トヨタ・オーリス

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オーリスAURIS)は、トヨタ自動車2006年から生産・販売している、ハッチバック型、およびステーションワゴン型(2代目以降。ただし欧州市場専売)の小型乗用車である。型式上はカローラ系の車種であり、ネッツ店Cセグメント車であるため日本での位置づけは(アレックスを経た)スプリンターの後継であると言える。

概要

欧州市場におけるカローラ・ハッチバックの後継モデルとして開発され、日欧の他、オセアニアなどで販売されているハッチバック型の小型乗用車である。現在、イギリス日本(国内向けの初代は関東自動車工業=現・トヨタ自動車東日本製、2代目はトヨタ自動車高岡工場製)、トルコの各工場で生産されている。

カローラからの派生車種にあたり、市場によってはカローラの名称で販売されているが、新MCプラットフォームの導入によってボディサイズが拡大、全幅は1,760mmとなり[1]、日本では3ナンバー登録となっている。

初代 E15#H型(2006年 - 2012年)

トヨタ・オーリス(初代)
NZE/ZRE15#H型
後期型(2009年10月 - 2012年8月)
前方(欧州仕様)
後方(欧州仕様)
室内(日本仕様)
概要
別名 トヨタ・カローラハッチバック
(豪州)
販売期間 2006年10月 - 2012年8月
デザイン EDスクエア
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 3 / 5ドア ハッチバック[2]
駆動方式 FF / 4WD
プラットフォーム トヨタ・新MCプラットフォーム
パワートレイン
エンジン 1NZ-FE型 1.5L 直4 DOHC
VVT-i(日本のみ)
4ZZ-FE型 1.4L 直4 DOHC
VVT-i(前期型・欧州のみ)
1NR-FE型 1.3L 直4 DOHC
Dual VVT-i(後期型・欧州のみ)
1ZR-FE型 1.6L 直4 DOHC
Dual VVT-i(欧州のみ)
2ZR-FE型 1.8L 直4 DOHC
Dual VVT-i(前期型)
2ZR-FAE型 1.8L 直4 DOHC VALVE MATIC(後期型)
1ND-TV型 1.4L 直4 SOHC ターボディーゼル
(欧州のみ)
1AD-FTV型 2.0L 直4 DOHC ターボディーゼル
(欧州のみ)
2AD-FHV型 2.2L 直4 DOHC ターボディーゼル
(欧州のみ)
変速機 CVT / 6速MT
前:ストラット式コイル
後(FF):トーションビーム式コイル
後(4WD):ダブルウィッシュボーン式コイル
前:ストラット式コイル
後(FF):トーションビーム式コイル
後(4WD):ダブルウィッシュボーン式コイル
車両寸法
ホイールベース 2,600mm
全長 4,220mm(前期型)
4,245mm(後期型)
全幅 1,760mm
全高 1,505 - 1,530mm
車両重量 1,240 - 1,370kg
系譜
先代 トヨタ・アレックス
(日本)
トヨタ・カローラハッチバック
(欧州)
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日本では2006年10月23日、同月の10代目カローラの発売に続いてデビューした。アレックスの後継車種として、登場。ネッツトヨタ店で販売されるが、カローラ店では販売されない。目標月間販売台数は3,000台と発表されている。 2007年2月には、欧州市場でも発売された。先代カローラ・ハッチバックの後継車種であるが、セダンおよびステーションワゴン[3]は引き続き「カローラ」の名称で販売されている。一方で、それらのモデルが販売されないイギリスドイツフランスイタリアなどにおいては、「カローラ」の車名は消滅した[4]。オセアニアのオーストラリアニュージーランドでは、それぞれオーリスがカローラハッチバックの名称で販売されている。

2009年7月16日2010年から英国ダービーシャー工場でハイブリッドモデルが生産されることが発表された。これは、トヨタが欧州で生産する最初のハイブリッド車となる。

