スマートエントリー

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スマートエントリーとは、機械的なを使用せずに車両のドアの施錠/開錠、機関の始動が可能な自動車の機能のことである。

目次

[編集] 概要

スマートエントリーの機能は2000年代中頃から高級車に初採用され、登場している。

2012年現在、高級車から軽自動車まで、車種により標準装備又はオプションで装着可能になりつつある。運転者の持つ携帯機(鍵)と自動車に搭載されているECU(Electronic Control Unit) やBCM (Body Control Module) との間で通信を行い、通信が成立すればドアの施錠/開錠を行う。通信が成立した合図として、ドアの施錠/開錠した際にハザードやルームランプを点滅させること(これをアンサーバックもしくはウェルカムランプという)や、メーカーによっては電子音(ピー音)でドライバーに通知する。

車種にもよるが、スマートエントリー搭載車はキーレスエントリーも搭載されていることが多く、携帯機も一つですむように、車両と通信を行う携帯機にドアロックを施錠/開錠するボタンが付いているものが多い。さらに、車両に付属するボタンを押してから通信を開始するものと、車両に近づく/離れるのみでオートドアロック/アンロックを行うものとがある。

また、機関(エンジン、ハイブリッドシステム、EVシステム)の始動も機械的な鍵なしで可能であるが、イモビライザーやステアリングロック等の盗難防止機能がついていることが多いため、エンジン動作に関しては多重にセキュリティがかけられている。

携帯機の形は大概、コンパクトなリモコン状のものだがクラウン(12代目: S180系 2005年以降)やエスティマ(3代目 2006年以降)などの一部車種ではリモコン・センサー機能を統合させた腕時計式になっているものもある。(トヨタではこれを「キーインテグレーテッドウォッチ」と呼ぶ)

なお、スマートエントリーとはトヨタの商品名であり、各メーカーにより名称は異なる。ただし、一般的に同機能が話題に上がる際、総称として"スマートエントリー・インテリジェントキー"という言葉が使われることが多い。

[編集] 機関の始動方法

エンジン始動ボタンまたはパワースイッチを押すもの(トヨタ、日産、マツダ、スバル、スズキ)とメカニカルキーでの始動と同じようにツマミを回して始動させるものがある。イモビライザーが内蔵されているため、携帯機を持っていないとエンジンが始動できないようになっている。前者はブレーキペダルを踏まないと始動できないようになっており、MT車(例、カローラアクシオなど)の場合はクラッチスタートシステムが装備されているため、ブレーキペダルとクラッチペダルの両方を同時に踏まないとエンジンの始動ができない(クラッチを踏むだけでよい車種もある)。

[編集] セキュリティ対策

自ら機械的な鍵をまわして施錠/開錠するのではなく、自動的に施錠/開錠するのでセキュリティ面に不安を覚える利用者も多い。 そのため、施錠/開錠した際にセキュリティ動作を同時動作させることも多い。

  • 開錠した際に数秒間ドアを開かないままにしていると自動的に施錠する。
  • 施錠した際に盗難防止機能を動作させ、携帯機がない状態で無理やりドアを開くと警報が動作する(警笛、サイレン、無線通知など)

[編集] 携帯機の複数枚対応

家族等で1台の車両をシェアできるように携帯機も複数枚対応していることが多い。車両購入時付随してくる携帯機の数は1枚のみ(トヨタは2枚)であることが多いが、携帯機個別でも購入が可能である。各メーカー、車両にもよるが登録可能枚数は3 - 6枚対応の車両が多い。しかし、複数枚登録していると車両と携帯機の通信が競合することがあり、通信が成立しないときがある。そのため、各車両でアンチコリジョン(衝突防止機能)や通信リトライ等で通信失敗を低減させている。ただし、登録枚数を多くすればするほど通信時間が長くなり、最悪の場合は利用者がボタンを押す、もしくは車両に近づいてから3秒程度間隔をおいてから開くことになり、違和感を覚えることがある。

[編集] 使用周波数帯

車両から携帯機に向けて発信される電波はLF(長波)、携帯機から車両に向けて発信される電波はUHF(極超短波[1]が使用されていることが多い。これは車内電波が車外に漏れてしまい、車外に携帯機が存在するのに車内に存在すると誤認するのを防ぐため、車両からの電界強度を調整するが、電界強度の微調整が可能なのがLF電波だからである。

[編集] 心臓ペースメーカーへの影響

電波を使用しているため、心臓ペースメーカーに対して影響を与える可能性がある。これは各種車両マニュアルにも記載されているが、心臓ペースメーカーを使用している方は対応車両購入前に医療関係者と相談する等配慮が必要である。

[編集] 閉じ込め対策

自動的に施錠するため、携帯機を車内に閉じ込めてしまう現象が発生してしまう可能性がある。

そのために、携帯機を車内に放置したまま、施錠しドアを閉めた場合強制的に開錠するといった閉じ込め対策が各車両にとられている。

しかし、この対策も携帯機と通信が成立しない限り動作させることができないため、完璧ではない。車内とはいえ、どうしても電波の届かない空間が存在するため、ドライバーは常に携帯機を携帯し、車内に放置しない心がけが必要とされる。またそのことは各自動車のマニュアルにも明記されている。

[編集] 携帯機の持ち方

特に指定された携帯機の持ち方はないものの、一般的にズボンのポケットやカバンの中に入れていることが多い。ただし、ズボンの後ろポケットに入れると携帯機より出力される電波が体に吸収されてしまうため、電波の有効範囲が本来の性能よりかなり落ち、動作しないことが多い。そのため、携帯機を胸ポケット等前方にもってくることが推奨される。

[編集] ソフトウェア/ハードウェア開発の高度化

スマートエントリー機能が高機能化し、また、設計から販売まで短期化していることから、制御ソフトウェアの開発も難易度が増している。市場で不具合を出すわけにはいかないため、ソフトウェアやハードウェア開発の効率化が迫られている。

[編集] 脚注

  1. ^ スマートエントリーの設計者は慣例としてUHFのことをRF(高周波)と呼ぶ。UHFでは通じないので注意が必要である。

[編集] 関連項目

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