ソーラ・システム (ガンダムシリーズ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ソーラ・システムは、アニメ機動戦士ガンダム』、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する、架空の兵器地球連邦軍の対宇宙要塞戦支援兵器である。

なお、英語で「Solar system」とは、太陽系を指す。

概要[編集]

ソーラ・システムは、多数の小型ミラーパネルをもって巨大な凹面鏡を作り、太陽光エネルギーを集中して目標へ照射するというもので、原理は原始的な太陽炉を大型化したようなものだが、ミラーパネルの枚数を増やすだけで容易に出力の増大を図ることが可能な、地球連邦軍の対宇宙要塞戦における切り札として運用された。適切な制御がされた場合は、岩をも溶かす高熱が、目標の広範囲に襲いかかることになる。

しかし、ミラーパネル1枚1枚は敵の攻撃に対して脆いうえ、攻撃を防ぎつつミラーを展開する時間を稼ぐ必要があり、一定規模以上の展開ができない場合は所期の出力を得ることが不可能になる。また太陽光の反射を利用することから、太陽と目標との位置関係により、展開できる時間・場所が限られる。さらに、ミノフスキー粒子の影響下では遠隔制御ができないため、各パネルの制御が難しいものとなる[要出典]

核パルスエンジンで宇宙要塞そのものが移動し、攻撃を回避できるようになったグリプス戦役以降は、あまり用いられていない。これは同じく対宇宙要塞攻略兵器であるコロニーレーザーと比較して、射程や運用の問題が多いことも挙げられる。

劇中での活躍[編集]

一年戦争[編集]

ソロモン攻略戦(チェンバロ作戦
このときは、ジオン公国軍のソロモン要塞へ決定的な一撃を与えるための切り札として投入され、第二艦隊(司令官:ティアンム中将)によって運用された。
第二艦隊によるソーラ・システムの設置が完了するまでの間、パブリク突撃艇によるビーム撹乱幕の展開を始めとする、第三艦隊とホワイトベース隊による陽動が行われており、ソーラ・システムは使用の直前までジオン公国側に存在を悟られることなく、要塞右翼の第6スペースゲートを一瞬にして破壊したほか、照準軸をずらしながら照射を続け、甚大なダメージを与えることに成功した。
これをきっかけに地球連邦軍は防衛線を突破、ソロモン本体へジムボールを主力とするモビルスーツ隊が取り付くことができた。
また、このときはパブリクの展開したビーム撹乱幕により、ビーム攻撃による損害を受けなかったようであり、2回目の照射が行われている。その際にはソーラ・システムに接近を試みていたジオン軍艦隊の大半を一瞬で薙ぎ払っている。これまでの地球連邦軍モビルスーツ隊の侵入も相まって最終的には、ジオン軍ソロモン要塞司令官ドズル・ザビ中将に要塞の放棄を決断させる直接の引き金になった。
ア・バオア・クー攻略戦
ソロモン攻略後、残るア・バオア・クー要塞攻略にも使用すべく主力艦隊により輸送されていたが、この途上にソーラ・レイの一撃により艦隊ごと消失した。

デラーズ紛争[編集]

一年戦争後、更に改良が加えられた「ソーラ・システムII」が開発された。これはデラーズ紛争において発生したコロニー落としを阻止するため、バスク・オム少佐率いる軌道艦隊が地球周回軌道上に展開した。

一年戦争時代のミラーが折りたたみ式だったのに対し、薄いミラー膜をロール状にして格納する方式によりMAの推進剤の噴射により簡単に吹き飛ばされるほどの軽量化が実現されている。小説版によればミラー枚数は減少しているにもかからわず、焦点コントロール技術の向上により従来のものと同等以上の攻撃力があるとされているが、そのためにコントロールシステムが肥大化し、コロンブス級補給艦を改装した専用コントロール艦を必要とするようになってしまった。ただし専用コントロールシステムがなくとも威力は落ちるがある程度のコントロールは可能である。

焦るバスク・オム司令の命令により出力を100パーセント出せないまま照射を開始し、さらに照射直前にアナベル・ガトーによりコントロール艦を沈められ、出力が大幅に低下(小説版ではソーラ・システムⅡの照射が1分間続けばコロニーを消滅させることが可能とされていたが、コントロール艦大破により移動を続けるコロニーに対して徐々に照準がずれてしまった。結果的に照射時間も30秒程度で停止してしまった)。コロニーは破壊を免れ、阻止は失敗する(ただしコロニー護衛のために展開していたムサイ級巡洋艦数隻を消滅させた)。その後、ソーラ・システムⅡの中心をコロニーが突破し、ミラーは中心と左舷側が全壊した。しかし、旗艦のサラミス級マダガルカルの制御により出力は25パーセント以下であるが、ミラー制御を可能とした。結果的に腹の虫がおさまらないバスクは、半ば私怨で残ったミラーを集めノイエ・ジールを破壊しようとしたため、味方艦隊の一部がこの攻撃に巻き込まれている。

第一次ネオ・ジオン抗争[編集]

漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』に登場。宇宙世紀0088年10月、地球へ降下したハマーン・カーン不在の小惑星アクシズを攻略するため、メッチャー・ムチャ率いるエゥーゴ艦隊によって「ソーラ・システムII」が運用された。

かつての一年戦争におけるチェンバロ作戦を踏襲しており、パブリクとビーム撹乱弾頭を搭載した可変型MSによるビーム撹乱幕形成後に出力を照射するものであったが、太陽光を吸収しエネルギーへ転換可能なネオ・ジオンの兵器「ラーフ・システム」により照射エネルギーは吸収。逆に設置された10本のハイパーメガ粒子砲の動力源として利用される形で撃ち返され、エゥーゴ艦隊およびシステムは大破し、攻略作戦は失敗に終わった。

参考事項[編集]

地下鉄サリン事件を引き起こしたオウム真理教が、「恒星反射砲」と言う名でソーラ・システムと同様の構想を抱いていた(当時の朝日新聞の記事による)

関連項目[編集]