2009年10月、日本においてマイナーチェンジ。1.8L車は「バルブマチック」を搭載した2ZR-FAE型に変更し、環境性能・燃費性能を向上。1.5L車においても、エンジン・トランスミッション・オルタネーターの制御改良を行い、燃費を向上させた。エクステリアでは、サイドターンランプ付ドアミラーの採用、フロント周りやリアコンビネーションランプ[5]アルミホイールなどの一部装備のデザインを変更し、スポーティ感を向上。また、ボディカラーも新色4色を追加して大幅に入れ換える。1.8L車にパドルシフトの採用、ステアリングホイールやハンドブレーキレバーの形状変更、左右独立温度コントロールフルオートエアコン(150Xを除く)の標準装備などにより機能性を向上させた。安全面では、後部中央席にヘッドレストを追設し、シートベルトは全席3点化された。新たにバルブマチック付1.8Lエンジンと6速MTを採用した新グレード「RS」を設定。トヨタの量産車で6速MT車が導入されたのは2007年7月のMR-S廃止以来、2年3か月ぶりとなる。180G"S Package"の2WD車は「平成22年度燃費基準+25%」を、「RS」と1.8L・4WD車並びに1.5L車は「平成22年度燃費基準+15%」をそれぞれ達成した。

2010年1月21日、欧州で生産開始予定のオーリスハイブリッドには3代目プリウスと同じ1.8L 2ZR-FXE型エンジンが搭載されることが報道され、同時に市販車のプロトタイプがジュネーブモーターショーで発表されることも報道された[6]

年表

  • 2006年
    • 9月 - 市販モデルの発売に先駆け、パリサロンにて先行コンセプト「オーリススペースコンセプト」が世界初公開された。ショーモデルの車体色は金色であった。
    • 10月23日 - 初代オーリスが日本で発売。
    • 12月 - ボローニャモーターショーで欧州仕様車が正式に発表された。
      エンジンはガソリン2種類(1,400cc VVT-iと1,600cc Dual VVT-i)とディーゼル3種類(1,400cc D4-D、2,000cc D4-D、2,200cc D4-D)が搭載され、トランスミッションはMT(5速および6速)とMMTが用意される。
  • 2007年
    • 2月 - 欧州市場にて発売が開始された。日本では、高級鞄ブランド「TUMI」との共同開発モデル「TUMIバージョン」も1,000台限定で発売された。
    • 3月 - ジュネーヴモーターショーで3ドアモデルが発表された(日本向けには設定なし)。ショーモデルの車体色は銀色であった。また、トヨタ自動車がスポンサーを務めているイタリアのサッカークラブチーム・フィオレンティーナのユニフォームの胸のスポンサーロゴが「TOYOTA」から「AURIS」に変更された。
  • 2008年
    • 1月 - 日本において特別仕様車150X Mパッケージ・グレージュセレクション、180G グレージュセレクションが設定される。
      「150X」または「180G」をベースに、内装に特別色グレージュ、外装に特別色グレーメタリック、左右独立温度コントロールフルオートエアコンなどが装備される。
    • 12月 - 日本において一部改良が行われた。スマートエントリーが運転席に加え助手席とバックドアにも拡大され、助手席シートアンダートレイが標準装備となった。
  • 2009年
    • 10月13日 - 日本においてマイナーチェンジ。1.8L車に6速MTを搭載したグレード「RS」を追加。
  • 2010年
    • 10月5日 - 日本において一部改良。
      1.5L・2WD車でエンジン・トランスミッションの制御を改良し、燃費を向上。これにより、「平成22年度燃費基準+25%」を達成。また、6速MT車の「RS」はをオレンジ×ブラックのコンビネーションカラー専用シートに、本革巻き3本スポークステアリングホイールにオレンジのステッチを施し、よりスポーティ感を強めた内装とした。また、スマートエントリー&スタートシステム、コンライト(ライト自動点灯・消灯システム・オートカット)、盗難防止システムを追加。「150X"M Package"」・「150X"S Package"」にもコンライトを追加した。
  • 2011年
    • 10月5日 - 日本において特別仕様車「150X"M プラチナセレクション"」を発売。
      「150X」をベースに"M Package"の装備品に加え、プロジェクター式ディスチャージヘッドランプ(オートレベリング機能付/スモークエクステンション)を装備するとともに、電動格納式リモコンドアミラー、ドアベルトモール、カラーサイドプロテクションモールにめっき加飾を採用。内装も本革巻き3本スポークステアリングホイール&シフトノブやシルバーの挿し色を施した専用ファブリックシートなどを採用した。ボディカラーは本グレード専用のダークブルーマイカを含む6色を設定した。

