リュウ・ホセイ

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リュウ・ホセイRyu Jose)は、アニメ機動戦士ガンダム』に登場する架空の人物。

担当声優飯塚昭三

劇中での活躍[編集]

第2話 - 第21話に登場。地球連邦軍の兵士で、階級は曹長。恰幅のいい体格をした温厚な青年。連邦軍に志願入隊して間もなくモビルスーツパイロット候補生としてホワイトベースの乗組員になるが、サイド7へのザク強襲以降は乗組員の中で数少ない正規軍人として、コア・ファイターでの戦闘支援や他のパイロットを気遣うなど面倒見の良い一面も見せていた。ホワイトベースが地球に降りてからはガンタンクの操縦手としてハヤト・コバヤシと共に出撃している。戦闘の指揮を執るブライト・ノアとは異なり、艦内の統制をするサブリーダー的な役割を担った。

リュウは同じ士官候補生という立場でブライトの良き相談役となり、パイロットとしてはアムロ達の良き理解者として、持ち前の包容力でそれぞれの立場を慮りながらときには優しく諭し、時には厳しく叱りながら接した。成り行きから最新兵器ガンダムのパイロットになった重責と絶え間なく襲い来る戦闘のプレッシャーから憔悴するアムロや、一士官候補生から一転ホワイトベースの指揮を担うことになったブライト、そして突然戦争の真っ只中に放り込まれてしまったカイ・シデンやハヤトといった面々はその立場の違いからぶつかることが多く、日々ストレスを募らせており、アムロが一時的にホワイトベースを脱走したきっかけもブライトがアムロをガンダムから降ろしてリュウを正パイロットに据えようとしたためだったが、そのたびにリュウは仲間達の心を繋ぐと共に彼らの心の痞えを受け止める緩衝材的な役割を担った。

ランバ・ラル隊がホワイトベースに白兵戦を仕掛けてくる第20話にて、艦内の銃撃戦でランバ・ラルと相討ちになり重傷を負う。そして、クラウレ・ハモンを筆頭としたランバ・ラル隊の生き残りが再び攻撃を仕掛けてきた第21話において、マシントラブルで移動不能になっていたガンタンクに怪我を押してジープで近づき、操縦手をしていたジョブ・ジョンを押しのけ内蔵されていたコア・ファイターに乗り、ガンダムの真後に肉薄し止めを刺さんとしていたクラウレ・ハモンの乗るマゼラトップ特攻し戦死する。戦死後、二階級特進で中尉(劇場版『哀・戦士編』では死後3階級昇進で大尉)に任命された。

彼の捨て身の行動によりホワイトベースおよびガンダムは辛くも難を逃れたが、それまで乗組員のまとめ役ともなっていた彼を失った代償は大きく、乗組員達は悲しみに暮れる。ブライトでさえ四つん這いになって大泣きしたほど、彼の存在は大きかった。しかし、その死はクルーが結束をより固くしていく上での大いなる転機となった。

劇場版『哀・戦士編』では時系列がテレビ版と異なり、黒い三連星との戦闘後にハモンらとの戦いとなっている事情から彼の戦死後の描写はテレビ版に比較すると軽く流されている。その後にホワイトベースのクルー全員がオデッサでの戦死者を悼み敬礼するが、このカットは本来、黒い三連星との戦闘の直後のものであるため、セイラやアムロのモノローグはマチルダにしか言及していない。

小説版での活躍[編集]

物語の始まりからモビルスーツパイロット候補生としてペガサスに乗り組んでいるアムロやカイ、ハヤトの同期生として登場。パイロット候補生のリーダー的な存在として描かれており、アムロの戦いぶりを目の当たりにしてニュータイプの実在を認識するシーンもある。小説版にガンタンクは存在していないため、カイと共にガンキャノンのパイロットとして活躍するも戦死する。アニメとは違い劇的な死に様ではなく、気が付けば戦死していたという状況だった。

『THE ORIGIN』での活躍[編集]

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アムロ等と出会う以前の様子が描かれた。ルウム戦役に参加しており、セイバーフィッシュ「カモノハシ」に搭乗、偵察任務中にレビル艦隊に奇襲をかけようとするジオンのドズル艦隊と遭遇し、本隊に報告するもまともに相手にしてもらえず敵の不意打ちを許している。その後、本隊に帰投しようとするも、着艦しようとした補給艦が撃沈され行く当てもなくさまよっている最中に自機が撃墜されて、宇宙に放り出されるも奇跡的に生還している。またサイド7でもパオロ船長と共に宇宙雷撃艇で、シャアのムサイ「ファルメル」に攻撃をかけるが被弾、パオロ船長はこの際に重傷を負う。

戦死場面はブライトが索敵を怠ったことに苛立ち重傷を押してコア・ファイターで霧の中、周辺偵察に出撃、帰還したところでガンダムがハモン機に後ろを取られた場面に遭遇、直後にハモン機と衝突している。

戦死後のアムロ達の様子については、ブライトやオムルが自責の念を口にする中、リュウへの依存を口にするハヤトをアムロが「いつまでもみっともなく泣くな」と殴りつけてケンカになるという、テレビ版と劇場版を合わせたような展開になっている。その後、ジャブローでアムロがニュータイプ研究の実験で眠らされているときに、夢の中でリュウに「オレのために泣いてくれたハヤトを何故殴った」と責められるシーンがある。

主な搭乗機[編集]

その他[編集]

  • 一部ゲーム作品では、リュウが生存した場合のIFが描かれる傾向にあるようで、『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオンの系譜』では、エゥーゴに参加する青年になった姿や、『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』では、オリジナルモードで総大将にした場合、エンディングでの恰幅のよい壮年の姿がある。また、『機動戦士ガンダム ガンダムvs.Ζガンダム』でも、宇宙世紀モードにおいて一定の条件を満たすことで、リュウが生存していた場合のオリジナルストーリーが登場する。
  • 監督の富野喜幸は放映当時のアニメ誌のインタビューで「リュウの死は『もうこれ以上は殺さない』という意思表示」と語っている(当時すでに「皆殺しのトミノ」の悪名が立っていたため)。実際これ以降にホワイトベースのメインクルーで劇中で戦死したのは、ジャブローで乗船したスレッガー・ロウのみである。
  • 富野は当初、リュウを黒人にする事を想定していた[1]。オープニングおよびエンディングでは、肌が他のキャラクターより暗い色で着彩されているほか、安彦良和の初期設定ラフ画でも、黒人設定に沿っているのが判る着彩が為されている[2]。出身国籍はラテンアメリカ系と設定されており、設定図版にはオカリナを奏でている姿もあるが、劇中には活かされなかった。なお、人物などに実写画像を使用したゲーム『GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』では、リュウ役に黒人俳優が起用されている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『ロマンアルバム42 機動戦士ガンダム(劇場版)'81』の高畑勲との対談より。
  2. ^ 『ガンダム記録全集』1巻89P