ラー・カイラム

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ラー・カイラムRa Cailum)は、アニメ作品群「ガンダムシリーズ」のうち、宇宙世紀を舞台にした作品に登場する架空の兵器地球連邦軍所属のラー・カイラム級(一部の資料ではカイラム級とするものもある)機動戦艦1番艦である。艦長はブライト・ノア

艦艇解説[編集]

諸元
ラー・カイラム
Ra Cailum
分類 機動戦艦
艦級 ラー・カイラム級 または カイラム級
所属 地球連邦軍外郭部隊ロンド・ベル隊(旗艦)
開発 ヴィックウェリントン社
全長 487m
全幅 165m
武装 連装メガ粒子砲×4(前方3基、後方1基)[1]
艦首ミサイルランチャー×6
対空機銃銃座×22
艦長 ブライト・ノア大佐

バーミンガム級のコンセプトを完全に捨て、十分なモビルスーツ運用能力と高い砲撃能力(メガ粒子連装砲塔4基搭載)を両立させた高性能艦。艦体前半部はサラミス級に、砲の配置はマゼラン級に、カタパルト配置はアーガマ級に、ブリッジ以降の後半部はアレキサンドリア級に則った設計で、二種類のブリッジを持つ点はバーミンガム級およびドゴス・ギアに通じる。これまでの連邦軍主力艦の集大成である。

地球連邦軍外郭部隊ロンド・ベル隊の旗艦であり、砲撃戦能力とモビルスーツを運用する能力を重視した、新たな連邦軍の主力艦艇である。対モビルスーツ戦闘における防空戦闘力も高く、劇中ではネオ・ジオン軍のモビルスーツの接近をほとんど許さなかった。また、前線においても単艦で充分に戦線を張ることもできる。通常ブリッジと戦闘ブリッジの2つの艦橋を持ち合わせ、戦闘ブリッジは脱出ポッドにもなる。艦の左右舷に1基ずつ発進用カタパルトを持ち、後部に着艦専用甲板を持つ。

連邦軍の艦艇の中ではかなりの大型艦(マゼラン改ですら327m)でありながら機動性にも優れる。基本性能は高く、後述のように開発から50年以上が経過しても同型艦が就役している。

劇中での活躍[編集]

アニメ映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、ロンド・ベル隊旗艦として、本艦の艦長を兼任する同隊司令ブライト・ノア大佐の指揮下、新生ネオ・ジオンによる小惑星アクシズを地球に向けて落下させる作戦を阻止すべく行動する。小惑星アクシズを核弾頭で攻撃し破壊しようとするも新生ネオ・ジオンのモビルスーツ隊に阻まれ、ブライト以下数名が内部に侵入し小惑星アクシズを爆破。 その間は副長メランが本艦に残って戦闘指揮を執り、ブライトの帰艦まで艦を守りきった。爆破後もなお落下軌道にあるアクシズの破片に対しブライトは本艦を以て押し返そうとするもクルーに止められ、最終的にサイコフレームの共鳴による破片の落下軌道離脱を見守った。

小説およびOVA『機動戦士ガンダムUC』でもロンド・ベル隊旗艦であり、やはり同隊司令と本艦艦長を兼任するブライトが指揮する。ミノフスキー・クラフト・エンジン搭載実験艦として登場し、同エンジン及び新型モビルスーツの重力下試験実施のために地球に降下している。[2]小説版ではトリントン基地に寄航した際にジオン公国残党のMSから奇襲を受け、上部砲塔3基と右舷機関部に甚大な被害を受けた[3]。OVA版ではEP4から登場し、ラプラスの箱を巡る争いに参加している。小説版と違い、直接的な争いには巻き込まれなかったため艦の破損は免れている。艦載MSはジェスタ以外にもリガズィが配備されていた。

小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では宇宙世紀0105年の段階でも一線に配備され、第13独立艦隊に編入されている。ビームバリアなどを使用し大気圏内に降下し、重力下でも運用されている。ただし初期タイプは大気圏突入能力を保有しておらず、降下艇が装備されている。後期タイプでは改良された。

艦載機[編集]

宇宙世紀0093年時
宇宙世紀0096年時

乗組員[編集]