日本仕様

基本的には、標準グレードの「150X」と上級グレードの「180G」の2つで展開され、駆動方式はFF4WD(4WDのシステムはエスティマアイシスなどで採用されているアクティブトルクコントロール式)が用意される。

1,500ccモデルでは、150X、150X"Mパッケージ"、150X"Sパッケージ"で展開される。150X"Mパッケージ"では主にスマートエントリー、イモビライザーが標準装備となり、アルミホイール、マッドガード、ディスチャージヘッドランプ、フロントフォグランプがオプションになる。150X"Sパッケージ"では主にアルミホイール、フロントスポイラー、マッドガード、フロントフォグランプが標準装備となり、ディスチャージヘッドランプ、スマートエントリー、イモビライザーがオプションとなる。

1,800ccモデルでは、180G、180G"Sパッケージ"で展開される。180Gでは主にディスチャージヘッドランプ、オプティトロンメーター、マルチインフォメーションディスプレイ、7速スポーツシーケンシャルシフトマチック、6スピーカー、イモビライザーが標準装備となり、アルミホイール、マッドガード、フロントフォグランプがオプションとなる。180G"Sパッケージ"では、主にアルミホイール、マッドガード、ディスチャージヘッドランプ、フロントフォグランプ、オプティトロンメーター、マルチインフォメーションディスプレイ、7速スポーツシーケンシャルシフトマチック、6スピーカー、イモビライザーが標準装備となる。

また、2009年10月に行われたマイナーチェンジで、17インチホイール(メーカーオプション)と専用サスペンション、6速MTを搭載した「RS」が登場した。ただし、2010年10月の一部改良を行うまでこのグレードはスマートエントリーとイモビライザーが標準装備されていなかった。またシートもオレンジ×ブラックの専用シートではなく、Sパッケージと同様のブラック+赤ステッチであった。

欧州仕様

3ドアと5ドアの2種類で展開する。ディーゼル、ガソリンエンジン、マニュアルミッション、マルチモードトランスミッションの幅広い選択肢が用意される。なお、欧州仕様では保安基準により後部中央座席にヘッドレスト、3点式シートベルトを装備し、ヘッドライトウォッシャーを装備する。

また、2010年からハイブリッド仕様のオーリスハイブリッドが発売された。ハイブリッド仕様では、エクステリアを一部変更することにより、空力性能を高めており、基本的にプリウスと同じシステムを採用している。

豪州仕様

レビン(Levin)」の名が付いたグレードが存在する。

2代目 E18#H/18#W型(2012年 - )

トヨタ・オーリス(2代目)
NZE18#H/ZRE186H/NRE185H型
120T(後期型) 前方
概要
別名 トヨタ・カローラハッチバック
(豪州)
サイオン・iM
(北米)
販売期間 2012年8月 -
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
5ドア ステーションワゴン(欧州のみ)
駆動方式 FF / 4WD
プラットフォーム トヨタ・新MCプラットフォーム
パワートレイン
エンジン 1NZ-FE型 1.5L 直4 DOHC
VVT-i(日本のみ)
1NR-FE型 1.3L 直4 DOHC
Dual VVT-i(欧州のみ)
1ZR-FE型 1.6L 直4 DOHC
Dual VVT-i(欧州のみ)
2ZR-FAE型 1.8L 直4 DOHC VALVE MATIC
8NR-FTS型 1.2L 直4 DOHC
VVT-iW インタークーラーターボ
1ND-TV型 1.4L 直4 SOHC ターボディーゼル
(欧州のみ)
1AD-FTV型 2.0L 直4 DOHC ターボディーゼル
(欧州のみ)
2ZR-FXE型 1.8L 直4 DOHC ハイブリッド
(欧州のみ)
最高出力 106kW(144PS)/6,200rpm(RS)
105kW(143PS)/6,200rpm(180G)
80kW(108PS)/6,000rpm(150X)
77kW(105PS)/6,000rpm(4WD)
最大トルク 18.4kgf·m/3,800rpm(RS)
17.6kgf·m/4,000rpm(180G)
13.9kgf·m/4,800rpm(150X)
13.8kgf·m/4,400rpm(4WD)
変速機 CVT
6速MT
6速セミAT(欧州のみ)
前:ストラット式コイル
後(1.5L FF):トーションビーム式コイル
後(1.5L 4WD、1.8L):ダブルウィッシュボーン式コイル
前:ストラット式コイル
後(1.5L FF):トーションビーム式コイル
後(1.5L 4WD、1.8L):ダブルウィッシュボーン式コイル
車両寸法
ホイールベース 2,600mm
全長 4,275mm(前期型)
4,330mm(後期型)
全幅 1,760mm
全高 1,460 - 1,480mm(前期型)
1,480 - 1,500mm(後期型)
車両重量 1,220 - 1,300kg
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2012年8月20日発表。同日より日本での発売を開始した。欧州仕様車は9月末から開催されるパリモーターショーで正式に初公開される[7]。フロントフェイスはトヨタの新しいデザイン表現である「キーンルック」に、空力や冷却性能に配慮した台形のバンパー開口を強調する「アンダープライオリティ」(後期型は非採用)を組み合わせた。インストルメントパネルやフロントドアトリム上部にソフトパッドを採用。プラットフォームは先代のキャリーオーバーで、全長を30mm長く、全高を55mm低くしたことでボディの低重心化と室内スペースの拡大を実現した。Cd値は0.28となっている。

