学的な継ぎ目がある。足回りはスプロケットホイール、アイドラーホイールが各1対に転輪が4対、それにサイドスカートが付いている。大きな反石が4つ使われていて、相当の重力コントロールができるらしい。砲塔は上から押しつぶしたような半球状で、車長用の大型キューポラがある。また、半円柱状の砲盾に主砲同軸の機銃を備える。主砲は車体に比してやや小口径だが、非常に発射速度が高く、イージス護衛艦の速射砲のような精密連射が可能。ラオいわく、高級な装備のわりに主砲はそれほどでもないらしい。
全車とも金属レーダーを装備しており、間接照準による砲撃が可能。
王国軍戦車隊4号車(104)
ラオとベルゼブブらが乗り込む、本作の主役メカ。登場する戦車は全てこれと同型である。「新型」であるとされ、元々アレ将軍の戦車隊の所属車両だったが、12地区で単独行動(運搬船の護衛)していたところをラオたちが虜獲して使用する。ラオは、その卓越した戦闘技術により、敵戦車の砲盾と無限軌道のみを正確に撃ち抜いて次々に無力化していく。金属レーダーを持っていないためアレ将軍に苦戦するかと思われたが、ベルゼブブが観測機の役割を果たして標的の位置を知らせた。
王国軍戦車隊1号車(101)
2個小隊規模の戦車隊を率いるアレ将軍の隊長車。この車両だけ主砲が長砲身(74ミリ砲)で、T字型マズルブレーキを備える。
王国軍戦車隊2号車(102)
1号車と共に4号車を狙撃しようとするが、1度通過してから全速でバックしてきたラオの4号車によって、砲盾と右起動輪を瞬時に撃ち抜かれ擱座、行動不能となる。
王国軍戦車隊3号車(103)、王国軍戦車隊5号車(105)
左方向から砲撃してきたラオの4号車によって、砲盾と右起動輪を瞬時に撃ち抜かれ擱座、行動不能となる。

飛行運搬船[編集]

水源から、販売用の水を運搬するための専用飛行機。前部左右に機関砲を1門ずつ、計2門装備している。また、真下には爆弾を落とすための発射口が付いている。
本体の斜め前後左右には長いフックが付いていて、これを水のタンクに引っ掛けてつかむような形でタンクを運搬する。
運搬船の運用はアレ将軍が取り仕切っているらしく、また2機しか存在しない。1号機は、ベルゼブブとシーフによって持ち上げられたラオの戦車の真上への砲撃により撃墜され、飛行不能になって不時着。2号機は、1号機を撃墜されたアレ将軍を迎えに行った後は水源に置かれている。
6億円分の水が詰め込まれた巨大タンクをつかんで飛行運搬できるほどのパワーがある。

水運搬用タンク[編集]

正式名称不明。飛行運搬船のフックを引っ掛けて運搬する、丸い巨大タンク。警備のため、側面にはタンクの直径を囲むように、兵士が立つための足場が設置され、その足場の左右にも運搬船と同じような機関砲が1門ずつ、計2門装備されている。足場には上に向かってハシゴが伸びていて、運搬船でタンクをつかんだ時、運搬船の入り口から下に上る短いフックとぴったりつながるようになっている。
1個はラオの戦車によって穴を開けられたため、運搬船から切り離されて大破。水源に置かれているものにこの大破した1個を含めると、少なくとも4個は存在する模様。
最大でどの程度の量の水を詰め込めるのかは不明だが、アレ将軍が運搬していたものには、6億円分の水が詰め込まれていた。

ゼウ大将軍[編集]

機械人間となったゼウ。足はなく、丸い機械から頭と両手が出ている形。右目と目から上の頭部は半分以上がメカで、鼻には、何やら左耳の代わりに付けられた機械から伸びた管が繋がっている。手の下にあるボタンを押すことで、虫人間の体内のリモコン爆弾を爆発させたり、機銃を使用できる。
足元当たりには機銃が装備され、真下からは、戦車を壊せるくらいの威力を持った小型爆弾を落とすための発射口が付いている。また、飛行が可能。後部の下方にはアンテナのようなものが付いている。

サブタイトル一覧[編集]

  1. 出発
  2. 盗賊団
  3. 戦車
  4. 飛行タンク
  5. 闇の真相
  6. ラオのお守り
  7. 戦車戦
  8. シバ将軍とアレ将軍
  9. 砂嵐のみつけたもの
  10. 幻の泉
  11. 水源の秘密
  12. 悪魔のベルゼブブ
  13. 決戦の行方

書誌情報[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 単行本表紙カバー折り返しでの作者のコメントより。

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。