宇宙世紀0093年時

艦長

副長

  • メラン

パイロット

メカニック

宇宙世紀0096年時

艦長

  • ブライト・ノア大佐

副長

  • メラン

パイロット

メカニック

その他

宇宙世紀0105年時

艦長

  • ブライト・ノア大佐

副長

  • シーゲン・ハムサット

同型艦[編集]

マゼラン級ほど普及はしていないようであるが、同級が活躍した時代は艦船が主力であり、本級が就役した時代は連邦軍に比肩する程の大規模な敵軍は想定されていないからである。一部コミックスでは、2連装ハイパー・メガ粒子砲を搭載している艦もある。

アドミラル・ティアンム[編集]

漫画『機動戦士ガンダムF90』に登場したラー・カイラム級戦艦。チェンバロ作戦最高司令官ティアンムの功績を讃えるべく、名が付けられた。コミック版では、カタパルト部分がラー・カイラムと異なっている。同艦は火星独立ジオン軍(オールズモビル)掃討作戦の旗艦として火星に派遣されたが、オリンポスキャノンを受け撃沈されている。

エイブラム[編集]

ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場したラー・カイラム級戦艦。モビルスーツデッキのドア周りの色が青いのが特徴。第13反地球連邦組織討伐部隊の旗艦として、F90の移送及びオールズモビル討伐の任務に当たる。艦長はワイブル・ガードナー。

一部ではクラップ(クラップ改)級に分類している資料も存在する。

エイジャックス[編集]

漫画『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』に登場したラー・カイラム級戦艦。ネオガンダムを搭載し、そのテストも兼ねたジオン残党討伐の名を借りた難民虐殺を行なっていた。それを知ったトキオ・ランドールたちの実験船ブレイウッドに向けて砲撃しようとしたところをネオガンダム2号機にコロニー内から狙撃され艦橋を破壊されたと同時に爆散。艦長はバズ・ガレムソン。彼が出撃してからは副官のドーフマンが指揮を執った。

ラー・グスタ[編集]

アニメ映画機動戦士ガンダムF91』に登場したラー・カイラム級戦艦。フロンティアサイド駐留軍所属の艦艇で、クロスボーン・バンガードにフロンティア・サイドが占領された際には、ダミー隕石に艦体を隠してフロンティアIVに接近し、クロスボーンの中心人物がいる迎賓館近くをコロニーの外から直接メガ粒子砲で攻撃。迎賓館周辺に集まっていた避難民に多数の死傷者を出した。その後の行方は不明ながらも敵地のまっただ中にいたことから撃沈ないし拿捕された模様。

なお、小説版ではクラップ級巡洋艦が代わりにこの役割を担っているためか、一部ではクラップ級に分類している資料も存在する。

ジャンヌ・ダルク[編集]

アニメ機動戦士Vガンダム』に登場したラー・カイラム級戦艦。基礎設計より既に50年以上が経過しており、戦艦としては旧式化しているが、同時代にあるビームシールドを搭載している等、新世代化改装を施されている。カタパルトデッキ周りがオレンジ色に塗装されているのが特徴。ムバラク・スターン提督の乗艦で、当時の連邦軍主力宇宙艦隊の総旗艦だった。艦隊共々リガ・ミリティアに協力する。クライマックスではザンスカール艦隊に特攻を仕掛け、クロノクル・アシャーリグ・コンティオに通常ブリッジを破壊されたがそのまま吶喊、ズガン艦隊旗艦ダルマシアンに突っ込み、ズガン艦隊を道連れに爆沈した。

なお、テレビシリーズ登場にあたり、劇場版で起こされた設定画より線を減らしディテールを簡略化した画稿が新たに用意された。

備考[編集]

デザインはガイナックス増尾昭一

脚注[編集]

  1. ^ 小説『機動戦士ガンダムUC』第6巻の挿絵では、前部の主砲が2基しか描かれていない。ミノフスキー・クラフト搭載時の改修で撤去されたのかは不明。
  2. ^ 小説『機動戦士ガンダムUC』第6巻
  3. ^ 小説『機動戦士ガンダムUC』第7巻で、ザクI・スナイパータイプガルスK他から攻撃を受ける。
  4. ^ OVA版『機動戦士ガンダムUC』のepisode4にジェスタと並んで艦載されている。ただし0093時の機体とは若干カラーリングが異なる。

関連項目[編集]