環境性能が強化され、1.5L・2WD車においてはエンジンの圧縮比を上げて熱効率を高めたうえで各部のフリクションを低減したことにより「平成27年度燃費基準」を達成(後期型では「平成27年度燃費基準+5%」を達成)。オプション設定のアイドリングストップ機能「Toyota Stop & Start System」搭載車は「平成27年度燃費基準+10%」を達成した。

また、4WDは1.5Lのみとなった。

北米地域ではサイオンブランドでサイオン・iMとして2015年に発売されたが、翌2016年をもってブランド廃止が決定。2017年モデルからはカローラシリーズに編入され、「カローラiM」として発売予定。

年表

  • 2012年
    • 8月20日 - 日本市場でフルモデルチェンジを行い、同日より販売開始。月間目標販売台数は2,000台。併せて欧州仕様車の概要も発表。
    • 8月25日 - キャラホビ2012 C3×HOBBYにて1.8 RS"S Package"の6速MT車をベースとしたコラボレーションモデル「MS-186H-CA シャア専用オーリスCONCEPT」を出展[8]
      このコラボレーションモデルはコンセプトモデル扱いで市販化の予定はかったが、商品化の要望が多数あったことから、「ジオニック・トヨタ社を設立した」という設定で2013年10月1日に正式に市販化されることとなった。
      市販化においては、コンプリートパッケージではなく、モデリスタ取り扱いの各種パーツ単品販売となる。従ってグレードに関係なく、単品ごとの装着も可能である。
      尚、2015年4月のマイナーチェンジにより販売は終了しておりスペシャルサイトは情報だけが残る形となっている。
  • 2014年
    • 5月7日 - ネッツ店が旧・ビスタ店を統合・再編してから10周年を迎えるのを記念した特別仕様車「150X"Blackish Lounge"」を発売[9]
      「150X」をベースに、16インチアルミホイール、メッキドアベルトモールディング&ブラック塗装センターピラー、オーディオクラスターパネル(ピアノブラック塗装)を装備したほか、ドアトリムアームレストとコンソールボックスにオレンジステッチを配し、同じくオレンジステッチを配したインパネ加飾とシート表皮はダークグレーの本革(シート表皮はファブリックとのコンビシート)に、ステアリングとシフトノブはダークシルバー加飾を施した本革巻きにそれぞれグレードアップされ、ベースグレードでシルバー加飾を採用している箇所にはダークシルバー加飾を採用。さらに、3眼コンビネーションメーターやスイッチ類、左右独立温度コントロールフルオートエアコン&プッシュ式ヒーターコントロールパネルにはクリアブルーイルミネーションを採用した。ボディカラーは特別設定色の「ブラッキッシュレッドマイカ」を含む5色を設定した。
  • 2015年
    • 4月6日 - マイナーチェンジ[10]
      トヨタでは初となる1.2L直噴ターボエンジン8NR-FTS型を搭載した新グレード「120T」を新設。1,500 - 4,000rpmの幅広い回転数で最大トルクを発生させるほか、Super CVT-iはターボエンジンの特性を引き出す新制御を採用。エキゾーストマニホールドシリンダーヘッドを一体化させ、吸気側に可変角を拡大したVVT-iW、燃料噴射システムD-4Tなどを採用したほか、アイドリングストップ機能(Stop & Start System)も装備したことで低燃費を実現し、「平成27年度燃費基準+10%」を達成した。そのほか、東レの「ウルトラスエード」と本革・合成皮革を組み合わせた専用シートや専用木目調インストルメントパネル加飾を採用。装備面では運転席・助手席シートヒーター、自動防眩インナーミラー、クルーズコントロールなどを標準装備した。
