オルタネーター

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20世紀初頭にハンガリーブダペストで製造され、水力発電所で利用されているオルタネーター

オルタネーター英語: alternator)は交流(alternating current)の電気を生成する発電機である。自動車オートバイ、小型航空機などに搭載されているものは、ダイオードなどを使った整流器直流へと整流される場合も多く、これらの分野では整流器を含めてオルタネーターと呼ばれる。オートバイの分野では、整流器を含めずにジェネレーター(: generator)とも呼ばれる。

概要[編集]

オルタネーターの基本原理はコイルを電機子とし、永久磁石界磁とする永久磁石同期発電機である。コイルと永久磁石を近づけたり遠ざけたりすることでコイルの中を通る磁束密度を変化させ、電磁誘導によりコイルに発生する電流を三相交流として取り出す。多くの場合、永久磁石かコイルの一方を回転させ、もう一方を固定するが、回転する側を回転子: roter)、固定される側を固定子: stater)と呼ぶ。永久磁石とコイルの相対的な位置関係を直線的に往復させるものもあり、リニアオルタネーター(linear alternator)と呼ばれる。

自動車等[編集]

自動車などに搭載されるオルタネーターはエンジンの回転を動力源として利用し、電装部品の電源を発電する。出力軸の回転を直接オルタネーターの回転とする場合や、ベルトプーリーを介して伝達される場合がある。発電した交流電力は直流に変換されてバッテリー(蓄電池)やコンデンサに蓄えられる。オートバイでは1950年代半ばにイギリス製の車種に初めて搭載された[1]。自動車では、古くは直流整流子発電機ダイナモ)が用いられてきたが、1960年代からオルタネーターへと置き換えが進んだ[2]。直流整流子発電機と比較すると、オルタネーターは構造が簡単なため高速回転が可能で、アイドリング中も発電できることから採用されるようになった[3]

オルタネーターで発電された交流は整流器(レクチファイア、: rectifire)によって直流に変換される。ダイオードを用いた半導体整流器が利用される。また、オルタネーターは回転速度が高くなるほど高い電圧を発生するため、電圧レギュレータ(: voltage reglator)によって一定に保たれる。古くはリレー抵抗器を用いて段階制御していたが、近年は集積回路(IC)で電圧を制御している。整流器とICを利用した電圧レギュレータは冷却フィンが備えられた鋳造アルミ製のケースに納められ、オルタネーターのケースに固定されている場合が多い。 オルタネーターは発電機の特性上、負荷が多かった(より高出力の電力を得ようとしてプーリー比を変えたり回転子の電力を上げ磁力を増すと発電時の抵抗が増す)が、固定子の改良により負荷が軽減されたものが社外品として発売されている。

従来の車輌においてはバッテリーがフル充電を維持する形でオルタネーターには常時負荷がかかっていたが、近年の自動車においてはオルタネーターは部分的に負荷を低減、もしくは発電を停止する充電制御を行うようになっている。これは減速時などに集中的に稼働させるように制御する事で、電圧が一定値を下回らない範囲で通常走行時や加速時の負荷を低減し燃費向上につなげている。この減速時に回生発電を行うことで、極力エンジンではなく車両の持つ運動エネルギーを電力に変換し、燃費を向上できるため、より回生発電によるエネルギーを取り入れるために従来のバッテリーとは別途にリチウムイオン電池(スズキ エネチャージ)やキャパシタ(マツダ i-ELOOP)を追加するケースも出てきており、オルタネーターによる回生発電は重要な要素となっている。 なお、上記のi-ELOOPではキャパシタを用いる関係上から可変電圧式のオルタネーターが用いられている。

自動車における発電以外の用途としては、スターター(モーターとして駆動させる)が挙げられる。また、駆動力をエンジンアシストに使うことでハイブリッド車(いわゆるマイルドハイブリッド)とするケースもある。このケースでは12Vではなく36Vや48Vなどで発電し、補機類にはDC-DCコンバーターを介して12Vで供給する形となっている。

オルタネーターは自動車においては、一般的に搭載される装置である。ただ、モーターによる発電を行い高電圧大容量の駆動バッテリーへ蓄電するハイブリッド車においては、DC-DCコンバーターを介して12Vの通常バッテリーや補機類に電力供給ができるため、搭載されない例も多い。

脚注[編集]

  1. ^ How Alternators Work”. Armoto Motor Units Ltd.. 2014年2月20日閲覧。
  2. ^ Alternators”. SRM Engineering Ltd.. 2014年2月20日閲覧。
  3. ^ 大車林-自動車情報辞典. 三栄書房. (2003). ISBN 4879046787. 

参考文献[編集]

関連項目[編集]