バツ&テリー

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バツ&テリー』(バツアンドテリー)は、大島やすいちによる少年漫画1982年から1987年にかけて講談社週刊少年マガジン』にて連載された。1984年、第8回講談社漫画賞少年部門受賞。連載終了後、番外編として刑事アクションの「バツ&テリーCOP」が読み切りで掲載された。

概要[編集]

野球と喧嘩に強い高校生コンビの活躍を描いた作品。

あらすじ[編集]

横浜市にある「海峰高等学校」の生徒で野球部員・抜刀軍と一文字輝。野球センス抜群、チームではバッテリーを組む二人だが、縛られるのを嫌い自由に生きている。そんな彼らが思い詰めていた少女アンと知り合ったことから、話は大きく展開する。アンが暴走族マスコットだったことからバツとテリーは「愛狂」、「アルファルファ」、「赦悪(シャーク)」、「ネオ愛狂」等、暴走族の抗争に巻き込まれる。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

抜刀軍(ばっとう ぐん)
黒髪のリーゼントヘア。通称「バツ」。右投げ右打ち。剛腕投手で、打力もあり6番打者を務める。テリーとのじゃんけんで勝ったため投手になった。大学を出て喫茶店「愛・花・夢(アイカム)」を経営する姉の恵と二人暮らし。通常移動はテリーのバイクでタンデム、一人の時は原付
一文字輝(いちもんじ てる)
茶髪のアフロヘア、メタルフレームの眼鏡を着用(伊達メガネ)。通称「テリー」。左投げ左打ち。サウスポーの強肩捕手一本足打法スラッガー、4番打者を務める。バツとのじゃんけんに負けたため、捕手になった。愛車はハーレーダビッドソン。金持ちの息子で、家には若く美しい後妻の義母がいる。
白木アン(しらき アン)
暴走族「愛狂」のマスコットガール。暴走族「愛狂」を離れ、テリーの恋人となりガソリンスタンドでバイトを始める。
桐島(きりしま)
「白い追い風」と呼ばれる交通機動隊員。バツ、テリーを捕まえようとしているが、毎回うまく逃げられる。
抜刀恵(ばっとう めぐみ)
バツの姉。喫茶店「愛夢」を経営する。バツをマスターに変装させて、マスターと結婚している設定で親や客に接する。
結城ルナ(ゆうき ルナ)
海峰高等学校2年生のスケ番。バツに惹かれていく。

暴走族[編集]

暴走族「愛狂」[編集]

東堂(とうどう)
暴走族「愛狂」の頭。横浜内の族を「愛狂」に取り入れシマを広げていく。また、アンを族に戻そうと、異常なほど固執する。
村鮫(むらさめ)
元「舗鱝瑠樹」所属。横浜の族の中で最も凶悪な男。バツを追い込むが返り討ちに遭った。
トシユキ
「愛狂」の一員。
邦男(くにお)
暴走族「愛狂」の元頭で、アンの元恋人。東堂との~で事故死する。

アルファルファ[編集]

海峰高等学校[編集]

野球部[編集]

花咲(はなさき)
野球部部員。バツ、テリーと同級生で、生真面目な性格。
片山(かたやま)
野球部主将。3番三塁手。右投げ右打ち。
駒井(こまい)
1番遊撃手。右投げ右打ち。
東口(ひがしぐち)
2番中堅手。右投げ左打ち。
駒井(こまい)
1番遊撃手。右投げ。
東口(ひがしぐち)
2番中堅手。右投げ。
岩渕(いわぶち)
5番右翼手。右投げ右打ち。
山本(やまもと)
7番二塁手。右投げ。
宮城(みやぎ)
8番一塁手。左投げ。
飯田(いいだ)
9番左翼手。右投げ。
達磨(だるま)
野球部部長。バツ、テリーに手を焼く。

その他[編集]

我羅門(がらもん)
応援団団長。バツ、テリーと当初は対立的だったが、認め合う。
鬼頭(きとう)
海峰高等学校教員。生活指導。バツ、テリーと対立的で、毎度コテンパンにされる。
成竹恩敏(なるたけ)
海峰高等学校校長。のんきな性格。

他校[編集]

桐陽学園[編集]

槇原(まきはら)
1番三塁手。右投げ右打ち。バツのヒット性の当たりを好守備で阻止した。
島(しま)
2番二塁手。右投げ左打ち。俊足で内野安打で出塁するも、バツの牽制に刺された。
三浦(みうら)
3番遊撃手。右投げ左打ち。片山の長打コースの安打を阻止した守備力を持つ。
金剛(こんごう)
4番中堅手。左投げ右打ち。
杉村(すぎむら)
5番投手。右投げ。サイドスロー。梅沢の作戦通り、海峰の得点の8割をたたき出しているテリーを当初は敬遠する。後に勝負した際、場外ホームランを打たれた。
菅井(すがい)
6番左翼手。
楠(くすのき)
7番捕手。右投げ。
西島(にしじま)
8番一塁手。左投げ。
亀山(みうら)
9番右翼手。
田所(たどころ)
野球部部長。
梅沢(うめざわ)
甲子園出場30回を経験している老練監督。百戦錬磨勝負の鬼と呼ばれている。

明群高校[編集]

度加山弁太郎(どかやま べんたろう)
捕手。エースの中里とバッテリーを組む。モデルはドカベンに登場する山田太郎。

その他[編集]

アキラ
チンピラ。ルナの元カレ。

アニメ版[編集]

1987年3月14日劇場公開。併映は『ダーティペア』。

スタッフ[編集]

声の出演[編集]

コンピュータゲーム[編集]

1987年7月22日に本作をモチーフとしたファミコン用ソフトがユースから発売された。タイトルは『バツ&テリー 魔境の鉄人レース』。

ゲーム内容は野球ではなく、魔境で主人公の二人が謎のドラゴン軍団とレースをするというオリジナル内容の横スクロールアクションゲーム。

裏技がかなり充実している。

外部リンク[編集]