      カローラアクシオカローラフィールダーで初採用したレーザーレーダーとカメラを組み合わせて高い認識性能と信頼性を両立し、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)・レーンディパーチャーアラート(LDA)・オートマチックハイビーム(AHB)で構成された衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」および先行車を検知して信号待ちなどで先行車の発進に気付かず停車を続けた場合にブザーとディスプレイ表示でドライバーに知らせる先行車発進告知機能を「120T」と1.8L車に標準装備、1.5L車にメーカーオプション設定した。
      そのほか、内外装デザインも変更を行い、アッパーグリルにヘッドランプを強調するメッキモールを配し、フロントロアグリルはバンパーコーナー部まで開口を広げ、リアバンパーを水平基調に変更したほか、全長を55mm拡大。「RS」はフロントグリルをハニカムタイプとし、スポイラー(フロント・リアバンパー)やサイドロッカーモールなどエアロパーツを採用した。内装はセンタークラスターをピアノブラックとサテンクロームメッキ加飾によってコントラストを強調し、インストルメントパネルはグレード毎に異なる4種類の加飾を立体的に配置した。「150X"C Package"」・「150X」を除く全グレードに採用している2眼コンビネーションメーターはメッキリング加飾を立体化して4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを組み合わせた。ボディカラーは「ブルーメタリック」と「シトラスマイカメタリック」の2色を追加して7色展開とし、内装色には「150X」専用色のルージュを追加した。
    • 7月17日、「MS-186H-CA02 シャア専用オーリスII コンセプト」と「「MS-185H 量産型ザクモデル コンセプト」」を発表[11]。今回は、モデリスタ取り扱いの各種パーツ単品販売のほかに、専用特別装備付きコンプリートパッケージ車での購入が可能となる。

日本仕様

日本仕様では初代・後期型同様、スタンダードグレードの「150X」、上級グレードの「180G」、スポーティーグレードの「RS」の3つを基本とする。この代からVSC&TRCが全グレードで標準装備となった。

各グレードには"S Package"も設定されており、16インチタイヤ&アルミホイール、スポーツタイプのフロントグリル、メッキドアベルトモールディング&ブラック塗装センターピラー(「RS」を除く)、撥水機能付スーパーUVカットフロントドアガラス、ディスチャージヘッドランプ(インテリジェントAFS・オートレベリング機能付)+LEDクリアランスランプ(「180G」には標準)、メッキリング付フロントフォグランプ、本革巻きステアリング&シフトノブ、アジャスタブルデッキボード&デッキサイドボックス(「150X」の4WD車を除く、メーカーオプションのスペアタイヤを装着車では高床タイプのデッキボードを装着)、デッキフック等が追加装備され、17インチタイヤ&アルミホイール(「RS」のみ)、上級シート表皮と本革インストルメントパネル加飾のセットオプション(「RS」を除く)、オートマチックハイビーム+自動防眩インナーミラーのセットオプション(「180G」のみ)が設定できる。

「RS」系は先代同様6MTのみとし、サスペンションに専用チューニングを施し、ブレーキディスクを大径にすると同時に、専用色としてミニバンウィッシュマイクロカーiQにも設定される「オレンジメタリック(4R8)」が用意される。

「150X」には"C Package"も設定される。こちらはバンパーガーニッシュがシルバー塗装×素地(シルバー塗装はフロントのみ)に、UVカット機能付ガラスはグリーンタイプに、回転式アシストグリップがフロントの1か所のみに、空調がマニュアルエアコン&ダイヤル式ヒーターコントロールパネルに、キーレス機能がワイヤレスドアロックリモートコントロールにそれぞれグレードダウンした廉価仕様で、「150X」では設定できるオプション装備の一部が設定できない制約がある。

なお、E180系では開放的な空間を演出するパノラマルーフ(電動ルーフシェード・挟み込み防止機能付)のオプション設定を追加した(「150X"C Package"」・「150X"S Package"(4WD車)」・「RS」を除く全グレードで設定可能)。

後期型では前述の「120T」の追加に合わせて、1.8L車のグレード体系の整理も行われ、「RS"S Package"」は廃止。「180G」は「180G"S Package"」に統合して「180S」に改名した。

欧州仕様

2種類のガソリン車(1.33L、1.6L)と2種類のディーゼル車(1.4L、2.0L)、そしてハイブリッド車(1.8L)がラインナップされる。

ガソリン車、ディーゼル車はベーシックグレードの「Live」、「Live」にオートエアコン、16インチアルミホイールなどを追加した「Active」、「Active」にプライバシーガラス、17インチホイールなどを追加した「Style」、「Active」にスマートエントリー&スタートシステム、リトラクタブルドアミラー、インテリジェントパーキングアシストなどを追加した「Lounge」の4つのグレード、ハイブリッド車は「Live」、「Lounge」の2つのグレードで構成されている。運転席・助手席エアバッグ、前席サイドエアバッグ、カーテンエアバッグのほか運転席ニーエアバッグの合計7つのエアバッグは全グレードで標準装備となっている。

また、2012年に行われたパリオートショーにて全長を285mm延長したステーションワゴンの「オーリスツーリングスポーツ」が発表。欧州では2006年に販売終了となったカローラコンビ以来、事実上6年ぶりにCセグメントクラスのステーションワゴンが導入されることとなり、2013年春に正式発売された。

車名の由来

ラテン語で「金」を意味する「Aurum」及び「Aura(オーラ)」からの造語。独特のオーラを持ち、存在感のある車となって欲しいことから命名された。この車名にちなみ、パリサロンに出品されたオーリススペースコンセプトの車体色は、金であった。

補足

E150H系オーリスは、2007年度のグッドデザイン賞を受賞している。

脚注

  1. ^ 日本国外版カローラセダン及びカローラルミオン(同サイオン・xd)も同型のプラットフォームが採用されている。
  2. ^ 日本仕様は5ドアのみ。
  3. ^ ちなみに2014年12月現在、ステーションワゴンモデル(日本名・カローラフィールダー)が販売されているのは、日本とオセアニアのみ(ただしオセアニアでは日本仕様の1.5X・2WD車に相当する「GLX」のモノグレードのみが販売)。
  4. ^ ただしセダンは引き続きカローラシリーズとなり、一部の途上国扱いされている東欧市場では引き続き販売される。
  5. ^ 前期型は寒冷地仕様において、リアフォグランプを右側リアコンビネーションランプに内蔵していたが、後期型は寒冷地仕様に限り販売店装着オプションでバンパーに装着する(日本国内仕様)。
  6. ^ 【ジュネーブモーターショー10】トヨタ オーリス にハイブリッド設定
  7. ^ The New Toyota Auris – Pioneering Full Hybrid Technology Leads Debut of Smarter, Bolder and More Dynamic Product”. Toyota Europe (2012年8月20日). 2012年8月20日閲覧。
  8. ^ GUNDAM.INFO『シャア専用オーリス、キャラホビイベントレポート掲載!「CHAR AZNABLE×TOYOTA」』 - サンライズ 2012年8月28日閲覧。
  9. ^ TOYOTA、新ネッツ店誕生10周年記念の特別仕様車を発売 - トヨタ自動車株式会社 ニュースリリース 2014年5月7日
  10. ^ TOYOTA、オーリスをマイナーチェンジ - トヨタ自動車株式会社 ニュースリリース 2015年4月6日
  11. ^ 「量産型ザクモデル」も同時発表

関連項目

外部リンク